こんにちは。結婚式は、家族や親しい友人に新しいパートナーを紹介すると共に、今の幸せを出席いただいた人々にも届ける意味も持っています。
主催者も出席者も共に心温まる時間を過ごすことができます。
英国結婚式の伝統
幸せな結婚式にも、都合があり出席できなかった人もいるでしょう。そのような人たちにも幸せをおすそわけする風習があります。
イギリスでは出席できなかった人へのプレゼント、もしくは結婚の報告としてある物を贈ります。いったい何を贈るのでしょうか。
会話
エマのお母さんはドライケーキを、幸せのおすそわけでもらったようです。このドライケーキ、結婚式でどのように使われていたのでしょうか?
エマとお母さんの会話をみてみましょう。
Emma: What is that box, mom?
その箱はなに、ママ?
Mother: This is a present from my friend.
お母さん:これはお友達からのプレゼントよ。
Emma: What’s in the box?
箱の中は何?
Mother: I think it should be a dry cake. Let me open it.
ドライケーキだと思うわ。開けてみよう。
Emma: Wow, you are right, it’s a dry cake! Why do you know it? Did your friend told you before?
うわぁ、正解だね、ドライケーキだ!どうして知っていたの?前にお友達が教えてくれたの?
Mother: No, she didn’t. I knew it because she had a wedding a week before.
いいえ、違うわ。一週間前に彼女が結婚式をしたからわかったのよ。
So she sent us the sharing of happiness.
だから彼女は幸せのおすそわけを贈ってくれたのね。
Emma: Why the dry cake means the sharing of happiness?
どうしてドライケーキが幸せのおすそわけになるの?
Mother: We use dry cake for the wedding cake. Dry cake is well preserved and people can eat it for a long time.
ドライケーキはウェディングケーキに使われるのよ。ドライケーキは保存がよくて、長い期間食べる事ができるの。
Apart from that, the bride and groom send a piece to their friend. Of course, it was used as a wedding cake.
それとは別に、新郎と新婦はドライケーキをお友達にも送るわ。もちろんウェディングケーキで使われたものね。
That’s a British tradition of “the sharing of happiness”.
これは「幸せのおすそわけ」というイギリスの伝統よ。
Emma: That’s a lovely traditional! What did you do at your wedding dry cake?
素敵な伝統ね!ママたちは結婚式のドライケーキはどうしたの?
Mother: We sent it to our friends. We followed the tradition.
私達は友達に送ったわ。伝統に従ったの。
Emma: I want to do it when I marry!
結婚するとき私もやりたいわ!
幸せのおすそわけで贈られたドライケーキは、ウェディングケーキで使用されたケーキでした。
ポイント
では、会話ででてきた単語や言い回しをみてみましょう。
- the sharing of happiness 幸せのおすそわけ
- preserved 保存される(Preservation の動詞の過去形)
- Apart from that それとは別に
- the bride and groom 新郎と新婦
- British tradition イギリスの伝統
国名の形容詞をtraditionの前に付ける事で、「その国の伝統」を意味します。
ウェディングケーキは生ケーキじゃない
【dry cake】ドライケーキ
結婚式で使用されるドライケーキは、たくさんのドライフルーツがふんだんに使われた、少し重いケーキです。
この焼きあがったケーキにブランデーやラム酒を塗り、密封して缶などに入れ、冷暗所で保存することで熟成させます。このように保存がよくきくケーキです。
真似をするなら伝統も知ること
イギリス式は3段
ウェディングケーキのタイプは3種類あります。
現在の日本でよく使われる、1段の長方形のケーキを使うのは、アメリカ式。クロカンブッシュを使うのはフランス式。そして3段に重ねるイギリス式があります。
バブル時代の頃はこの何段にも重ねたケーキが主流でしたが、日本ではほとんどの場合、ケーキカットする部分以外はイミテーションでした。
その為、全てのケーキが食べられる1段式が増えてきています。
ケーキが3段な理由
しかし、この3段ウェディングケーキには、3段である理由が存在します。一番下のケーキは結婚式に列席いただいた人々に、切り分けてふるまいます。
そして二段目は結婚式にこられなかった人々に送ります。今回のエマとお母さんがもらったケーキが、まさにこの部分です。
そして一番上の部分は保管し、第一子が産まれた日、もしくは結婚記念日に食べたりします。
しかし、実際にはイギリス王室のウェディングケーキは3段以上かつ、何種類もあったりします。
自分の結婚式の打ち合わせ時に、伝統や意味等を知っておくと、より尊厳深い式をあげられることでしょう。
それではまた、See you!