“文法”はニガテ~と思っている方でも、楽しく中学校英語がおさらい出来ちゃうシリーズです。日常会話レベルなら、中学校で習う文法知識さえ頭に入っていればOK!すぐに英会話に役立つよう、実践・クイズも交えて盛りだくさんでお送りしますね。
第一回目の今日は、文章組み立ての基本となる「主語」について分かりやすく解説したいと思います。
それでは行ってみましょう~。
レッスンの内容
日本語の「主語」と英語の「主語」
私たち日本人が英語を学ぶ上での注意点として、英語は常に主語をハッキリさせなければならないことが挙げられます。
ねむいなぁ。
おなかがすいた。
上の2つの独り言は、主語が「私」であることは言うまでもありませんが、これを英語にする場合、
I am sleepy.
I am hungry.
と主語「私」の存在を明確に表さなければなりません。
今度遊びに行くね。
昨日は家に居たよ。
これらも日本語だと主語「私」がなくても十分通じますが、英語にすると、
I’ll visit you soon.
I was home yesterday.
となり、やはり「私」が必要となります。
このように、英語の文章を組み立てる場合、まずは主語が何・誰なのか、を明確にしなければなりません。
「主語」の位置
次の文を見てください。
明日私の母は銀行に行きます。 → 私の母は明日銀行に行きます。
2時間前にやっと父が帰ってきました。 → 父が2時間前にやっと帰ってきました。
このように、日本語は主語の位置を多少変えても文章全体の意味はあまり変わりませんし、文法的に見てもおかしくありません。
ところが英語ではどうでしょうか?
My mother is going to the bank tomorrow.
My dad finally came home 2 hours ago.
英語の肯定文ではほとんどの場合、主語は文頭に来ます。つまり、日本語のようには主語の位置に融通が利かない(語順がある程度決まっている)ということなりますね。もっと言えば、その語順・ルールさえ覚えてしまえば、意外と簡単に応用がきくということになります。
クイズ
下の会話を読んでみてください。
A : 明日で30歳?(1)
B : そうなの。30歳なんて・・・もう若くないわー。(2)
A : そんなことないよ。ところでパーティーにはケンも来るの?
B : 来るって言ってた。(3)
下線部(1) –(3) の各文を英訳すると想定してください。主語はそれぞれどうなると思いますか? (全体を訳さなくてもOKです。主語がどうなるかだけ、考えてみてくださいね。)
回答および解説は次回させていただきます。
普段無意識に主語を省略して会話することが多い私たち日本人にとって、“主語”の存在を常に明確にしなければならない英語はちょっと違和感があるかもしれません。しかしこのことを常に意識して英文を組み立てる練習をしていくと、次第にコツがつかめてきますので、安心してくださいね。
PHRASE OF THE WEEK
今週のフレーズは、
”Here’s a little something for you.” (ちょっとしたものだけど、どうぞ。)
誰かに何かをプレゼントするとき、“ささやかですが・・・どうぞ”と、相手に何かを渡すときに使います。
A : Here’s a little something for you. (ちょっとしたものだけど、どうぞ。)
B : Wow. Thanks. What is it?(あら。ありがとう。何かしら?)
日本語では謙遜の意味を込めて“つまらないものですが・・・”と言いますが、それをそのまま直訳してboring と言ってしまうのは絶対にNGです。“つまらないもの”なのに、なぜくれるのかな?と思われてしまいます。気をつけてくださいね。
「主語」と「主部」
前回から始まった新シリーズ「やり直し 英文法講座」、初回はいかがでしたか?“フムフム・・・”と納得していただけた方も、“簡単すぎてつまらな~い”と思われた方も、これからこのシリーズで習うことを“実際の会話”に役立てられるよう、がんばっていきましょう~。
それではまずは前回のクイズの解説から行ってみましょう。
前回のクイズ
下の会話を読んでみてください。
A : 明日で30歳?(1)
B : そうなの。30歳なんて・・・もう若くないわー。(2)
A : そんなことないよ。ところでパーティーにはケンも来るの?
B : 来るって言ってた。(3)
下線部(1) –(3) の各文を英訳すると想定してください。主語はそれぞれどうなると思いますか? (全体を訳さなくてもOKです。主語がどうなるかだけ、考えてみてくださいね。)
(1) Are you turning 30 tomorrow?
(2) I’m not that young anymore.
(3) He said he was coming.
(1) (B) さんに対して“あなたは明日で30歳になりますか?”と尋ねているので you ですね。
(2) (B) さんが自分自身のことを言っているので、I が正解です。
(3)“来る”と言っていたのはケンさん(=he)なので、主語は he となります。
「主語」と「主部」の解説
前回は日本語の「主語」と英語の「主語」の違いに簡単に触れましたが、今回は新しく「主部」について解説しますね。“こういう文法用語が出てくるだけで頭痛がする~”という方も、まぁあまり用語自体は大事ではないので、最後まで読んでいただければと思います。
下の文を読んでみてください。
”あそこに立っている男性は私の兄です。”
”机の上のノートは、私のです。”
”私がここに来た本当の理由は、あなたに会うためです。”
文や節の中で、“主題”となる部分を「主部」と呼びます。例文の太い文字の部分ですね。そして「主部」の中でもさらに中心になるものが「主語」です。(「」の部分です。)
”あそこに立っている「男性」は私の兄です。”
”机の上の「ノート」は、私のです。”
”私がここに来た「本当の理由」は、あなたに会うためです。”
それではこれらの文章を英語にしてみましょう。前回も書いた通り、英語の主語は文頭に来るので、
”The man standing there is my brother. ”
”The notebook on the desk is mine.”
”The real reason why I came here is to see you.”
となります。現段階では「主語」を文頭に置けるようになればOK!文全体を英訳できなくても大丈夫です
クイズ
それでは、次のパーティー会場での会話を読んで、クイズに挑戦してみてください。
A : (1)テーブルのお花のアレンジが素敵!
B : ホント。ねぇ、今日彼は来てないの?
A : 来てるわ。ほら、(2)黒いスーツに長髪のあの人が、私の彼。あなたの彼はどこ?
B : あそこ。(3)壁に寄りかかっている、背の高い男の人がそうよ。
(1)~(3)各文を英訳した際の“主語”・“主部”はどうなるでしょう?前回同様、あくまでも“主語”・“主部”がどうなるか、を考えてみてください。)
PHRASE OF THE WEEK
今週のフレーズは、
”You lost me.” (言ってることがわからないよ。)
あなたは私を失った、というのが直訳ですが、これは“聞き手”である私を失った=私は話の前後関係・意図がわからなくなってしまった、という意味になります。
A : You lost me. (言ってることがわからないよ。)
B : OK. Let me explain this to you again. (オッケー。もう一回説明させて。)
相手の話に途中でついていけなくなってしまったときの定番フレーズです。
かなりネイティブっぽい表現なので、かっこよく使ってみてくださいね。