「ストライクやホームランは分かるのに、英語実況になると急に聞き取れない」「キャッチボールやフォアボールは、そのまま英語にしてよいのだろうか」と迷っていませんか。野球には英語由来の言葉が多い一方、日本だけで意味や形が変わった表現も少なくありません。
うれしいことに、野球英語はプレーと一緒に覚えられます。投手が投げ、打者が振り、走者が進む映像には明確な流れがあるため、聞こえた英語と意味を結びつけやすいのです。英語の基礎から体系的に学びたい場合は、英語教室を利用する方法もありますが、まずは好きな試合を教材にして、短い一言を声に出すだけでも実践を始められます。
この記事では、ポジション、投球、打撃、守備、走塁、スコア、実況、応援、球場での会話を順番に扱います。単語の対応だけでなく、使う場面、発音の目安、誤解されやすい言い方も確認できるので、観戦中に「今のプレーを英語で言えた」という瞬間を増やしていきましょう。
野球英語は「場面」と「動詞」を組み合わせて覚える
- 単語だけでなく「誰が何をしたか」の形で覚える
- 映像と実況を同時に使うと意味を推測しやすい
- 最初は一つのプレーを一文で表せれば十分
野球英語を使える知識にする近道は、名詞と動詞をセットにすることです。たとえば、単語帳で strikeout を「三振」と覚えるだけでは、試合中に文を作りにくいかもしれません。そこで、投手なら The pitcher struck him out.、打者なら The batter struck out. と主語まで含めて覚えます。
野球には同じ流れが何度も現れます。打者が打席に入り、投球を待ち、振るか見送るかを選び、打球が飛べば守備と走塁が始まります。決まった場面で似た表現が繰り返されるため、一般的なニュースよりも先の言葉を予測しやすい教材です。
- フレーズ
- The pitcher struck him out.
- 日本語訳
- 投手がその打者を三振に取りました。
- 使う場面
- 投手の働きを主語にして、三振を奪ったプレーを伝えるときに使います。
- 注意点・誤用例
strikeoutは名詞、strike outは動詞です。名詞ならHe recorded a strikeout.、動詞ならHe struck out the batter.とします。- 発音・ニュアンス
struck him outは会話では「ストラック・ヒム・アウト」の各語がつながり、「ストラッキマウト」に近く聞こえることがあります。
まずは映像を見て、投球後に打者がベンチへ戻ったら He struck out.、走者が三塁へ進んだら The runner advanced to third. と言ってみてください。一プレー一文にすると、難しい実況を丸ごと再現しなくても練習できます。
では、その一文を作る材料になる基本用語から整理していきましょう。

ポジションと球場設備の基本用語
- 守備位置は人を表す語まで含めて覚える
- 野球場には ballpark という親しみのある言い方がある
- at bat と on deck の違いを区別する
守備位置を英語で言うときは、位置だけでなく選手を表す形にするのが基本です。「ファースト」は場所なら first base、選手なら first baseman です。「ショート」の正式なポジション名は、一語で shortstop と書きます。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 投手 | pitcher |
| 打者 | batter / hitter |
| 捕手 | catcher |
| 一塁手 | first baseman |
| 二塁手 | second baseman |
| 三塁手 | third baseman |
| 遊撃手 | shortstop |
| 左翼手 | left fielder |
| 中堅手 | center fielder |
| 右翼手 | right fielder |
| 指名打者 | designated hitter / DH |
| 代打 | pinch hitter |
| 救援投手 | relief pitcher / reliever |
| 抑え投手 | closer |
球場は baseball stadium のほか、会話では ballpark もよく使われます。観客席は stands、内野は infield、外野は outfield、本塁は home plate です。日本語の「グラウンド」に相当する競技区域は、通常 field と表します。
| 場所・設備 | 英語 |
|---|---|
| 野球場 | ballpark / baseball stadium |
| 打席 | batter’s box |
| ダッグアウト | dugout |
| ブルペン | bullpen |
| 外野フェンス | outfield wall / fence |
| 次打者席 | on-deck circle |
- フレーズ
- The shortstop made a great play.
- 日本語訳
- 遊撃手が素晴らしいプレーをしました。
- 使う場面
- 遊撃手が難しい打球を処理したときや、素早い送球でアウトを取ったときに使えます。
- 注意点・誤用例
- ポジション名を
shortだけで表すより、shortstopと言う方が明確です。 - 発音・ニュアンス
shortstopは「ショート・ストップ」と完全に分けず、一語として滑らかに発音します。
at bat は今まさに打席に立っている状態、on deck は次の打者として待っている状態です。The batter is at bat. と The next hitter is on deck. を対にすると混同しにくくなります。続いて、実況の中心になる投球表現を見ていきましょう。
投球・カウント・三振を英語で表す
- 球種は fastball、slider、changeup などで表す
- 英語のカウントはボール数を先に言う
- 四球と死球は和製表現の直訳を避ける
投球の実況では、球種、コース、球速、結果の順に情報が加わります。初心者は、まず fastball、curveball、slider、changeup の四つを聞き分ければ十分です。fastball と curveball は通常一語で書きます。
| 日本語 | 英語 | 補足 |
|---|---|---|
| 速球 | fastball | four-seam fastball などの種類がある |
| カーブ | curveball | 曲がりと落差を伴う球 |
| スライダー | slider | 横方向などに鋭く変化する球 |
| チェンジアップ | changeup | 打者のタイミングを外す球 |
| カットボール | cutter / cut fastball | 小さく鋭く変化する速球系 |
| スプリット | splitter | 落ちる変化が特徴 |
| 変化球 | breaking ball / off-speed pitch | 二語は常に同じ範囲を指すわけではない |
カウントはボール数を先、ストライク数を後に言います。2ボール1ストライクなら two and one、3ボール2ストライクなら three and two または a full count です。アウト数は No outs.、One out.、Two outs. と表せます。
- フレーズ
- The count is three and two with two outs.
- 日本語訳
- 2アウト、カウントは3ボール2ストライクです。
- 使う場面
- 次の一球で打席の結果が決まりやすい緊張した場面を説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- 日本語の古い呼び方につられて
two and threeと逆にしないよう注意します。 - 発音・ニュアンス
three and twoのandは弱くなり、「スリーアンツー」に近く聞こえます。
四球は walk または base on balls です。打者が四球を選んだなら He drew a walk.、投手が四球を与えたなら The pitcher walked him. と、見る側を変えて表現できます。
死球は hit by pitch、略記は HBP です。文章では He was hit by a pitch. または会話的に He got hit by a pitch. と言います。
four ball を四球、dead ball を死球の意味で使うと、意図が正確に伝わらないことがあります。四球は walk、死球は hit by pitch と覚えましょう。
投手が投げた後は打撃の表現へ移ります。次は、単打からサヨナラ本塁打までを自然に言い分けます。
打撃・安打・本塁打を英語で伝える
- 単打・二塁打・三塁打は single、double、triple
- サヨナラは goodbye ではなく walk-off
- 打球は ground ball、fly ball、line drive で区別する
安打を具体的に伝えるなら、単打は single、二塁打は double、三塁打は triple、本塁打は home run または会話的な homer を使います。満塁本塁打は grand slam です。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 内野安打 | infield hit |
| 適時打 | RBI hit / run-scoring hit |
| ポテンヒット | bloop hit / bloop single |
| サヨナラ安打 | walk-off hit |
| ランニング本塁打 | inside-the-park home run |
| エンタイトル二塁打 | ground-rule double |
- フレーズ
- They won on a walk-off single.
- 日本語訳
- 彼らはサヨナラ安打で勝ちました。
- 使う場面
- 後攻チームが最終回または延長回に勝ち越し、その時点で試合が終わった場面で使います。
- 注意点・誤用例
goodbye hitは日本語の「サヨナラヒット」を直訳した形です。試合用語にはwalk-off hitを使います。- 発音・ニュアンス
walk-offは二語をひとまとまりにし、「ウォークオフ」に近く発音します。試合が即座に終わる劇的な響きを持ちます。
本塁打の実況では、It’s going, going, gone!、That ball is gone!、He goes deep! などが使われます。ここでの go deep は、野球の文脈で「本塁打を打つ」という意味です。実況者が Goodbye! と叫ぶこともありますが、これは打球がスタンドへ消える瞬間の演出であり、「サヨナラ本塁打」という分類名ではありません。
打球の種類も、映像と結びつければ覚えやすくなります。ゴロは ground ball または grounder、通常の飛球は fly ball、内野付近に高く上がった飛球は pop-up、低く鋭い打球は line drive です。
- フレーズ
- She lined a single into left field.
- 日本語訳
- 彼女は左翼へライナーの単打を放ちました。
- 使う場面
- 鋭い打球が左翼へ抜け、打者が一塁へ到達した場面に合います。
- 注意点・誤用例
lineが動詞として使われています。単に安打を言うならShe hit a single to left.でも構いません。- 発音・ニュアンス
linedの語尾は「ラインド」に近い音です。鋭く打ち返した印象が伝わります。
結果と打球の形を分けて考えると英文を作りやすくなります。結果は a single、打球の形は a line drive です。では、その打球を処理する守備と走塁の表現へ進みましょう。
守備・走塁のプレーを英語で描写する
- ファインプレーは great play や great catch が自然
- 併殺の実況では turn two がよく使われる
- score は「得点する」「生還する」という動詞にもなる
守備の基本動詞は catch、field、throw です。飛球を捕るなら catch、打球を処理する動作全体なら field が使えます。素晴らしい守備は great play、素晴らしい捕球なら great catch と表すと自然です。
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 併殺 | double play |
| 三重殺 | triple play |
| タッチアウト | tag out |
| フォースアウト | force out |
| ダイビングキャッチ | diving catch |
| 悪送球 | wild throw / throwing error |
| 不規則なバウンド | bad hop |
- フレーズ
- The shortstop fielded the ball and turned a double play.
- 日本語訳
- 遊撃手が打球を処理し、併殺を完成させました。
- 使う場面
- 内野手がゴロを処理し、一連の送球で二つのアウトを取った場面で使います。
- 注意点・誤用例
- 実況の
They turn two.は「二塁へ曲がる」ではなく、併殺を完成させるという意味です。 - 発音・ニュアンス
turn twoは短く勢いよく発音されます。実況で頻出する、簡潔で臨場感のある言い方です。
走者は runner または baserunner です。出塁するなら reach base、進塁するなら advance、盗塁するなら steal a base、盗塁を阻止されたなら be caught stealing と表します。
The runner stole second base.:走者が二塁盗塁に成功しました。He was caught stealing.:彼は盗塁を阻止されました。The runner advanced to third.:走者が三塁へ進みました。She tagged up and scored.:彼女はタッチアップして生還しました。There are runners on first and third.:一塁と三塁に走者がいます。
score は得点という名詞だけでなく、走者が生還するという動詞にもなります。The runner scored from second. なら「二塁走者が生還した」、They scored three runs. なら「彼らは3点を取った」です。
日本語の「クロスプレー」は状況に応じて言い換えます。接触せず判定が際どいなら close play、本塁などで実際に衝突したなら collision at the plate が適しています。
プレーを描写できたら、次は試合全体の現在地を伝える表現です。イニング、同点、勝敗まで分かると、観客同士の会話が一気に広がります。
イニング・スコア・試合結果の言い方
- 表は top、裏は bottom で表す
- beat の直後には負かした相手を置ける
- win の直後に対戦相手をそのまま置かない
イニングの表は top、裏は bottom です。1回表は the top of the first inning、9回裏は the bottom of the ninth inning となります。会話や実況では inning が省かれ、We’re in the bottom of the seventh. のように言うこともあります。
- フレーズ
- It’s tied at three in the bottom of the ninth.
- 日本語訳
- 9回裏、3対3の同点です。
- 使う場面
- 終盤の同点場面を観客に伝えるときや、試合状況を確認するときに使います。
- 注意点・誤用例
tied at threeは両チームが3点という意味です。tied by threeとはしません。- 発音・ニュアンス
tied atは音がつながり、「タイダット」に近く聞こえる場合があります。
延長戦は extra innings です。The game went into extra innings. なら「試合は延長戦に入った」となります。何回かを尋ねるときは What inning is it?、得点を尋ねるときは What’s the score? が使えます。
勝敗では、beat と win の使い分けが重要です。Japan beat the U.S. 3–0. のように、beat の直後には負かした相手を置けます。一方、win の後ろには通常、試合や大会など勝ち取ったものを置きます。
Japan won the U.S. は不自然です。「日本がアメリカに勝った」なら Japan beat the U.S. または Japan won against the U.S.、「日本が試合に勝った」なら Japan won the game. とします。
Our team lost to Canada 4–2.:私たちのチームはカナダに4対2で負けました。They tied the game in the eighth.:彼らは8回に同点に追いつきました。We’re one run behind.:私たちは1点負けています。We’re ahead by two runs.:私たちは2点リードしています。They came from behind to win.:彼らは逆転勝ちしました。
試合の現在地を言えるようになると、実況の断片がつながり始めます。ここからは、頻出する実況表現をプレーの順番に沿って確認しましょう。
英語実況で聞こえる定番フレーズ
- 実況は単語ではなく短いまとまりで聞く
- 投球前、打撃、守備の順に予測する
- 省略された短い文にも慣れる
実況を聞くときは、一語ずつ日本語へ置き換えるより、場面ごとの音のまとまりで覚えます。投球前なら Here comes the pitch.、空振りなら Swing and a miss!、本塁打なら That ball is gone! と、映像が答えを示してくれます。
打席に入る場面
He steps up to the plate.:彼が打席に入ります。He is at bat.:彼が打席に立っています。She is on deck.:彼女が次の打者です。Here comes the pitch.:投球です。The pitch is on the way.:投げました。
投球と打撃の瞬間
Swing and a miss!:空振りです。He got a piece of it.:何とかバットに当てました。He fouls it off.:ファウルにして打席を続けます。He puts the ball in play.:フェアゾーンへ打球を飛ばしました。A ground ball to short.:遊撃方向へのゴロです。It’s a line drive to center.:中堅へのライナーです。
He got a piece of it. は、強く捉えたというより、追い込まれた打者が「どうにかバットに当てた」という感触を持ちます。foul it off には、ファウルにして難しい球をしのぐニュアンスがあります。
守備の場面
What a play!:なんというプレーでしょう。He makes a diving catch.:ダイビングキャッチを決めました。They turn two.:併殺を完成させました。He throws him out at first.:一塁送球で打者走者をアウトにしました。It’s going to be a close play.:際どいプレーになりそうです。The call is overturned.:判定が覆りました。
- フレーズ
- He throws him out at first.
- 日本語訳
- 一塁へ送球して打者走者をアウトにします。
- 使う場面
- 内野手がゴロを処理し、一塁へ送ってアウトにした場面で聞かれます。
- 注意点・誤用例
throw outはこの場面で「送球によってアウトにする」という句動詞です。物を捨てる意味だけではありません。- 発音・ニュアンス
throws him outは「スローズィマウト」のようにつながって聞こえやすい部分です。
実況では A ground ball to short. のように、主語や動詞を省いた描写も頻繁に使われます。文法的に長い完成文を待つのではなく、打球の種類と方向を先に拾うと、プレーを追いやすくなります。
聞き取れる表現が増えたら、声援として自分から使う段階です。短い一言なら、試合の速度を止めずに口から出せます。
球場で使える応援・感想の英語
- 応援は短く、プレーに合わせて使う
- Come on! は声の調子で意味が変わる
- 惜しい場面では So close! が使いやすい
球場では長い英文よりも、感情がすぐ伝わる短い表現が役立ちます。チームを応援するなら Let’s go!、選手を励ますなら You can do it!、好守備には What a catch! と反応できます。
| 場面 | フレーズ | 意味 |
|---|---|---|
| チームを応援 | Let’s go! | 頑張れ、行こう |
| 安打を期待 | We need a hit! | ここで一本ほしい |
| 走者の生還を期待 | Bring him home! | 走者をホームへ返して |
| 三振を期待 | Strike him out! | 三振に取って |
| 併殺を期待 | Let’s turn two! | 併殺を取ろう |
| 好調を褒める | He’s on fire! | 彼は絶好調だ |
| 惜しい場面 | So close! | 本当に惜しい |
- フレーズ
- That was close! I thought it was going out.
- 日本語訳
- 惜しかったですね。入ると思いました。
- 使う場面
- 本塁打になりそうな打球がフェンス手前で捕られた場面などに使えます。
- 注意点・誤用例
closeはここでは「閉じる」ではなく、成功と失敗の差が小さい「惜しい、際どい」という意味です。- 発音・ニュアンス
- 形容詞の
closeは「クロウス」に近い音です。成功しかけた場面にも、失点しかけて危なかった場面にも使えます。
Come on! は明るく選手名を添えれば声援になりますが、強い調子では「何をしているんだ」という不満にも聞こえます。また、Nice try. は相手を評価する響きを帯びる場合があるため、観客席では Almost! や So close! も使いやすい選択肢です。

声援を言えたら、その隣にいる人へ一言加えてみましょう。次の会話例は、質問、反応、返答の順番をそのまま使える形にしています。
観客同士で使える会話と球場案内の英語
- Who are you rooting for? は会話を始めやすい
- 同じプレーへの反応から話を広げる
- 入場や着席では丁寧な依頼表現を使う
観客同士の会話では、詳しい自己紹介は必要ありません。応援している相手を尋ねるだけで、共通の話題が生まれます。北米のカジュアルな会話では root for がよく使われ、support も自然です。
- フレーズ
- Who are you rooting for?
- 日本語訳
- 誰を応援していますか。
- 使う場面
- 球場や共同観戦の場で、近くの観客と会話を始めるときに使えます。
- 注意点・誤用例
rootだけではなく、前置詞を含むroot forの形で覚えます。答えはI’m rooting for Japan.のように言えます。- 発音・ニュアンス
rooting forは会話で音がつながります。気軽で親しみやすい質問です。
好きな選手について話す
- 会話
- 観客:Who are you rooting for today?
学習者:I’m rooting for the home team. Who’s your favorite player?
観客:I like the starting pitcher. He’s having a great game.
学習者:Yes, his slider looks really sharp today. - 日本語訳
- 観客:今日は誰を応援していますか。
学習者:ホームチームを応援しています。好きな選手は誰ですか。
観客:先発投手が好きです。今日はよい投球をしています。
学習者:ええ、今日はスライダーがとても鋭く見えますね。 - 使う場面
- 試合開始前やイニング間に、応援するチームや選手を話題にするときに使えます。
- 注意点・発音
sharpは球の変化や投球内容を褒めるときにも使えます。Who’sはWho isの短縮形です。
際どい判定について話す
- 会話
- 学習者:Was he safe?
観客:I’m not sure. That was really close.
学習者:They’re reviewing the play now.
観客:Let’s see if the call is overturned. - 日本語訳
- 学習者:セーフでしたか。
観客:分かりません。本当に際どかったですね。
学習者:今、プレーを検証しています。
観客:判定が覆るか見てみましょう。 - 使う場面
- 一塁や本塁でアウトかセーフか分かりにくく、映像確認が行われている場面です。
- 注意点・発音
callはここでは審判の判定です。overturnedは判定が逆に変更されることを表します。
チケット購入と着席
Do you have any tickets left for today’s game?:今日の試合のチケットは残っていますか。I’d like two tickets, please.:チケットを2枚お願いします。Are there any seats behind home plate?:本塁後方の席はありますか。Which gate should I use?:どのゲートを使えばよいですか。Where is section 120?:120番セクションはどこですか。Can I show the ticket on my phone?:携帯電話でチケットを提示できますか。Excuse me, could I get past you?:すみません、前を通ってもよいですか。
Could I get past you? は、狭い観客席の列で人の前を通るときに便利です。命令形で道を空けてもらうより、Excuse me. を添えた依頼の形にすると丁寧です。
球場では大型画面で共同観戦するイベントについて話す場合もあります。日本語の「パブリックビューイング」はそのまま同じ意味になるとは限らないため、スポーツの共同観戦なら watch party、一般上映なら public screening of the game とすると意図が伝わりやすくなります。
通じにくい和製野球用語を言い換える
- キャッチボールは play catch と言う
- ノーヒットノーランは no-hitter が一般的
- 日本語と英語で指す範囲が違う用語にも注意する
日本で定着している野球用語には、英語らしく見えてもそのままでは自然に通じにくいものがあります。間違いを恐れる必要はありませんが、日本語用語と英語表現を一組にしておくと、会話中に迷いにくくなります。
| 日本語で使う表現 | 自然な英語 |
|---|---|
| キャッチボール | play catch |
| フォアボール | walk / base on balls |
| デッドボール | hit by pitch |
| ノーヒットノーラン | no-hitter |
| サヨナラヒット | walk-off hit |
| トップバッター | leadoff hitter |
| ファインプレー | great play / great catch |
| ヘッドスライディング | headfirst slide |
| クロスプレー | close play / collision at the plate |
- フレーズ
- Do you want to play catch?
- 日本語訳
- キャッチボールをしませんか。
- 使う場面
- 練習前や公園などで、相手にボールを投げ合おうと誘う場面です。
- 注意点・誤用例
Let’s catch ball.ではなく、活動名としてplay catchを使います。短く誘うならLet’s play catch.でも自然です。- 発音・ニュアンス
play catchは「プレイ・キャッチ」と二語で発音します。気軽な誘いに使える表現です。
no-hitter と perfect game は同じではありません。無安打試合では四球、死球、失策などで走者が出る可能性があります。完全試合では、相手打者を一人も出塁させずに試合を終えます。
また、英語の cleanup hitter は主に4番打者を指します。日本語の「クリーンアップ」のように3番から5番の中心打者をまとめて言いたい場合は、the heart of the order が使えます。The heart of the order is coming up. なら「これから中心打者に打順が回る」です。
用語の違いを確認できたところで、知識を定着させる練習へ移りましょう。試合を見ながらできるため、机に長時間向かう必要はありません。
実況を教材にする発音・リスニング練習
- 最初は映像付きで短い定型表現を拾う
- 聞こえた音をまねしてから意味を確認する
- 一つのプレーを自分の英語で言い直す
実況練習の最初の段階では、音声だけに挑まない方が続けやすくなります。映像を見ながら、Swing and a miss.、Two outs.、The bases are loaded. など、何度も現れる短い表現を拾ってください。すべての単語を理解することより、試合の流れを見失わないことを優先します。
練習1:プレー直後に一文を言う
- 投球、打撃、走塁のどれが起きたかを見る
- 主語を pitcher、batter、runner、fielder から選ぶ
- 動詞を threw、hit、advanced、caught などから選ぶ
- 必要なら場所や結果を最後に加える
- 投手が速球を投げた:
The pitcher threw a fastball. - 打者が二塁打を打った:
The batter hit a double. - 走者が三塁へ進んだ:
The runner advanced to third. - 右翼手が捕球した:
The right fielder caught the ball. - ホームチームが同点にした:
The home team tied the game.
練習2:音のつながりをまねる
英語実況が速く聞こえる理由の一つは、単語同士がつながることです。文字を一語ずつ読むだけでなく、実況者の音声を短く止めて、同じ速度とリズムでまねします。
struck him out:「ストラック・ヒム・アウト」より「ストラッキマウト」に近く聞こえるthrows him out:「スローズ・ヒム・アウト」より「スローズィマウト」に近く聞こえるtied at three:「タイド・アット・スリー」より「タイダットスリー」に近く聞こえるbottom of the ninth:機能語が弱くなり、内容語の bottom と ninth が目立つbases are loaded:bases と loaded に強勢が置かれやすい
練習3:情報を五つだけ拾う
ラジオ実況へ進むと、映像の助けがなくなります。最初から全文を書き取るのではなく、次の五項目だけを確認してください。
- 投手と打者は誰か
- ボール、ストライク、アウトの数はいくつか
- 打球はどこへ飛んだか
- 走者はどの塁へ進んだか
- 得点が入ったか
一度目は試合の流れ、二度目は知っているフレーズ、三度目は未知の表現という順に聞くと、途中で止まりすぎません。毎回すべてを調べるより、繰り返し聞こえる言葉だけをメモする方が、実際の観戦に必要な語彙を選びやすくなります。

観戦前後にできる実践メニュー
- 観戦前は使う表現を少数に絞る
- 観戦中は聞けた回数より使えた場面を記録する
- 観戦後は三文のミニ実況で復習する
知識を試合で使うには、観戦前、観戦中、観戦後の役割を分けると実行しやすくなります。一度に大量の単語を持ち込まず、その日に使う五つを選びましょう。
観戦前:五つの表現を準備する
Who are you rooting for?The bases are loaded.That was close!What a catch!We’ve still got a chance.
各フレーズを三回ずつ声に出し、どの場面で使うかを頭に描きます。単語の意味だけでなく、満塁の塁上、際どい打球、好捕の瞬間など、具体的な映像を結びつけてください。
観戦中:三種類の印を付ける
- 聞こえた表現には「耳」の印を付ける
- 自分で言えた表現には「口」の印を付ける
- 意味を推測できた表現には「目」の印を付ける
聞き取れなかった回数を数えるのではなく、理解につながった経路を記録します。映像から推測できた場合も立派な理解です。後で音と意味を結び直せば、次に同じ表現が出たときの手がかりになります。
観戦後:三文のミニ実況を作る
- フレーズ
- The game was tied in the ninth.
The leadoff hitter drew a walk.
The next batter hit a walk-off double. - 日本語訳
- 試合は9回に同点でした。
先頭打者が四球を選びました。
次の打者がサヨナラ二塁打を打ちました。 - 使う場面
- 観戦後に印象的だった流れを短く再現する練習です。事実を時系列に三文並べます。
- 注意点・発音
- 過去の試合を話すため、
isではなくwas、drawではなくdrew、hitは過去形でも同じ形を使っています。
一週間の復習例
- 1日目:ポジションを見て英語名を言う
- 2日目:投球結果を一文で表す
- 3日目:打球の種類を聞き分ける
- 4日目:応援フレーズを声に出す
- 5日目:観客同士の会話を役割別に読む
- 6日目:短い映像を見て三文で実況する
- 7日目:見ないで言える表現と、まだ迷う表現を分ける
復習では、新しい表現を増やす日と、既に見た表現を使う日を分けます。理解できる単語を増やすだけでなく、口から出る表現を少しずつ育てることが大切です。学習の進め方を相談しながら英語の基礎も整えたい場合は、次の案内を確認できます。
すぐ使える野球英語チェックリスト
- 実況、応援、会話から一つずつ選ぶ
- 短い表現を場面ごとに準備する
- 言えなかった表現は次の観戦で再挑戦する
試合前に全部を覚える必要はありません。次の一覧から、今すぐ使いたい表現を三つ選び、声に出してから観戦を始めてください。選んだ三つを実際の場面で使うことが目標です。
実況を理解する
Here comes the pitch.:投球です。Swing and a miss!:空振りです。He struck him out!:三振を奪いました。The bases are loaded.:満塁です。Two outs in the ninth.:9回、2アウトです。That ball is gone!:本塁打です。They turn two.:併殺を完成させました。
応援する
Let’s go!:頑張れ。Get a hit!:ヒットを打って。Bring him home!:走者を返して。Strike him out!:三振に取って。Keep it up!:その調子。We’ve still got a chance.:まだチャンスがあります。
感想を伝える
What a catch!:なんという捕球でしょう。That was amazing!:今のはすごかったです。So close!:本当に惜しい。It’s a tight game.:接戦ですね。What a comeback!:なんという逆転でしょう。What a game!:すごい試合でしたね。
会話を始める
Is this your first game here?:ここでの観戦は初めてですか。Who are you rooting for?:誰を応援していますか。Who’s your favorite player?:好きな選手は誰ですか。Who’s pitching today?:今日は誰が投げていますか。What inning is it?:何回ですか。What’s the score?:何対何ですか。
野球英語は、知っているスポーツの流れを手がかりにできる学習分野です。実況をすべて聞き取れなくても、打球の方向、走者の動き、観客の反応から意味を推測できます。最初の一歩は、That was close! や Who are you rooting for? のような一言で十分です。
次の試合では、プレーを見た直後に一文だけ英語で言ってみてください。単語を覚える観戦から、英語を実際に使う観戦へ変わります。
野球英語に関するQ&A
- 和製用語は場面に合う英語へ置き換える
- 実況は頻出する短い表現から聞く
- 発音は単語間のつながりまでまねる
「キャッチボールをしよう」は英語で何と言いますか?
Let’s play catch. と言います。相手へ質問するなら Do you want to play catch? が自然です。
フォアボールとデッドボールは英語で通じますか?
四球は walk または base on balls、死球は hit by pitch と表すのが自然です。
野球の「表」と「裏」は英語でどう言いますか?
表は top、裏は bottom です。9回裏なら the bottom of the ninth と言います。
「サヨナラホームラン」は英語で何と言いますか?
walk-off home run と言います。goodbye home run は試合用語として一般的な言い方ではありません。
英語で野球のカウントを言う順番は?
通常はボール数を先、ストライク数を後に言います。3ボール2ストライクは three and two または a full count です。
no-hitter と perfect game の違いは何ですか?
no-hitter は安打を許さない試合で、四球などによる出塁はあり得ます。perfect game は相手打者を一人も出塁させない試合です。
英語実況は何から聞き始めればよいですか?
映像を見ながら Swing and a miss. や The bases are loaded. など、プレーと結びつく短い表現から聞き始めると取り組みやすくなります。
球場で会話を始めやすい英語は何ですか?
Who are you rooting for? が使いやすい表現です。応援しているチームや選手の話へ自然につなげられます。

