こんにちは。日本で筆記用具というと、鉛筆にシャープペン、ボールペン等があり、人によって好んで所持するものが違います。
しかし欧米では筆記用具というと、たいていの人がボールペンを指します。なぜ他の種類を持たないのでしょうか。
鉛筆だってちゃんと売っている
ボールペン以外の筆記用具を持たないということは、その他の筆記用具が売っていないのでは?と思うかもしれませんが、鉛筆もシャープペンも3色ボールペンも売っています。でも使わないのです。
使わない理由の1つとしては、学校での指導も関係します。
会話
ロンドンで幼稚園に行っているエマとお母さんの会話をみてみましょう。
Emma: Mom, why don’t you use pencil?
ママ、ママはどうして鉛筆使わないの?
Mother: How come you ask that question, Emma?
お母さん:どうしてそんな質問するの、エマ?
Emma: I use pencils in the nursery school. Teachers don’t let us to use pens. But you always use pens.
私は幼稚園で鉛筆を使っているわ。先生は私達にペンを使わせてくれないの。でもママはいつもペンを使っているわ。
Mother: You don’t like pencils?
鉛筆が好きじゃないの?
Emma: No, I don’t. I know that pencils are good that we can erase by eraser. But I can’t erase the mistakes well. Can you erase it well?
嫌いだわ。鉛筆は消しゴムで消せるからいいのを知っているわ。でも私は間違えを上手に消せないの。ママは上手に消せる?
Mother: Well, I haven’t use pencils for a long time, so I forgot about it.
さぁ、長い間鉛筆を使っていないから忘れてしまったわ。
Emma: If I couldn’t erase the mistakes well, then I think I have no idea to use pencils.
間違いを上手に消せないなら、鉛筆を使う意味がわからないと私は思うの。
Mother: When I was in the secondary school, the teachers didn’t let us to use pencils.
ママが中学生だった時は、先生が鉛筆を使わせてくれなかったわ。
They forced the students to use pens in every class. From that time, I started to use pens.
先生たちは全部のクラスで、私達に無理やりペンを使わせたわ。その時からママはペンを使い始めたの。
When you get old enough, you will need to use pens. Ask to your teacher why you have to use the pencils, now.
十分大きくなったら、ペンを使わなくてはならなくなるわよ。どうして今鉛筆を使わなくてはいけないか先生に聞いてみたら。
Emma: Well, I ask to her tomorrow.
そうね、明日先生に聞いてみるわ。
エマの幼稚園では鉛筆を使わせていますが、基本的に中学校からペンを使うよう指導されます。なぜなのでしょうか?
ポイント
会話ででてきた単語や言い回しをみてみましょう。
- nursery school 幼稚園
幼稚園だと”kindergarten”が思い浮かぶかもしれませんが、この言い方はイギリス英語の幼稚園です。
- no idea わからない
質問の回答が全くわからなかった場合や、理由がわからない時によく使われます。
- secondary school 中学校
こちらもイギリス英語です。他にもアメリカ英語と同じく”middle school”も使います。
間違えた内容を知る事が大事
会話でお母さんが言っている通り、たいてい中学校くらいから生徒たちはペンを使ってノートを取るように指導されます。もちろんテストもペンで回答を書き込みます。
これでは間違えたときに消せなくなり、ノートや解答用紙が汚くなってしまいます。しかし欧米では間違えを確認することも、とても重要なのです。
どのように間違えたかを知る事で、正しい直し方を指導できます。また間違いの中から部分点をもらえる事もあります。正解を書くことはもちろん大事ですが、直すことも考えたペンでの回答も、考えさせるものがあります。
日本では鉛筆やシャープペンをよく使いますが、ボールペンも様々に進化して、色々なものが売られています。しかし、残念ながら欧米の鉛筆やシャープペンは需要がないためあまり進化していません。
消しゴムは砂ケシのような消しゴムか、鉛筆の後ろにくっついていてよく消えないものばかり。使う人が少ないので消しゴムを進化させる必要がなかったのです。
さらにシャープペンも売っていますが、使う人が更に少ないので書きにくいうえに値段もとても高いです。
必要ない物には労力をかけない、極端な状況が目に見えてわかりますね。筆記用具にも考え方の違いが現れていておもしろいものです。
それではまた、See you!