「思い出せない、忘れられない、確か…」記憶に関する英語表現

  1. 会話で学ぶ英語表現

「思い出す」や「~だったような気がする」のように日常会話の中には、記憶に関する表現が多いものです。

そこで、自分や相手の「記憶」に関する今すぐ使える英語し表現を紹介します。単調な単語を繰り返した会話から脱却し、表現に深みを持たせましょう。

記憶の英語表現

記憶は英語で「MemoryRemember

「記憶」という言葉を英語にすると、Memory になります。ただし、これは名詞として使う時のみで、動詞として表現したい時には Remember を使いましょう。

単語MemoryRemember
品詞名詞動詞
意味記憶、思い出、記憶力記憶している、覚えている、忘れずにいる

The memory of the last summer vacation. 

去年の夏休みの記憶

I remember last summer vacation. 

私は、去年の夏休みのことを記憶している。

記憶の度合いによる表現の違い

記憶を意味する MemoryRemember の前後に単語をつけることで、記憶の度合いをより細かく表現できます。

覚えやすい・言いやすいと感じるものを見つけ、どのくらい覚えているかを適切に相手に伝えられるようにしましょう。

度合い表現
しっかりと覚えているA vivid memory:鮮明な記憶
Still fresh in one’s mind:記憶に新しい
Impressed on one’s memory:焼き付いた記憶
Still remember:今でも覚えている
Remember it well:ハッキリとおぼえている
記憶があいまいAn unreliable memory:不確かな記憶
A dim memory:かすかな記憶
Vaguely remember:うっすらと覚えている
Kind of remember:なんとなく覚えている
あまり覚えていないBarely remember:かろうじて覚えている
Only remember bits and pieces:ところどころ覚えているくらい 
記録

記憶に関するその他の単語5つ

他にも使い方をマスターしておきたい記憶に関する単語をいくつか紹介します。

Recollection:記憶

Memory と同じく「記憶、思い出」という意味を持つ名詞です。若干ではありますが、フォーマルでかしこまった印象を含むほか「思い出す、回想、想起」といった意味も含みます。

Distant recollection

遠い昔の記憶

It’s happy recollections of my younger days.

それは、若かりし頃の幸せな思い出です。

Remember:思い出す

Remember には、記憶する 以外にも「思い出す」という意味があり、Not と組み合わせて使うことで「思い出せない」という表現にも使えます。

シンプルですが、最もよく使われる言い方でもあるため使い方をマスターしておくと便利です。

I remember that time when I was living in Osaka.

大阪に住んでいた時のことを思い出す。

I remembered coming to here five years ago.

私は、5年前にここに来たことを思い出した。

I can’t remember his name.

彼の名前が思い出せない。

I can’t remember what I did.

私が何をしたのか思い出せない。

Recall:思い出す

基本的には Remember と同じ意味で使われる単語ですが、Recall にはより意識的に思い起こす・記憶を取り戻すというニュアンスが含まれます。

そのため、未来の出来事やまだ行っていない事柄に対しては使うことができないので注意しましょう。

I didn’t remember to do that stuff.

それをやることを思い出せなかった。(やるのを忘れていた)

この文章では実際に That stuff をやってはいないため、RememberRecall に置き換えることはできません。

Do you recall eating at that restaurant?

あのレストランで食事をしたの、覚えてる?

I cannot recall where I put my phone.

携帯をどこに置いたのか思い出せない。

Memorize:覚える

単純に人の顔を覚える、名前を覚えるというシチュエーションではなく「暗記する、勉強して覚える」といった努力した背景がある時に使う単語です。

覚えるために繰り返し反復して身に付けたというニュアンスが含まれます。

I memorized ten English words a day.

私は毎日10個の英単語を暗記した。

Have you memorized how to use it?

あなたはこれの使い方を覚えましたか?

I had to memorize a lot of Kanji.

私は、たくさんの漢字を暗記しなければならなかった。

Forget:忘れる

忘れると訳される場合もあれば、思い出せないと訳されることもありどちらも間違いではありません。現在形の場合は、今現在も思い出せずに忘れている状態です。

一方で、過去形にして「Forgot」とすることで、忘れていたが今現在は思い出したという状態を表すことができます。

I forget his name.

私は、彼の名前を忘れてしまった。(現在も思い出せない)

I forgot his name.

私は、彼の名前を忘れていました。(現在は思い出している)

会話の受け答えとして「忘れてた!」と言いたい時にも過去形の Forgot が使われます。これは、相手との会話の中で思い出した(忘れた状態が過去となった)ため、過去形が使われます。

A:Did you bring your medicine?

薬は持ってきましたか?

B:Oh,I forgot.

あっ忘れてた。

忘れる

会話

AnnaとLisaが会話をしています。

Anna:Do you remember what she said yesterday?

昨日、彼女が言ってたこと覚えてる?

Lisa:Who do you mean? That’s not enough information to recall.

彼女って誰のことよ。それだけじゃ思い出すのに不十分だわ。

Anna:She was sitting in the corner at a meeting, You know yesterday afternoon. And she had long hair and wore glasses.

あの、昨日の午後の会議で端に座ってた人。髪が長くて眼鏡かけてた人だよ。

Lisa:I see. She is from the accounting department, right? I forget her name.

あぁ。経理課の人?名前は忘れちゃったけど。

Anna:I’m prettey sure, she said something important.

彼女が何か大事なことを言っていたのは確かなんだけどなぁ。

Lisa:Umm…What was it? I don’t remember at all.

えっと…何だっけ。全然覚えてないや。

Anna:Here, the way to submit invoices will blah blah blah.

ほら、請求書の出し方がなんとかかんとかって。

Lisa:Oh, I just remembered! About by the 10th of every month like that?

あー、思い出した!毎月10日までに出すとかの?

Anna:Yeah that’s right! Can I submit as usual?

そうそう!出し方は、いままでと変わらないってことでいいんだっけ?

Lisa:Probably. She didn’t talk about that.

たぶんね。出し方については、特に言ってなかったわよ。

Anna:I appreciate it.

ありがとう。

ポイント

会話で出てきた単語や表現をおさらいしましょう。

Accounting department:経理部

経理という意味をもつAccount と、部門という意味の Department を組み合わせることで、経理部になります。同じ意味で Finance department と表現することもあります。

I work in accounting. 

私は経理の仕事をしています。

I don’t remember at all:全く覚えてない

語尾に At all をつけることで「全く」「完全に」という意味合いをプラスできます。他にも、PerfectlyCompletely なども、同じような意味で使われます。

I’m prettey sure:確かに、間違いなく

確信度合いが高い時に使えるフレーズです。日本人には Pretty を「かなり」という意味で使うことに馴染みがありませんが、ネイティブは非常によく使います。

A:Are you all set for the presentation?

プレゼンの準備は整ってる?

BYeah, of course. Pretty sure.

ええ。もちろん。間違いないわ。

Here:ほら

直訳すると「ここ」という意味になりますが、相手に注目してほしい時などの呼びかけとしても使うことができます。

イメージとしては You know と同じ感覚で、特別な意味をこめない口語といった感じです。

Invoice:請求書、納品書、明細書

Bill と表現する場合もありますが、Invoice の方がよりフォーマルです。なお、Bill には請納品書・明細書という意味は含まれませんので注意しましょう。

I just remembered!:今思い出した!

会話をしている中で、「思い出した!」と言いたい時の鉄板フレーズです。Remember が過去形になっている点がポイントです。

また、Now を使いたい時には Now I remember! と言っても OK です。この場合の Remember は現在形のままが適切です。

Probably:たぶんね

Maybeでも伝わりますが、より確信の度合いが高い時には Probably の方が適切です。

思い出す

記憶に関する使える英語表現5選

日常的に使える、記憶に関する言い回しや表現を5つ紹介します。

Tip of my tongue:思い出せそうで思い出せない

直訳すると「舌の先で」となるこの表現は、「あと少しで思い出せそう」という意味で使われるフレーズです。

日本語では、「喉」というワードを使って「喉まで出かかっている」と表現しますが、英語では「舌先」と言います。

A:What a song is this ?

これ、なんて曲だっけ?

B:Umm…It’s on the tip of my tongue.

えっと・・・喉まで出かかってるのに思い出せない。

Slip one’s mind:うっかりしてた

「すっかりど忘れしてしまっていた」という状況を表す英語表現です。One’s の部分に、My Her などの所有格を入れて使います。

単に I forgot. と言うよりも、すっかり記憶が抜け落ちていたというニュアンスを含めることができます。

A:Where are you now? I’m waiting for you.

いまどこ?あなたのこと待ってるんだけど。

B:It completely slipped my mind! I’m so sorry.

完全に忘れてた!本当にごめん。

Ring a bell:ピンとくる

直訳すると「ベルが鳴る」となるこの表現ですが「思い当たる節がある、心当たりがある、ピンとくる」といった意味を表す定番フレーズです。

映画やドラマのセリフでも度々使われているなど、日常会話でも頻繁に出てきます。

Does that ring a bell?

ピンときた?

It doesn’t ring a bell.

心当たりがありません。

I’ve never met her, but her name rings a bell.

実際に会ったことはないけど、彼女の名前には聞き覚えがある。

As far as I remember:私の記憶では・・・

「正しいかどうか定かではないが、自分の覚えている限りはこうだった」と言いたい時に使えるフレーズです。

単に、I think ~ と言うよりも「考えて思い出した結果、こうではないかと思う」としっかりと思案したことが伝わる言い回しです。

As far as I remember, he didn’t do that.

私の覚えている限りでは、彼はやってなかったと思う。

As far as I remember, That hotel’s food was very delicious.

私の記憶では、そこのホテルの料理はとても美味しかった。

What was I going to say?:何を言おうとしたんだっけ?

言おうとしたことをド忘れしてしまい、「なんだっけ・・・」となった時には、このフレーズがピッタリです。

A:Hey!…huh? What was I going to say?

ねぇ!…あれ?何言おうとしたか忘れた。

B:Come on.

なんだよ~。

まとめ

Memory Remember といったシンプルな単語を使っても、十分に意味としては伝わります。ワンランク上の語彙力や表現力を身に付けたいという方は、今回紹介した表現を是非活用してみてください。

それではまた、See you!

英語力を「劣化」させないために
何度でも聞ける1対1レッスンはコスパ最強
【先生を選んで、無料体験する!】

開く

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます