英語習得に必要な時間と上達のコツ

  1. 英語勉強・基本

こんにちは。日本人は現在、小学生高学年から英語の勉強をしていますが、2020年には小学校3年生から英語に触れる時間を増やすよう学習指導要領が改定されています。

それだけ日本人は小さい頃から英語を学び始めているのです。

必要な勉強時間は1,000~3,000時間

成人した大人は中学と高校で、少なくとも800時間程度学習したはずですが、日本人は英語を話すことが苦手です。テスト対策や個人的な勉強も含めれば1,500時間ほど、英語を勉強している人もいます。

英語が話せるようになるまで何時間の勉強が必要かの見解は、調査団体によって違います。1,000時間以下という見解もあれば、3,000時間以上必要だといういう団体もあります。

アメリカの外務省が行った調査では、英語が母国語の人が、日本語の日常会話を学ぶのに必要な時間は2,200時間となっています。そう考えると、しっかり英語を勉強してきた人は、なかなかの時間を使っています。

後は聞いて話すだけ

それでも話すことが苦手なのは、日本人が文法メインで勉強しているからです。テストでもリスニングがありますが、ほとんどが本と紙と辞書の勉強です。つまり、聞いて自分から話す勉強をしていません。

なんだか責められているように思いがちですが、いい方向に考えれば、後は聞きとって話すだけなのです。

もし2,200時間が必須時間ならばと考えると、後は700時間~1,400時間ほどを聞いて話すことに費やせばいい事になります。

では日常会話の例として紹介した、「衣・食・住」の会話文から抜粋して、例としてみてみましょう。

吹き出しを使って日本語で会話をする人々のグループ。

①I’m looking for the T-shirt.  That is the sponsor T-shirt of the local jazz festival.

Tシャツを探しています。この地域のジャズ・フェスティバルのスポンサーTシャツなんです。

少し複雑ですが、中学生で学ぶ文法を使用しています。そしてこの文は予め考えておくことができる文です。そこから店員との会話で決定した自分の意見をいいます。

② It’s okay.  I can go by myself, thank you.

大丈夫です。一人で行けます、ありがとうございます。

①Hello, may I have some cheese?

こんにちは、チーズをもらえませんか?

②Okay, then please give me 200g of that cheese.

そうね、それならそれを200グラムください。

この文も同じですね。

①Hello, I’m Saki.  I have a problem in the laundry machine.  The alarm is ringing and the water is not pouring, even the tap is turned on.

こんにちは、サキです。洗濯機がおかしいのです。アラームが鳴っていて水が流れていないのです、蛇口はあいているのですが。

②Thank you for the help.  I’ll warm the pipe.

助けてくれてありがとうございます。パイプを温めます。

こちらも同じですね。

簡潔にいうと、自分から会話を始める場合は、始めの1文を予め考えておいて、その後を頑張って会話をつなげるという事です。例で言うところの、②の文がとっさに出てくるかどうかが違いになります。

教室で英会話のセッションに取り組む男女。

学習のコツ

友達が上達のコツ

英語をしゃべるのに一番大事なのは、「友達」です。更にいえば、母国語が英語ではなく「一緒に英語を勉強している、日本人以外の友達」です。お互い勉強中の為聞き取りやすく、切磋琢磨しあい上達が早くなります。

意思疎通がうまくいくほど仲も深まり、会話が多くなります。こういう状態では、簡単な日常会話は半年ほどで可能になるでしょう。

ミュージカルでも勉強可能

しかし海外に住んでいない場合は、外国籍の勉強仲間を見つけるのは難しいです。その場合はリスニングとしてミュージカルを聞いて、歌詞を覚えて歌ってみるのはいかがでしょうか。

普通の歌と違い、ミュージカルは様々な場面で歌を歌っています。あいさつをする場面、料理をする場面、掃除をする場面、仕事をする場面、もちろん恋する場面など日常がいっぱいです。

リズムにのせているので歌いやすく、更にリズムにのせる為に特別な言い回しをしている歌詞が多いです。毎日3曲ほど聞いて歌う事を、様々な場面の歌で行えば、1年ほどで簡単な日常会話は可能になるでしょう。

とにかく話す

日本人が英語の日常会話をこなすのに必要なのは、とにかく話すことです。話さなければ、日常会話はいつまでたっても習得できません。片言でも、文法がおかしくても、自分の気持ちを相手に伝える事です。

本当は「聞く」ですが、「話すは一時の恥、話さないのは一生の恥」です。一時は少しの時間かもしれませんが、しゃべれるようになったら、その後の人生はバラ色です。頑張ってみましょう。

単語を増やす

このごろ”単語がなかなか覚えられないんだけど、何かいい方法はないですか?”という質問をよく耳にするんですが、みなさんはどうですか?

せっかくの機会なので、今日は効率よくボキャブラリーを増やすコツについて、少しお話してみたいと思います。

100%辞書を活用しよう!

結論から先に言ってしまうと、単語を増やすのにベストなのは、辞書を読むことです。

そう、辞書を「引く」ではなく「読む」です。

結構地味な方法なのでガッカリした方もいるかもしれませんが、色々試した私が達した結論はコレでした。英会話の上達には、単語の意味を”知っている”だけでは何の役にも立ちません。

”意味”を理解しその単語を”使いこなす”ことが出来なければ、その単語を”習得”したことにはならないのです。ちょっと例を挙げてみますね。

agree という単語の意味が分からず、辞書で調べてみるとします。

「意見が一致する、賛成する、同意する・・・・」などなど色々な意味が書いてあります。

たいていはここで辞書を閉じてしまうんですが、それではせっかく開いたページがもったいないです。

ちょっと余計に時間を割いて、例文にも目を通してみてください。

私の辞書には

We didn’t agree on that plan. (我々はその計画に同意しなかった。)

It’s hot today. / I agree. (暑いね。/同感。)

という例文があります。

ここで、~に関して賛成する、と言いたいとき、on + 名詞 と続くことが分かります。

2つ目の例文では、日常会話でも“ホント同感だよ、君の言う通りだね”という感覚で agree  が使えることも分かります。さらに読み進んでいくと、

名詞) agreement

反対語) disagree

と出ています。

つまり何が言いたいのかというと、辞書は情報の宝庫、コレを最大限に活用しないテはない、ということです。

名詞形、反対語、同義語などもついでにおさえる例文は書き写し、スラスラと言えるように練習(復唱)する。

専用の単語ノートを作って、私はこの作業を何年も続けました。10冊以上になったオリジナル単語ノートは、今でも私の宝物です。

書いて覚える、言って覚える、この蓄積は、英会話上達に必ず役立つので、騙されたと思ってトライしてみてくださいね。

PHRASE OF THE WEEK

Do you have a minute?(今ちょっと時間ある?)

相手に話しかけるのに注意を引く際、こんな風にたずねるととても自然です。

Mary : Charlie, do you have a minute? (チャーリー、今ちょっといい?)

Charlie : Sure. What is it? (もちろん。何?)

日本語でも「今ちょっと時間取れる?」「時間ある?」なんて言いますが、英語では”時間を持っているか”という聞き方になるんですね。

これぞまさに英語的発想! 便利なフレーズなので是非覚えてくださいね。

リスニング力をアップさせるため

英会話の上達=“スピーキング力のアップと思っている方も少なくないと思いますが、実際の会話は自分が一方的にしゃべるだけでは成立しませんよね。

相手の言っていることを理解し、それに対する返答が出来てはじめて“会話”になります。

その相手の言っていることを理解する”ために必要になってくるのが“リスニング力”。これなくしては、会話のキャッチボールはあり得ません。

そこで今日は、リスニング力をアップさせるためのポイントについて、お話したいと思います。

ネイティブとの会話に欠かせない、リスニング力アップの方法とは?

出来るだけたくさんの英語に触れる

一口に英語といっても、アメリカ英語・イギリス英語・オーストラリア英語・・・そして私たちのように英語を母国語としない人たちの英語(これは母国語のアクセントが強い場合が多いですね)など、色々あります。

また同じカナダ人であっても、ラジオのDJが話す英語と、ニュースキャスターの話す英語ではテンポも使われる語彙も全く違ってきます。ですので、日頃から出来るだけ様々なジャンルの英語に触れる習慣をつけておくと、色々な英語に対応できる“英語耳”になれますね。

発音の訓練をする

そして、それと同時に自分で出来ることが “発音の訓練” です。

“聞く”力を付けるのに、何故発音練習?と思うかもしれませんが、理由は自分できちんと発音することが出来ない単語は、何度聞いても絶対に聞き取れないからです。

英語には英語の、日本語には日本語の発音があります。英語をカタカナ式に発音するのには無理があるので、発音記号をしっかり確認して正しい音を覚えることが大事です。

自分で発音した英語を録音し、聞いてみるのもいい練習になりますよ。

・・・・とは言うものの・・・

いきなりネイティブのスピードについていくなんて、ハードルが高すぎる!と思うかもしれません。

そんなときは、「スロー再生」という手段もあります。あなたがWindows のユーザーであれば、再生速度の設定を変えるだけで、簡単にスロー再生を利用することが出来ますので、ぜひ試してみてくださいね。

英会話力アップに欠かせないリスニング、お時間に余裕があるかたは、ディクテーションやシャドーイングといった練習も加えながら、少しずつトレーニングしてみてください。

PHRASE OF THE WEEK

今週は、日常的によく使う、しかもとってもネイティブらしいフレーズをご紹介します。

I can tell.(やっぱりね/わかるよ/そうだよね)

直訳は「私は言う事が出来る」ですが、つまり「言い当ててしまうことが出来るほど、わかる」というニュアンスで、他人から見てもそうだと分かる=やっぱりね という感じです。

A : I really like singing.(私歌うことが大好き。)

B : I can tell.(そりゃ、わかるよ。)

見ていればわかる、という感じですね。

簡単な言い回しですが、知らなければサッとは出てこないフレーズだと思うので、是非練習してみてくださいね。

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