【完全保存版】英語で食物アレルギーを伝える|レストラン・機内・緊急時に必須のフレーズ&単語集
海外への旅。心躍る計画の一方で、食物アレルギーを持つ方にとっては、食事が大きな不安の種になりがちです。「この料理に、あのアレルゲンは入っていないだろうか…」「もし言葉が通じず、症状が出てしまったら…」。その不安は、楽しいはずの旅行に暗い影を落とします。しかし、正しい知識と適切なコミュニケーションツールさえあれば、その不安は「確かな安心」に変えることができます。この記事は、単なるフレーズ集ではありません。渡航前の準備から、レストランや機内での詳細なやり取り、スーパーでの食品表示の確認、そして万が一の緊急事態に至るまで、あなたの「食の安全」をあらゆる角度から守るための、包括的なサバイバルガイドです。こうした命に関わる重要な会話は、英会話マンツーマンS1のような環境で、プロの講師を相手に繰り返しロールプレイングを行うことが、何よりもの自信と安心に繋がります。
レッスンの内容
【第1章:渡航前準備編】旅の安全は日本から始まっている
海外でアレルギーについて伝える最初のステップは、日本にいる間の準備です。万全の準備が、現地でのあなたの負担を劇的に軽減します。
① 英語でのアレルギー診断書・証明書の準備
緊急時に備え、かかりつけの医師に英語の診断書(doctor’s note / medical certificate)の作成を依頼しましょう。アレルゲン名、症状、緊急時の対処法、処方薬(特にエピペンなど)の情報が記載されていると万全です。
②【テンプレート付】自分だけのアレルギー説明カードを作成する
毎回口頭で説明するのは大変です。レストランのスタッフにすぐ見せられる「アレルギーカード」を作成し、複数枚印刷して携帯しましょう。
アレルギーカード テンプレート (Allergy Card Template)
Hello,
I have a life-threatening food allergy to [ここにアレルゲンを大文字で記入].
Eating even a small amount of this food could cause a severe allergic reaction (anaphylaxis).
Could you please ensure that my meal does not contain any [アレルゲン] ingredients? Also, to prevent cross-contamination, please use clean utensils, cutting boards, and pans when preparing my food.
Thank you for your understanding and cooperation.
こんにちは。
私は[ここにアレルゲンを日本語で記入]に、命に関わる重篤な食物アレルギーがあります。
この食品を微量でも摂取すると、重いアレルギー反応(アナフィラキシー)を引き起こす可能性があります。
私の食事に[アレルゲン]の食材が含まれていないことをご確認いただけますでしょうか。また、交差汚染を避けるため、調理の際には清潔な調理器具、まな板、フライパンをご使用くださいますようお願い申し上げます。
ご理解とご協力に感謝いたします。
③ 航空会社やホテルへの事前連絡
予約時に航空会社の特別食(special meal)をリクエストし、ホテルには事前にメールでアレルギー情報を伝えておくと、よりスムーズな対応が期待できます。
【第2章:基本知識編】「アレルギー」を正確に伝えるための英語
発音と基本フレーズの完全マスター
日本語の「アレルギー」は通じません。「アレジィ (Allergy)」と、最初の「ア」を強く発音するのがポイントです。基本となる2つのフレーズを、自分のアレルゲンを入れて何度も練習しましょう。
- “I have a/an [アレルギーの種類] allergy.” (名詞)
例: “I have a severe peanut allergy.” (私は重度のピーナッツアレルギーです。) - “I am allergic to [アレルゲン].” (形容詞)
例: “I am allergic to all kinds of shellfish.” (私はあらゆる種類の甲殻類にアレルギーです。)
アレルゲン英単語・大辞典

自分のアレルゲンと、関連する食品の英単語は必ず覚えておきましょう。
主要なアレルゲンと、注意すべき関連食材のリストです。
アレルゲン (Allergen) | 関連・注意食材 (Related/Hidden Ingredients) |
---|---|
Dairy / Milk products (乳製品) | butter, cheese, yogurt, cream, whey, casein |
Eggs (卵) | mayonnaise, custard, meringue, pasta, breading |
Wheat (小麦) | flour, bread, pasta, soy sauce, gluten, cereal |
Peanuts (落花生) | peanut oil, peanut butter, satay sauce |
Tree nuts (木の実類) | almond, walnut, cashew, pistachio, pesto sauce |
Shellfish (甲殻類) | shrimp, crab, lobster, oyster sauce, fish stock |
Soy (大豆) | soy sauce, tofu, miso, edamame, soy milk |
【第3章:実践会話編】あらゆる食事シーンを乗り切る
レストランでの完全会話フロー
以下のステップに沿って、落ち着いてコミュニケーションを取りましょう。
① 最初の宣言
注文を取るウェイターに、まずアレルギーカードを見せながら伝えます。
“Hi, before we order, I need to let you know that I have a severe wheat allergy.”
(こんにちは、注文の前に、私が重度の小麦アレルギーであることをお伝えする必要があります。)
② メニューの確認
気になるメニューを指差して、具体的に質問します。
“I’m interested in this pasta dish. Does the sauce contain any dairy?”
(このパスタ料理に興味があるのですが、ソースに乳製品は含まれていますか?)
③ 代替案の相談
アレルゲンが含まれている場合、代替案を尋ねます。
“Is it possible to make it without cheese? Or do you have any gluten-free options?”
(チーズなしで作ることは可能ですか?あるいは、何かグルテンフリーの選択肢はありますか?)
④ シェフへの再確認依頼
ウェイターが「大丈夫だと思う」と答えても、必ずシェフへの確認を促します。これが安全を確保する上で最も重要です。
“Thank you. To be safe, could you please double-check with the chef?”
(ありがとうございます。安全のため、シェフに再確認していただけますでしょうか?)
スーパーマーケットでのラベル読解術

成分表示の確認は、自分の安全を守るための必須スキルです。
パッケージの裏にある成分表示 (Ingredient List) を確認しましょう。特に重要なのが、アレルギーに関する警告表示です。
- Contains: Wheat, Milk, and Soy. (含まれるもの:小麦、乳、大豆。) ← 太字で表示されていることが多い。
- May contain traces of nuts. (微量のナッツ類が含まれている可能性があります。) ← 交差汚染の可能性。
- Processed in a facility that also processes peanuts. (ピーナッツを扱う施設で製造されています。) ← 重篤なアレルギーの場合は避けるべき。
【第4章:緊急事態編】万が一の時のサバイバル英語
どんなに注意していても、事故は起こりえます。パニックにならず、簡潔に、大きな声で助けを求めるためのフレーズです。
緊急時に叫ぶべき最重要フレーズ
I am having a severe allergic reaction!
Please call an ambulance! My EpiPen is in my bag!
(重いアレルギー反応が出ています!救急車を呼んでください!エピペンはバッグの中にあります!)
症状を説明する単語
- I can’t breathe. (息ができない)
- My throat is closing up. (喉が締まってきた)
- I have hives all over my body. (全身にじんましんが出た)
- My face is swelling. (顔が腫れている)
- I feel dizzy. (めまいがする)

メディカルアラートブレスレットは、話せない状況でも重要な情報を伝えてくれます。
まとめ
食物アレルギーと共に海外へ出ることは、確かに多大な注意と準備を要します。しかし、それは決して「食の楽しみ」を諦めることと同義ではありません。むしろ、丁寧で明確なコミュニケーションを通じて、安全を確保し、現地の食文化に敬意を払う素晴らしい機会となり得ます。この記事で学んだ知識とフレーズは、あなたの安全を守る盾であり、文化の壁を越える架け橋です。臆することなく、しかし常に慎重に。あなたの旅が、安全で、美味しく、そして忘れられないものになることを心から願っています。それではまた、See you!