【完全版】What’s up? 意味から返し方まで徹底解説!ネイティブ流使い方とNG場面も網羅
映画や海外ドラマ、洋楽の歌詞などで頻繁に耳にする「What’s up? (ワッツアップ)」。ネイティブスピーカーが日常的によく使うこのフレーズ、あなたは正しく意味を理解し、自然に使いこなせていますか?「『元気?』って意味でしょ?」となんとなく知っているつもりでも、実は奥が深いのがこの「What’s up?」の世界。使い方を間違えると、相手に失礼な印象を与えてしまったり、会話がギクシャクしてしまったりすることも。この記事では、そんな「What’s up?」の基本的な意味から、状況に応じたスマートな返し方、ネイティブ流の応用テクニック、そして意外と知られていないNG場面まで、あらゆる角度から徹底的に解説します。これを読めば、あなたも「What’s up?」マスターに!自信を持って英会話を楽しめるようになること間違いなしです。
レッスンの内容
- 1 「What’s up?」とは?基本の意味とニュアンスを徹底解剖
- 2 聞き分けが肝心!質問の「What’s up?」と挨拶の「What’s up?」
- 3 シーン別「What’s up?」へのスマートな返し方・返事フレーズ集
- 4 「What’s up?」を使いこなす!実践的な使い方と応用テクニック
- 5 要注意!「What’s up?」を使ってはいけないNG場面と代替表現
- 6 世界の英語:「What’s up?」はどこまで通じる?地域別類似表現
- 7 「What’s up?」だけじゃない!ネイティブが使うクールな挨拶フレーズ20選プラスα
- 8 まとめ:「What’s up?」をマスターして、より自然な英会話を楽しもう
「What’s up?」とは?基本の意味とニュアンスを徹底解剖
まずは、「What’s up?」というフレーズが持つ基本的な意味合いと、その言葉がまとう独特の雰囲気について深く掘り下げていきましょう。このフレーズの成り立ちやコアとなる意味を理解することが、自然な使いこなしへの第一歩です。
「What’s up?」の起源と本来の意味 – “What are you up to?” からの進化
「What’s up?」のルーツを辿ると、“What are you up to?” というフレーズに行き着くと言われています。”What are you up to?” は、「今何をしているの?」「何か面白いことしてる?」「何を企んでいるの?」といった意味合いで使われる表現です。ここから派生し、より簡潔でリズミカルな「What’s up?」という形に変化したと考えられています。
このフレーズが一躍有名になったきっかけの一つとして、アメリカの人気アニメキャラクター、バッグス・バニーの口癖「Eh, What’s up, doc?(よう、先生、どうしたんだい?)」が挙げられます。このセリフによって、「What’s up?」はクールで少し皮肉めいた、親しみやすい挨拶として広く認知されるようになりました。時代と共にそのニュアンスは少しずつ変化し、現代では主にカジュアルな場面で使われる非常に便利なフレーズとして定着しています。
現代の「What’s up?」が持つ2大コアミーニング
現代の日常会話において、「What’s up?」は主に2つの大きな意味合いで使われます。どちらの意味で使われているかを見極めることが、適切な返答をするための鍵となります。
コアミーニング1:相手の近況を尋ねる「最近どう?」
一つ目の意味は、相手の状況や最近の出来事について軽く尋ねるニュアンスです。日本語で言うところの「最近どう?」「何かあった?」「調子どうよ?」といった感覚に近いでしょう。”How are you?” や “How’s it going?” と似ていますが、「What’s up?」の方がよりインフォーマルで、親しい間柄で使われることが多いのが特徴です。
この場合、必ずしも詳細な報告を期待しているわけではなく、会話のきっかけとして気軽に投げかけられることが多いです。「特に変わったことはないよ」といった軽い返事でも問題ありませんし、何か面白い出来事があればそれを共有するのも良いでしょう。
A: Hey Tom, what’s up?
(やあトム、最近どう?)
B: Oh, hey Lisa. Nothing much, just busy with work. You?
(おお、リサか。別に、仕事で忙しいだけだよ。君は?)
コアミーニング2:軽い挨拶としての「やあ!」「よぉ!」
二つ目の意味は、もっと単純な挨拶としての使われ方です。日本語の「やあ!」「よぉ!」「ちわっす!」といった、非常にカジュアルな呼びかけに近いニュアンスです。この場合、相手の近況を具体的に尋ねているわけではなく、単に存在に気づいて声をかける、といった意味合いが強くなります。
例えば、廊下ですれ違った友人にかける一言や、グループで集まっているところに後から来た仲間への挨拶など、形式張らない場面で使われます。返事も同様に「What’s up?」と返したり、「Hey!」と応じたりする程度で十分な場合が多いです。
(友人と街中でばったり会って)
A: What’s up, man!
(よぉ、元気か!)
B: Yo, what’s up! Long time no see!
(おう、よぉ!久しぶりじゃん!)
「What’s up?」が持つ独特のカジュアルさと親密さの度合い
「What’s up?」を使いこなす上で最も重要なのは、このフレーズが持つ極めてカジュアルな性質を理解することです。基本的に、友人、気心の知れた同僚、兄弟姉妹、長年の知り合いなど、ある程度親密な関係性の相手に対して使われます。初対面の人や、ビジネスシーンにおける上司や顧客、あまり親しくない相手に対して使うのは不適切であり、馴れ馴れしい、あるいは失礼な印象を与えかねません。
また、年齢層によっても使われ方に違いが見られることがあります。特に若者の間では頻繁に使われる一方で、年配の方の中にはあまり好まない人もいるかもしれません。相手との関係性やTPO(時・場所・場合)をしっかりとわきまえることが、「What’s up?」をスマートに使いこなすための大前提となります。
聞き分けが肝心!質問の「What’s up?」と挨拶の「What’s up?」
「What’s up?」が「最近どう?」という質問なのか、それとも単なる「やあ!」という挨拶なのか。これを正確に聞き分けることは、スムーズなコミュニケーションのために非常に重要です。いくつかのポイントに注意することで、相手の意図をより正確に読み取ることができます。
発音とイントネーションで見極める – 「up」の語尾に注目!
最も分かりやすい判断基準の一つが、発音とイントネーション、特に “up” の部分の音調です。
- 質問の場合 (「最近どう?」): 一般的に、文末の “up” のイントネーションが上がります (上昇調)。「What’s u↗p?」のようなイメージです。これは、相手に返答を促す疑問文特有のイントネーションです。
- 挨拶の場合 (「やあ!」): 文末の “up” のイントネーションは下がるか、平坦なままであることが多いです。「What’s u↘p.」または「What’s u─p.」のようなイメージです。これは、返事を強く求めているわけではない、言い切りのようなニュアンスです。
もちろん、話し方には個人差があり、常にこのルールが厳密に適用されるわけではありませんが、非常に有効な判断材料の一つとなります。相手の声のトーンに注意深く耳を傾けてみましょう。
文脈と状況から判断するヒント – 関係性やシチュエーション
イントネーションだけでなく、会話全体の文脈や、その時の状況も重要な判断材料となります。
- 相手との関係性:普段からよく近況を報告し合う親しい友人であれば、質問の可能性が高いかもしれません。逆に、毎日顔を合わせる同僚とすれ違い様に交わす場合は、挨拶の可能性が高いでしょう。
- 時間と場所:カフェでゆっくり話せる状況なら質問かもしれませんし、駅のホームで電車を待つ間の一言なら挨拶かもしれません。
- 会話の流れ:何か特定の話題があった後であれば、それに関連して「で、最近どうなの?」という意味合いで質問している可能性も考えられます。
これらの要素を総合的に考慮することで、相手が「What’s up?」をどのような意図で使っているのか、より深く理解することができます。
表情やジェスチャーも重要な手がかり
言葉だけでなく、相手の表情やジェスチャーも、その意図を読み解く上で見逃せないヒントを与えてくれます。
- 期待するような眼差しでこちらを見ていたり、少し首を傾げていたりする場合は、あなたの返事を待っている「質問」の可能性が高いです。
- 笑顔で軽く頷きながら、あるいは手を軽く挙げて通り過ぎようとしている場合は、単なる「挨拶」である可能性が高いでしょう。
- 肩をすくめるような仕草を伴う場合は、「特に何もないよね?」といったニュアンスを含む挨拶かもしれません。
言葉だけに頼らず、非言語的なコミュニケーションにも注意を払うことで、より円滑なやり取りが可能になります。慣れてくれば、これらの要素を瞬時に察知し、自然に対応できるようになるでしょう。

「What’s up?」への返事はバリエーション豊か!
シーン別「What’s up?」へのスマートな返し方・返事フレーズ集
「What’s up?」と聞かれたとき、どう返事をすれば良いか迷ってしまうことはありませんか?ここでは、相手の意図(質問か挨拶か)や状況に合わせて使える、スマートな返事のフレーズを豊富に紹介します。これらのバリエーションを知っておけば、もう返答に困ることはありません!
質問「最近どう?」に対する返答バリエーション
相手があなたの近況を知りたがっている「質問」としての「What’s up?」には、正直かつ簡潔に答えるのが基本です。いくつかの代表的なパターンを見ていきましょう。
定番の「Nothing much / Not much」とそのニュアンス
これは最も一般的で無難な返事の一つです。「特に何もないよ」「別に変わりないよ」といったニュアンスで、本当に特筆すべきことがない場合や、軽く受け流したい場合に使えます。
- A: Hey, what’s up? (やあ、どうしたの?)
- B: Nothing much. Just the usual. (別に。いつも通りだよ。)
- B: Not much. How about you? (特にないかな。君は?)
同様の表現として、“Same old, same old.” (相変わらずだよ) や “Just same old.” もよく使われます。
具体的な近況を伝える場合の一言フレーズ
何か話したい近況がある場合は、それを簡潔に伝えましょう。長々と話す必要はなく、一言で状況が伝わるようなフレーズが好まれます。
- A: What’s up? You look happy. (どうしたの?嬉しそうだね。)
- B: Just got a promotion! (昇進したんだ!)
- A: What’s up? Busy? (どう?忙しい?)
- B: Working on a new project. It’s pretty hectic. (新しいプロジェクトに取り組んでるんだ。かなり忙しいよ。)
- B: Just chilling at home. (家でまったりしてるだけだよ。)
- B: Getting ready for my trip to Japan. (日本旅行の準備をしてるんだ。)
ポジティブな返事、ネガティブな返事の表現例
気分や状況に合わせて、ポジティブな返事やネガティブな返事をすることもできます。
- ポジティブな返事:
- “Pretty good!” / “Doing great!” (すごく良いよ! / 最高だよ!)
- “Couldn’t be better!” (これ以上ないくらい良いよ!)
- “Awesome!” / “Fantastic!” (素晴らしいよ! / すごく良い感じ!)
- ネガティブな返事(あまり深刻にならない程度に):
- “Not so great.” / “Not so good.” (あんまり良くないんだ。)
- “A bit tired.” / “Feeling a little under the weather.” (ちょっと疲れてるんだ。 / 少し体調が悪いんだ。)
- “Could be better.” (まあまあかな。もっと良くなるといいんだけど。)
- “Stressed out.” (ストレスが溜まってるよ。)
ネガティブな返事をする場合は、相手に心配をかけすぎないように、簡潔に伝えるのがマナーです。
逆に質問で返すテクニック「What’s up with you?」
自分のことを話した後や、「Nothing much」と答えた後に、相手にも同じように聞き返すのは自然な流れです。
- A: What’s up?
- B: Nothing much. What’s up with you? / How about you? / You?
- A: Same here. Just hanging out. (こっちも同じだよ。ぶらぶらしてるだけさ。)
挨拶「やあ!」に対する返答バリエーション
相手が単なる挨拶として「What’s up?」と言ってきた場合は、こちらも軽く応じるのが基本です。深く考える必要はありません。
シンプルに「What’s up?」で返すオウム返しスタイル
最も簡単で一般的な返し方が、相手と同じように「What’s up?」と返すことです。イントネーションも相手に合わせる(通常は下がり調子か平坦)のがポイントです。
- A: What’s up? (よぉ!)
- B: What’s up? (よぉ!)
「Hey!」「Yo!」「Sup!」など他の挨拶で応じる
「What’s up?」以外のカジュアルな挨拶で返すのも自然です。
- A: What’s up?
- B: Hey! / Yo! / Sup! / How’s it going?
「Not much, you?」のような軽いコンビネーション
挨拶に対して軽く近況を述べつつ、相手にも聞き返すパターンです。これにより、もし相手が会話を続けたい場合にはスムーズに移行できます。
- A: What’s up?
- B: Not much. You? (別に。君は?)
- B: Hey, not much. What about you? (やあ、特にないよ。そっちは?)
ユーモアを交えた返し方(親しい間柄限定)
非常に親しい友人同士であれば、ユーモラスな返しで場を和ませることもあります。ただし、これは相手との関係性や場の雰囲気をよく読む必要があり、使いどころを間違えるとスベる可能性もあるので注意が必要です。
- A: What’s up?
- B: The sky! (空だよ!) ← 「何が上にある?」と文字通りに解釈したジョーク
- B: My cholesterol, unfortunately. (残念ながら、コレステロール値かな。) ← 自虐ネタ
- B: Not me, I’m trying to lose weight. (俺じゃないよ、ダイエット中だから。) ← “up” (増える) にかけたジョーク
これらのユーモラスな返しは、あくまでジョークが通じる相手限定で、TPOをわきまえて使いましょう。
「What’s up?」を使いこなす!実践的な使い方と応用テクニック
「What’s up?」は、単なる挨拶や質問以外にも、様々な応用が利く便利なフレーズです。ここでは、さらに一歩進んだ使い方や、関連する表現について紹介します。
会話を始めるきっかけとしての「What’s up?」
「What’s up?」は、相手にプレッシャーを与えずに自然に会話をスタートさせるための優れたアイスブレイクになります。特に、何か特定の用件があるわけではないけれど、ちょっと話したいな、という時に便利です。
(カフェで友人の姿を見つけて)
You: Hey, [Friend’s Name], what’s up? Mind if I join you?
(やあ、[友達の名前]、どうしてる?相席してもいい?)
Friend: Oh, hey! Not at all, please sit down. Nothing much, just grabbing some coffee.
(おお、やあ!もちろん、座ってよ。別に、コーヒー飲んでるだけだよ。)
このように、まずは「What’s up?」で相手の状況を軽く確認し、そこから自然に会話を展開していくことができます。
メッセージやチャットでの「sup?」などの短縮形と使い方
テキストメッセージやオンラインチャット、SNSなどでは、「What’s up?」はさらに短縮された形で使われることがよくあります。これらは非常にインフォーマルなスラング表現なので、使う相手や場面には注意が必要です。
- sup? (サップ?): 最も一般的な短縮形。「What’s up?」とほぼ同じ意味で使われます。
- wassup? / wazzup? (ワザップ?): これもよく見られる短縮形。発音をそのまま文字にしたような形です。
- whaddup? / whuddup? (ワダップ?): 同様にスラング的な短縮形。
- WU?: 頭文字を取った略語。非常に親しい間柄でのみ使われます。
(友人とのチャットで)
Friend A: sup?
Friend B: nm, u? (Nothing much, you?)
Friend A: same. wanna hang out later?
(友人A:どーよ?)
(友人B:別に。そっちは?)
(友人A:同じく。後で遊ばない?)
これらの短縮形は、主に若者の間で使われることが多く、非常にカジュアルな場面に限られます。ビジネスメールやフォーマルな連絡では絶対に使わないようにしましょう。
「What’s up with [人/物/事]?」で特定の対象について尋ねる表現
「What’s up?」の後に “with + 名詞” を続けることで、特定の人や物事、状況について「~はどうしたの?」「~に何があったの?」「~の調子はどう?」と尋ねることができます。何か問題がありそうな時や、様子がおかしいと感じた時に使われることが多い表現です。
- “What’s up with John? He seems really down today.”
(ジョンはどうしたんだい?今日はすごく落ち込んでいるみたいだけど。) - “Hey, what’s up with your car? It’s making a strange noise.”
(ねえ、君の車どうしたの?変な音がしてるよ。) - “What’s up with the weather? It was sunny this morning, and now it’s pouring!”
(この天気はどうなってるんだ?今朝は晴れてたのに、今は土砂降りじゃないか!) - “I heard you had a fight with Sarah. What’s up with that?”
(サラと喧嘩したって聞いたけど、それはどういうことなの?)
この表現は、単に状況を尋ねるだけでなく、時には不満や訝しむ気持ちを含むこともあります。
映画や音楽で学ぶ「What’s up?」のリアルな使われ方
「What’s up?」のニュアンスや使われる場面をより深く理解するためには、映画や音楽、海外ドラマなどのエンターテイメント作品に触れるのが効果的です。実際にネイティブスピーカーがどのような状況で、どのようなイントネーションで使っているのかを観察することで、生きた英語表現として身につけることができます。
- 例えば、友情を描いたコメディ映画では、登場人物たちが頻繁に「What’s up?」と挨拶を交わすシーンが見られます。
- ヒップホップやR&Bなどの音楽の歌詞にも、「Wassup」や「Sup」といった形でよく登場し、クールなスラングとしての雰囲気を醸し出しています。有名な曲としては、4 Non Blondes の “What’s Up?” がありますが、この曲のタイトルは「何が起こっているの?」という問いかけ、心の叫びのようなニュアンスで使われています。
- アクション映画では、緊迫した状況で仲間同士が「What’s up?(状況はどうだ?)」と情報交換するシーンなどもあります。
字幕や歌詞カードを参考にしながら、様々な「What’s up?」の使い方に触れてみましょう。楽しみながら学ぶことが、記憶の定着にも繋がります。

TPOを間違えると大変!「What’s up?」のNG場面とは?
要注意!「What’s up?」を使ってはいけないNG場面と代替表現
「What’s up?」は非常に便利で親しみやすいフレーズですが、そのカジュアルさゆえに、使うべきでない場面も存在します。TPOをわきまえずに使うと、相手に不快感を与えたり、あなたの評価を下げてしまったりする可能性も。ここでは、「What’s up?」のNG場面と、そんな時に使える適切な代替表現を学びましょう。
フォーマルな場では絶対NG!ビジネスシーンでの適切な挨拶
最も注意すべきなのは、ビジネスシーンや公的な場などのフォーマルな状況です。会議、商談、面接、顧客対応、上司や取引先の偉い人との会話などでは、「What’s up?」は絶対に使ってはいけません。軽薄でプロフェッショナルでない印象を与えてしまいます。
初対面の人への挨拶:「Nice to meet you.」「How do you do?」
ビジネスシーンで初対面の人に挨拶する場合は、以下のような丁寧な表現を使いましょう。
- “Nice to meet you.” / “Pleased to meet you.” (はじめまして。お会いできて嬉しいです。)
- 最も一般的で使いやすい表現。”Pleased to meet you.” の方が少し丁寧な響きがあります。
- 返事も同様に “Nice to meet you, too.” などと返します。
- “How do you do?” (はじめまして。)
- 非常にフォーマルな挨拶で、現代ではやや古風な印象を与えることもありますが、格式高い場面では依然として使われます。
- 特徴的なのは、これに対する返事も同じく “How do you do?” と返すのが伝統的なマナーである点です(質問ではなく、挨拶の定型句と捉えられます)。
目上の人や顧客への挨拶:「Good morning/afternoon/evening. How are you today?」
既に面識のある目上の人や顧客に対しては、時間帯に応じた挨拶と、相手の調子を伺う丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
- “Good morning, Mr./Ms. [Last Name].” (おはようございます、[苗字]さん。)
- “Good afternoon. How are you today?” (こんにちは。本日はご機嫌いかがですか?)
- “It’s a pleasure to see you again.” (またお会いできて光栄です。)
- “I hope you are doing well.” (お元気でお過ごしのことと存じます。)
これらの表現は、相手への敬意を示し、良好なビジネス関係を築く上で非常に重要です。
関係性が浅い相手への使用は慎重に
ビジネスシーン以外でも、まだあまり親しくない相手や、関係性が構築できていない相手に対して「What’s up?」を使うのは避けた方が無難です。相手によっては、馴れ馴れしい、あるいは距離感をわきまえない人だと感じてしまうかもしれません。
このような場合は、まずは“Hi, how are you?” や “Hello, how’s it going?” といった、よりニュートラルで丁寧な挨拶から始めるのが良いでしょう。会話を重ねて相手との距離が縮まってきたら、徐々にカジュアルな表現に移行していくのがスマートなコミュニケーションです。
相手の文化背景を考慮する – アメリカ英語特有の表現であることの認識
「What’s up?」は、主にアメリカ英語で広く使われるカジュアルな表現です。そのため、イギリスやオーストラリアなど、他の英語圏の人々にとっては、あまり馴染みがなかったり、あるいはアメリカナイズされた表現として少し違和感を持たれたりする可能性があります。特に年配の方や、伝統を重んじる文化背景を持つ人に対しては、使用を控えるか、相手の反応を見ながら慎重に使うべきでしょう。
また、英語を母国語としない非ネイティブスピーカーの中には、「What’s up?」の意味やニュアンスを正確に理解していない人もいるかもしれません。そのような相手に対して使うと、意図が伝わらなかったり、混乱させてしまったりする可能性があります。相手がどのような英語に慣れ親しんでいるかを考慮し、より標準的で分かりやすい表現を選ぶ配慮も大切です。

世界には色々な「What’s up?」がある!
世界の英語:「What’s up?」はどこまで通じる?地域別類似表現
「What’s up?」はアメリカ英語の象徴的なフレーズの一つですが、世界中で話されている英語には、地域ごとに特色ある挨拶表現が存在します。ここでは、「What’s up?」が各英語圏でどのように受け止められているか、そしてそれぞれの地域で使われる類似のカジュアルな挨拶表現について見ていきましょう。
アメリカ英語圏での絶大な浸透度
アメリカ合衆国においては、「What’s up?」は日常生活のあらゆる場面で耳にする非常にポピュラーなフレーズです。友人同士はもちろん、顔見知りの店員さんや、ちょっとした知り合いなど、比較的幅広い相手に対して気軽に用いられます。特に若者の間では、挨拶の定番と言っても過言ではありません。映画、ドラマ、音楽などの影響もあり、アメリカ文化の象徴的な言葉の一つとして世界中に広まっています。
ただし、アメリカ国内でも地域やコミュニティ、年齢層によってニュアンスや使用頻度に多少の違いが見られることもあります。それでも、アメリカ英語を話す人であれば、まず間違いなく通じる表現と言えるでしょう。
イギリス英語での「What’s up?」の受け止められ方と代替フレーズ
一方、イギリスでは「What’s up?」に対する受け止め方は少々異なります。通じないわけではありませんが、「アメリカ英語の表現だな」という認識が一般的で、イギリス人が日常的に使うことはアメリカほど多くありません。人によっては、少し気取っている、あるいはアメリカ文化にかぶれている、といった印象を持つことすらあるかもしれません。
イギリス英語で「What’s up?」と似たようなカジュアルな挨拶としては、以下のような表現がよく使われます。
「Alright?」 – イギリス流万能カジュアル挨拶
“Alright?” (オーライ?) は、イギリス、特にイングランドで非常によく使われるカジュアルな挨拶です。「元気?」「大丈夫?」「どうしてる?」といったニュアンスを含み、質問と挨拶の両方の意味合いを持ちます。”Are you alright?” の短縮形です。
A: Alright, mate?
(よぉ、元気か?)
B: Yeah, you? / Not bad, you? / Alright.
(ああ、そっちは? / まあまあだよ、君は? / ああ。)
返事も同じく “Alright?” や “Yeah, good, you?” のように軽く返すのが一般的です。
「You alright?」「How’s it going?」「What are you up to? (What you been up to?)」
その他にも、イギリスでよく聞かれるカジュアルな挨拶・近況を尋ねるフレーズには以下のようなものがあります。
- “You alright (mate)?”: “Alright?” とほぼ同じ意味合いで使われます。”mate” (友達、仲間) を付けることが多いです。
- “How’s it going?”: アメリカでも使われますが、イギリスでも一般的なカジュアルな挨拶です。「調子どう?」
- “What are you up to?” / “What you been up to?”: 「最近何してるの?」「最近どうだった?」と近況を尋ねる表現。後者は少し久しぶりに会った相手に使うことが多いです。
オーストラリアやカナダなど他の英語圏での事情
オーストラリアやカナダといった他の主要な英語圏ではどうでしょうか。
- オーストラリア: アメリカ英語の影響も受けつつ、イギリス英語の表現も使われます。「What’s up?」も通じますが、オーストラリア特有の挨拶として有名なのは “G’day” (グッダイ) です。”Good day” の短縮形で、非常にフレンドリーな挨拶です。「G’day, how’s it goin’ mate?」 (よぉ、調子どうだい、相棒?) のような形で使われます。
- カナダ: 地理的にアメリカと隣接しているため、アメリカ英語の影響が非常に強いです。「What’s up?」も日常的によく使われます。ただし、歴史的背景からイギリス英語の要素も残っており、表現の多様性が見られます。
非ネイティブスピーカー同士でのコミュニケーションにおける注意点
英語を母国語としない人々(非ネイティブスピーカー)同士が英語でコミュニケーションを取る際には、「What’s up?」のような特定の地域や文化に根ざしたスラング的表現は、必ずしも万能ではありません。
相手が「What’s up?」の意味や適切な返し方を知らない場合、会話がスムーズに進まなかったり、誤解が生じたりする可能性があります。そのため、非ネイティブスピーカー同士の会話、特に相手の英語力や文化的背景が分からない場合は、“Hello”, “Hi”, “How are you?”, “How’s it going?” といった、より標準的で世界的に理解されやすい表現を使う方が無難であり、相手への配慮とも言えるでしょう。もちろん、お互いにアメリカのポップカルチャーに詳しかったり、カジュアルな関係性を築けていたりすれば、「What’s up?」を使っても問題ありません。
「What’s up?」だけじゃない!ネイティブが使うクールな挨拶フレーズ20選プラスα
「What’s up?」以外にも、ネイティブスピーカーが日常会話で使うカジュアルでかっこいい挨拶フレーズはたくさんあります。これらの表現を覚えておくと、あなたの英会話はさらに自然で生き生きとしたものになるでしょう。ここでは、様々なシチュエーションで使える挨拶フレーズをカテゴリー別に紹介します。
超カジュアル編(気の置けない仲間たちと)
本当に親しい友人や、くだけた間柄の仲間内で使われる、非常にインフォーマルな挨拶です。
- Yo! (よぉ!)
説明:短いながらもインパクトのある挨拶。特に男性同士で使われることが多い。 - Sup? / Whazzup? (サップ? / ワザップ?)
説明:「What’s up?」の超短縮形。メッセージなどでも多用される。 - How’s it hanging? (調子どう? / うまくやってる?)
説明:非常にくだけた表現。「だらだらしてる?」というニュアンスも。 - What’s cracking? / What’s crackalacking? (何か面白いことある? / どうよ?)
説明:ヒップホップカルチャーなどから広まったスラング。「何が起きてる?」的な意味合い。 - What’s good (in the hood)? (調子どう? / 何かいいことあった?)
説明:これもスラング由来。「(近所で)何か良いことあった?」というニュアンス。
スタンダードカジュアル編(顔見知りにもOK)
友人だけでなく、顔見知りの人や、少しカジュアルな職場などで使える表現です。
- Hey (man / dude / guys / folks)! (やあ!)
説明:”Hi” よりも少しくだけた感じ。相手に合わせて “man” (男性へ) や “guys” (複数人へ) などを付け加える。 - What’s new? (何か新しいことあった?)
説明:「What’s up?」と似て、相手の近況を尋ねる表現。返事は “Nothing new.” (特にないよ) など。 - How’s everything (going)? (万事どう? / 全体的に調子どう?)
説明:仕事やプライベートなど、全般的な調子を尋ねる。 - How are things (with you)? (調子はどう?)
説明:”How’s everything?” とほぼ同じ意味。 - How’s life (treating you)? (人生どうよ? / 最近の暮らしはどう?)
説明:より広い意味で相手の人生や生活全般について尋ねる、やや大げさな表現。親しい間柄で。
「久しぶり!」を伝える挨拶
しばらく会っていなかった相手に再会した時の挨拶です。
- Long time no see! (久しぶり!)
説明:非常にポピュラーな表現。カジュアルな場面で。 - How have you been? (どうしてた? / 元気だった?)
説明:最後に会ってから今までの間の調子を尋ねる。やや丁寧な響きも。 - What have you been up to? (最近何してたの?)
説明:”How have you been?” と似ているが、より具体的な活動内容を尋ねるニュアンス。 - Good to see you. / Nice to see you (again). (会えて嬉しいよ。)
説明:再会を喜ぶ気持ちをストレートに伝える表現。 - It’s been a while! (しばらくぶりだね!)
説明:”Long time no see!” と同様の意味。
地域色豊かなユニーク挨拶
特定の国や地域で特によく使われる、個性的な挨拶表現です。
- G’day (mate)! (グッダイ・マイト!)
説明:オーストラリアで使われる代表的な挨拶。”Good day” の略。 “mate” (友達) を伴うことが多い。 - Howdy! (ハウディ!)
説明:アメリカの南部や西部で聞かれることがある挨拶。”How do you do?” の短縮形。カウボーイのイメージも。 - Hiya! (ハイヤ!)
説明:イギリス、特にイングランドの一部地域で使われるフレンドリーな挨拶。”Hi, how are you?” が縮まったものとされる。 - Alright (mate)? (オーライ・マイト?)
説明:イギリスで非常に一般的なカジュアルな挨拶。「元気?」の意味。
相手を気遣う一言挨拶
相手の様子を気遣うニュアンスを含む挨拶です。
- You doing okay? / Everything alright? (大丈夫? / 何かあった?)
説明:相手が少し元気がないように見えたり、何か問題を抱えていそうに見えたりする時に使う。 - How’s your day (going)? (今日はどんな感じ?)
説明:その日の調子を尋ねる、日常的な挨拶。カフェの店員さんがお客さんに言うことも。
これらのフレーズを覚えておけば、様々な相手や状況に合わせて、より自然で豊かなコミュニケーションが取れるようになるでしょう。ぜひ、実際の会話で積極的に使ってみてください。
まとめ:「What’s up?」をマスターして、より自然な英会話を楽しもう
この記事では、「What’s up?」というフレーズの奥深い世界を、意味、ニュアンス、返し方、応用テクニック、注意点、そして関連表現に至るまで、多角的に掘り下げてきました。最後に、この万能フレーズを真にマスターするためのポイントを再確認しましょう。
「What’s up?」の核心と使いこなしのポイント再確認
「What’s up?」を使いこなす上で最も重要なのは、以下の3つのポイントを常に意識することです。
- カジュアルさの理解:「What’s up?」はあくまでインフォーマルな表現。親しい間柄でのみ使うことを徹底しましょう。
- 2つのコアミーニングの認識:「最近どう?」という質問なのか、「やあ!」という挨拶なのか。イントネーションや状況から相手の意図を読み取り、適切な返事をすることが大切です。
- TPOの徹底:フォーマルな場や、関係性の浅い相手、文化背景の異なる相手への使用は避ける。状況に応じた適切な言葉遣いを選ぶ判断力を養いましょう。
失敗を恐れず使ってみる勇気と、TPOをわきまえるバランス感覚
新しい言葉やフレーズを学ぶ上で、実際に使ってみる勇気は何よりも大切です。最初は少しぎこちなくても、積極的に「What’s up?」と声をかけてみることで、徐々にその感覚が掴めてくるはずです。相手の反応を見ながら、「この場面ではこういうニュアンスで伝わるんだな」「この返し方が自然だな」といった実践的な学びを得ることができます。
もちろん、闇雲に使えば良いというわけではありません。常に相手への敬意と、状況を判断するバランス感覚を忘れないようにしましょう。失敗を恐れすぎず、しかし無神経にもならず。このバランス感覚こそが、コミュニケーション上手への道を開きます。
日常会話を豊かにするフレーズ習得の重要性
「What’s up?」のようなネイティブが日常的に使うフレーズを一つ一つ丁寧に習得していくことは、あなたの英会話をより自然で、より生き生きとしたものに変えてくれます。それは単に語彙が増えるということだけでなく、相手との距離を縮め、より深いコミュニケーションを可能にする力を持っています。言葉の背景にある文化やニュアンスを理解することで、英語の世界はさらに面白く、魅力的なものになるでしょう。
さあ、今日からあなたも「What’s up?」を自信を持って使ってみませんか?そして、この記事で紹介した他のクールな挨拶フレーズも活用して、英会話の楽しさを存分に味わってください!