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英語で学ぶ:アラスカはロシアからのプレゼント

雪を頂いた山々に囲まれたアラスカの都市。

こんにちは。今の時代の日本人はアメリカと聞くと、ニューヨークやロサンゼルスにハワイなど、観光地を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかし1970年から80年代を生きた人々にとっては、アメリカと聞くと、アンカレッジと答える人もいます。

アラスカはもともとロシア領

アンカレッジは、アメリカ本土から北西に離れたアラスカ州の最大都市です。本土からの飛び地で、冷戦中の間に日本人が旅行時にとてもお世話になった場所です。

この土地はもともとロシアの土地でしたが、19世紀後半にアメリカがロシア帝国から買収した土地です。

会話

ヒカリがおじいちゃんから聞いた面白い話を、ウィリアム先生に話しています。会話をみてみましょう。

Hikari: Mr. Williams, I heard a funny story from my grandfather. 

ウィリアム先生、おじいちゃんから面白い話を聞きました。

When he was the working, he went to Europe by way of Anchorage. 

おじいちゃんが働いていたころ、アラスカ経由でヨーロッパに行ったのですって。

Why the airplane took longer distance compare to now?

どうして今と比べて飛行機は長い距離を選んだのでしょうか。

Mr. Williams: I think it was during the cold war.  In that time, Japan needed a lot of money to fly over Soviet Union.

ウィリアムズ先生:それは冷戦の間だったと思いますよ。その時、日本がソ連の上空を飛ぶにはたくさんの資金が必要でした。

Also, they required many strict terms.  So, many companies saved money and refused to obey strict terms.

更に彼らはたくさんの厳しい条件も要求していました。その為、多くの企業はお金を節約しそして厳しい条件に従う事を拒否したのです。

Hikari: But why they were nasty to us?

でもどうして彼らは私達に意地悪をしたのでしょうか?

Mr. Williams: Let’s think about the atmosphere of cold war.  Which country was close to Japan?  America or the Soviet Union?

冷戦の時の雰囲気を考えてみましょう。日本に近かったのはどちらの国でしょうか?アメリカでしょうかそれともソ連でしょうか?

Hikari: Of course, America.

もちろん、アメリカです。

Mr. Williams: Then did America close to the Soviet Union?

それならばアメリカはソ連に近かったでしょうか?

Hikari: Of course, not!  I see, now I can understand.  That’s why the airplane used Anchorage.

もちろん違います!わかりました、今なら理解できます。そのことから飛行機はアンカレッジを利用したのですね。

Mr. Williams: That’s true.  Also, in that time, the airplanes couldn’t fly long times. 

正解です。またその時には、飛行機は長時間飛ぶことができませんでした。

So, many airplanes refueled there.  Anchorage was in the good place.

その為多くの飛行機はアンカレッジで給油しました。アンカレッジは良い場所にありました。

Hikari: I think the Soviet Union was stupid, because Alaska was Russian’s land originally.  They shouldn’t have sold to America.

ソ連はちょっと間抜けですね、だってアラスカは最初ロシアの土地だったのですから。ロシアはアメリカに売るべきではなかったですね。

冷戦時は日本とソ連の仲が悪く、簡単にソ連上空を飛ぶことができませんでした。

また、飛行機の技術関係で給油をする必要があり、そこでアラスカのアンカレッジが経由地として選ばれていました。

雪山を背景に空港から飛行機が離陸します。このシーンでは、飛行機が旅を始めるときに、雪に覆われた山々の息を呑むような美しさが表現されています。

ポイント

会話で出ていた新しい単語や言い回しを見てみましょう。

  • Anchorage アンカレッジ

アラスカ州の最大都市。ただし州都ではありません。

  • fly over Soviet Union ソ連上空を飛ぶ
  • Fly over~ で~の上空を飛ぶと言います。
  • strict term 厳しい条件
  • obey 従う
  • nasty 意地悪
  • close 近い

物理的、精神的など色々面で使用されます。

  • refueled 給油する

昔は仲が良かったロシアとアメリカ

アメリカがソ連からアラスカを買収したのは1867年であり、この時代ソ連はロシア帝国という名で、アメリカとの中はいたって普通でした。

クリミア戦争で財政難になった為、不毛の土地であるアラスカをアメリカに売りました。

この土地を購入した時、アメリカ国民から国務長官は「巨大な冷蔵庫を買った」などと比喩されたと言います。

州の位置を示すアラスカの地図。

【実はお買い得だった】

この時代アラスカは、アザラシなどの動物から毛皮を取る場所として盛んでしたが、運送費や乱獲などで魅力がなくなっていました。

その時に購入したのでこのような言い方をされましたが、実はアラスカには原油が大量に埋蔵されており、また冷戦時代には、ソ連の動向を監視するのにとても適した場所でした。

アメリカにとっては購入して正解となった場所です。

【冷戦後の空路はロシア上空へ】

冷戦終了後ソ連は解体し、破格な通行料や厳しい条件も緩和され、日本の航空会社もロシア上空を通過出来るようになりました。

つまり平成しか知らない日本人にとっては、アラスカはあまり馴染みがない場所になってしまいます。

アラスカをアメリカに売ったのは、結果的に敵に塩を送る行為となってしまったのです。ソ連にとってはなんだかかわいそうな出来事ですね。

それではまた、See you!

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オリビア (Olivia) この記事を書いた人

英語講師として10年以上の指導経験を持つ。イギリスにルーツを持ち、多様な文化背景を活かした視点からの英語指導が得意。実践的な英会話力の育成はもちろん、丁寧な発音・文法指導で学習者の目標達成をサポートすることに情熱を注ぐ。
自身の経験に基づき、キャリアアップや異文化理解に繋がる英語学習のヒント、言語を通したコミュニケーションの魅力などを発信していく。モットーは「楽しく、着実に」。教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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