英語で食物アレルギーについて話してみよう

  1. 日常会話で覚える英単語

食物アレルギーをお持ちの方は、外食時や食品を購入する際には細心の注意を払っていることでしょう。

英語圏で、アレルギーについての話をするときに使える表現や単語をご紹介します。渡航前や留学前に覚えておくと安心です。

英語で食物アレルギーについて話してみよう

アレルギーは英語で「Allergy」

世界中でも多くの人が、さまざまなアレルギーに悩まされています。日本で患者数の多い花粉症も、植物の花粉によるアレルギーの一種です。

そもそもアレルギーとは、食物や花粉・ほこりなど通常は体に害を与えない物質に対して、過剰なまでに免疫機能が反応することによって生じる病気の総称です。原因となる物質がさまざまであることに加え、症状も軽度なものから重度なものまで幅広く存在します。

そんなアレルギーは、英語で Allergy です。日本語で定着しているアレルギーという呼び方は、ドイツ語の「Allergie」に由来しており、英語が元になっている訳ではありません。

英語の辞書では、どのような説明がなされているのか見てみましょう。

Allergy noun

Plural allergies

A medical problem in which you get sick if you eat, breathe, or touch something.

A physical sensitivity to sth.

ex.

He has an allergy to cats.

A study of patients with supposed food allergy.

Cambridge English Dictionary

【日本語訳】

アレルギー 名詞

複数形 Allergies

食べたり、呼吸したり、何かに触れたりすると病気になる医学的問題

何かに対する、身体的感受性

例)

彼は猫アレルギーです。

食物アレルギーが想定される患者の研究。

STH とは Something のことで、今回のケースでは「何か」を意味します。このような略称は他にもあり、「SB:Somebody」もよく英英辞典に登場しますので覚えておきましょう。

発音には気を付けよう

日本語では「アレルギー」と言いますが、英語ではちょっと違います。

発音記号は“ǽlərdʒi”です。カタカナで表現すると「アレジー」といったところでしょう。複数形であれば“allergies”となり発音は「アレジーズ」です。

I have an allergy to milk.

私は牛乳アレルギーをもっています。

I’m allergic to milk.

私は牛乳アレルギーです。

前者は「アレジー」、後者は「アレジック」と発音します。自分の言いやすい方を選んで使ってください。

パン、チーズ、牛乳、ピーナッツ、卵、魚介類、柑橘類、小麦粉など、アレルギーとよく関連付けられるさまざまな食品が、英語で「アレルギー」と書かれた黒板の周りに並べられています。

英語でアレルギーについて説明をしよう

アレルギーの有無は、人の見た目だけでは分からないものです。自分の身を守るためにも、自分にどのようなアレルギーがあり、どういった症状が出るのかを説明できるようにしておきましょう。

自分がアレルギー持ちであることを説明する、最もスタンダードなフレーズを覚えましょう。

I have an allergy to ○○.

私は○○アレルギーもちです。

I’m allergic to ○○.

私は○○アレルギーです。

どちらも意味や雰囲気に大きな違いはありません。Have が使われていますが、手に持っているという意味ではなく、持病というニュアンスで伝わります。

症状の説明をする際には、以下のフレーズを活用してください。

My allergy symptoms include ○○ and △△.

私のアレルギー症状は、○○や△△です。

Symptoms include ○○ and △△.

○○や△△といった症状が出ます。

With○○, symptoms such as △△ appear.

○○とともに、△△などの症状が出ます。

万が一、アレルギー症状が出てしまい助けを求めたい場合に備えて、以下のフレーズを覚えておくと安心です。

I had an allergy attack.

アレルギーの発作が出ました。

I’ve started having allergy symptoms.

アレルギーの症状が出始めました。

下記にアレルギー関連語句をまとめました。例文も交えて紹介していますので、センテンス作りの参考にしてください。

アレルギーの種類

  • Food Allergies 食物アレルギー
  • Chemical Allergy 化学物質アレルギー
  • Animal allergy 動物アレルギー
  • Drug allergy 薬剤アレルギー
  • Pollen allergy 花粉アレルギー(花粉症)

Do you have any food allergies?

何か食物アレルギーはありますか?

I have never had a pet because I have an animal allergy.

動物アレルギーなので、ペットを飼ったことがありません。

Many Japan people have pollen allergies.

日本人の多くは花粉症を患っています。

I have a drug allergy and can’t take certain medications.

私は薬アレルギーがあり、特定の薬を飲むことができません。

アレルゲン物質:Allergens

アレルギー反応の原因となる物質のことを日本語では「アレルゲン物質」といいます。英語では Allergens となり、発音は「ˈælɝdʒʌnz(アレジェンス)」で、アレルゲンとは少し異なりますので注意しましょう。

Egg is one of the most common allergens.

卵は最も一般的なアレルゲン物質の1つです。

She did a variety of allergen tests.

彼女はさまざまなアレルゲン検査をしました。

代表的なアレルゲン物質の英単語をおさらいしましょう。

  • Egg 卵
  • Nuts ナッツ
  • Milk 乳
  • Shellfish 甲殻類
  • Wheat 小麦
  • Peanut 落花生
  • Kiwi fruit キウイフルーツ
  • Alcohol アルコール
  • Cedar 杉
  • Dairy products 乳製品

小麦を抜いた商品のことを、Gluten free と呼ぶことがあります。日本語では小麦断ちとも呼ばれ、健康のために小麦を口にしないようにする人が増えてきていることから、日本でもグルテンフリーという言葉が定着しつつありますね。

グルテン(Gluten)とは、小麦から生成されるたんぱく質の一種です。グルテンフリーの商品は、あくまでもグルテンを含まないというだけで、アレルギー患者向けの小麦除去商品とは全くの別物である点に注意しましょう。

I was diagnosed with an egg allergy when I was little.

私は子供のころに卵アレルギーだと診断されました。

He has a shrimp allergy.

彼は、エビアレルギーです。

Can you make it without peanut? I’m allergic to it.

落花生抜きで作ってもらえますか?アレルギーなんです。

症状:Symptoms

  • Itchy かゆい
  • Rash 発疹
  • Nausea 吐き気
  • Swollen 腫れる
  • Dyspnea 呼吸困難
  • Congestion 充血
  • Rhinitis 鼻炎
  • Diarrhea 下痢

My allergy symptoms include diarrhea and a nausea.

下痢や吐き気といったアレルギー症状が出ます。

He gets a rash all over his face when he drinks milk.

彼は牛乳を飲むと顔中に発疹が出ます。

The arm that the allergen touched became red and swollen.

アレルゲン物質に触れた腕が、赤く腫れている。

ストライプのシャツとオーバーオールを着た女性が、片手に牛乳の入ったグラスを持ち、もう片方の手でストップのジェスチャーをして不快感を表現しています。背景は緑色です。「牛乳」という言葉が彼女の嫌悪感を強調していることに注目してください。まるで、彼女が明確にするために英語でこれを言っているかのようです。

会話

レストランで Dylan が店員(Waiter)と会話をしています。

Dylan:Excuse me, Do you have a menu for food allergies?

すみません。食物アレルギー用のメニューはありますか?

Waiter:OK. Here you are.

はい。こちらをどうぞ。

Dylan:Thanks. I have an allergy to dairy.

ありがとう。僕は、乳製品がダメなんだ。

Waiter:In that case, we also have vegetarian menu.

それでしたら、「ヴィーガンメニュー」もありますよ。

Dylan:Thank you. Let me think.

ありがとう。ちょっと考えます。

Waiter:Would you like something to drink first?

先に飲み物はいかがでしょう。

Dylan:Sure…Which do you recommend?

そうだね、何がオススメ?

Waiter:How about this local craft beer? It is most popular.

この地ビールはどうですか?一番人気ですよ。

Dylan:Sounds good. I’ll try it.

いいねぇ。それにします。

Waiter:I’ll be back in a few minutes.

またお伺いに来ますね。

ポイント

会話で出てきた単語や表現をおさらいしましょう。

Dairy 乳製品

In that case その場合/それなら

例)Well in that case, I’ll call you later. そういうことならまた掛けなおします。

例)In that case, I’ll have another one. じゃあそれなら違うのにしようかな。(注文時に品切れだった場合などに)

Vegetarian ベジタリアン/菜食主義者

Let me think 考えさせて

Let me ○○で「○○させて」は、定番表現です。

  • Let me see 待って  
  • Let me ask 質問させて
  • Let me talk 話しをさせて
  • Let me know 教えて
  • Let me through 通して 
  • Let me out 出して 

Recommend おすすめ

例)In Tokyo, I recommend Asakusa. 東京なら浅草をおススメします。

例)I recommend that you watch this movie. この映画を見ることをおススメするよ。

Local craft beer 地ビール

その土地で作られた地ビールの事を意味する。Craft beer でもOK。

赤ちゃんがハイチェアに座って食べ物の入った瓶を持っています。赤ちゃんの周りには、魚、牛乳、卵、蜂蜜、オレンジ、ナッツ、小麦、イチゴなど、一般的なアレルギー物質の画像があります。テキストには「食物アレルギー」と書かれています。

食物アレルギーに関するニュースを見てみよう

食物アレルギーの患者が世界的に増加傾向にあることは、各国で問題視されています。様々な国で度々ニュースに取り上げられ、テレビやインターネット上でも頻繁に話題に上がっています。

アメリカの新聞やテレビで食物アレルギーが取り上げられた際の、文章を一部抜粋して紹介します。単語の使われ方や表現の仕方など、英語特有の雰囲気を掴む参考にしてください。

Food allergies seem to have become more common in many countries around the world over recent decades. The exact timing of this increase is not clear, because in most countries food allergies were not well measured 40 or 50 years ago.

One of the questions we are asked most often by parents is “can we do anything to prevent food allergies?”. Managing food allergies can be a significant burden for children and families.

There is hope on the horizon for new food allergy treatments. Multiple clinical trials are underway around Australia aiming to develop safer and more effective treatments for people with food allergies.

食物アレルギーは、ここ数十年で世界中の多くの国で一般的なものとなっているようです。40〜50年前には、ほとんどの国で食物アレルギーに対する集計が十分ではなかったことなどもあり、増加の正確な時期は明らかではありません。

「食物アレルギーを予防するために何かできることはありますか?」と、保護者の方からよく聞かれます。食物アレルギーの管理は、子どもや家族にとって大きな負担となるでしょう。

新しい食物アレルギー治療薬の登場が期待されています。オーストラリアでは、食物アレルギーを持つ人々のための、より安全で効果的な治療法を開発することを目的とした複数の臨床試験が進行中です。

ポイント

文中に出てきた単語や表現をおさらいしましょう。

Recent decades ここ10年

Decades は、10年をひとくくりにした単位です。日本にはこのような単位がないので、戸惑う方も多いでしょう。英語圏では非常にメジャーな言葉で、ニュースなどでも非常によく使われる単語ですので覚えておきましょう。

「最近」を意味する Recent とセットで使うことで、「ここ10年」という意味になっています。

例)It was almost a decade ago. それはもう10年近く前のことです。

例)She has lived in Canada for two decades. 彼女はカナダに20年住んでいます。

Measured 測定

Prevent 防ぐ

Significant burden 大きな負担

Significant:大きな、Burden:負担、を組み合わせて、「大きな負担」という意味で使われています。

Significant は「重要な、意味深い、大きな影響」といった意味を持つ形容詞です。Important と似ていますが、Significant には特定の事柄に大きな意味や影響を与えるというニュアンスが含まれるため、Important よりも使われる幅が狭い単語です。

Horizon 兆しが見える、もうすぐ起こる

一般的には「地平線」を意味する Horizon ですが、on the と組み合わせることで「起こりかけている、兆しが見える」という意味を持ちます。地平線に見えかかることを、もうすぐ何かが起こることに例えた比喩的表現です。

例文では「新しい薬が on the horizon することが期待される」となっており、訳すと「新しい薬がもうすぐできる(起こる)ことが期待されている」となります。

例)There’s trouble on the horizon. 面倒なことが起こりかけている。

Treatments 治療、処置

ヘアケア用品のジャンルとしてもお馴染みのトリートメントですが、英単語としての意味は少し堅めの印象です。シャンプー後に髪をサラサラにさせるために使うヘアケア用品は、Conditioner Hair mask と言いましょう。

卵のシンボルに×印が付き、その下に英語で「Egg Free」と書かれた黒い看板を両手で持っています。

レストランでの尋ね方

すべてのメニューにアレルギー表示をしている店が多いですが、中には表示されていない所もあります。そのような場合、先ほどの会話文のように、アレルギー対応メニューがあるかどうかを確認するとよいです。

成分表示などがイラストで分かりにくい場合は、表記の意味を教えてもらいましょう。

What does this mean?

これはどういう意味ですか?

What is the meaning of this sign?

このサインはどういう意味ですか?

また、特定の食品が含まれていないかどうかを念のため確かめるフレーズも覚えておくと安心です。

Does this contain wheat?

これには小麦が含まれていますか?

Does this soup have wheat in it?

このスープには、小麦が入っていますか?

Are there wheat in this dish?

この料理には小麦が入っていますか?

特定の食品が“含まれていない商品”というニュアンスで、Free を使った表現もおすすめです。~free で、~抜きのという意味になります。

Where are your wheat free foods?

小麦粉抜きの商品はどこにありますか?

Are your products gluten free?

あなたの店の商品は、グルテンフリーですか?

「カフェイン」について

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインに反応したアレルギー症状というものもあります。またアレルギーでなくても、妊娠中や授乳中ということで、意識的にカフェインの摂取を控えているという方もいらっしゃるでしょう。

「デカフェ」と呼ばれるカフェインを含まない飲料を取り扱うコーヒーショップは世界中にたくさん存在します。

Decaffeinated(略称:Decaf) カフェインを取り除いたもの

I’d like a decaf coffee, please.

デカフェのコーヒーをお願いします。

One decaf coffee, please.

カフェインゼロのコーヒーを一つください。

Do you have something without caffeine?

カフェインなしの飲み物はありますか?

上記を参考に、注文してみましょう。

まとめ

日本だけでなく、食物アレルギーをお持ちの方は世界中に多くいます。自分がアレルギー持ちであることをきちんと伝えることで、親身に対応してくれることでしょう。

今回ご紹介した表現を覚えて、海外でも安心して食事を楽しんでください。それではまた、See you!

関連リンク

食物アレルギーサポートブック 英語表現集 | NPO法人ピアサポート F.A.cafe
食物アレルギーを持つ子どもたちが海外で安全に過ごせるようにサポートするための英語表現集を提供しています。このブックは、日本語と英語での情報が併記されており、食物アレルギーのある人々に役立つ内容が満載です。

「食べ物アレルギーがある」を英語で言うと?レストランで使えるアレルギー関連の英語表現まとめ – 英語勉強日記
食物アレルギーがある場合に外食時に使える英語表現を提供しています。アレルギー物質が含まれているかを尋ねる方法や、アレルギー対応が可能かを確認するフレーズなどが紹介されています。

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