もう “How are you?” に頼らない!ネイティブが毎日使う自然な英語の挨拶フレーズ50選【シーン別完全ガイド】
「How are you?」「I’m fine, thank you. And you?」
このフレーズ、誰もが英語の授業で暗記した経験があるのではないでしょうか。しかし、海外の映画やドラマを見たり、実際にネイティブスピーカーと話したりする中で、「あれ、この表現ってあまり聞かないな…」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、この学校で習った定番の挨拶は、現代の日常会話では少し堅苦しく、ロボットのような印象を与えてしまうことがあるのです。もちろん文法的に間違いではありませんし、失礼にあたるわけでもありません。しかし、あなたがもっとネイティブと心を通わせ、生き生きとしたコミュニケーションを楽しみたいのであれば、より自然で、状況に応じた挨拶の表現を身につけることが不可欠です。
この記事では、学校英語から一歩踏み出し、ネイティブが日常的に使うリアルな英語の挨拶を徹底的に解説します。カジュアルな場面からビジネスシーン、初対面の相手への挨拶まで、具体的なフレーズと使い方をマスターして、あなたの英語コミュニケーションを劇的に向上させましょう。本格的に英語力を伸ばしたい方は、英会話スクールで実践的な練習を積むのも一つの素晴らしい方法です。
レッスンの内容
もう”I’m fine, thank you.”は卒業!ネイティブの心をつかむ英語の挨拶
なぜ日本の英語教育で習う挨拶は「不自然」に聞こえるのか?
私たちが長年親しんできた「How are you? – I’m fine, thank you.」のセット。これがなぜネイティブの耳には少し奇妙に響くのでしょうか。理由はいくつか考えられます。
一つは、「感情の不在」です。「I’m fine.」は直訳すれば「元気です」ですが、実際のニュアンスは「特に問題ない」「可もなく不可もなし」といった平坦な状態を示すことが多いです。本当に気分が良い時は “I’m great!” や “Couldn’t be better!” のように、もっと感情豊かな表現を使います。型通りの「I’m fine.」は、時として「あなたとの会話にあまり興味がありません」というサインとして受け取られかねないのです。
もう一つの理由は、「会話の定型化」です。このやり取りはあまりにも教科書的で、会話のキャッチボールというよりは、合言葉の確認作業のようです。ネイティブスピーカーの挨拶は、もっと自由で、相手との関係性やその場の雰囲気によって様々に変化します。彼らにとって挨拶は、単なる儀式ではなく、スモールトークへの入り口であり、相手との距離を縮めるための大切なツールなのです。
挨拶はコミュニケーションの第一歩!自然な表現で変わる第一印象
第一印象の重要性は、言うまでもありません。そして、その第一印象を大きく左右するのが「挨拶」です。自然で心のこもった挨拶は、相手に安心感と好意を与え、「この人ともっと話してみたい」と思わせる力があります。
例えば、あなたが新しい職場で緊張しながら自己紹介をする場面を想像してみてください。 “Hello. My name is Taro. How are you?” と教科書通りに始めるのと、 “Hi everyone, I’m Taro. It’s great to be here! How’s everyone’s morning going?” と少し砕けた表現で始めるのでは、周囲が抱く印象は大きく変わるでしょう。後者の方が、より親しみやすく、積極的にコミュニケーションを取ろうとする意欲が感じられます。
これから紹介するフレーズは、単なる単語の置き換えではありません。あなたの印象をポジティブに変え、人間関係を円滑にするための魔法の言葉です。ぜひ、声に出して練習し、自分のものにしてください。
まずはこれだけ!オールマイティに使える基本の英語挨拶フレーズ
シーンを問わず幅広く使える、基本中の基本の挨拶表現からマスターしていきましょう。これらのフレーズを使いこなせるようになれば、日常会話の9割はカバーできると言っても過言ではありません。
“Hi” / “Hello” / “Hey” の使い分け、できていますか?
日本語の「やあ」「こんにちは」にあたるこれらの言葉ですが、それぞれ少しずつニュアンスが異なります。
- Hello: 最も標準的で、フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使えるオールマイティな挨拶です。初対面の人や目上の人、ビジネスの電話やメールの冒頭など、迷ったら “Hello” を使っておけば間違いありません。
- Hi: “Hello” よりも少しカジュアルで、日常会話で最も一般的に使われる挨拶です。友人、同僚、店員さんなど、ほとんどの場面で使うことができます。
- Hey: 最もカジュアルな表現です。親しい友人や家族など、気心の知れた相手に使うのが基本です。初対面の人や目上の人に使うと、馴れ馴れしい印象を与える可能性があるので注意しましょう。また、”Hey!” と呼びかけることで、相手の注意を引くときにも使われます。
ポイント:相手との関係性や場面のフォーマル度を瞬時に判断し、最適な言葉を選ぶことが自然なコミュニケーションの鍵です。
調子を尋ねる万能フレーズ “How’s it going?” とその返事
“How are you?” の代わりにネイティブが最もよく使うのが “How’s it going?” です。「調子はどう?」くらいの軽いニュアンスで、非常に応用範囲が広いです。これに対する返事も様々です。
A: “Hey, how’s it going?”
やあ、調子はどう?
B (絶好調のとき): “Great! Couldn’t be better. How about you?”
最高だよ!これ以上ないね。君は?
B (良い感じのとき): “Pretty good. Thanks for asking.”
なかなか良いよ。聞いてくれてありがとう。
B (まあまあなとき): “Not too bad. You know, same old, same old.”
悪くないよ。まあ、相変わらずって感じかな。
B (あまり良くないとき): “To be honest, I’ve been a bit under the weather.”
正直言うと、ちょっと体調が優れないんだ。
このように、自分の状態を正直に、かつ具体的に表現することで、会話がさらに広がっていきます。”I’m fine.” だけで終わらせず、様々な返答のバリエーションを持っておきましょう。
“What’s up?” にはどう答える?ネイティブ流の返し方
“What’s up?” は、特に若い世代や親しい友人同士で使われる非常にカジュアルな挨拶です。「最近どう?」「何してる?」といったニュアンスです。この挨拶の面白いところは、必ずしも具体的な返事を必要としない点です。
返し方にはいくつかのパターンがあります。
- 同じ言葉で返す: 最も簡単で一般的な返し方です。
A: “What’s up?” → B: “Hey, what’s up?” - 特に変わりないことを伝える:
A: “What’s up?” → B: “Not much. Just chilling. You?” (特に何もないよ。のんびりしてる。君は?) - 今していることを簡潔に答える:
A: “What’s up?” → B: “Just heading to the library. What about you?” (ちょうど図書館に向かってるところ。君は?)
注意: “What’s up?” は質問の形をしていますが、”How are you?” のように体調や気分を詳細に答えることはあまりありません。あくまで軽いノリの挨拶として捉えましょう。
【シーン別】今日から使える!ネイティブ流・英語の挨拶フレーズ集

場面に応じた挨拶の使い分けが、デキる大人の証
ここからは、より具体的なシチュエーションを想定して、最適な挨拶フレーズを見ていきましょう。相手や状況に合わせて表現を使い分けることで、あなたの英語はより洗練されたものになります。
友達や同僚と!カジュアルな場面で使える挨拶
親しい間柄では、リラックスしたフレンドリーな挨拶が好まれます。
“How have you been?”
(久しぶりに会う相手に)どうしてた?元気だった?
“What’s new?”
何か新しいことあった?
“Long time no see!”
久しぶり!
“Look who it is!”
(ばったり会った時に)おや、誰かと思えば!
“How’s everything?”
万事どう?
これらの挨拶の後は、週末の出来事や最近ハマっていることなど、パーソナルな話題に繋げやすいのが特徴です。
会話例:
A: “Hey Sarah! Long time no see! How have you been?”
(やあ、サラ!久しぶり!元気だった?)
B: “Mike! I’m doing great. I was just on vacation in Hawaii. What’s new with you?”
(マイク!すごく元気よ。ちょうどハワイで休暇を過ごしてきたの。あなたは何か変わりあった?)
ビジネスで差がつく!丁寧で好印象な挨拶
ビジネスシーンでは、礼儀正しさとプロフェッショナリズムを示すことが重要です。カジュアルすぎず、かといって堅苦しすぎない、絶妙なバランスが求められます。
“Good morning/afternoon/evening, Mr. Smith.”
おはようございます/こんにちは/こんばんは、スミスさん。
“It’s a pleasure to meet you.”
(初対面の相手に)お会いできて光栄です。
“How is everything coming along?”
(プロジェクトなどについて)進捗はいかがですか?
“I hope you are having a productive week.”
(週の半ばなどに)生産的な一週間をお過ごしのことと存じます。
“It’s nice to see you again.”
(面識のある相手に)またお会いできて嬉しいです。
ビジネスでは、相手の名前を呼ぶこと、そしてポジティブな一言を添えることが、良好な関係を築く上で非常に効果的です。
会話例:
A: “Good morning, Ms. Davis. I hope you had a relaxing weekend.”
(おはようございます、デイビスさん。週末はゆっくり休まれましたでしょうか。)
B: “Good morning, Kenji. I did, thank you. I’m ready for the week. How about yourself?”
(おはよう、ケンジ。ええ、ありがとう。今週も頑張るわ。あなたはどう?)
初対面で好印象!自己紹介に繋がる挨拶
初対面の挨拶は、その後の関係性を左右する重要な瞬間です。自信を持って、フレンドリーな態度で臨みましょう。
“Hi, I’m Yumi. I don’t think we’ve met before.”
こんにちは、ユミです。以前お会いしたことはないですよね。
“Hello, my name is Kenta. It’s a pleasure to finally meet you in person.”
(メールなどでやり取りがあった相手に)こんにちは、ケンタです。やっと直接お会いできて嬉しいです。
“I’m Emi. I work with Mr. Tanaka in the marketing department. Nice to meet you.”
エミです。マーケティング部で田中さんと一緒に働いています。はじめまして。
“Excuse me, I just wanted to introduce myself. I’m Takuya.”
(パーティーなどで)すみません、自己紹介させてください。タクヤと申します。
挨拶の後は、相手の名前を尋ねたり (“And you are?”), どこから来たのかを尋ねたり (“Where are you from?”) して、会話を広げていきましょう。
“Good morning”だけじゃない!時間帯で変わる挨拶表現
時間帯に応じた挨拶は基本ですが、その使い分けの境界線や、少し気の利いた表現も覚えておくと便利です。
- Good morning: 起床から正午まで。
- Good afternoon: 正午から夕方5時か6時頃まで。
- Good evening: 夕方6時頃から夜寝る前まで。
ポイント: “Good night” は「おやすみなさい」という別れ際の挨拶です。夜に会った時の最初の挨拶としては使わないので注意しましょう。
また、一日の始まりや終わりには、こんな一言を添えることができます。
“Hope you have a great day!”
良い一日を!
“How was your day?”
(夕方以降に)今日はどんな一日だった?
メールやチャットで使えるテキストでの挨拶
文章でのコミュニケーションでは、口頭とは少し違った挨拶が使われます。
- ビジネスメール (フォーマル):
“Dear Mr. Johnson,”
“Dear Hiring Manager,” - ビジネスメール (セミフォーマル):
“Hello Sarah,”
“Hi Tom,” - チャット (カジュアル):
“Hey!”
“Hiya” (Hi there のくだけた形)
“What’s up?” / “‘sup?”
メールでは、挨拶の後に “I hope this email finds you well.” (お元気でお過ごしのことと存じます) といった一文を入れると、より丁寧な印象になります。
挨拶だけで終わらせない!会話を広げるスモールトークのコツ

挨拶の後の何気ない会話が、相手との距離を縮める
英語圏のコミュニケーションでは、挨拶の後に続く「スモールトーク(雑談)」が非常に重要視されます。これがうまくできると、一気に相手との距離が縮まります。
天気、週末の予定…鉄板ネタで会話を弾ませる方法
スモールトークのトピックは、当たり障りのないものが基本です。天気の話は万国共通の鉄板ネタです。
会話例(天気):
A: “Hi, Maria. How’s it going?”
(やあ、マリア。調子はどう?)
B: “Pretty good. Beautiful day, isn’t it?”
(なかなか良いわよ。素晴らしいお天気ね!)
A: “It really is! It finally feels like spring. Do you have any plans for the weekend to enjoy the weather?”
(本当にね!やっと春って感じだ。この天気を楽しむために、週末は何か予定あるの?)
週末の予定や、最近見た映画、好きな食べ物など、相手のプライベートに踏み込みすぎない範囲で質問を投げかけるのがコツです。
相手を褒めて距離を縮める一言フレーズ
褒められて嫌な気持ちになる人はいません。相手の持ち物や服装、仕事ぶりなどを具体的に褒めることで、ポジティブな雰囲気を作ることができます。
“I love your new hairstyle!”
その新しい髪型、すごく素敵だね!
“That’s a nice tie. It goes well with your shirt.”
素敵なネクタイですね。シャツとよく合っています。
“You did a great job on the presentation today.”
今日のプレゼン、素晴らしかったですよ。
質問で返す!会話のキャッチボールを続けるテクニック
会話を長続きさせる最大の秘訣は、相手に興味を持ち、質問をすることです。自分が答えた後は、必ず “How about you?” や “And you?” と相手に話を振る癖をつけましょう。
会話例:
A: “So, what did you do over the weekend?”
(それで、週末は何してたの?)
B: “I went hiking with some friends. It was really refreshing. How about you? Did you do anything fun?“
(友達とハイキングに行ったんだ。すごくリフレッシュできたよ。君はどう?何か楽しいことした?)
別れ際までスマートに!印象を格上げするお別れの挨拶
出会いの挨拶と同様に、別れ際の挨拶も相手に与える印象を大きく左右します。最後まで気持ちの良いコミュニケーションを心がけましょう。
“Goodbye” 以外で知っておきたい定番フレーズ
“Goodbye” は少しフォーマルで、「もう会えない」ような寂しい響きを持つことがあります。日常会話では、もっと軽い表現が好まれます。
“See you later.” / “See you soon.” / “See you around.”
またね。
“Take care.”
気をつけてね。(相手を気遣う温かい表現)
“Have a good one.”
良い一日を。(”Have a good day” のカジュアル版)
“It was nice seeing you.” / “It was nice talking to you.”
会えてよかった。/話せてよかった。
「またね!」を伝えるカジュアルな表現
友人同士では、さらにくだけた表現が使われます。
“Later!”
じゃあね!
“Catch you later.”
また後でね。
“I’m off.” / “I’m out of here.”
もう行くね。
次の約束に繋げる丁寧な別れの言葉
ビジネスシーンや、また会いたいと思う相手には、次への期待を込めた挨拶をしましょう。
“I look forward to our next meeting.”
次回の会議を楽しみにしています。
“Let’s keep in touch.”
これからも連絡を取り合いましょう。
“Have a safe trip home.”
気をつけてお帰りください。
【文化の違い】知っておきたい英語の挨拶にまつわる豆知識

文化的な背景を知ることで、より深いコミュニケーションが可能になる
言葉だけでなく、挨拶にまつわる文化的な背景を理解することも、円滑なコミュニケーションには欠かせません。
挨拶とハグや握手、アイコンタクトの重要性
欧米文化では、挨拶の際にボディタッチやアイコンタクトが非常に重要視されます。
- 握手 (Handshake): ビジネスシーンや初対面のフォーマルな場面では基本です。弱々しい握手は自信がない印象を与えるため、しっかりと相手の手を握りましょう。
- ハグ (Hug): 親しい友人や家族との間では、挨拶としてハグをすることが一般的です。相手との関係性によりますが、ごく自然な文化です。
- アイコンタクト (Eye Contact): 挨拶や会話中に相手の目を見ることは、誠実さや関心を示す上で非常に重要です。目をそらすと、何かを隠しているか、興味がないと誤解されることがあります。
店員さんからの “How are you?” にはどう答えるのが正解?
海外のカフェやショップに入ると、店員さんからフレンドリーに “Hi, how are you?” と声をかけられることがよくあります。これは日本の「いらっしゃいませ」に近い、接客の一部としての挨拶です。
ここで長々と自分の身の上話を始める必要はありません。シンプルかつポジティブに返すのがスマートです。
良い返し方の例:
店員: “Hi there, how are you today?”
あなた: “I’m good, thanks. How are you?” (元気だよ、ありがとう。あなたは?)
あなた: “Great, thank you. Just looking around.” (元気です、ありがとう。ちょっと見ているだけです。)
あなた: “Doing well, thanks!” (ええ、元気にやってます!)
“I’m fine, thank you.” と答えるよりも、”Good” や “Great” を使い、”How are you?” と聞き返すのが最も自然で丁寧な対応です。
まとめ:自然な英語の挨拶をマスターして、コミュニケーションをもっと楽しく!
今回は、ネイティブが日常的に使う自然な英語の挨拶を、様々なシーン別に解説しました。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、大切なのは「完璧さよりも、伝えようとする気持ち」です。今回学んだフレーズを一つでも多く実践で使ってみてください。最初はぎこちなくても、何度も繰り返すうちに、あなたの血肉となり、自然と口から出てくるようになります。
自然な挨拶をマスターするための3つのステップ
1. 観察する: 映画や海外ドラマで、登場人物がどんな場面でどんな挨拶をしているか注意深く見てみましょう。
2. 真似る: 気に入ったフレーズを声に出して何度も練習し、発音やイントネーションを真似てみましょう。
3. 実践する: オンライン英会話や外国人の友人と話す機会があれば、恐れずに使ってみましょう。失敗は成功のもとです!
挨拶は、あなたの世界を広げるための最初の扉です。この扉を開ければ、その先には豊かなコミュニケーションと新しい出会いが待っています。この記事が、あなたの英語学習の旅の一助となれば幸いです。