アメリカ旅行前に必読!華氏(°F)と摂氏(°C)の簡単な変換方法と、天気・体温で使う英語フレーズ完全ガイド
アメリカの天気予報を見て「今日の気温は90度です」と言われたら、あなたはどう思いますか?「そんなに熱いの!?」と驚いてしまいますよね。これは、日本で使われている温度の単位「摂氏(℃)」と、アメリカで使われる「華氏(°F)」が違うために起こる混乱です。
アメリカへの旅行や留学、駐在を控えている方にとって、この温度単位の違いは避けて通れない問題です。この記事では、華氏と摂氏の基本的な違いから、簡単な変換方法、そして天気や体温に関する実践的な英語フレーズまで、徹底的に解説します。英語でのコミュニケーションをよりスムーズにするため、こうした文化的な違いを学ぶことは非常に重要です。もし体系的な学習に興味があれば、英語教室で文化的な背景も含めて学ぶのも良い方法でしょう。
レッスンの内容
なぜアメリカは「華氏」を使う?歴史的背景と世界の現状
まず、なぜ世界の大半が摂氏(Celsius)を使う中で、アメリカやその関連領域(プエルトリコ、グアムなど)は華氏(Fahrenheit)を使い続けているのでしょうか?
華氏は、18世紀にドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイトによって提案されました。彼は、塩化アンモニウムを混ぜた氷水の温度を0°F、人間の平均的な体温を約96°F(後に修正)と定めました。この単位は、当時世界的に影響力のあった大英帝国で採用され、その植民地であったアメリカにも広まりました。
一方、摂氏はスウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウスが考案したもので、水の凝固点(氷になる温度)を0℃、沸点を100℃とする、非常に分かりやすい単位です。この合理性から、多くの国が科学分野だけでなく、日常生活でも摂氏を採用するようになりました。
イギリス本国は後に摂氏に移行しましたが、アメリカでは慣習として華氏が根強く残り、現在に至るというわけです。
もう迷わない!華氏(°F)と摂氏(°C)の簡単な変換・計算方法
アメリカ滞在中に温度の感覚を掴むために、変換方法を覚えておくと非常に便利です。
正確な計算式で変換する
数学的に正確に変換したい場合は、以下の公式を使います。
摂氏(℃) = (華氏(°F) – 32) × 5 ÷ 9
華氏(°F) = 摂氏(℃) × 9 ÷ 5 + 32
暗算でざっくり計算する裏ワザ
毎回計算するのは大変ですよね。そんな時は、日常生活で使える簡単な暗算術が役立ちます。
華氏 (°F) → 摂氏 (°C) の暗算
「華氏の温度から30を引いて、2で割る」
例:86°Fの場合 → (86 – 30) ÷ 2 = 28。実際の29.4℃に近い値になります!
一目でわかる!気温・体温・調理温度の変換早見表
いちいち計算するのが面倒な方のために、シーン別の変換早見表をご用意しました。これを保存しておけば、いざという時に役立ちます。
カテゴリ | 華氏 (°F) | 摂氏 (°C) | 感覚・用途 |
---|---|---|---|
気温 | 32°F | 0°C | 凍る寒さ・冬 |
68°F | 20°C | 快適・春/秋 | |
86°F | 30°C | 暑い・夏 | |
95°F | 35°C | 猛暑 | |
体温 | 98.6°F | 37.0°C | 平熱〜微熱 |
100.4°F | 38.0°C | 高熱 | |
102.2°F | 39.0°C | かなりの高熱 | |
調理温度 | 350°F | 175°C | オーブンで一般的な焼き温度 |
400°F | 200°C | 高温での焼き・ロースト |
【シーン別】アメリカ生活で華氏表記が登場する場面
では具体的に、どのような場面で華氏に遭遇するのでしょうか。
- 天気予報:テレビやスマホアプリの天気予報は、まず間違いなく華氏です。「80s (エイティーズ)=80度台」なら快適な夏日、「90s (ナインティーズ)=90度台」なら真夏日、と覚えておきましょう。
- 体温測定:アメリカの体温計は華氏表示です。「熱が100度ある (I have a 100 degrees fever.)」と言ったら、摂氏約37.8度の高熱を指します。パニックにならないようにしましょう。
- 料理(オーブンなど):お菓子や料理のレシピ、オーブンの温度設定はすべて華氏です。摂氏のレシピを参考にする場合は、必ず変換が必要です。
- エアコンの温度設定:室内のエアコンも華氏で設定します。一般的に、70°F〜75°F(約21℃〜24℃)あたりが快適な温度とされています。

料理のレシピも華氏が基本です。
【例文で学ぶ】天気と気温に関する英会話
NanaとDanが、暑い日の気温について話しています。

アメリカの天気予報で98°Fは摂氏約36.7℃です。
Nana: It’s very hot today. I wonder how high the temperature is.
(今日は暑いわね。気温は何度くらいあるのかしら。)Dan: Look at the electronic bulletin board over there. It’s 98 degrees!
(あそこの電光掲示板を見てごらんよ。98度だって!)Nana: What? 98 degrees? What’s the temperature in Celsius?
(え?98度?それって摂氏だと何度?)Dan: Well… Isn’t it about 36 degrees?
(ええと、36度くらいじゃないかな?)Nana: Thanks. That’s so hot. In Japan, days above 35 degrees Celsius are called “Mousyobi”.
(ありがとう。それは暑いわね。日本では摂氏35度以上の日のことを「猛暑日」って呼ぶのよ。)Dan: Mousyobi? What does that mean?
(モウショビ?どういう意味?)Nana: The kanji for ‘mousho’ (猛暑) means ‘fiercely hot’. In other words, it’s a very, very hot day.
(「猛暑」の漢字は「猛烈に暑い」という意味なの。つまり、とっても暑い日ってことね。)Dan: I see. That makes sense.
(なるほど。分かりやすいね。)
会話のポイント解説:日本の気候を英語で説明する
会話の中でNanaが「猛暑日」を説明していました。このように、日本特有の気候に関する言葉を英語で説明できると、会話がさらに弾みます。
- 真夏日 (Manatsubi): “A day when the temperature goes above 30 degrees Celsius (86°F).” (気温が摂氏30度を超える日)
- 熱帯夜 (Nettaiya): “A night when the temperature doesn’t fall below 25 degrees Celsius (77°F).” (気温が摂氏25度以下に下がらない夜)
- Electronic bulletin board: 駅や街角にある「電光掲示板」です。”Announcement board” や đơn giảnに “digital sign” とも言えます。
- In other words: 「つまり、言い換えれば」という意味で、何かをより分かりやすく説明し直す時に非常に便利なフレーズです。
体調不良で役立つ!熱や体温に関する英語表現集
慣れない海外生活では体調を崩しがちです。いざという時のために、体温や熱に関する英語表現を覚えておきましょう。

アメリカで100.4°Fは高熱のサインです。
熱があることを伝えるフレーズ
I have a fever. (熱があります。)
I think I have a slight fever. (微熱があるみたいです。)
I have a high fever of 102 degrees. (102度(約38.9℃)の高熱があります。)
熱を測る・熱が上がる/下がる時のフレーズ
Why don’t you take your temperature? (熱(体温)を計ってみたら?)
My fever has gone up to 101°F. (熱が101度まで上がった。)
The fever has gone down. (熱が下がった。)
体温に関する単語リスト
- Body temperature: 体温
- Normal temperature: 平熱
- Slight fever: 微熱
- Thermometer: 体温計
- Maximum temperature: 最高気温
- Minimum temperature: 最低気温
まとめ
華氏と摂氏の違い、そして温度に関する様々な英語表現をご紹介してきましたが、いかがでしたか?最初は戸惑うかもしれませんが、今回ご紹介した暗算術や早見表を活用すれば、すぐにアメリカの温度感覚に慣れることができます。
最近では、スマートフォンに標準で入っている天気アプリや、計算アプリで簡単に変換することも可能です。また、体調不良に備えて、使い慣れた日本製の摂氏表示の体温計を一つ持っていくと、いざという時に安心でおすすめです。
温度表現をマスターして、アメリカでの滞在やコミュニケーションを、もっと快適で楽しいものにしてくださいね!
それではまた、See you!