目の前の机に並んでいるものを、ひとつずつ英語で言えるでしょうか。ペンやノートくらいならすぐ口から出てきても、「蛍光ペン」「クリアファイル」「印鑑」「シュレッダー」あたりで急に言葉が止まってしまう——そんな経験がある方は少なくありません。
しかも文房具やオフィス備品の名前は和製英語の宝庫です。カタカナのまま口に出しても伝わらないもの、意味が別の単語になってしまうものが集中している分野でもあります。
この記事では、机を片づける、引き出しを整理する、備品を借りる、コピー用紙の補充を頼む——といった実際の場面で必要になる単語と表現を、desk と table の使い分けという基本の疑問から順にたどっていきます。読み終えたときには、自分のデスク環境を英語で説明できる状態を目指します。独学で発音や自然さに不安が残る場合は、英語教室のようにその場で確認できる環境を併用するのも一つの方法です。
まずは、多くの学習者がつまずく「デスク周り」という日本語の落とし穴から見ていきましょう。
デスク周りの英語は「around my desk」では伝わらない
- desk は個人が作業する机、table は複数人で囲む机で、収納の有無と用途で分かれる
- 日本語の「デスク周り」を around my desk と直訳すると、机の外側の空間を指してしまう
- 机の上や引き出しの中まで含めたいときは、シンプルに my desk と言えば足りる
- ガジェットやレイアウトを含む環境全体を話題にするなら desk setup が使える
desk と table は何が違うのか
日本語ではどちらも「机」と訳されますが、英語の desk と table は役割がはっきり分かれています。判断のポイントは二つだけです。
ひとつは引き出しなどの収納があるかどうか。もうひとつは「何をするための場所か」です。この二点を意識すれば、迷う場面はほとんどなくなります。
desk は、職場や学校で個人が事務作業や勉強をするために使う机を指します。多くの場合、引き出しやキャビネットといった収納がついていて、基本的にその人専用のスペースです。書き物をする、パソコンを操作する、書類を保管する。こうした「作業」と結びついた机が desk です。
一方 table は、食事をしたり、みんなで囲んで話をしたりする、共有して使う比較的大きな机を指します。ダイニングテーブル、会議テーブル、カフェのテーブル。誰か一人の所有物ではなく、複数の人が同時に使う「面」としての机です。
- フレーズ
- I need a bigger desk for my new monitor.
- 日本語訳
- 新しいモニターのために、もっと大きい机が必要だ。
- 使う場面
- 在宅勤務の環境を整えたいとき、上司や家族に机の買い替えを相談する場面。
- 注意点・誤用例
- ここを table にすると、食卓や会議用の大きな机の話に聞こえます。個人の作業机は desk です。
- 発音・ニュアンス
- desk は「デスク」より「デスク」の s と k をくっつけて短く止める感覚です。bigger は「ビガー」ではなく前を強く「ビ」ガァ。淡々とした事実の伝達で、要求というより相談のトーンになります。
- フレーズ
- Let’s move the table to the center of the room.
- 日本語訳
- テーブルを部屋の中央に動かそう。
- 使う場面
- 会議やイベントの準備で、共有の大きな机を移動させたいとき。
- 注意点・誤用例
- 会議室の大きな机は conference table、boardroom table とも言います。個人の作業机を move the table と言うと、別のものを指していると誤解されることがあります。
- 発音・ニュアンス
- table は「テーブル」ではなく「テイボゥ」に近く、後半は軽く添えるだけ。Let’s で始まるので、命令ではなく一緒に作業する誘いになります。
同じ「机」でも、そこで一人が黙々と作業するのか、大勢で向き合うのかで単語が変わる、と考えると迷いにくくなります。
なお、学校の生徒用の机は school desk、受付カウンターのような机は reception desk、ホテルのフロントは front desk です。desk には「特定の業務のための持ち場」というニュアンスが残っていて、新聞社の担当部署を指して news desk と言うのも同じ発想です。

「机の周り」を直訳すると意味がずれる
日本語の「机の周り」「デスク周り」は、机の上や引き出しの中まで含んだ、自分の作業スペース全体を指す便利な言い方です。「デスク周りを片づける」と言えば、当然、机上の書類や引き出しの中身を整えることを意味します。
ところがこれをそのまま around my desk と英語にすると、意味が変わってしまいます。around は「〜の周辺に」という位置関係を表す前置詞なので、around my desk は机の脇の床や後ろの壁際といった、机そのものではない周辺部を指すことになるのです。
✕ I have to tidy up around my desk. と言うと、「机の周辺の床や壁際を片づけないといけない」という意味になります。机の上や引き出しの中を整えたいという意図は伝わりません。
机の上や中を整えたいときは、余計な言葉を足さず、シンプルに my desk と言えば十分です。英語の my desk には、天板の上も引き出しの中も含まれています。
- フレーズ
- I have to tidy up my desk.
- 日本語訳
- 自分の机を片づけないといけない。
- 使う場面
- 退勤前や長期休暇前に、書類や道具を元の場所に戻すと同僚に伝えるとき。
- 注意点・誤用例
- around を足さないのが要点です。書類の分類まで含めて整えるなら organize my desk のほうが実態に合います。
- 発音・ニュアンス
- have to は「ハフトゥ」と f の音になり、tidy up は「タイディアップ」とつながります。義務感というより「そろそろやらないとな」という日常的な独り言のトーンです。
もちろん、本当に机の周辺の空間を指したい場面では around my desk が正しい表現になります。
- It’s really noisy around my desk.(私の席の周りはとても騒がしい)
- The cables around my desk are a mess.(机の周りのコード類がごちゃごちゃしている)
- There’s no space to walk around my desk.(机の周りを歩くスペースがない)
「片づけの対象なら my desk、空間の様子なら around my desk」。この一言で覚えておくと、口に出す瞬間に迷わなくなります。
作業環境そのものを指したいときの言い方
「デスク周りをお伝えします」のように、机の上のガジェットやレイアウトを含めた環境全体を話題にするなら、desk setup という言い方が定着しています。動画やSNSでよく見かける表現です。
- フレーズ
- I finally upgraded my desk setup.
- 日本語訳
- ようやくデスク環境を新しくした。
- 使う場面
- モニターや椅子を買い替えたことを同僚や友人に話すとき。写真を見せながらの雑談にも向きます。
- 注意点・誤用例
- setup は名詞で一語、set up と分けると「設定する」という動詞になります。I set up my desk なら「机を設置した」という別の意味です。
- 発音・ニュアンス
- setup は前を強く「セ」タップ。finally が入ることで「ずっとやりたかったことをついに実現した」という満足感がにじみます。
相手のデスク環境を尋ねるなら Show me your desk setup!(あなたのデスク周りを見せて)が自然です。似た表現として workspace(作業スペース)や home office(在宅勤務用の作業環境)も覚えておくと話題が広がります。
場所を細かく言い分けたいときは、机の上なら on my desk、引き出しの中なら in my drawer と具体的に表します。
- There’s nothing on my desk except a laptop.(私の机の上にはノートパソコンしかない)
- I keep spare batteries in my drawer.(予備の電池は引き出しに入れている)
- My files are in the cabinet under my desk.(書類は机の下のキャビネットにある)
場所の言い方が整ったら、次に必要になるのは「片づける」「整理する」という動作の語彙です。日本語では一語で済むところが、英語では複数に分かれます。
「片づける・整理する」を英語で言い分ける
- tidy up は見た目を整える、organize は分類して仕組みを作る
- clean up は汚れを取る、declutter は物の量を減らす、put away は出したものをしまう
- 状態を表す形容詞は messy、cluttered、neat、tidy の四つを押さえる
「片づける」「整理する」に当たる英語はいくつもあり、それぞれ得意な場面が違います。使い分けを知っておくと、同じ状況でも一段細かく描写できるようになります。
tidy up:散らかりを元に戻して見た目を整える
tidy up は、散らかったものを元の位置に戻して外見を整えることです。日常会話で最も使いやすく、部屋でも机でも使えます。中身の分類まではしていなくても、表面が片づいていれば tidy up で問題ありません。
- I tidy up my room every Sunday.(毎週日曜日に部屋を片づける)
- Please tidy up here before you leave.(帰る前にここを片づけてください)
- Let’s tidy up the meeting room.(会議室を片づけよう)
organize:分類して使いやすい状態にする
organize は、ばらばらのものに秩序を与える、分類して使いやすい状態にすることです。見た目を整える tidy up より、仕組みを作るニュアンスが強くなります。書類をラベル別に分ける、ファイルを日付順に並べる、といった作業がこれに当たります。
- I’m good at organizing things.(整理整頓が得意です)
- I organize my thoughts before the meeting.(会議の前に考えを整理する)
- She organized the files by date.(彼女はファイルを日付順に整理した)
organize は物だけでなく、考え、予定、イベントにも使えるのが特徴です。organize a meeting なら「会議を設定する」という意味になります。
clean up・declutter・put away の役割分担
clean up は、汚れやゴミを取り除いてきれいにすることです。散らかりだけでなく、こぼした飲み物を拭くような場面にも使えます。Can you clean up the break room?(休憩室をきれいにしてもらえますか)のように依頼形でよく登場します。
declutter は、不要なものを捨てて量そのものを減らすことです。整理術の話題でよく出てきます。I decluttered my desk and threw away half the papers.(机を整理して、書類の半分を捨てた)のように、減らした結果まで述べると意味が明確になります。
put away は、出したものをしまう動作を指します。Don’t forget to put away your stapler.(ホチキスをしまうのを忘れないで)のように、特定の道具について使うのが自然です。
状態を表す形容詞もセットで
動作の語彙と一緒に、状態を表す形容詞も押さえておくと表現が立体的になります。messy は「散らかっている」、cluttered は「物が多すぎて雑然としている」、neat と tidy は「きちんとしている」を表します。
- Your desk is so messy!(机がめちゃくちゃ散らかってるよ)
- My desk is too cluttered to work on.(机が物だらけで作業できない)
- He keeps his desk neat and tidy.(彼は机をきれいに保っている)
Your desk is so messy! は親しい同僚同士なら軽口として通りますが、上司や取引先に向けて言うと相手の仕事ぶりを批判しているように響きます。目上の人の机について触れるなら、You seem to have a lot on your desk.(お忙しそうですね)のように状況を述べる言い方に切り替えるのが無難です。
では、これらの語彙が実際の会話ではどう組み合わさるのでしょうか。職場でありがちな場面を丸ごと見てみます。
会話で覚えるデスク周りの英語
- 「なくした」は I lost it、「見つからない」は I can’t find it と言い分ける
- USBメモリーは flash drive、USB だけでは接続規格を指すことが多い
- be good at / be bad at のあとは動名詞(organizing)になる
同僚二人が、散らかった机の上でUSBメモリーを探す場面です。声に出して読みながら、どの単語が効いているか探してみてください。
- 同僚A
- Wait… Where is my flash drive? I can’t find it!
あれ、USBメモリーが見つからない。 - 同僚B
- Hey, are you serious? That’s going to be a big deal!
ちょっと、本当に?それ、まずいことになるよ。 - 同僚A
- I know, I know.
分かってるってば。 - 同僚B
- Your desk is messy. That’s why you lose your things. Let’s tidy it up together.
机がそんなに散らかってるから無くすんだよ。一緒に片づけよう。 - 同僚A
- Thanks, you are very helpful.
ありがとう、助かるよ。 - 同僚B
- Let’s check the drawer, too.
引き出しの中も見てみよう。 - 同僚A
- I’ve been bad at organizing since I was a kid.
子どもの頃から整理整頓が苦手なんだ。 - 同僚B
- Hey! I found it!
あった、見つけたよ!

会話に出てきた表現の確認
flash drive は「USBメモリー」に当たる語です。USB flash drive、thumb drive、memory stick という言い方もあります。単に USB と言うと接続規格を指すことが多いため、物としての記憶媒体には drive を付けるほうが誤解が少なくなります。
- フレーズ
- Can I borrow your flash drive?
- 日本語訳
- USBメモリーを貸してもらえますか。
- 使う場面
- 資料を持ち出したいのに手元に記憶媒体がないとき、隣の席の同僚に声をかける場面。
- 注意点・誤用例
- Can I borrow your USB memory? は和製英語寄りで伝わりにくい言い方です。borrow は「持ち出して後で返す」動作なので、その場で使うだけなら use を選ぶこともあります。
- 発音・ニュアンス
- borrow は「バロウ」ではなく「バーロゥ」、r を軽く。Can I 〜 はカジュアルな依頼で、丁寧にしたいときは Could I 〜 にします。
big deal は重大なこと、気にすべきことを表します。上の会話では「まずいこと」と訳しましたが、文脈によって「一大事」とも訳せます。否定形にすると「大したことではない」となり、こちらのほうが日常会話では頻出です。
- It was a pretty big deal.(かなりの大ごとだった)
- That’s no big deal.(大したことじゃないよ)
- What’s the big deal?(何がそんなに問題なの?)
lose は物を紛失するときの基本動詞で、過去形・過去分詞は lost です。「なくしてしまった」と結果を伝えるなら I lost it、「見つからない」という現在の状況なら I can’t find it が自然です。この二つは似て見えて、伝わる深刻さが違います。
helpful は人に対して使うと「頼りになる、親切だ」という褒め言葉になります。You are very helpful. は手伝ってもらったときの気持ちのよいお礼で、Thanks. の一言に添えるだけで印象が変わります。
be bad at / be good at のあとは動名詞です。前置詞 at の後ろなので、organize ではなく organizing とします。
- フレーズ
- I’m bad at organizing my documents.
- 日本語訳
- 書類の整理が苦手だ。
- 使う場面
- 自己紹介や雑談で、自分の苦手なことを軽く打ち明けるとき。
- 注意点・誤用例
- ✕ I’m bad at organize my documents. は文法として成立しません。at の後ろは必ず ing 形にします。
- 発音・ニュアンス
- bad at は「バダット」とつながります。深刻な告白ではなく、笑いながら言える程度の軽さを持つ表現です。
会話の骨組みが見えたところで、道具そのものの名前に入ります。まずは総称からです。
文房具は英語で stationery、つづりの落とし穴に注意
- 文房具は stationery(e)、「静止した」は stationary(a)で意味が別
- stationery は不可算名詞で、a stationery や stationeries とは言わない
- 語源は「定住して店を構えた商人(stationer)」で、stationary と同じ語根を持つ
文房具をまとめて指す英語は stationery です。日本語でも「ステーショナリー」と言うため耳になじんでいますが、書くときに落とし穴があります。
よく似た単語 stationary は「静止した、動かない」という意味の形容詞で、まったく別物です。違いは真ん中の一文字だけ。文房具は e が入る stationery、動かないほうは a が入る stationary です。
- フレーズ
- I bought some stationery at the mall.
- 日本語訳
- モールで文房具をいくつか買った。
- 使う場面
- 休日の買い物について話すとき、または経費精算の内容を口頭で説明するとき。
- 注意点・誤用例
- ✕ I bought some stationeries. は不可。数を意識するなら a few stationery items や three pens のように具体化します。
- 発音・ニュアンス
- stationery は最初の「ステイ」を強く、続きは軽く流します。stationary と発音はほぼ同じなので、口頭では文脈で判断されます。
比較のために、a のほうも一文見ておきましょう。The car remained stationary.(その車は動かないままだった)。エクササイズ用の固定自転車を stationary bike と呼ぶのも同じ用法です。
覚え方としては、stationery には pen と同じ e が入る、と結びつけると思い出しやすくなります。「文房具店」は stationery store、または stationery shop です。
語源をたどると、stationery は「駅」を意味する station と同じく「立つ」を表すラテン語に由来します。中世のヨーロッパでは行商人が移動して商売をするのが普通でしたが、大学の近くなどに定住して店を構え、書物や筆記具を扱う商人がいました。その「動かない店の主人」が stationer と呼ばれ、彼らの扱う品物が stationery になったという流れです。
紛らわしい二語が同じ語根から生まれたと知ると、つづりの記憶も安定します。総称を押さえたら、次は個々の道具です。まずは書く・消すための道具から並べていきます。
書く・消すための文房具の英単語
- 英語の pen はインク、pencil は芯。この区別が和製英語の誤りを生む
- シャープペンシルは mechanical pencil、sharp pencil では別の意味になる
- ノートは notebook、note だけでは短いメモを指す
筆記具の名前は、カタカナがそのままでは通じないものが多く並びます。一覧で確認してから、注意点を掘り下げます。
- pen ペン(インクを使って書くもの全般)
- ballpoint pen ボールペン(ball pen では通じにくい。単に pen とも)
- gel pen ゲルインクボールペン
- fountain pen 万年筆
- brush pen 筆ペン
- permanent marker 油性ペン
- marker / felt-tip pen マーカー、フェルトペン(英では marker pen)
- whiteboard marker ホワイトボード用マーカー
- highlighter 蛍光ペン
- pencil 鉛筆
- colored pencil 色鉛筆
- red pencil 赤鉛筆
- mechanical pencil シャープペンシル
- pencil lead シャープペンシルの芯
- pencil sharpener 鉛筆削り
- eraser 消しゴム(英では rubber)
- correction tape 修正テープ
- correction fluid / white out 修正液
- notebook ノート
- memo pad / notepad メモ帳
- pencil case 筆箱
- pencil cup / pen holder ペン立て
英語の pen はインクで書くものに限られ、黒鉛の芯で書くものは pencil です。この区別があるため、「シャープペンシル」を sharp pencil と言うと「よく削れてとがった鉛筆」という意味になってしまいます。
Can I borrow a sharp pencil? と言うと「とがった鉛筆を貸して」と受け取られ、芯を出して使うシャープペンシルは出てきません。正しくは mechanical pencil です。イギリスでは propelling pencil という言い方もします。
消しゴムはアメリカで eraser、イギリスで rubber です。アメリカ英語で rubber は別の意味に取られることがあるため、国際的な場では eraser を選ぶほうが安全です。
「ノート」は notebook。note だけだと「短いメモ」「覚え書き」の意味になります。ノートパソコンは laptop、または notebook computer です。
- フレーズ
- Could you lend me a highlighter?
- 日本語訳
- 蛍光ペンを貸してもらえますか。
- 使う場面
- 会議資料の要点に線を引きたいのに手元にないとき、隣の人に頼む場面。
- 注意点・誤用例
- lend は「貸す」、borrow は「借りる」で主語が逆になります。✕ Could you borrow me a highlighter? は誤りです。
- 発音・ニュアンス
- highlighter は「ハイライター」の「ハイ」に強勢。lend me は「レンミー」に近く聞こえます。Could you で始めると丁寧な依頼になります。
動詞として highlight も使えます。Let me highlight the important part.(大事なところに線を引かせて)のように、道具名と動作をセットで覚えると口から出やすくなります。
もう一文、日常でよく使う型を確認しておきます。I always take notes in a notebook, not on my phone.(いつもスマホではなくノートにメモを取る)。take notes は「メモを取る」の定型で、この場合は複数形が基本です。
書く道具が揃ったら、次は紙を切ったり留めたりする道具です。ここにも和製英語が潜んでいます。
切る・貼る・留めるための文房具の英単語
- はさみは二枚刃なので複数形 scissors、一丁は a pair of scissors
- ホチキスは stapler、針は staples、動詞の staple も使える
- セロハンテープは米で scotch tape、英で sellotape。迷えば tape で通じる
紙を扱う道具は、職場で借りる機会がとくに多い分野です。名前と一緒に「借りる文」まで持っておくと実戦で困りません。
- scissors はさみ
- utility knife / box cutter カッターナイフ
- paper cutter 裁断機
- tape テープ
- scotch tape セロハンテープ(米)
- sellotape セロハンテープ(英)
- double-sided tape 両面テープ
- masking tape マスキングテープ
- glue のり、接着剤
- glue stick スティックのり
- glue gun グルーガン
- stapler ホチキス
- staples ホチキスの針
- staple remover ホチキスの針外し
- paper clip クリップ
- binder clip ダブルクリップ
- thumbtack / push pin 画びょう
- rubber band 輪ゴム
はさみは二枚の刃が対になっているため、英語では複数形の scissorsが基本です。一丁だと数えたいときは a pair of scissors と言います。
- フレーズ
- Do you have a pair of scissors?
- 日本語訳
- はさみを持っていますか。
- 使う場面
- 荷物の梱包をあける、資料を切り分けるといった作業で道具を探しているとき。
- 注意点・誤用例
- ✕ Do you have a scissor? は不自然です。会話では Do you have scissors? と複数形のまま尋ねる形も一般的です。
- 発音・ニュアンス
- scissors は「シザーズ」で最初の si を強く、語末は z の濁った音になります。持っているかを確認する言い方なので、貸してほしい含みを穏やかに伝えられます。
ホチキスは stapler です。日本語の「ホチキス」はアメリカの会社名に由来する呼び方で、英語では通じません。U字型の留め具である staple から stapler(留めるもの)という名前になっています。
- フレーズ
- Where’s the stapler? I want to staple these documents.
- 日本語訳
- ホチキスはどこですか。この書類を留めたいのです。
- 使う場面
- 配布資料をまとめる直前、共用の備品置き場が分からないときに同僚へ尋ねる場面。
- 注意点・誤用例
- ✕ Where is the hotchkiss? では伝わりません。針が切れているときは We’re out of staples. と言います。
- 発音・ニュアンス
- stapler は「ステイプラー」で最初に強勢。動詞の staple も同じ発音で、名詞と動詞を同形で使い回せます。
セロハンテープはアメリカで scotch tape、イギリスで sellotape。どちらも商品名が一般名詞化したものです。迷ったら単に tape と言っても伝わります。Could you pass me the tape?(テープを取ってもらえますか)が無難な言い方です。
カッターナイフは utility knife か box cutter。cutter 単体でも「切る道具」として通じますが、具体的に伝えたいなら二語で言うほうが確実です。
留め具の名前も混同しやすいところです。paper clip は針金を曲げた一般的なクリップ、binder clip は口を開いて挟む黒い金具(日本語のダブルクリップ)を指します。
続いて、学校でも職場でも登場する「測る道具」に移ります。数は少ないものの、いざというとき出てこない単語が集まっています。
測る・線を引くための文房具の英単語
- 定規は ruler、「〜で測る」は measure ~ with a ruler の形を使う
- 作図用コンパスは複数形 compasses、方位磁針は単数形 compass
- 三角定規は米で triangle、英で set square
まず一覧です。子どもの学習用品としても頻出する語群です。
- ruler 定規、ものさし
- triangle / set square 三角定規
- protractor 分度器
- compasses コンパス(作図用)
- tape measure 巻尺
- calculator 電卓
ruler には「支配者」という意味もあります。文脈で取り違えられることはまずありませんが、長さを測ると言いたいときは measure 〜 with a ruler という形を使うと明確です。Measured with a ruler, it was exactly 30 cm.(定規で測ったらぴったり30センチだった)のように使えます。
コンパスは二本の脚が対になっているため、scissors と同じ理屈で複数形の compasses になります。a pair of compasses と言えば一組であることが明確です。
方位を示すコンパス(方位磁針)は単数形の compass です。円を描く道具を単数で compass と言うと、方位磁針の話だと受け取られることがあります。作図の話をしているなら a pair of compasses と言い切ると誤解が起きません。
三角定規はアメリカで triangle、イギリスで set square。分度器の protractor は日常会話での出番が少ないぶん、いざというとき出てこない単語の代表格です。子どもに算数を英語で教える場面では必要になるので、Use a protractor to measure the angle.(分度器で角度を測ってね)という一文で覚えておくと便利です。
ここまでが学校でも使う文房具です。次は職場ならではの備品と、その総称の使い分けに進みます。
オフィス備品の英単語と supplies / equipment の違い
- office supplies は使えばなくなる消耗品、office equipment は繰り返し使う機器
- クリアファイルは clear file ではなく plastic folder が自然
- コンセントは米で outlet、英で socket や power point
職場には学校の文具とは別のラインナップがあります。まとめて確認しておきましょう。
- copy paper / printer paper コピー用紙
- documents / paperwork 書類
- report 報告書
- invoice 請求書
- clear plastic folder / plastic folder クリアファイル
- binder バインダー
- file cabinet 書類キャビネット
- drawer 引き出し
- shredder シュレッダー
- printer プリンター
- copier / photocopier コピー機
- scanner スキャナー
- whiteboard ホワイトボード
- bulletin board 掲示板
- name stamp / name seal 印鑑
- ink pad 朱肉、スタンプ台
- business card 名刺
- business card holder 名刺入れ
- schedule planner / planner 手帳
- sticky note 付箋
- envelope 封筒
- outlet / socket コンセント
- power strip 電源タップ
- charger 充電器
- extension cord 延長コード
- desk lamp 卓上ライト
- office chair 事務椅子
- trash can / bin ゴミ箱
- first aid kit 救急箱
「クリアファイル」は和製英語です。clear file と言っても伝わらないことが多く、plastic folder、clear plastic folder、あるいは単に folder と言うのが自然です。
コンセントを consent と言ってしまうのは典型的な取り違えです。consent は「同意」という意味なので、Where is the consent? と尋ねると相手を戸惑わせてしまいます。アメリカでは outlet、イギリスでは socket や power point を使います。
- フレーズ
- Is there an outlet near my desk?
- 日本語訳
- 私の机の近くにコンセントはありますか。
- 使う場面
- 初出勤や出張先で席に案内されたとき、パソコンの充電環境を確認する場面。
- 注意点・誤用例
- ここは机の周辺の空間を指すので、near my desk や around my desk が正しく機能します。イギリス系の職場なら socket に置き換えると自然です。
- 発音・ニュアンス
- outlet は「アウトレット」の「アウ」に強勢。Is there 〜? は存在を確認する軽い質問なので、初対面の相手にも使いやすい形です。
- フレーズ
- Please shred these documents.
- 日本語訳
- この書類をシュレッダーにかけてください。
- 使う場面
- 個人情報を含む資料の処分を同僚やアシスタントに依頼するとき。
- 注意点・誤用例
- shredder は機械、shred が動詞です。✕ Please shredder these documents. とはなりません。丁寧に頼むなら Could you shred these documents? にします。
- 発音・ニュアンス
- shred は sh の息の音から入り、語末の d は軽く。Please 付きの命令形は指示のトーンなので、同僚には Could you 〜 のほうが柔らかく届きます。
「付箋」は sticky note です。商標名の Post-it が一般名詞のように使われることもあります。Can you pass me the sticky notes?(付箋を取ってもらえますか)が定番の言い方です。
office supplies と office equipment の使い分け
備品をまとめて指す言い方には二種類あり、基準は消耗するかどうかです。
office supplies は、紙、ペン、クリップ、プリンターのインクなど、使えばなくなる消耗品を指します。日本語の「事務用品」「消耗品」に近い言葉です。
office equipment は、コピー機、プリンター、シュレッダー、パソコンなど、繰り返し使う機器や設備を指します。日本語の「事務機器」に当たります。
- We’re running low on office supplies.(事務用品が少なくなってきている)
- The office equipment needs to be serviced once a year.(事務機器は年に一度点検が必要だ)
会計上も、supplies は費用として処理され、equipment は資産として扱われることが多いため、この区別は実務でも意味を持ちます。経理担当者とやりとりする機会がある方は、二語を混ぜないよう意識しておくと話が早く進みます。
単語が揃いました。ここからは、それを動かす文の型をまとめて手に入れましょう。
職場ですぐ使える会話フレーズ集
- 借りる、探す、補充を頼む、トラブルを伝える、席を説明するの5場面で型を持つ
- 在庫切れは be out of ~、紙詰まりは paper jam / be jammed
- フリーアドレスは free address ではなく hot desking
借りる・頼む
依頼の型は丁寧さの段階で選びます。親しい同僚なら Can、初対面や上司には Could や Would を使うと角が立ちません。
- Could I borrow your stapler for a second?(少しホチキスを貸してもらえますか)
- Do you have a spare pen?(予備のペンはありますか)
- Can you pass me the sticky notes?(付箋を取ってもらえますか)
- Would you mind if I used your scissors?(はさみを使ってもいいですか)
- フレーズ
- Could I borrow your stapler for a second?
- 日本語訳
- 少しホチキスを貸してもらえますか。
- 使う場面
- 隣の席の人の机にある備品を、短時間だけ使わせてほしいとき。
- 注意点・誤用例
- for a second が「ほんの少しだけ」という配慮を添えます。Would you mind if I 〜 の形にする場合、答えの No が「どうぞ」の意味になる点に注意してください。
- 発音・ニュアンス
- Could I は「クダイ」に近くつながります。文末を上げ調子にすると、押しつけ感のない依頼になります。
探す・見つからない
探し物の会話は、場所を表す前置詞とセットで身につけると一気に自然になります。
- Have you seen my planner anywhere?(どこかで私の手帳を見ませんでしたか)
- I left it somewhere on my desk.(机のどこかに置いたはずなんです)
- It should be in the top drawer.(一番上の引き出しにあるはずです)
- It turned up under the keyboard.(キーボードの下から出てきました)
- フレーズ
- Have you seen my planner anywhere?
- 日本語訳
- どこかで私の手帳を見ませんでしたか。
- 使う場面
- 会議室や共有スペースを回ったあと、置き忘れた自分の持ち物を周囲に尋ねるとき。
- 注意点・誤用例
- 手帳は notebook ではなく planner や schedule planner が近い訳です。Did you see 〜? も使えますが、Have you seen 〜? のほうが「今も見つかっていない」状況に合います。
- 発音・ニュアンス
- Have you は「ハヴユ」より「ハヴュ」と軽く。anywhere を添えると、責める調子のない穏やかな問いかけになります。
補充・在庫を伝える
在庫が尽きたことを伝える型は be out of 〜、減ってきた段階なら be running low on 〜 です。
- We’re out of copy paper.(コピー用紙が切れています)
- The printer is out of toner.(プリンターのトナーが切れています)
- Could you order more envelopes?(封筒を追加で発注してもらえますか)
- I’ll restock the supply cabinet this afternoon.(午後に備品棚を補充しておきます)
- フレーズ
- We’re out of copy paper.
- 日本語訳
- コピー用紙が切れています。
- 使う場面
- 印刷しようとして紙がなく、備品管理の担当者やチーム全体に共有するとき。
- 注意点・誤用例
- copy paper は不可算なので papers とはしません。まだ少し残っているなら We’re running low on copy paper. と言い分けます。
- 発音・ニュアンス
- out of は「アウトオブ」ではなく「アウダヴ」とつながります。We’re を主語にすることで、誰かの落ち度ではなくチームの状況として伝えられます。
機器のトラブルを伝える
紙詰まりは paper jam、動詞では The paper is jammed のように使います。故障は broken、修理を頼むなら get it fixed です。
- The copier is jammed again.(またコピー機が紙詰まりしています)
- The shredder isn’t working.(シュレッダーが動きません)
- Can someone take a look at the printer?(誰かプリンターを見てもらえませんか)
- We need to get the scanner fixed.(スキャナーを修理してもらう必要があります)
- フレーズ
- The copier is jammed again.
- 日本語訳
- またコピー機が紙詰まりしています。
- 使う場面
- 共用のコピー機が止まり、周囲や総務担当に状況を知らせるとき。
- 注意点・誤用例
- jam は受け身で使うのが基本です。✕ The copier jams the paper. とは言いません。名詞形なら There’s a paper jam. となります。
- 発音・ニュアンス
- jammed は「ジャムド」の d をほとんど飲み込みます。again を添えると「またか」という軽いあきれのニュアンスが出ます。
席や作業環境について話す
自己紹介や雑談で自分の席を説明できると、会話が続きやすくなります。
- My desk is right by the window.(私の席は窓のすぐそばです)
- I share a desk with a colleague.(同僚と机を共有しています)
- I sit next to the printer, so it’s a bit noisy.(プリンターの隣に座っているので少しうるさいです)
- フレーズ
- We use hot desking, so I sit somewhere different every day.
- 日本語訳
- フリーアドレス制なので、毎日違う席に座ります。
- 使う場面
- 来客や海外拠点の同僚に、自社のオフィスの働き方を説明するとき。
- 注意点・誤用例
- ✕ We use free address. では伝わりません。固定席を持たない働き方は hot desking、その席自体を hot desk と呼びます。
- 発音・ニュアンス
- hot desking は hot に強勢を置きます。制度の説明なので、感情を込めず淡々と伝える調子が合います。
ここで、つまずきの多い和製英語を一覧で押さえておきます。この章がいちばん実害を減らす部分です。
間違えやすい和製英語の整理
- デスク周りは和製英語が集中する分野で、通じない語を先に知るほうが早い
- とくに mechanical pencil、ballpoint pen、stapler、plastic folder、outlet の五つが優先
- 音が似ていて意味が別の語(consent など)は誤解を招きやすい
カタカナのまま口にすると通じないものを、正しい言い方と並べて確認します。
- シャープペンシル → sharp pencil ではなく mechanical pencil
- ボールペン → ball pen ではなく ballpoint pen
- ホチキス → hotchkiss ではなく stapler
- クリアファイル → clear file ではなく plastic folder
- ノート → note ではなく notebook
- ノートパソコン → note PC ではなく laptop
- USBメモリー → USB memory ではなく flash drive
- コンセント → consent ではなく outlet / socket
- セロテープ → cellophane tape より scotch tape / sellotape
- マジック(油性ペン)→ magic ではなく permanent marker
- フリーアドレス → free address ではなく hot desking
- OA機器 → OA equipment ではなく office equipment
この中でも実務で困りやすいのが、音は似ているのに意味が別の組み合わせです。consent(同意)とコンセント、magic(魔法)とマジックペン。一度笑い話として覚えてしまうと忘れにくくなります。
優先順位をつけるなら、ボールペン、シャープペンシル、ホチキス、クリアファイル、コンセントの五つからです。この五つは職場で口に出す頻度が高く、伝わらなかったときの手間も大きい語です。
和製英語を整理したら、次は同じ英語圏の中での言い方の差です。相手の出身地に合わせられると会話が滑らかになります。
米英で言い方が変わる文房具
- 消しゴムは eraser(米)と rubber(英)で語が入れ替わる
- ゴミ箱、コンセント、三角定規なども地域差がある
- どちらでも大きな誤解にはならないが、rubber だけは配慮したい
同じものでも国によって呼び方が異なるものがあります。よく出てくるものを並べます。
- 消しゴム:eraser(米)/rubber(英)
- 三角定規:triangle(米)/set square(英)
- セロハンテープ:scotch tape(米)/sellotape(英)
- コンセント:outlet(米)/socket, power point(英)
- ゴミ箱:trash can(米)/bin, dustbin(英)
- 付箋:sticky note(両方で通じる)/Post-it(商標由来)
- マーカー:marker(米)/marker pen(英)
- シャープペンシル:mechanical pencil(米)/propelling pencil(英)
どちらを使っても大きな誤解にはなりませんが、rubber のように地域で印象が変わる語だけは意識しておくと安心です。相手がどちらの英語に慣れているか分からない場面では、eraser のように広く通じる語を選ぶのが実践的な判断になります。
語彙の地図ができました。あとは定着させるだけです。デスク周りの単語には、他分野にはない強みがあります。
単語を定着させる練習の工夫と7日間プラン
- 実物が常に目の前にあるという条件を活かし、指さして声に出す
- 名詞単体ではなく「道具を使う瞬間の一文」で覚える
- 付箋ラベルと短い描写文で、意識せず反復できる環境を作る
文房具やオフィス備品の単語は、机の前に座っているあいだずっと実物が目の前にある、という点で学習に向いています。この条件を活かした練習が効きます。
実物を指しながら声に出す
机の上のものを左から順に英語で言っていき、詰まったところだけ調べる。翌日また同じ順で言ってみる。これを数日繰り返すだけで、目に入るものと英単語が直結していきます。
このとき、必ず声に出すのが要点です。黙読では発音の記憶が作られないため、いざ口に出す場面で音が出てこなくなります。stapler の「ステイ」、highlighter の「ハイ」、scissors の「シ」——強勢の位置を意識しながら言うと、聞き取りの精度も一緒に上がります。
動作とセットで覚える
単語だけを覚えるのではなく、実際にその道具を使う瞬間に文を口に出します。I’m going to staple these papers.(この書類をホチキスで留めよう)、Let me highlight the important part.(大事なところに線を引こう)のように。
名詞だけを覚えたときより、必要な場面で出てくる速さが変わってきます。動作と結びついた記憶は、状況が引き金になって自然に呼び出されるためです。
ラベルと描写文で環境を作る
机の上のものに英語のラベルを貼っておく方法も定番です。ペン立てに pencil cup、引き出しに drawer と書いた付箋を貼る。目に入るたびに復習になるので、意識せずに反復できます。

自分のデスク環境を英語で説明する短い文章を書いてみるのもよい練習です。There’s a laptop, a desk lamp, and a small plant on my desk. I keep my documents in a plastic folder in the top drawer. こうした描写ができるようになると、オフィスの案内や雑談でも困らなくなります。
7日間の練習プラン
一度に全部を覚えようとすると続きません。1日10分程度で回せる配分にしておくのが現実的です。
- 1日目:机の上のものを指さして英語で言う。詰まった語だけメモする
- 2日目:メモした語に付箋ラベルを貼る。声に出しながら貼る
- 3日目:和製英語の五つ(ballpoint pen / mechanical pencil / stapler / plastic folder / outlet)を言い切れるまで繰り返す
- 4日目:借りる型(Could I borrow your ~?)で、机の上の道具を5つ入れ替えて言う
- 5日目:探す型と補充の型(Have you seen ~? / We’re out of ~.)を同じ要領で5回ずつ
- 6日目:自分のデスク環境を3文で描写して書き、そのまま音読する
- 7日目:1日目と同じ順で指さし確認。言えるようになった語をラベルから外す
ラベルが減っていくこと自体が進捗の可視化になります。7日で終わりにせず、2周目は道具を増やす、3周目は説明文を長くする、という形で広げていくと語彙が積み上がっていきます。
独学で不安が残りやすいのは、発音の細部と、依頼表現の丁寧さの加減です。自分の言い方が相手にどう聞こえるかは、実際に人と話してみないと分かりにくい部分でもあります。
最後に、読んでいて浮かびやすい疑問をまとめて片づけておきます。
デスク周りの英語によくある質問
- 直訳のずれ、和製英語、つづり、可算不可算が疑問の中心になりやすい
- 迷ったときは「消耗品か機器か」「作業机か共有机か」で切り分ける
「デスク周り」は英語で何と言えばいいですか
片づけや整理の対象として言うなら my desk だけで足ります。英語の my desk には天板の上も引き出しの中も含まれるためです。机の上のガジェットやレイアウトを含む環境全体を話題にするなら desk setup、机の脇の床や壁際といった周辺の空間を指すなら around my desk を使います。
シャープペンシルを英語で言うとどうなりますか
mechanical pencil です。イギリスでは propelling pencil という言い方もあります。sharp pencil と言うと「よく削れてとがった鉛筆」の意味になり、芯を繰り出して使う筆記具は伝わりません。芯そのものは pencil lead です。
stationery と stationary はどう違いますか
e が入る stationery が「文房具」、a が入る stationary が「静止した、動かない」という形容詞です。発音はほぼ同じなので、書くときだけ注意が必要です。pen と同じ e が入るほうが文房具、と結びつけると思い出しやすくなります。
クリアファイルは英語で clear file で通じますか
clear file は和製英語で、通じないことが多い言い方です。plastic folder、clear plastic folder、あるいは単に folder と言うのが自然です。金具で紙をとじるタイプは binder、書類を保管する引き出し式の棚は file cabinet になります。
office supplies と office equipment はどう使い分けますか
判断の基準は消耗するかどうかです。紙、ペン、クリップ、インクのように使えばなくなるものが office supplies、コピー機、プリンター、シュレッダー、パソコンのように繰り返し使う機器が office equipment です。会計上も supplies は費用、equipment は資産として扱われることが多く、実務でも区別に意味があります。
消しゴムは eraser と rubber のどちらを使うべきですか
アメリカ英語では eraser、イギリス英語では rubber が使われます。アメリカ英語で rubber は別の意味に取られることがあるため、相手の出身地が分からない国際的な場では eraser を選ぶほうが無難です。
はさみやコンパスはなぜ複数形なのですか
対になった二つの部分が組み合わさって一つの道具になっているためです。はさみは scissors、作図用コンパスは compasses と複数形が基本で、一つだと明示したいときは a pair of scissors、a pair of compasses と言います。方位磁針のコンパスは対になっていないため、単数形の compass です。
文房具の単語を効率よく覚える方法はありますか
実物が目の前にある利点を使うのが現実的です。机の上のものを順に指さして声に出す、覚えにくい語に英語のラベルを貼る、道具を使う瞬間に I’m going to staple these papers. のような一文を口に出す。この三つを短時間で回すと、名詞単体で暗記するより必要な場面で出てきやすくなります。
デスク周りの英語を自分のものにするために
- 優先すべきは和製英語の五つ(ボールペン、シャープペンシル、ホチキス、クリアファイル、コンセント)
- 「デスク周り」は around ではなく my desk で伝わる
- 覚えた表現は机に向かいながら声に出して使うところまでが練習
デスクの上に並ぶものは、毎日目にしているぶん、英語で言えるようになると学習の成果を実感しやすい分野です。同時に、和製英語が多いために「知っているつもりで通じない」落とし穴も集まっています。
ボールペン、シャープペンシル、ホチキス、クリアファイル、コンセント。この五つだけでも正しく言えるようになれば、職場での会話はぐっと楽になります。
そして押さえておきたいのが、日本語の「デスク周り」をそのまま around the desk と直訳しないことです。around は机の外側の空間を指すため、机の上や引き出しの中を整えたいという意図とはずれてしまいます。my desk とだけ言えば中身まで含めて伝わる——この一点を持ち帰れば、今日から言い方が変わります。
覚えた表現は、頭の中に置いておくだけでなく、実際に机に向かいながら声に出してみてください。目の前にある道具の名前を言えるようになることが、そのまま職場や学校で使える英語につながっていきます。
それではまた、See you!

