海外のジムに入ったとき、受付でどう切り出せばいいのか分からず立ち止まってしまう。使いたいマシンが空くのを、声をかけられないまま遠くから眺めている。そんな場面を想像して、なんとなく足が向かないままの人は少なくありません。

じつはジムの英語は、日常会話よりもずっと攻略しやすい分野です。話題が「身体を動かすこと」に絞られているため、覚えるべき語彙も言い回しも範囲がはっきりしています。十数個のフレーズで大半の場面が回るのが、この分野の面白いところです。

この記事では、gym という一語の使い方から、アメリカのジム事情、受付・入会・都度払いの手続き、器具とトレーニング用語、順番の譲り合いや雑談まで、現地でそのまま口に出せる形で順番に整理します。日本のジムに通っている人でも、器具を見るたびに英語名を確認すれば語彙は積み上がります。基礎から会話まで体系的に組み立てたい場合は英語教室のような場を併用する方法もありますが、まずはこの記事の言い回しを声に出すところから始めてみてください。

では、いちばん基本になる一語から見ていきましょう。

目次 [ close ]
  1. スポーツジムは英語で「gym」
    1. 「スポーツジム」が通じにくい理由
    2. gym / fitness center / health club の違い
    3. 「ジムに行く」の言い換えバリエーション
  2. アメリカのジム事情と日本との違い
    1. 料金体系と会員システム
    2. 家族や友人と過ごす場所という位置づけ
    3. 日本のジムとの雰囲気の違い
  3. 会話で覚える:ジムの話題を回す基本のやりとり
  4. 会話に出てきた表現のポイント
    1. Come to think of it(そういえば)
    2. More than anything(何よりも)
    3. Easy on the pocket(お財布に優しい)
    4. get + 形容詞(〜になってきている)
    5. by the day(日に日に)と metabolism(代謝)
  5. 受付・入会・都度払いで使える英会話
    1. 見学と体験を申し込む
    2. 旅行中に1回だけ利用したいとき
    3. 入会手続きのフレーズ
  6. 施設・エリアの英単語
  7. マシン・器具の英単語
    1. 有酸素運動系のマシン
    2. 筋力トレーニング系の器具
  8. トレーニングそのものを表す英語
    1. 「筋トレ」の言い方と書き分け
    2. トレーニングの種類
    3. 代表的な種目名
    4. 回数とセットの言い方
    5. 身体の部位を表す語
  9. スタッフやトレーナーに質問するときのフレーズ
    1. マシンの使い方を尋ねる
    2. フォームのアドバイスをもらう
    3. 体調や痛みを伝える
  10. ジム仲間との会話と順番の譲り合い
    1. 器具の順番を譲り合う
    2. 交互に使う「work in」
    3. 補助を頼む「spot me」
    4. 会話のきっかけをつくる
    5. 記録や成果を語る
  11. 自分の習慣と体型について話す表現
    1. ルーティンを説明する
    2. 体型や目標を表す語
  12. つまずきやすい和製英語と誤用
  13. 声に出して整える発音のポイント
    1. アクセントの位置に注意する語
    2. カタカナ読みとずれやすい語
    3. かたまりで練習する3つのフレーズ
  14. 覚えた語彙を定着させる練習法
    1. 器具を見たら英語で言ってみる
    2. 英語のトレーニング動画を教材にする
    3. 自分のメニューを英語でメモする
    4. 1週間の練習計画に落とし込む
  15. ジムを英語を使う場所にする
  16. よくある質問

スポーツジムは英語で「gym」

この章の要点
  • 屋内で身体を動かす施設は、まとめて gym と言えば通じる
  • gym は gymnasium の略。会話では短い gym がに多い
  • 冠詞は the gym。「the gym」をひとかたまりで覚えるのが早道
  • 「スポーツジム」は和製英語で、sports gym は自然な言い方ではない
  • fitness center や health club は看板の名前。話すときは gym で足りる

結論から言えば、迷ったときは gym の一語で問題ありません。日本ではスポーツジム、フィットネスクラブ、トレーニングジムと呼び方が分かれますが、英語では屋内で運動する施設をひとまとめに gym と呼びます。

理由は、gym が施設の種類ではなく「運動する場所」という広い概念を指す語として定着しているからです。gym は gymnasium の略語で、発音は「ジム」。フルの gymnasium は学校の体育館などを指すかたい文脈で使われることが中心で、日常会話ではほとんど登場しません。

フレーズ
I go to the gym three times a week.
日本語訳
週に3回ジムに行っています。
使う場面
自己紹介や雑談で運動習慣を伝えるとき。頻度の数字を入れ替えるだけで応用できます。
注意点・誤用例
×I go to gym / ×I go to a sports gym。冠詞を落とすと不自然に響きます。特定のジムを指していなくても the が付くのが基本です。
発音・ニュアンス
the gym は「ザ・ジム」と切らず「ダム」のようにつなげます。three times a week は times を強く、a week は軽く添える感覚です。

「スポーツジム」が通じにくい理由

「スポーツジム」は日本語のなかで作られた言い方です。sports gym と言えば意味を推測してもらえる可能性はありますが、英語話者が自分から使うことはまずありません。

sports という語が付くと「競技の練習をする施設」という方向にニュアンスが寄ってしまうためです。筋トレやランニングをする場所を指したいなら、余計な語を足さずに gym とだけ言うほうが正確に伝わります。

gym / fitness center / health club の違い

同じような施設を指す言い方は他にもあり、看板や公式名称ではそれぞれ使い分けられています。

  • fitness center:設備の整った大型施設に多い表現。公営の施設やホテル併設の施設もこの名前が目立ちます。
  • health club:プール、サウナ、スタジオレッスンまで備えた総合型。やや高級な響きがあります。
  • fitness club:health club に近い使い方をされます。
  • gym:ウェイトやマシンでのトレーニングが中心の施設。もっとも汎用的な語です。

厳密に線を引けば、gym は器具中心、fitness center は各種プログラムやクラスまで幅広く提供する施設という色分けがあります。ただし日常会話でこの区別が意識されることはほとんどなく、fitness center の会員も「I’m going to the gym.」と言います。看板の名前と話し言葉は別と割り切って構いません。

「ジムに行く」の言い換えバリエーション

同じ内容でも動詞を変えると印象が変わります。場面に応じて選べるように、4つの型を押さえておきましょう。

  • go to the gym:最も標準的で、どんな場面でも使えます。
  • head to the gym:これから移動するというニュアンスが出ます。
  • hit the gym:「ジムでひと汗流す」というカジュアルな言い方。会話で頻出します。
  • work out:場所を問わず「運動する」。自宅でも公園でも使えます。
フレーズ
I’m heading to the gym after work today.
日本語訳
今日は仕事のあとでジムに行くつもりです。
使う場面
同僚や友人に、これからの予定を伝えるとき。
注意点・誤用例
head は「向かう」なので、すでに到着している状態には使えません。到着後なら I’m at the gym. と言います。
発音・ニュアンス
heading は「ヘディング」ではなく「ヘディン」に近く、語尾の g はほぼ聞こえません。after work はひと息でつなげます。
フレーズ
I usually hit the gym in the morning before breakfast.
日本語訳
ふだんは朝食前にジムに行きます。
使う場面
友人との気軽な雑談で、自分の習慣を話すとき。
注意点・誤用例
hit はカジュアルなので、契約の相談など事務的な場面では go to のほうが無難です。hit the gym を「ジムを叩く」と直訳しないよう注意しましょう。
発音・ニュアンス
hit the の t は次の th に飲み込まれ「ヒッ(ダ)ジム」のように聞こえます。軽快で前向きな響きです。

基本の一語を押さえたところで、次はその gym が現地でどんな存在なのかを見ておきましょう。文化的な前提を知っておくと、フレーズの選び方に迷わなくなります。

アメリカのジム事情と日本との違い

この章の要点
  • 会員制と都度払いがあり、会費の相場は全体として日本より手ごろ
  • 支払いは口座引き落としやカードの自動決済が主流。契約条件は入会前に確認する
  • 託児施設やプール、コートを備えた「過ごす場所」型の施設が多い
  • 初対面でも声をかけ合う空気があり、器具を交互に使う work in の文化がある

現地のジムに身構えずに入るには、料金と文化の前提を知っておくのがいちばんです。日本のジムと同じつもりでいると、声のかけられ方や設備の使い方に戸惑うことがあります。

料金体系と会員システム

アメリカのジムには、月々の会費を払う会員制のところと、1回ずつ利用料を払うところがあります。会費の相場は全体として日本より安価で、その分、日常的に通う人の割合も高くなっています。

低価格帯のチェーンは月額が抑えられており、学生や社会人が生活の一部として気軽に利用しています。支払いは口座引き落としやクレジットカードの自動決済が主流です。

条件は施設によって細かく分かれます。契約期間の縛りがあるプラン、いつでも解約できるプラン、年会費が別途かかるプランなどがあるため、入会前に契約条件を確認するのが安心です。確認に使う具体的なフレーズは、後の受付の章でまとめて扱います。

家族や友人と過ごす場所という位置づけ

アメリカのジムには、身体を動かすことそのものを娯楽として楽しむ空気があります。家族連れや友人同士で連れ立って来る人も多く、館内に託児施設を備えている施設も少なくありません。

託児は childcare や kids club と呼ばれます。子どもを預けてから運動できるので、小さな子どもがいる世代でも通いやすい仕組みです。プール、バスケットボールコート、スタジオレッスン、サウナを併設した施設も多く、「トレーニングをする場所」より「身体を使って過ごす場所」に近い位置づけと言えます。

日本のジムとの雰囲気の違い

日本のジムでは黙々と自分のメニューをこなす人が多いですが、アメリカでは初対面同士でも気軽に声をかけ合います。「そのマシン使ってる?」「今日はどこ鍛えてるの?」といったやりとりは日常的で、顔を合わせるうちに知り合いになる流れもよくあります。

器具の使い方にも違いがあります。日本では1台を一人が使い切るのが一般的ですが、アメリカでは休憩の合間に交互で使う work in という習慣が根づいています。声をかけられて固まらないよう、該当するフレーズを先に頭に入れておくと落ち着いて対応できます。

前提が見えたところで、いよいよ会話です。まずは短いやりとりを丸ごと味わってみましょう。

会話で覚える:ジムの話題を回す基本のやりとり

この章の要点
  • ジムの話題は「きっかけ→感想→頻度→動機」の4要素で回る
  • 短い会話を丸ごと音読し、数字と理由だけ自分用に差し替えるのが実戦的
  • equipment は不可算名詞。数えるときは pieces of equipment

ジムの雑談は、意外なほど型が決まっています。通い始めたきっかけを切り出し、感想を述べ、頻度を尋ね、動機を語る。この4つが回れば会話は続きます。

下のやりとりは、その4要素を最短でひととおり含んだ見本です。学習者Aと学習者Bという役割で読み進めてください。

学習者A
Come to think of it, I started going to the gym last month, the one you told me about before.
そういえば、先月からジムに通い始めたんだ。前に教えてくれたところだよ。
学習者B
Oh, sounds nice! How is it?
いいね!そこはどんな感じ?
学習者A
This gym has many different pieces of equipment. More than anything, it’s easy on the pocket!
いろいろな種類のマシンがあるんだ。そして何より、お財布に優しい!
学習者B
Wow, that’s important. How often do you go to the gym?
それは大切なことだよね。どのくらいの頻度で行っているの?
学習者A
Umm… about three times a week.
う〜ん、週3くらいかな。
学習者B
Why did you decide to go to the gym?
どうしてジムに通うことにしたの?
学習者A
I’m getting fatter by the day. I think my metabolism is slowing down.
最近ちょっと太ってきちゃって。代謝が落ちてきているのかも。

短いやりとりですが、必要な要素はすべて入っています。丸ごと音読して数字と理由だけ差し替えると、そのまま自分の会話として使えます。

ここに出てきた表現には、単語帳では拾いにくい便利な言い回しが混ざっています。ひとつずつ分解していきましょう。

会話に出てきた表現のポイント

この章の要点
  • Come to think of it は「そういえば」。思い出しのニュアンスが出る
  • More than anything はいちばん推したい点を強調する前置き
  • easy on the pocket は「お財布に優しい」。affordable でも言える
  • get + 形容詞で変化の進行、by the day で「日に日に」を表す
  • metabolism(代謝)と日本語の「メタボ」は別の意味

会話を丸暗記するだけでも力になりますが、部品として取り出せると応用範囲が一気に広がります。使い回しの効く5つを見ていきます。

Come to think of it(そういえば)

話題を変えるときや、何かを思い出して話し始めるときに使います。By the way とほぼ同じ働きですが、come to think of it には「考えてみれば」という思い出しの色が少し強く出ます。

先頭に置いて、そのあとにふつうの文を続けるだけで成立します。Come to think of it, I haven’t been to the gym this week.(そういえば、今週まだジムに行っていない)のように使えます。

More than anything(何よりも)

複数の良い点を挙げたうえで、いちばん推したい点を強調する前置きです。Best of all(何よりいいのは)も同じ場面で使えます。

感想を述べるときに一段だけ盛り上がりを作れるので、施設やレッスンの紹介と相性が良い表現です。

Easy on the pocket(お財布に優しい)

pocket は財布の中身、つまりお金を指します。affordable(手頃な)や budget-friendly(予算に優しい)も同じ意味で使えます。

逆に「高い」と言いたい場面では It’s a bit pricey.(ちょっと高いんだよね)が便利です。値段の話は雑談で頻繁に出るので、両方向の言い方をそろえておくと会話が止まりません。

get + 形容詞(〜になってきている)

変化のプロセスを表す言い方です。be 動詞が状態を表すのに対し、get は「その状態へ移っていく」動きを表します。

  • I’m getting a headache. 頭が痛くなってきました。
  • It is getting dark outside. 外が暗くなってきました。
  • I’m getting stronger. だんだん力がついてきています。
  • I’m getting used to the new machine. 新しいマシンに慣れてきました。

by the day(日に日に)と metabolism(代謝)

by the day は day by day と同じ意味で使えます。getting と組み合わせると、変化が今も続いている感じがはっきり伝わります。

metabolism は「代謝」。発音は「メタボリズム」で、アクセントは ta の位置に落ちます。My metabolism has slowed down.(代謝が落ちた)が定番の形です。

注意点

日本語の「メタボ」は metabolic syndrome の略で、健康診断上の状態を指します。英語の metabolism は「代謝」という身体の働きそのものを指す語なので、I’m metabo. のような言い方は通じません。体型の話をしたいなら I’m a bit out of shape.(少し運動不足です)のほうが自然で、相手を不快にさせる心配もありません。

ランニングマシン、エアロバイク、クロストレーナーが整然と並ぶ無人の有酸素運動エリア
treadmill や stationary bike が並ぶ cardio area。器具を見ながら英語名を確認すると記憶に残りやすい

部品がそろったら、次は実際に施設へ足を踏み入れる場面です。最初の関門である受付から進めましょう。

受付・入会・都度払いで使える英会話

この章の要点
  • 見学は a tour of the gym、無料体験は free trial
  • 短期利用は drop-in session / day pass / guest pass で尋ねる
  • 入会は sign up for a membership。join でも同じ意味になる
  • 会費の語彙(monthly fee / annual fee / initiation fee)を先にそろえておく
  • 説明が分からなければ Could you explain that again, please? で聞き返す

受付は、用件を先に言い切るのが正解です。英語では「何をしたいか」を最初に出す構造が好まれるため、I’d like to … で切り出すだけで話がスムーズに進みます。

海外のジムは入会前に見学や体験ができるところがほとんどです。まずは見学を申し込むところから見ていきましょう。

見学と体験を申し込む

フレーズ
I’d like to have a tour of the gym.
日本語訳
ジムを見学したいのですが。
使う場面
入会を検討していて、まず設備を見たいとき。予約なしで訪れたときにも使えます。
注意点・誤用例
×I want to see the gym. は伝わりますが直接的です。I’d like to を使うと丁寧になります。a tour of と of を落とさないよう気をつけましょう。
発音・ニュアンス
I’d like to は「アイドライク(トゥ)」とひと息で。tour は「トゥアー」で、tore(トー)と混ざらないよう二重母音を意識します。
フレーズ
Do you offer a free trial?
日本語訳
無料体験はありますか?
使う場面
契約前に一度使ってみたいとき。レッスンについて聞く場合も同じ形が使えます。
注意点・誤用例
×Do you have free experience? は通じません。体験は trial です。offer の代わりに have を使っても自然です。
発音・ニュアンス
trial は「トライアル」で、tri の部分にアクセント。free trial はひとかたまりで覚えると口が回ります。

見学中はスタッフが案内してくれることが多いので、気になることは遠慮なく質問して構いません。よく使う3つを並べておきます。

  • What are the peak hours? 混雑する時間帯はいつですか?
  • What kind of group classes do you offer? どんなグループレッスンがありますか?
  • Do you have personal trainers available? パーソナルトレーナーはいますか?

peak hours は「もっとも混み合う時間帯」を指します。ジムに限らず、レストランや交通機関の話題でも使い回せる語です。

旅行中に1回だけ利用したいとき

短期滞在で会員にならず使いたい場合は、都度払いの有無を確認します。drop-in と day pass の2語を知っているだけで、この場面はほぼ解決します。

フレーズ
Hi, I’m visiting from Japan. Do you offer a drop-in session?
日本語訳
こんにちは、日本から来ています。都度払いでの利用はできますか?
使う場面
旅行や出張の滞在中、1回だけジムを使いたいとき。最初に事情を伝えると案内が具体的になります。
注意点・誤用例
×Can I use one time only? では条件が伝わりません。drop-in は「ふらりと立ち寄る」こと。施設によって day pass や guest pass という呼び方をするので、通じなければ言い換えます。
発音・ニュアンス
drop-in は drop に強勢を置き、in は軽く添えます。「ドロッピン」に近い響きです。
  • How much is a day pass? 1日利用券はいくらですか?
  • Can I buy a guest pass for my friend? 友人用のゲスト利用券は買えますか?
  • Is there a locker I can use for today? 今日使えるロッカーはありますか?

入会手続きのフレーズ

腰を据えて通うと決めたら、入会の手続きに進みます。sign up for ~ が「〜に登録する・入会する」の基本形です。

フレーズ
I’d like to sign up for a membership.
日本語訳
会員登録をしたいのですが。
使う場面
見学や体験を終えて、正式に入会すると決めたとき。
注意点・誤用例
×sign up a membership と for を落とさないこと。I want to join this gym. と join を使っても同じ意味になります。
発音・ニュアンス
sign の g は発音しません。「サイン」です。membership は mem に強勢を置きます。
  • What documents do I need to bring? 必要な書類は何ですか?
  • How much is the monthly fee? 月会費はいくらですか?
  • Is there an initiation fee? 入会金はかかりますか?
  • Can I cancel anytime? いつでも解約できますか?
  • Is there a minimum contract period? 最低契約期間はありますか?
  • I’d like to pay by credit card. クレジットカードで支払いたいです。
  • Could you explain that again, please? もう一度説明していただけますか?

説明が早口で分からなかったときは、最後の一文が助けになります。聞き返すことは失礼ではなく、条件を誤解するほうが後で困ります。

会費まわりの語彙も、まとめて整理しておきましょう。

  • membership fee 会費
  • monthly fee 月会費
  • annual fee 年会費
  • initiation fee / sign-up fee 入会金
  • contract 契約
  • cancel my membership 退会する
  • freeze / put my membership on hold 休会する
  • auto-pay / automatic payment 自動決済
注意点

解約について尋ねるとき、Can I stop? だけでは何を止めたいのか伝わらず、話がかみ合わなくなります。I’d like to cancel my membership. と目的語まで言い切るのが確実です。また休会は cancel ではなく freeze や put on hold と表現されるため、「一時的に止めたい」意図があるなら最初からこの語を使いましょう。

ジムの受付カウンターで、スポーツウェア姿の来訪者がスタッフに質問している場面
front desk では用件を先に言い切るのがコツ。I’d like to … の一文で会話が動き出す

受付を通過したら、次は館内の案内が始まります。エリアの呼び名を知っているかどうかで、聞き取りの負担が大きく変わります。

施設・エリアの英単語

この章の要点
  • 受付は front desk、高級施設やホテル併設では reception も使われる
  • フリーウェイトエリアと有酸素運動エリアは呼び名が別
  • ロッカーは南京錠を持参する方式の施設もある

館内案内で出てくる語は数が限られています。先に見取り図を頭に入れておけば、案内を聞きながら迷子になりません。

  • front desk / reception 受付。一般的なジムは front desk、高級施設やホテル併設の施設は reception を使う傾向があります。
  • locker room / changing room ロッカールーム、更衣室
  • training area トレーニングエリア全体
  • free weights area フリーウェイトエリア。ダンベルやバーベルなど自由に動かせる器具が置かれた区画です。
  • cardio area 有酸素運動エリア。ランニングマシンやバイクが並ぶ区画。
  • stretching area ストレッチエリア
  • studio スタジオ(レッスン用の部屋)
  • shower room シャワールーム
  • water fountain 水飲み場

案内中に位置を確認したいときは、Where is the locker room?(更衣室はどこですか?)や Is the studio on this floor?(スタジオはこの階ですか?)と尋ねれば十分です。

見落としやすいのがロッカーの仕組みです。海外のロッカーは鍵が付いておらず、南京錠を自分で持参する方式のところがあります。Do I need to bring my own lock? と最初に確認しておけば、初日に荷物の置き場で困りません。南京錠は padlock と言います。

場所の名前が分かったら、そこに置かれている器具の名前です。日本語のカタカナとずれる語が多い領域なので、腰を据えて覚える価値があります。

マシン・器具の英単語

この章の要点
  • ランニングマシンは treadmill、エアロバイクは stationary bike
  • クロストレーナーは elliptical、ステアクライマーは stair climber
  • 器具全体は fitness equipment / gym equipment
  • equipment は不可算名詞。数えるなら pieces of equipment

器具の名前は、カタカナからの推測がいちばん通じにくい分野です。逆に言えば、ここを押さえるだけで会話の精度が跳ね上がります。

有酸素運動系のマシン

  • treadmill ランニングマシン
  • stationary bike / exercise bike エアロバイク。stationary は「静止した」で、直訳すれば「動かない自転車」。
  • elliptical (machine) クロストレーナー
  • rowing machine ローイングマシン。row は「オールで漕ぐ」。海外のジムでは定番の設備です。
  • stair climber ステアクライマー。階段を上る動作を再現したマシン。
フレーズ
I run on a treadmill twice a week.
日本語訳
ランニングマシンで週2回ほど走っています。
使う場面
自分のメニューを説明するとき。トレーナーへの申告にも使えます。
注意点・誤用例
×running machine は通じにくい言い方です。前置詞は on を使い、×run in a treadmill としないよう注意します。
発音・ニュアンス
treadmill は tread に強勢。「トレッドミル」で、tread は「トリード」ではなく短い e の音です。1語で書き、tread mill と分けません。

筋力トレーニング系の器具

  • dumbbell ダンベル
  • barbell バーベル
  • weight plate プレート(重り)
  • bench ベンチ
  • weight machines 軌道が固定されたウェイトマシン。フリーウェイトより安全に扱えます。
  • lat pulldown machine ラットプルダウンマシン。lat は広背筋(latissimus dorsi)の略。
  • smith machine スミスマシン。バーベルがレールに沿って動くので、高重量でも安全性が高い設計です。
  • cable machine ケーブルマシン
  • leg press レッグプレス
  • kettlebell ケトルベル
  • resistance band トレーニング用のゴムバンド
  • mat マット

器具をまとめて指すなら fitness equipment、gym equipment、exercise equipment が使えます。ここで一点だけ文法上の注意があります。

注意点

equipment は数えられない名詞です。×many equipments や ×two equipments とは言えません。数の多さを言いたいときは many different pieces of equipment(いろいろな種類のマシン)のように piece を挟みます。先ほどの会話で学習者Aがこの形を使っていたのは、まさにこの理由からです。

器具の名前がそろったら、その器具で何をするのかを言う番です。動作を表す語彙に進みましょう。

トレーニングそのものを表す英語

この章の要点
  • 名詞は workout(1語)、動詞は work out(2語)
  • 有酸素運動は cardio。cardiovascular exercise の略
  • セットは set、回数は rep(repetition の略)
  • muscle training は日本語の直訳。workout か strength training を使う

「筋トレ」に当たる言い方はいくつかありますが、いちばん汎用性が高いのは workout です。品詞によって書き方が変わる点だけ、先に押さえておきます。

「筋トレ」の言い方と書き分け

名詞として使うときは workout と1語、動詞として「筋トレする」と言うときは work out と2語に分けます。会話では差が出ませんが、メッセージやトレーニング記録を書くときに違いが表れます。

  • Today’s workout was intense. 今日のトレーニングはきつかった。
  • I work out at the gym every morning. 毎朝ジムでトレーニングしています。
  • I skipped my workout yesterday. 昨日はトレーニングを休みました。

strength training(筋力トレーニング)、weight training(ウェイトトレーニング)、lifting weights(ウェイトを挙げること)もよく使われます。

  • I do strength training three times a week. 週に3回、筋トレをしています。
  • I’ve recently started strength training, and I already feel stronger. 最近筋トレを始めたばかりですが、もう力がついた気がします。
注意点

muscle training は日本語の「筋トレ」をそのまま英語に置き換えた響きで、意味は推測されても自然な言い方ではありません。workout か strength training を選ぶのが無難です。同じ発想で ×trainings のように training を複数形にするのも避けましょう。training は基本的に不可算名詞として扱われます。

トレーニングの種類

  • cardio 有酸素運動。cardiovascular exercise(心肺機能の運動)の略で、ランニングやサイクリングなど心拍数を上げる運動を指します。cardio exercise という形でも使われます。
  • bodyweight training / calisthenics 自重トレーニング。push-up や pull-up など、器具を使わず体重を負荷にする方法。
  • stretching ストレッチ。stretch my hamstrings(ハムストリングを伸ばす)のように動詞でも使えます。
  • HIIT 高強度インターバルトレーニング。High-Intensity Interval Training の略で「ヒート」と読みます。
  • full-body workout 全身トレーニング
  • circuit training サーキットトレーニング
  • warm-up / cool-down 準備運動/整理運動

代表的な種目名

  • squat スクワット
  • push-up 腕立て伏せ
  • pull-up 懸垂
  • plank プランク
  • bench press ベンチプレス
  • deadlift デッドリフト
  • crunch / sit-up 腹筋運動
  • lunge ランジ
  • shoulder press ショルダープレス
  • bicep curl アームカール

種目名は回数と一緒に使うことが多いため、複数形で口に出す練習をしておくと自然です。ten crunches、twelve push-ups のように言います。

回数とセットの言い方

「セット」は set、「回数」は rep(repetition の略)です。ここが言えるかどうかで、トレーニング内容の説明のしやすさが大きく変わります。

フレーズ
I did three sets of ten reps.
日本語訳
10回を3セットやりました。
使う場面
その日の内容を報告するとき。トレーナーへの申告でも同じ形を使います。
注意点・誤用例
日本語の語順につられて ×ten reps three sets と並べると伝わりません。「セット数 of 回数」の順です。3×10 と書いて「three by ten」と読む表記もメニュー表でよく見かけます。
発音・ニュアンス
sets of は「セッツォブ」とつなげます。reps の語尾 ps をはっきり出すと聞き取ってもらいやすくなります。
  • I’m doing five sets of five on squats today. 今日はスクワットを5回5セットやっています。
  • How many reps do you usually do? ふだんは何回やっていますか?
  • I’m on my last set. 今が最後のセットです。

身体の部位を表す語

部位名は略語で呼ばれることが多く、正式名称を知らないと聞き取れません。頻出のものをまとめます。

  • abs 腹筋(abdominals の略)
  • chest / pecs 胸、大胸筋(pectorals の略)
  • back muscles / lats 背中、広背筋
  • biceps 上腕二頭筋
  • triceps 上腕三頭筋
  • shoulders / delts 肩、三角筋
  • glutes お尻の筋肉
  • quads 太もも前側(大腿四頭筋)
  • hamstrings 太もも裏側
  • calves ふくらはぎ
  • core 体幹
  • I’m working on my abs today. 今日は腹筋を鍛えています。
  • I’m focusing on legs today. 今日は脚を重点的にやっています。
  • My legs are still sore from leg day. 脚の日の筋肉痛がまだ残っています。

語彙がそろったら、あとは使う場面ごとの型です。まずは頼れる相手であるスタッフへの質問から見ていきます。

スタッフやトレーナーに質問するときのフレーズ

この章の要点
  • Could you show me how to …? が使い方を尋ねる万能形
  • フォームの確認は Am I doing this right? で十分伝わる
  • 筋肉痛は muscle pain より sore を使うのが自然
  • 痛みや体調不良は遠慮せず、その場ですぐ伝える

海外のジムは日本と勝手が違う部分があります。分からないことを抱えたまま自己流で進めると怪我につながるため、スタッフに聞くのがいちばん早く安全です。

マシンの使い方を尋ねる

フレーズ
Could you show me how to use this machine?
日本語訳
このマシンの使い方を教えてもらえますか?
使う場面
初めて使う器具の前で、スタッフや近くの利用者に声をかけるとき。
注意点・誤用例
×Teach me how to use this. は「指導してください」に近く、その場のひと言としては重すぎます。show me なら「やって見せて」という軽い依頼になります。
発音・ニュアンス
Could you は「クッジュ」とつながります。how to use は「ハウトゥユーズ」で、語尾を上げて質問の形にします。
  • How do I adjust the weight on this machine? このマシンの重さはどうやって調整しますか?
  • How do I adjust the seat height? シートの高さはどう調整しますか?
  • Where do I place my hands? 手はどこに置けばいいですか?
  • Is this machine out of order? このマシンは故障していますか?

Could you show me …? は使用頻度が非常に高い型です。口が勝手に動くまで練習しておくと、初日の不安が大きく減ります。

フォームのアドバイスをもらう

自己流のフォームは怪我につながります。気になったら、その場で確認するのが賢明です。

  • Is my posture correct? 姿勢は合っていますか?
  • Am I doing this exercise right? この運動、正しくできていますか?
  • Could you give me some tips on my form? フォームについてアドバイスをもらえますか?
  • Should I go lighter? もっと軽くしたほうがいいですか?

tip は「助言」。advice に置き換えても通じます。トレーナーからは Keep your back straight.(背中をまっすぐに)や Squeeze at the top.(頂点で締めて)といった指示が返ってくることが多いので、あわせて耳を慣らしておきましょう。

体調や痛みを伝える

  • I feel a sharp pain in my shoulder. 肩に鋭い痛みがあります。
  • My muscles are very sore from yesterday’s workout. 昨日のトレーニングで筋肉痛がひどいです。
  • I’m feeling a bit lightheaded. 少しめまいがします。
  • I need to take a break. 少し休憩します。
  • I think I should stop for today. 今日はここまでにしておきます。
注意点

筋肉痛を muscle pain と言うと、慢性的な痛みや医学的な症状のように受け取られることがあります。運動後の痛みなら My muscles are sore. が自然です。また、痛みや体調の異変は遠慮して黙っていると悪化しかねません。I need to take a break. のひと言で中断できると考えて、早めに口に出しましょう。

スタッフとのやりとりに慣れたら、いよいよ他の利用者との会話です。ここが海外のジムでいちばん出番の多い場面になります。

ジム仲間との会話と順番の譲り合い

この章の要点
  • 器具の確認は Are you using this machine? の一文で足りる
  • 使い終わったら It’s all yours. と声をかけるのがマナー
  • work in は交互に使うこと、spot は補助してもらうこと
  • 雑談は「今日どこを鍛えているか」から始めると入りやすい

混んでいる時間帯には、器具の順番についてのやりとりが必ず発生します。決まった型があるので、そのまま覚えてしまうのが早道です。

器具の順番を譲り合う

フレーズ
Are you using this machine?
日本語訳
このマシン、使っていますか?
使う場面
タオルや水筒が置かれていて、使用中か判断できないとき。
注意点・誤用例
無言で使い始めるのは避けたい行動です。声をかけずに器具に触ると、トラブルの原因になります。Excuse me, を前に添えると印象がやわらぎます。
発音・ニュアンス
Are you を「アユー」と軽くつなげ、machine の chine を高く上げます。短く軽い調子で言えば十分です。
利用者A
Excuse me, are you using this machine?
すみません、このマシン使っていますか?
利用者B
Yeah, I’m using it right now, but I’ll be done in a few minutes.
はい、今使っていますが、あと数分で終わります。
利用者A
No problem. How many sets do you have left?
大丈夫です。あと何セット残っていますか?
利用者B
I have two more sets left. I’ll let you know when I’m done.
あと2セットです。終わったら声をかけますね。
利用者B(終了後)
All done. It’s all yours.
終わりました。どうぞ使ってください。
利用者A
Thanks, I appreciate it.
ありがとうございます、助かります。

使い終わったら It’s all yours.(どうぞ)と声をかけるのがマナーです。譲ってもらったときは Thanks! や I appreciate it. のひと言で十分伝わります。

交互に使う「work in」

自分の休憩中に相手が1セット行い、それを繰り返すスタイルを work in と言います。日本ではあまり馴染みがありませんが、混雑した海外のジムではごく普通のやりとりです。

フレーズ
Mind if I work in with you?
日本語訳
交互に使わせてもらってもいいですか?
使う場面
混雑時、相手が休憩を挟みながら長く使っているとき。返答は Yeah, of course! Let’s work in. のようになります。
注意点・誤用例
Mind if ~? への答えは注意が必要です。許可するときは No, go ahead.(いいえ、どうぞ)となり、Yes と答えると断りの意味になり得ます。実際には Sure や Of course で応じる人が多く、混乱は起きにくいものの、聞き取る側として知っておくと安心です。
発音・ニュアンス
Do you mind if の Do you は省略されるのが普通で、「マインディファイ」とひと息で流れます。カジュアルで友好的な響きです。

補助を頼む「spot me」

高重量を扱うときに横で見守ってもらうことを spot と言います。動詞で「補助する」の意味です。補助してくれる人は spotter と呼ばれます。

  • Can you spot me? 補助してもらえますか?
  • Could you spot me for a few reps? 数回だけ補助してもらえますか?
  • Sure, how many are you going for? もちろん、何回やりますか?

頼まれた側は回数を確認するのが自然な流れです。spot は「見つける」ではなく「補助する」という点だけ、しっかり切り替えておきましょう。

会話のきっかけをつくる

  • How long have you been coming here? ここにはどれくらい通っているんですか?
  • What muscles are you working on today? 今日はどこを鍛えているんですか?
  • What workout are you doing today? 今日はどんなトレーニングをしていますか?
  • Do you have any tips for building muscle? 筋肉をつけるコツはありますか?
  • That’s a great workout shirt. Where did you get it? そのトレーニングシャツいいですね。どこで買ったんですか?

記録や成果を語る

  • I just hit a new personal best on bench press! ベンチプレスの自己ベストを更新しました!
  • What’s your personal best for deadlift? デッドリフトの自己ベストはどれくらいですか?
  • I’m still working on my form. まだフォームを直しているところです。

personal best(自己ベスト)は PB、personal record は PR と略されます。ジムの会話にはこうした略語が頻繁に飛び出すので、耳を慣らしておくと話が途切れません。

相手のことを聞けたら、次は自分のことを語る番です。定番の型をそろえておきましょう。

自分の習慣と体型について話す表現

この章の要点
  • 自分のメニューは workout routine / training program で言える
  • 頻度+時間帯の組み合わせで習慣をひととおり説明できる
  • 体型は out of shape / in shape / get in shape が基本
  • lose weight は時制で意味が変わるので使い分ける

自己紹介がわりに使える言い方を用意しておくと、話を振られたときに固まりません。答えの型を先に作ってしまうのが実戦的です。

ルーティンを説明する

  • What is your routine here? ここではいつもどんなことをしていますか?
  • What kind of training do you do? どんなトレーニングをしていますか?
  • I usually go to the gym on my days off. 休みの日にジムに行くことが多いです。
  • I do cardio for thirty minutes, then lift weights. 有酸素運動を30分やってから、ウェイトトレーニングをします。
  • My workout routine is three days on, one day off. 3日やって1日休むというサイクルでやっています。

頻度は once / twice / three times a week、時間帯は in the morning / after work / on weekends を組み合わせれば、自分の習慣をひととおり説明できます。

体型や目標を表す語

  • out of shape 運動不足で体力が落ちている状態
  • in shape / in good shape 体調・体型が良い状態
  • get in shape 体を絞る、コンディションを整える
  • lose weight 体重を落とす
  • gain weight 体重が増える
  • build muscle 筋肉をつける
  • tone up 引き締める
  • bulk up 体を大きくする
  • cut 減量期に入る
  • stay active 体を動かす習慣を続ける
  • I’m a bit out of shape these days. 最近ちょっと運動不足です。
  • I want to lose weight before summer. 夏までに体重を落としたいです。
  • I’m trying to build muscle without gaining fat. 脂肪を増やさずに筋肉をつけたいと思っています。
  • I’ve lost five kilograms since I started going to the gym. ジムに通い始めてから5キロ落ちました。

体型の話題は相手にとって繊細な場合もあります。自分について語るのは問題ありませんが、他人の体型に踏み込む言い方は避けるのが無難です。褒めるなら結果より努力に触れるほうが、どんな相手にも安心して伝わります。You’ve been really consistent.(ずっと続けていてすごいですね)のような言い方が使えます。

ここまでで場面別の型はそろいました。では、独学で陥りやすい落とし穴を確認しておきましょう。カタカナ由来のずれが、いちばんの障害になります。

つまずきやすい和製英語と誤用

この章の要点
  • ランニングマシーン、エアロバイク、トレーニングウェアは英語では別の言い方
  • プロテインは protein powder / protein shake と補って言う
  • ダイエットは lose weight。diet 単体は「食事内容」
  • 動詞は時制、種目名は複数形に注意する

ジム関連の日本語には、カタカナ独自の言い方が多く含まれています。そのまま英語にすると伝わらない代表例を、対応表で整理しておきます。

日本語(カタカナ) 英語 注意点
ランニングマシーン treadmill running machine は通じにくい。tread mill と分けず1語で書く
エアロバイク stationary bike / exercise bike aero bike は和製英語
フィットネスマシーン fitness equipment / gym equipment equipment は不可算名詞。数えるなら pieces of equipment
筋トレ workout / strength training 動詞は work out と2語に分ける
スポーツジム gym sports gym はほぼ使われない
トレーニングウェア workout clothes / gym clothes / activewear training wear は不自然
タンクトップ tank top 通じるが、袖なしを広く指すなら sleeveless shirt
プロテイン protein powder / protein shake protein 単体は栄養素の「タンパク質」。飲み物なら powder や shake を添える
ダイエット lose weight / go on a diet diet 単体は「食事内容」の意味が中心
メタボ metabolic syndrome metabolism は「代謝」で別の意味

もうひとつ気をつけたいのが動詞の形です。「減量」を lost weight と丸暗記してしまうと、過去形なので「すでに体重が落ちた」という意味に固定されます。

これから減らしたいなら I want to lose weight.、目標として言うなら Losing weight is my goal. と、時制と品詞に応じて使い分けましょう。同じ発想で、crunch や sit-up は crunches / sit-ups と複数形で使うのが自然です。

注意点

身体づくりの話題では、他人の食事量や体重に踏み込む発言が相手を傷つけることがあります。You should eat less. のような助言は、親しい間柄でも避けたほうが安全です。自分の目標を語る範囲にとどめ、相手には What are you working on?(何に取り組んでいるんですか?)と本人の言葉を引き出す形で尋ねましょう。

誤用の地雷を避けられたら、あとは口に馴染ませる作業です。発音の勘所を押さえておきましょう。

声に出して整える発音のポイント

この章の要点
  • カタカナ読みとずれる語を先に矯正しておく
  • アクセントの位置を間違えると聞き取ってもらえない
  • フレーズは単語単位ではなく、かたまりで練習する

ジム用語には、カタカナ読みが定着しているために発音がずれやすい語が集まっています。数が限られているので、先にまとめて直してしまうのが効率的です。

アクセントの位置に注意する語

  • equipment:quip に強勢。「イクィップメント」で、頭の e は軽く。
  • metabolism:ta に強勢。「メタボリズム」ではなく「メボリズム」。
  • membership:mem に強勢。
  • elliptical:lip に強勢。「エリプティカル」。
  • calisthenics:then に強勢。

カタカナ読みとずれやすい語

  • treadmill:tread は短い e。「トリードミル」にならないよう注意。
  • squat:「スクワット」より「スクワッ」に近く、語尾の t はほぼ聞こえません。
  • biceps / triceps:語尾は「セップス」。「バイセプス」の p を落とさないように。
  • calves:calf の複数形で「カーヴズ」。l は発音しません。
  • routine:tine に強勢で「ルーティーン」。

かたまりで練習する3つのフレーズ

単語をつなげる練習は、次の3文だけで十分な効果があります。ゆっくり3回、通常速度で3回を1セットとして声に出してみてください。

  • Are you using this machine?(アユー・ユーズィン・ディスマシーン)
  • Could you show me how to use this?(クッジュ・ショウミ・ハウトゥユーズディス)
  • How many sets do you have left?(ハウメニィ・セッツ・ドゥユハヴレフト)

カタカナはあくまで目安です。音声と併せて確認しながら、自分の口の動きを寄せていくのが確実な方法です。

では、覚えたものを忘れないための仕組みづくりに進みます。

覚えた語彙を定着させる練習法

この章の要点
  • 器具を見たら心の中で英語名をつぶやく
  • 英語のトレーニング動画は同じ指示が繰り返されるので聞き取り練習に向く
  • トレーニング記録を英語で書けば、単語と数字が同時に身につく
  • 1週間単位の小さな計画に落とすと続けやすい

ジムは同じ器具を繰り返し目にする環境なので、語彙の定着に向いています。特別な教材を用意しなくても、通うだけで復習の機会が生まれます。

器具を見たら英語で言ってみる

treadmill に乗るたびに心の中で「treadmill」とつぶやくだけでも、単語と実物のイメージが結びつきます。日本のジムに通っている人でも、器具の英語名を確認しながらトレーニングすれば語彙は積み上がります。

慣れてきたら「I’m on the treadmill.」「I’m using the cable machine.」と文の形にしてみましょう。単語のままでは口から出にくい語も、文に乗せると使える形で残ります。

英語のトレーニング動画を教材にする

英語圏のフィットネス動画では、トレーナーが「Keep your back straight.」「Squeeze at the top.」「Three more reps!」といった指示を繰り返します。同じ表現が何度も出てくるため、聞き取りの練習に向いています。

字幕を出して、聞き取れなかった語を後で調べる流れを習慣にすると効率が上がります。指示に合わせて実際に身体を動かせば、意味と動作が同時に記憶されます。

自分のメニューを英語でメモする

トレーニング記録を英語でつけるのも有効です。「Bench press 60kg x 8 reps x 3 sets」「Cardio: treadmill 30 min」のように書くだけで、単語と数字の言い方が自然に身につきます。

書いたメモを声に出して読めば、そのままスピーキングの練習になります。書く・読む・使うが一度に回るのが、この方法の利点です。

1週間の練習計画に落とし込む

やることが多く見えるときは、日ごとに担当を割り振ると迷いません。以下は一例です。負担が重ければ項目を減らして構いません。

  1. 1日目:gym の言い換え4種(go to / head to / hit / work out)を声に出して確認する
  2. 2日目:受付の3文(tour / free trial / drop-in)を暗唱できるようにする
  3. 3日目:cardio 系の器具5語を、実物または画像を見ながら言う
  4. 4日目:筋トレ器具と種目名から10語を選び、文の形で言ってみる
  5. 5日目:sets と reps を使って、その日のメニューを英語でメモする
  6. 6日目:譲り合いの3文(Are you using / How many sets / It’s all yours)を練習する
  7. 7日目:和製英語の対応表を見返し、間違えていた語だけ書き出す

2週目は同じ流れを繰り返し、言えなかった項目だけ増やしていけば十分です。完璧を目指すよりも、毎日ひとつ声に出すほうが結果につながります。

木製ベンチの上に置かれたトレーニング記録用のノートとペン、水筒、タオル、ダンベル
記録を英語で書くだけで、単語と数字の言い方が同時に定着していく

独学で足りない部分を補いたい場合は、実際に人と話す機会を組み合わせる方法もあります。自分の目標に合わせて相談できる場を探してみてください。

ジムを英語を使う場所にする

この章の要点
  • 話題が限られている分、ジムの会話は入り口として取り組みやすい
  • まずは Are you using this machine? と Could you show me how to use this machine? の2文から
  • 通う理由がもうひとつ増えると、習慣そのものが続きやすくなる

天候に左右されずに身体を動かせて、周囲の頑張る姿から刺激をもらえる。これがジムを利用する大きな利点です。そこに「英語を使う場所」という役割を重ねれば、通う理由がもうひとつ増えます。

海外に滞在する機会があれば、現地のジムに足を運んでみてください。受付での手続き、マシンの使い方の確認、隣の人との短いやりとりと、実践の機会が次々に訪れます。

最初のひと言が出るまでは緊張するかもしれません。それでも話題が「今どこを鍛えているか」に限られている分、会話のハードルはむしろ低いはずです。

まずは Are you using this machine? と Could you show me how to use this machine? の2つから。この2文が言えれば、たいていの場面は切り抜けられます。

最後に、読者からよく寄せられる疑問をまとめておきます。

よくある質問

この章の要点
  • 施設名、筋トレの言い方、器具の呼び名の疑問をまとめて解消
  • work in と spot の違い、短期利用の頼み方も確認できる

ジムは英語で gym と fitness center のどちらを使えばいいですか?

話し言葉では gym を使えば問題ありません。fitness center は設備の整った大型施設の看板や正式名称に多い表現で、実際に fitness center へ通っている人も会話では I’m going to the gym. と言います。health club はプールやサウナまで備えた総合型の施設に使われ、やや高級な響きがあります。施設名は建物ごとに違っても、会話では gym の一語で通じます。

「筋トレ」は英語でどう言いますか?

名詞なら workout、動詞なら work out と2語に分けます。strength training や weight training も同じ場面で使えます。muscle training は日本語の直訳的な響きで自然な言い方ではないため、workout か strength training を選ぶのが無難です。書くときの1語と2語の区別だけ意識しておけば、あとは場面に応じて言い換えられます。

ランニングマシンを running machine と言っても通じますか?

通じにくい言い方です。英語では treadmill と呼びます。1語で書き、tread mill と分けません。同じようにエアロバイクは stationary bike または exercise bike、クロストレーナーは elliptical と呼ばれます。カタカナから推測しにくい語が多い分野なので、器具の前で名前を確認する習慣をつけると覚えやすくなります。

海外のジムで「そのマシン使っていますか?」と聞くには何と言えばいいですか?

Are you using this machine? が定番です。前に Excuse me, を添えるとより丁寧になります。相手がまだ使っている場合は How many sets do you have left?(あと何セット残っていますか?)と続けて確認できます。自分が使い終わったときは It’s all yours.(どうぞ)と声をかけるのがマナーで、譲ってもらったら Thanks! や I appreciate it. と返します。

work in と spot はどう違いますか?

work in は器具を交互に使うことで、相手の休憩中に自分が1セット行い、それを繰り返すスタイルです。Mind if I work in with you? と尋ねます。spot は高重量を扱う人の横で補助することを指し、Can you spot me? が定番の頼み方です。補助する人は spotter と呼ばれます。前者は器具の共有、後者は安全確保という別の目的を持つ言葉です。

旅行中に1回だけジムを使いたいときは何と言えばいいですか?

Do you offer a drop-in session? と尋ねるのが基本です。drop-in は「ふらりと立ち寄る」という意味で、都度払いの利用を指します。施設によって呼び方が違うため、How much is a day pass? や Can I buy a guest pass? と言い換えられるようにしておくと安心です。最初に I’m visiting from Japan. と事情を伝えると、案内が具体的になります。

筋肉痛は英語でどう伝えますか?

My muscles are sore. が自然です。sore は体の一部が痛む状態を表す語で、運動後の痛みにぴったり合います。muscle pain は慢性的な痛みや医学的な症状のように受け取られることがあるため、日常会話では sore を使うほうが無難です。範囲を絞りたいときは My legs are sore.(脚が痛い)のように部位を入れて言います。

セットと回数はどの順番で言いますか?

「セット数 of 回数」の順です。I did three sets of ten reps.(10回を3セットやりました)のように言います。rep は repetition の略で、日本語の語順につられて ten reps three sets と並べると伝わりません。メニュー表では 3×10 と書き、three by ten と読む表記も見かけます。

気になる項目があれば、その章だけ読み返してみてください。声に出した回数がそのまま自信になります。それではまた、See you!