こんにちは。移動時間などでも英語覚えたい方は、英語の本でも読もうかと思われるかもしれません。
世界的に有名なハリーポッターを手に取ってみても、内容はなかなか難しいものです。気軽に読める本はあるのでしょうか。
マザー・グース
やはりここは子供向けの童話集から始めてみるのはいかがでしょうか。つまり「Mother Goose」、そうマザー・グースです。
マザー・グースはイギリスでは王室から一般人まで親しまれている童話集であり、一つ一つが短いのも魅力的です。
マザー・グースは訳すと「ガチョウ婆さん」になります。
この名前の由来はもともとフランスの「昔ばなし」という童話集をイギリスで英訳する際に、表紙にガチョウ母さんの話の挿絵がついており、それを副題として採用したことから始まります。
一般家庭でのマザー・グースの使われ方
会話
ではおばあちゃんと孫のエマが、何か面白いマザー・グースの話を読んでという会話をみてみましょう。
Emma: Nanny, I want to hear a story from Mother Goose.
エマ:おばあちゃん、マザー・グースから何かお話聞きたいな。
Grandmother: Okay, what type of story would you like? Do you want a fairy tale, or nursery rhyme?
おばあちゃん:わかったよ、どんな種類の話がいい。おとぎ話がいいかしら、それとも童謡がいいかしら。
Emma: I want a nursery rhyme, but don’t choose the weird one. I will be frightened for all day long! I don’t want be like that.
私は童謡がいいわ、でも気味の悪い歌は選ばないでね。私は一日中おびえているようになるわ。私そのようになるのは嫌なの。
Grandmother: Well, how about “London Bridge”?
そうね、だったら「ロンドン橋落ちた」はどうかしら。
Emma: Nanny, You’re making fun of me! That’s the weird one!
おばあちゃん、私のことからかっているでしょ。それは気味の悪い歌よ。
Grandmother: Oh, I’m sorry my sweetheart. How about “Twinkle, twinkle little star”?
あら、ごめんなさい私のかわいい子。それなら「きらきらお星様」はどうかしら。
Emma: Yes, I like that one! Let’s sing a song with me, nanny.
いいね、私その歌好きよ。私と一緒に歌いましょう、おばあちゃん。
マザー・グースにのっている童謡が二つでてきました。この会話ででてきた二つの童謡は以下の通りです。
London Bridge ロンドン橋落ちた
Twinkle, twinkle little star きらきらお星様
単語
どちらの歌も日本ではとてもよく知られており、子供の頃に歌った人も多いのではないでしょうか。
では、会話の中で出てきた言葉に注目してみましょう。
GrandmotherとNannyの違い
どちらもおばあちゃんを意味する英語ですが、grandmotherは正式な言い方に近く、一般的な会話ではあまり使われません。
イギリス英語圏ではnannyやnanaを使用することが多いです。またこの言い方以外にも、grandma、granny、granなどを使用することもあります。
どのような言い方であれ、「おばあちゃん」に変わりはありません。
fairy tale おとぎ話
nursery rhymes 童謡
weird 気味が悪い、異様な、不思議な
frightening おびえる
all day long 一日中
you are making fun of me あなたは私のことをからかっている
sweetheart かわいい子。自分にとってとても大切な人相手に使います。
童話で知るロンドン橋
童話集はその国の歴史も繁栄され、英語も簡単
ロンドン橋の歴史
さてロンドン橋を気味が悪い歌だというエマですが、私達は子供の頃遊戯歌として歌った記憶の多い方がほとんどではないでしょうか。
何度壊れてもあきらめないで、考えて壊れない橋を作ろうという意味がある歌です。
実際のロンドン橋も何度も焼かれ沈んでいき、最終的にはアメリカに売却されるという不運な橋であり、歌のなぞっている通りです。
ロンドン橋と人柱
原文では各歌詞番の最後に”my fair lady”とついており、この部分は日本語では「お嬢さん」や「ロンドン橋」などと訳されていることがほとんどです。
しかしマザー・グースにのっている歌を最後までみると「一晩中見張っている人をつけよう」で締めくくられています。
つまりこれは人柱を意味し、各歌詞の最後についている”my fair lady”は人柱に誘導する言葉だったことがわかります。
「ロンドン橋が落ちないように人柱をたてよう」という意味も含んでおり、ミステリー好きのイギリス人が好む歌に仕上がっていることがわかります。
マザー・グースには気味の悪いお話もありますが、早口言葉やなぞなぞ遊びなど英語を覚えるのに調度よい童話集です。一度原文を読んでみる事はいかがでしょうか。
ではまた、See you !