こんにちは。日本で、パンに塗るジャムで一番有名なのは、イチゴジャムではないでしょうか。
子供から大人まで誰もが大好きなジャムですが、果実を煮込んでつくるジャムはイチゴの他にも沢山あります。
イギリスはマーマレード
ジャム作りの中でも、イギリスでは伝統的なジャムがあります。それがオレンジから作られるマーマレードジャムです。
イギリスで昔から人気の、パディントンやシャーロックホームズの大好物であることから、とても有名で、かつ人気がある事がわかります。
会話
ロンドンで暮らしているエマとおばあちゃんが話をしています。
マーマレードはイギリス人にとって伝統の味であり、各家庭で作られています。しかし、今回エマの家で作られているマーマレードは、いつもと違うようです。
どこが違うのでしょうか。会話をみてみましょう。
Emma: It smells nice. What are you cooking nanny?
いい匂いがするね。何を作っているの、おばあちゃん?
Grandmother: I’m making Marmalade. Now I’m boiling oranges and lemons.
おばあちゃん:マーマレードを作っているのよ。今、オレンジとレモンを茹でているわ。
Emma: Can I see the inside?
中見てもいい?
Grandmother: Sure. Go take the step stand. It’s very hot, be careful.
もちろん。踏み台を取ってきて。とても熱いから気を付けてね。
Emma: Wow, it is bright yellow. May I lick it?
うわぁ、真っ黄色。なめてもいい?
Grandmother: Yes you may, but it’s still sour. I haven’t put in sugars yet.
いいけれど、まだ酸っぱいよ。砂糖をまだ入れていないから。
Emma: Then, I wait a little more.
それならば、もう少し待つよ。
Grandmother: Normally, we make marmalade in January. Many Seville Oranges come out in the shops.
普通なら、マーマレードは1月に作るの。沢山のセビリヤ・オレンジがお店に出るのよ。
The traditional marmalade is made from Seville Oranges.
伝統的なマーマレードはセビリヤ・オレンジから作られるのよ。
Emma: If that is so, then why are you making now. It is summer now.
それなら、どうして今作っているの?今は夏よ。
Grandmother: Because your grandpa wants to eat. Your mam ate all of the stocks, when she was pregnant.
おじいちゃんが食べたがっているから。あなたのママが妊娠している時に、全部の在庫を食べてしまったの。
There is no Seville Oranges now, so I am using other oranges.
今はセビリヤ・オレンジがないから、別のオレンジで作っているわ。
Emma: I see. Let me help you. What should I do?
わかったわ。私にもお手伝いさせて。何をすればいい?
Grandmother: Thank you. Then, please pass me the granulated sugar.
ありがとう。それなら、グラニュー糖をくれるかしら。
Emma: Okay, I bring it immediately.
了解、すぐに持ってくるね。
今回作っているマーマレードは伝統的なものではなく、一般的なオレンジで作るものでした。
ポイント
では、会話で出てきた言い回しや単語をみてみましょう。
- It smells nice いい匂いがする
- bright yellow 真っ黄色、山吹色
- lick なめる
- sour すっぱい
- Seville Oranges セビリヤ・オレンジ
スペインのセビリヤ地方で取れるオレンジ。とても苦く、基本的には食用ではない。
- traditional 伝統的な
- Let me help you 私にも手伝わせて
- granulated sugar グラニュー糖
- immediately すぐに
伝統はセビリヤ・オレンジ
マーマレードの始まりは、18世紀始めごろです。スコットランドの商人が、誤って船いっぱいにセビリヤ・オレンジを買ってしまいました。
試しに砂糖漬けにして販売したらとても人気が出た、というところからマーマレードが始まったといわれています。
販売が進む中で、様々な工夫がなされ、現在の種や不純物の含まないマーマレードの形になったのは、18世紀の終わりごろです。
減っていく伝統の味
昔からイギリスの朝ご飯は、紅茶にマーマレードのトーストがお決まりでした。
しかし現在では、紅茶よりもコーヒーを好む人が増え、それに伴いマーマレードが食卓に並ぶことが、少なくなっているようです。
日本でもマーマレードは購入できますし、もちろん作れます。しかし日本でセビリヤ・オレンジを購入することは難しいです。
イギリスに行くことがあった時、ぜひセビリヤ・オレンジで作られたマーマレードのトーストを食べ、舌でもイギリスの伝統を味わってみて下さい。
それではまた、See you!