【完全ガイド】英語での問い合わせテンプレート集|メール・電話・チャット別、丁寧な表現から催促まで網羅
レッスンの内容
はじめに:グローバル化時代の必須スキル!英語での問い合わせをマスターしよう
海外のECサイトでのショッピング、外資系企業との取引、海外のWebサービスの利用など、私たちの生活や仕事において英語でのコミュニケーションが求められる場面は急速に増加しています。「商品が届かない」「サービスの仕様について詳しく知りたい」「予約内容を変更したい」—そんな時、英語教室でしっかりと学んでいれば、的確かつスムーズに英語で問い合わせができて、問題解決のスピードは格段に上がります。
しかし、「そもそも『問い合わせ』って英語でなんて言うの?」「失礼のない丁寧なメールの書き方がわからない」「電話は緊張する…」といった不安を感じる方も少なくないでしょう。
この記事では、そのような悩みを解消するために、英語での問い合わせに関するあらゆるシーンを想定した「完全ガイド」をお届けします。メール、電話、そして最近増えているチャットでの問い合わせまで、コピペしてすぐに使える豊富なテンプレートと、知っておくべきマナーや心構えを徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたも自信を持って英語で問い合わせができるようになるはずです。
英語で「問い合わせ」を意味する基本単語とニュアンスの違い
まず、基本となる「問い合わせ」に関連する英単語と、それぞれのニュアンスの違いを正確に理解することから始めましょう。適切な単語を選ぶことが、的確なコミュニケーションの第一歩です。
“Inquiry” vs “Enquiry”: アメリカ英語とイギリス英語の使い分け
「問い合わせ」を意味する最も一般的な名詞が “inquiry” と “enquiry” です。この2つは基本的に同じ意味ですが、地域によって使い分けられる傾向があります。
- Inquiry: 主にアメリカ英語で使われます。ビジネス文書やフォーマルな文脈で「公式な調査」や「質問」を指します。
- Enquiry: 主にイギリス英語で使われます。”inquiry” と比べると、より一般的な「質問」というニュアンスが強いです。
グローバルなビジネスシーンではどちらを使っても意味は通じますが、相手の国籍が分かっている場合は合わせると、より丁寧な印象を与えられます。迷った場合は、より広く使われている “inquiry” を選ぶと良いでしょう。
【例文】
Thank you for your inquiry about our new product. (当社の新製品に関するお問い合わせ、ありがとうございます。)
We have received an enquiry from a potential client. (見込み客から問い合わせを受けました。)
“Question”: シンプルな「質問」
よりシンプルに「質問」と言いたい場合は “question” を使います。日常会話からビジネスまで幅広く使える便利な単語です。メールの件名や本文で「~についての質問」と明確にしたい場合に適しています。
【例文】
I have a question regarding the shipping schedule. (配送スケジュールについて質問があります。)
“Request”: 何かを「依頼」する場合
単に情報を求めるだけでなく、相手に何か具体的な行動を「お願い」「依頼」したい場合には “request” を使います。資料の送付、予約の変更、交換の依頼など、明確な目的がある場合に最適です。
【例文】
This is a request for the latest catalog. (最新カタログの送付依頼です。)
動詞形 “inquire”, “ask”, “request” の使い方
これらの単語は動詞としても使われます。
- inquire / enquire: 「問い合わせる」というフォーマルな表現。 “inquire about ~” の形で使います。
- ask: 「尋ねる、質問する」という最も一般的な表現。 “ask about ~” や “ask a question” のように使います。
- request: 「依頼する、要請する」という、具体的な行動を求める表現です。
【シーン別】コピペで使える!英語問い合わせメール完全テンプレート
ビジネスシーンで最も多く使われるのがメールでの問い合わせです。ここでは、件名から署名まで、そのまま使えるテンプレートを徹底解説します。

メールは、要点を整理して的確に伝えることが重要です。
最重要!件名で用件を明確に伝える書き方
多忙な相手は件名だけでメールの重要度を判断します。具体的で分かりやすい件名を心がけましょう。
商品・サービスに関する一般的な問い合わせ
Inquiry about [商品・サービス名]
Question regarding [商品・サービス名]
【件名例】
Inquiry about your “Pro-X” software (貴社ソフトウェア「Pro-X」に関する問い合わせ)
注文状況の確認
Inquiry regarding Order #[注文番号]
Question about the delivery status of Order #[注文番号]
【件名例】
Question about the delivery status of Order #12345 (注文番号12345の配送状況に関する質問)
クレームや問題の報告
Issue with Order #[注文番号]
Urgent: Problem with [商品・サービス名]
【件名例】
Issue with Order #67890 – Damaged Item Received (注文番号67890の問題 – 破損品受領)
宛名の書き方:相手が分からない場合でも失礼にならない方法
宛名はメールの第一印象を決めます。適切な敬称を使いましょう。
ポイント: 名前や性別が不明な場合は、”Mr.” や “Ms.” を使わずにフルネームで書くか、部署名や役職名を使うのが安全です。名前の後にはカンマ(,)を付けるのが一般的です。
担当者名が分かっている場合
Dear Mr. [姓],
(男性の場合)
Dear Ms. [姓],
(女性の場合)
Dear [フルネーム],
(性別が不明な場合)
担当者名が不明な場合
To whom it may concern,
(ご担当者様 – 最も一般的でフォーマル)
Dear Sir or Madam,
(同上)
部署宛に送る場合
Dear Customer Support Team,
(カスタマーサポートご担当者様)
Dear Sales Department,
(営業部ご担当者様)
書き出しの鉄板フレーズ:丁寧かつ簡潔に
本文の冒頭で、自己紹介とメールの目的を簡潔に伝えます。
初めて連絡する場合
My name is [あなたの名前] from [あなたの会社名]. I am writing to inquire about...
(私は[会社名]の[名前]と申します。~についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。)
I am writing in regard to...
(~に関してご連絡しております。)
以前のやり取りに返信する場合
Thank you for your prompt reply.
(迅速なご返信ありがとうございます。)
Following up on our previous conversation, ...
(以前お話しした件についてですが、…)
本文の構成と実践的な例文集
本文は「①状況説明」→「②問題・疑問点」→「③要望」の流れで書くと、相手に意図が伝わりやすくなります。
例文1:ECサイトでの配送状況の確認
件名: Inquiry regarding Order #S78-91011
Dear Customer Support Team,
I am writing to inquire about the delivery status of my order, #[注文番号].
I placed the order on [注文日], and I received a shipping confirmation email on [発送通知日]. However, I have not yet received the package. The tracking information has not been updated for several days.
Could you please check the status of my order and provide me with an estimated delivery date?
Thank you for your assistance.
Sincerely,
[あなたの名前]
例文2:届いた商品の不備(破損・間違い)を伝える
件名: Issue with Order #A12-B3456 – Incorrect Item Received
Dear [担当者名],
I am writing to report an issue with my recent order, #A12-B3456, which I received today.
I ordered the “Leather Wallet in Black,” but I received it in “Brown” instead. I have attached a photo of the item I received for your reference.
I would like to request an exchange for the correct item (Black). Could you please let me know the procedure for returning the incorrect item and receiving the replacement?
I look forward to your prompt response.
Best regards,
[あなたの名前]
例文3:予約内容の変更・キャンセル
件名: Request to Change Reservation – [予約者名] on [日付]
Dear Hotel Staff,
I have a reservation under the name [予約者名] for a double room from [チェックイン日] to [チェックアウト日] (Confirmation #R7890).
Due to a change in my travel schedule, I would like to modify my reservation. Is it possible to change the check-in date to [新しいチェックイン日]?
Please let me know if this change is possible and if there are any additional charges.
Thank you for your understanding.
Sincerely,
[あなたの名前]
例文4:サービスの詳細についての質問
件名: Question about your “Premium Plan”
Dear Sales Team,
My name is [あなたの名前] and I am considering subscribing to your service. I have a few questions about the “Premium Plan”.
Could you please clarify if the plan includes API access? Also, I would like to know if you offer any discounts for annual subscriptions.
I would appreciate it if you could provide me with this information.
Thank you,
[あなたの名前]例文5:【応用】返信がない場合の催促メール
最初のメールから1週間程度経っても返信がない場合は、丁寧な催促メールを送りましょう。元のメールに返信する形が効果的です。
件名: Re: [元の件名]
Dear [担当者名],
I hope this email finds you well.
I am writing to follow up on my previous email sent on [前回の送信日] regarding [用件]. I have not yet received a response and wanted to gently check in.
I understand you must be very busy, but I would greatly appreciate it if you could look into this matter when you have a moment.
Thank you for your time and attention.
Best regards,
[あなたの名前]
結びの言葉と署名:プロフェッショナルな印象で締めくくる
メールの最後は、適切な結びの言葉と署名で締めくくります。
- フォーマル: Sincerely, / Yours sincerely, / Respectfully,
- 一般的: Best regards, / Kind regards, / Regards,
- ややカジュアル: Best, / Thank you,
署名には、名前、役職・所属、連絡先(電話番号やメールアドレス)を記載しましょう。
緊張しない!英語での電話問い合わせ・完全攻略法
英語での電話は、相手の表情が見えないためメール以上に緊張するかもしれません。しかし、ポイントを押さえれば大丈夫。成功の鍵は事前準備です。

自信のある表情と事前準備が電話成功の鍵です。
事前準備が成功の鍵:伝えるべきことをメモしておく
電話をかける前に、以下の点を箇条書きでメモしておきましょう。
- 自分の名前、注文番号や予約番号
- 用件(結論から先に)
- 質問したいこと
- 想定される質問と、それに対する答え
- 聞き取れなかった時に使うフレーズ
電話をかける際の第一声
まずは挨拶と自己紹介、そして用件を簡潔に伝えます。
Hello, my name is [あなたの名前]. I’m calling about…
(こんにちは、[名前]です。~の件でお電話しました。)
Hi, I have a question regarding my order #[注文番号].
(こんにちは、注文番号~について質問があります。)
担当者へ繋いでもらうためのフレーズ
特定の担当者や部署に繋いでほしい場合は、以下のように伝えます。
May I speak to someone in the sales department, please?
(営業部の方をお願いできますでしょうか?)
Could you connect me to Mr. Smith, please?
(スミスさんにお繋ぎいただけますか?)
本題の切り出し方:メールよりも簡潔に
電話では、メール以上に要点を絞って話すことが重要です。
例文1:在庫の確認
“I’m calling to check if you have the “Alpha-1″ camera in stock.”
(「Alpha-1」というカメラの在庫があるか確認したく、お電話しました。)
例文2:予約の確認と追加リクエスト
“Hi, I’m calling to confirm my dinner reservation for two at 7 PM tonight under the name Tanaka. Also, I was wondering if it’s possible to arrange a small birthday cake for my friend.”
(こんにちは、今夜7時、田中名義の2名でのディナー予約を確認したくお電話しました。また、友人のために小さなバースデーケーキを用意していただくことは可能でしょうか?)
聞き取れなかった時の必須フレーズ:「もう一度お願いします」をスマートに伝える
焦らず、正直に聞き返すことが大切です。以下のフレーズを覚えておきましょう。
聞き返しフレーズ集
- Could you speak more slowly, please? (もう少しゆっくり話していただけますか?) – 最も役立つフレーズの一つです。
- Could you repeat that, please? (もう一度お願いできますか?) – 定番の聞き返し表現です。
- Sorry, I didn’t catch that. (すみません、聞き取れませんでした。) – ややカジュアルですが、自然な表現です。
- Could you spell that for me, please? (スペルを教えていただけますか?) – 名前や地名などを確認する際に便利です。
お礼と電話の切り方
用件が済んだら、必ず感謝の言葉を伝えてから電話を切りましょう。
Thank you so much for your help. (ご協力いただき、本当にありがとうございました。)
That was very helpful. Thank you. (とても助かりました。ありがとうございます。)
Have a great day. Goodbye. (良い一日を。失礼します。)
【最新トレンド】チャットでの問い合わせに使える英語フレーズ
Webサイトに埋め込まれたチャットボットや、有人チャットでの問い合わせも一般的になりました。メールよりも迅速で、電話よりも気軽に使えるのが魅力です。
チャットサポートのメリットと注意点
メリット:
- リアルタイムで回答が得られる
- ログが残るので後から確認できる
- 電話ほどの緊張感がない
注意点:
- 長文での複雑な説明には不向き
- 簡潔で分かりやすい表現が求められる
すぐに使えるショートフレーズ集
チャットでは、メールよりも短くカジュアルな表現が好まれます。
挨拶と用件
Hi, I need help with my order.
(こんにちは、注文の件でサポートをお願いします。)
Hello, I have a question about shipping.
(こんにちは、配送について質問があります。)
相槌や確認
Got it.
(了解です。)
I see.
(なるほど。)
Let me check.
(確認します。)
感謝の表現
Thanks!
(ありがとう!)
Perfect, thank you.
(完璧です、ありがとう。)
Appreciate your help.
(助かります。)
英語での問い合わせを成功させるための3つの心構え
最後に、ツールやテンプレートを使いこなす上で土台となる、マインドセットについて解説します。この3つの心構えを持つことで、あなたの問い合わせはよりスムーズで効果的なものになります。

思考を整理し、明確に伝えることが成功の秘訣です。
心構え1:結論から話す(PREP法を意識)
特に英語圏のコミュニケーションでは、最初に結論や要点を伝えることが非常に重要です。PREP法(Point, Reason, Example, Point)を意識しましょう。
- Point (結論): 「注文した商品を交換してほしい」
- Reason (理由): 「違う色の商品が届いたため」
- Example (具体例): 「黒を注文したが、茶色が届いた」
- Point (結論の再確認): 「つきましては、正しい商品との交換手続きをお願いします」
心構え2:シンプルで分かりやすい英語を使う
難しい単語や複雑な文法を使おうとする必要は全くありません。むしろ、中学英語レベルのシンプルで短い文章を心がける方が、誤解なく意図が伝わります。”One sentence, one message”(一文に一つのメッセージ)を意識しましょう。
心構え3:丁寧さ(Politeness)を忘れない
たとえクレームの連絡であっても、感情的にならず、丁寧な言葉遣いを維持することが重要です。“please”, “Could you…?”, “I would appreciate it if…” といったクッション言葉を上手に使うことで、相手も協力的な姿勢で対応してくれやすくなります。
まとめ:自信を持って英語で問い合わせよう!
英語での問い合わせは、もう特別なスキルではありません。海外の製品やサービスが身近になった現代において、誰もが必要とするコミュニケーションツールの一つです。
今回ご紹介したテンプレートやフレーズ、そして心構えは、あなたの「武器」となります。最初はテンプレートをそのまま使ってみることからで構いません。回数を重ねるうちに、自然と自分なりの表現ができるようになります。
大切なのは、完璧な英語を目指すことではなく、伝えたいことを明確にし、相手に敬意を払ってコミュニケーションをとることです。この記事が、あなたのグローバルな活動の一助となれば幸いです。自信を持って、世界との対話の扉を開きましょう!