部屋の隅で黒いものが動いた瞬間、「ゴキブリって英語で何だっけ?」と考えている余裕はほとんどありません。単語を知っていても、「出た」「逃げた」「怖くて動けない」「誰か来て」と続けて言えず、困ってしまうこともあります。
この記事では、cockroachとroachの違いから、発音、複数形、場所の伝え方、助けの求め方、ホテルや賃貸住宅での丁寧な依頼まで、場面ごとに身につけられます。声に出す練習を増やしたい場合は、英語教室で講師と状況を再現してみる方法もあります。
「ゴキブリ」の基本英語はcockroach
最初に覚える答えは、cockroachです。目の前にいるなら、短くThere’s a cockroach!と言えば、「ゴキブリがいる!」とすぐに伝わります。
まずは緊急時に使う三つだけを先取りしましょう。There’s a cockroach!、It’s under the table!、Please get rid of it!です。この三つが言えれば、発見、場所、依頼を順番に伝えられます。
- 標準的な単語はcockroach
- 1匹にはaを付け、複数形はcockroachesにする
- 種類全体を嫌いだと言うときは複数形が自然
ゴキブリを表す標準的な英単語はcockroachです。家庭での会話だけでなく、ホテルへの連絡、建物の衛生管理、図鑑や生物の説明でも使えます。どの表現を選ぶか迷ったら、まずcockroachを使えば意味が明確です。
cockroachは数えられる名詞です。1匹ならa cockroach、2匹以上ならcockroachesとなります。語尾がchなので、複数形ではsだけでなくesを付けます。
- a cockroach:1匹のゴキブリ
- two cockroaches:2匹のゴキブリ
- several cockroaches:数匹のゴキブリ
- many cockroaches:多数のゴキブリ
「私はゴキブリが嫌いです」と種類全体について話す場合は、I hate cockroaches.が自然です。単数形を冠詞なしで置いたI hate cockroach.は、一般的な言い方として不自然に聞こえます。
床にゴキブリがいます。
There’sは「ゼアズ」に近く、cockroachの最初を強めます。冷静な報告にも、驚いて叫ぶ場面にも使える基本文です。
目の前にいる1匹について、場所と一緒に知らせる場面です。会話ではThere’s a cockroach on the floor.と短縮するのが一般的です。
There have a cockroach.とは言いません。存在を示す構文はThere isです。また、1匹ならcockroachの前にaが必要です。

cockroachの語源
cockroachは、英語のcockとroachを論理的に組み合わせて作られた名前ではありません。語源は、スペイン語でゴキブリを意味するcucarachaにあります。英語話者が聞き慣れた音へ置き換えていく中で、現在の形が定着したと考えられています。
スペイン語の歌名として知られるLa Cucarachaのcucarachaも、同じくゴキブリという意味です。語源を知ることは緊急時の会話に必須ではありませんが、cockとroachを別々の意味で理解しようとして混乱するのを防げます。
単語の形が分かったら、次は相手に通じる音へ整えていきましょう。特に、単数形と複数形では語尾の響きが変わります。
cockroachの発音と複数形を声に出して覚える
- アクセントは最初の音節に置く
- 最後のchは息を伴う短い音にする
- 複数形の語尾は「イズ」に近い音になる
cockroachは、アメリカ英語ではおおむね/ˈkɑːk.roʊtʃ/、イギリス英語では/ˈkɒk.rəʊtʃ/と発音されます。カタカナなら「カックロウチ」または「コックロウチ」に近いものの、カタカナだけで完全に再現することはできません。
大切なのは、最初のCOCKを強く言い、後半のroachをやや軽く続けることです。「コック・ローチ」と同じ強さで二つに切るより、COCK-roachと一息で発音すると自然なリズムになります。
最後のchは、日本語の「チ」よりも短く、息を前へ出します。口を少し丸めて「チュ」と言いかけ、母音を長く足さずに止める感覚です。roachだけを練習してから、cockroach全体へ戻ると音を整えやすくなります。
複数形cockroachesの語尾
cockroachesの語尾は、単純な「ス」ではありません。chの後にesが付くため、「イズ」に近い一音が加わります。cockroach、cockroachesを交互に言い、長さの違いを耳で確認してください。
- roachを3回、最初を少し伸ばして発音する
- cockroachを3回、最初の音節を強くする
- a cockroachを3回、aを弱く添える
- two cockroachesを3回、語尾の「イズ」を落とさない
- There’s a cockroach.を一息で3回言う
単語だけを発音できても、文の中で止まってしまうことがあります。そのため、短いかたまりで音読するのが実用的です。a cockroach、two cockroaches、under the fridgeのように、意味のまとまりごとに練習しましょう。
私はゴキブリが大嫌いです。
hateは強い嫌悪を示します。cockroachesの最後まで発音し、単数形との違いを明確にしましょう。
特定の1匹ではなく、ゴキブリという種類全体への強い嫌悪を伝えるときに使います。
I hate cockroach.ではなく、一般的な種類を指すcockroachesを使います。特定の1匹ならI hate that cockroach.と言えます。
cockroachとroachの違い
- roachはcockroachの口語的な短縮形として使われる
- 迷ったときはcockroachを選ぶと明確
- roachを人に向けて使わない
会話では、cockroachを短くしたroachもよく使われます。家族や友人が「There’s a roach in the kitchen!」と言ったら、通常は「キッチンにゴキブリがいる!」という意味です。
cockroachは標準的で、地域や場面を問わず使いやすい語です。roachは短く口語的なので、とっさに叫ぶ場面には向いています。一方、ホテルの受付や管理会社へ初めて問題を報告するときは、cockroachのほうが具体的で誤解されにくいでしょう。
複数形はroachesです。a roachが1匹、two roachesが2匹となります。cockroachと同様にchで終わるため、esを付けます。
たった今、流し台の下でゴキブリを見ました。
roachは「ロウチ」に近い1音節です。cockroachよりくだけていますが、虫を指す語として一般的です。
家族や同居人へ、直前に見た場所を会話的に知らせる場面です。
I just saw roach.では、1匹を表す冠詞aが抜けています。roachには別の意味もありますが、家の中の虫という文脈なら通常はゴキブリと理解されます。
roachを人に向けると、相手を害虫になぞらえる強い侮辱になり得ます。虫そのもの以外には使わないのが安全です。
単語の違いを押さえたところで、日本語の「ゴキブリが出た」を場面別に言い分けてみましょう。「出た」を一つの動詞へ固定しないことが重要です。
「ゴキブリが出た!」を場面に合わせて言い分ける
- 目の前にいるならThere’s a cockroach!
- 過去に見たならI saw、発見したならI foundを使う
- 隠れ場所から現れたときだけcome outが合う
日本語の「出た」には、今そこにいる、過去に見た、隠れ場所から現れた、最近何度も発生している、といった複数の意味があります。英語では、何が起きたかを具体化して文型を選びます。
目の前にいるならThere’s a cockroach!
発見した瞬間に最も使いやすいのはThere’s a cockroach!です。日本語では「出た!」と叫びますが、英語では「そこにいる」という状態をThere isで知らせます。会話ではThere’sと縮めるため、短くすぐに言えます。
うわっ!壁に大きなゴキブリがいる!
Oh no!は驚きや困惑を加えます。緊急時は完璧な発音より、cockroachと場所をはっきり言うことを優先します。
今見えているゴキブリを、近くにいる人へ知らせる場面です。on the wallで位置も同時に伝えています。
単に家で見つけたという意味でA cockroach came out.だけを使うと、どこかから物理的に出てきた印象になります。現在見えているならThere’sが明快です。
過去に見たならI saw a cockroach
すでに逃げた後や、昨夜の出来事を話すなら、seeの過去形sawを使います。I saw a cockroach.は、「目に入った」という事実を中心に伝える文です。
- I saw a cockroach in my room last night.:昨夜、部屋でゴキブリを見た。
- I saw a big black cockroach on the floor.:床で大きな黒いゴキブリを見た。
- I think I saw a cockroach behind the cabinet.:棚の後ろでゴキブリを見たと思う。
見間違いかもしれないなら、I think I saw …を使うと断定を避けられます。管理者へ報告するときも、確信がない段階で事実以上に強く言い切らずに済みます。
発見したことを示すならI found a cockroach
findは「探して見つける」だけでなく、偶然発見した場合にも使えます。I found a cockroach in the bathroom.なら、「浴室にいることを発見した」という感覚です。sawよりも、問題を見つけて報告する響きが少し強くなります。
- I found a dead cockroach near the door.:ドアの近くで死んだゴキブリを見つけた。
- We found two cockroaches in the storage room.:倉庫でゴキブリを2匹見つけた。
- I found a baby cockroach in the kitchen.:キッチンで小さなゴキブリを見つけた。
隠れ場所から出てきたならcome out
家具の下や排水口から実際に姿を現したなら、come outが合います。起点はfrom under the fridgeやout of the drainのように示します。
たった今、冷蔵庫の下からゴキブリが出てきました。
justを加えると「たった今」という切迫感が出ます。came outは過去、come outは現在形または原形です。
隠れていた場所から姿を現す動きを見た直後に使います。
日本語の「家に出た」を毎回came outに置き換えないでください。単に家で見たならThere was a cockroach in my house.のほうが自然です。
突然現れたならshow up、appear、pop up
予想していない瞬間に現れたことを強調するなら、show up、appear、pop upが使えます。show upとpop upは会話的で、appearはやや落ち着いた説明に向いています。
- A cockroach suddenly showed up in the kitchen.:キッチンに突然ゴキブリが現れた。
- A cockroach appeared out of nowhere.:どこからともなくゴキブリが現れた。
- Cockroaches pop up when you least expect them.:ゴキブリは最も油断しているときに突然現れる。
out of nowhereは「どこからともなく」「前触れなく」という意味です。pop up自体にも突然の感覚があるため、pop up unexpectedlyとすると、不意だったことをさらに強調できます。
場所と動きを短い英語で正確に伝える
- 最初に場所を伝えると相手が動きやすい
- 一度示したゴキブリはitで受けられる
- crawl、run、scurry、hide、flyで動きを区別する
発見を知らせた後は、どこにいるかを伝えます。長い文章を作る必要はありません。It’s under the table.のように、it、be動詞、場所の順で十分です。
| 英語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| on | 表面に接して | on the wall |
| under | 下に | under the fridge |
| behind | 後ろに | behind the cabinet |
| in | 部屋や空間の中に | in the bathroom |
| inside | 内部に | inside the cupboard |
| near | 近くに | near the door |
| by | そばに | by the sink |
| between | 二つの間に | between the boxes |
| next to | 隣に | next to the trash can |
最初にa cockroachと言った後は、同じ1匹をitで表せます。There’s a cockroach by the sink. It’s moving. It went under the fridge.のようにつなげれば、同じ単語を繰り返さずに状況を追えます。
動きを示す五つの動詞
crawlは「はう」です。There’s a cockroach crawling on the wall.なら、「壁をゴキブリがはっている」と進行中の動きを表せます。
runは一般的な「走る」です。The roach ran across the kitchen floor.は、「ゴキブリがキッチンの床を横切った」という意味です。acrossには、一方から反対側へ横切る感覚があります。
scurryは、小さな生き物が慌ただしく素早く走る様子に合います。The cockroach scurried behind the cabinet.と言えば、棚の後ろへさっと逃げ込む動きが伝わります。
hideは「隠れる」、flyは「飛ぶ」です。It’s hiding somewhere in the kitchen.は現在隠れている状態、It suddenly flew right at me!は「突然、私めがけて飛んできた!」という強い驚きを示します。
冷蔵庫の後ろへ走っていき、そこに隠れています。
ranはrunの過去形です。is hidingは今も隠れている状態を示し、まだ問題が終わっていないことが伝わります。
相手が見失ったときに、移動先と現在の状態を続けて伝えます。
behindは物の後ろ、underは物の下です。冷蔵庫の底面より下へ入ったならunder、背面側へ回ったならbehindが合います。
見失ったときの短い会話
学習者:どこに行ったの?同居人:冷蔵庫の下に入ったと思う。学習者:本当に?同居人:うん。一人で冷蔵庫を動かさないで。
Where did it go?は会話では音がつながります。I thinkを加えると、見た方向に確信がないことを自然に示せます。
ゴキブリを見失い、最後に見た方向を確認する場面です。
Where did it went?とは言いません。疑問文でdidを使った後の動詞は原形goに戻します。
助けを求め、恐怖や嫌悪感を伝える表現
- 依頼にはCan you …?やPlease …を使える
- scaredは人の感情、scaryは怖がらせる性質を表す
- gross、disgusting、creepyは嫌悪感の種類が異なる
怖い場面では、長い説明より短く明確な依頼が役立ちます。Help!、Come here, quick!、Can you get it?のように、まず相手を呼び、次に必要な行動を伝えます。
- Help!:助けて!
- Come here, quick!:早くこっちに来て!
- Can you get it?:それを何とかしてくれる?
- Please get rid of it!:お願い、それを退治して!
- Don’t let it get away!:逃がさないで!
- Can you take care of it?:対処してくれる?
- Can you get it out of here?:ここから出してくれる?
get itは、状況に応じて捕まえる、追い払う、退治するといった広い意味になります。take care of itも「それに対処する」という意味です。具体的な方法を指定せず、問題の処理を頼みたいときに使えます。
Kill it!とGet rid of it!の差
Kill it!は「殺して!」という直接的な命令です。恐怖で叫ぶ場面では使われるものの、かなり強い言い方です。殺す方法に限らず、その場から取り除いてほしいなら、Get rid of it!が使いやすいでしょう。
怖すぎて動けません。お願い、それを何とかしてください!
too … to moveは「~すぎて動けない」という形です。get rid ofは一まとまりとして発音すると自然です。
強い恐怖で近づけず、別の人に対処を頼む場面です。家族や同居人との会話に合います。
I’m too scary to move.ではありません。scaryは「人を怖がらせる」、scaredは「怖がっている」という意味です。
afraid、scared、terrifiedの強さ
I’m afraid of cockroaches.は、ゴキブリという存在が怖いという意味です。I’m afraid to move.は、動くことによって何か起こりそうなので「動くのが怖い」と表します。
- be afraid of+名詞:その対象が怖い
- be afraid to+動詞:その行動をするのが怖い
- be scared of+名詞:その対象を怖がっている
- be too scared to+動詞:怖すぎて行動できない
scaredは日常会話でよく使われます。terrifiedはさらに強く、「ひどくおびえている」という状態です。I can’t move. I’m terrified.と文を分ければ、切迫した感情が伝わります。I’m frozen with fear.は「恐怖で固まっている」という比喩的な表現です。
「気持ち悪い」の種類を選ぶ
grossは、くだけた会話で使う「うわ、気持ち悪い」に近い語です。That’s so gross!やCockroaches are gross.と言えます。友人同士の反応として自然ですが、改まった苦情では避けたほうが落ち着いた印象になります。
disgustingは強い嫌悪を示します。I found a cockroach in my food. It was disgusting.なら、食べ物の中で見つけたことへの強い不快感が伝わります。ただし、人にYou’re disgusting.と言うと非常に失礼です。
grossやdisgustingを虫や状況について使うことはできますが、人へ直接向けると侮辱になります。感情を伝えるなら、The situation was disgusting.のように対象を明示しましょう。
creepyは「ぞっとする」「不気味だ」という感覚です。The way cockroaches move is creepy.なら、見た目そのものより動き方に不気味さを感じると伝えられます。creepy-crawlyは、小さくはう虫のような生き物をまとめて表す、くだけた言い方です。
can’t standは「我慢できない」「大嫌い」という強い表現です。I can’t stand cockroaches.やI can’t stand bugs that fly toward me.のように使います。I don’t likeより強く、hateに近い感情です。
insect、bug、creatureと関連語の使い分け
- insectは生物分類上の昆虫
- bugは日常会話で小さな虫を広く指す
- creatureは虫に限らない広い「生き物」
ゴキブリはinsect、つまり昆虫です。生物分類上の昆虫について話すなら、A cockroach is an insect.と言えます。昆虫は一般に、頭、胸、腹の三部分からなる体と6本の脚を持ちます。
bugは、日常会話で小さな虫のような生き物を広く指します。種類が分からないときはThere’s a bug in my room.が便利です。ゴキブリだと分かっているなら、cockroachを使うほうが具体的です。
creatureは「生き物」という広い語で、虫だけを指しません。What is that strange creature?なら「あの奇妙な生き物は何?」という意味です。文脈によっては、未知のものや奇妙なものを見る響きが加わります。
クモはinsectではない
日常会話ではクモをbugと呼ぶことがありますが、生物分類上のクモはinsectではありません。クモはspiderです。昆虫もクモも苦手なら、I don’t like insects or spiders.と言えます。
細かな分類を意識せず、「虫全般が苦手」と会話で言いたいなら、I don’t like bugs.が自然です。専門的な正確さが必要な場面では、insectやspiderなどの名称を使い分けます。
someとanyで好みを伝える
someは肯定文で「一部の」、anyは疑問文で「何か」、否定文で「どれも~ない」という意味を作ります。I like some insects.なら「好きな昆虫もいる」、I don’t like any insects.なら「どの昆虫も好きではない」です。
学習者:本当に、どんな昆虫も好きではないの?会話相手:実は、チョウやホタルなど、好きな昆虫もいるよ。
Don’t you …?には驚きや確認の気持ちが含まれます。YesやNoだけで終えず、I doまたはI don’tまで続けると誤解を避けやすくなります。
虫の好みについて尋ね、すべてが嫌いなのか、一部は好きなのかを確認する会話です。
I don’t like all insects.は「すべてが好きというわけではない」という部分否定になり、好きな昆虫がいる可能性を残します。「一つも好きではない」ならI don’t like any insects.です。
ここまでで、家の中の会話はかなり組み立てられます。次は、相手に丁寧さが必要なホテルや賃貸住宅で、事実と希望を順序よく伝える形を見ていきましょう。
ホテルや賃貸住宅で困ったときの伝え方
- 発見した場所、回数、希望する対応を分けて伝える
- 丁寧な依頼にはCould you …?を使う
- 大量発生を意味するinfestationは慎重に使う
ホテルでは、感情だけでなく、事実と希望する対応を明確に伝えることが大切です。「部屋で見つけた」「浴室のシャワー付近だった」「点検または部屋の変更を希望する」の順に話すと、スタッフが状況を把握しやすくなります。

宿泊客:すみません。部屋でゴキブリを見つけました。スタッフ:大変申し訳ありません。どこで見かけましたか。宿泊客:浴室のシャワーの近くです。スタッフ:すぐに係の者を部屋の点検へ向かわせます。宿泊客:ありがとうございます。別の部屋へ移れますか。
Excuse meで声をかけ、事実を落ち着いて示します。another roomは「別の部屋」で、交換の希望を柔らかく伝えます。
ホテルの受付へ問題を報告し、部屋の点検と変更を相談する場面です。
Change my room.だけでは強い命令に聞こえます。Could I move to another room?なら、自分が部屋を移れるか丁寧に尋ねられます。
対応を具体的に頼む表現
- Could someone come and remove it, please?:どなたか来て取り除いていただけますか。
- Could you have the room checked?:部屋を点検していただけますか。
- I’d like to request a different room.:別の部屋をお願いしたいです。
- I took a photo of it.:写真を撮りました。
- This is the second cockroach I’ve seen in the room.:この部屋で見たのはこれで2匹目です。
removeは「取り除く」、inspectは「点検する」です。害虫がまだ見えているならremove、見失った後で部屋全体を調べてほしいならinspectが合います。写真がある場合はI took a photo of it.と添えると、確認材料があることを示せます。
賃貸住宅の管理者へ連絡する
賃貸住宅では、発見した回数と場所を伝えます。I’ve seen several cockroaches in the apartment this week.なら、「今週、部屋で数匹見かけた」と、現在まで続く問題として報告できます。
- They seem to be coming from under the kitchen sink.:キッチンの流し台の下から出てきているようです。
- Could you arrange for pest control?:害虫駆除を手配していただけますか。
- I found cockroach traps in the shared hallway.:共用廊下でゴキブリ用の捕獲器を見つけました。
- Could someone inspect the cracks around the pipes?:配管周辺の隙間を点検していただけますか。
駆除や予防に関する単語
| 単語 | 意味 | 使用例 |
|---|---|---|
| cockroach trap | ゴキブリ用捕獲器 | replace the traps |
| bait | 餌、餌剤 | cockroach bait |
| insecticide | 殺虫剤 | use insecticide |
| bug spray | 虫用スプレー | Where’s the bug spray? |
| exterminator | 害虫駆除業者 | call an exterminator |
| pest control | 害虫管理、害虫駆除 | arrange pest control |
| infestation | 害虫の大量発生、蔓延 | signs of an infestation |
infestationは、1匹を見ただけの状況ではなく、建物内で害虫が増えて継続的な問題になっている状態を指します。確認できた事実が1匹だけなら、I found a cockroach.と伝えるのが適切です。
予防について話すなら、Don’t leave food out overnight.「食べ物を一晩出したままにしないで」、Make sure the trash can is tightly closed.「ごみ箱がしっかり閉まっていることを確認して」、Seal any cracks around the pipes.「配管周辺の隙間をふさいで」などが使えます。
薬剤や捕獲器を使う場合は、製品の表示、住居の規則、専門家の案内を確認してください。英語表現を知ることと、安全な駆除方法を判断することは別の課題です。
回数、期間、幼体や卵まで詳しく説明する
- for the first time in a whileで「久しぶりに」を表す
- in a rowやstraightで「連続」を表す
- 日常語と専門語を相手に合わせて使い分ける
「久しぶりに出た」の言い方
「久しぶりに見た」は、for the first time in a whileを使えます。I saw a cockroach in my house for the first time in a while.なら、「久しぶりに家でゴキブリを見た」という意味です。
It’s been a long time since I last saw a cockroach here.は、「ここで最後にゴキブリを見てから長い時間がたった」と表します。前者は今回見た出来事、後者は前回からの期間に意識があります。
「3日連続で出た」の言い方
- I’ve seen cockroaches three days in a row.:3日連続でゴキブリを見ています。
- We’ve had cockroaches for three days straight.:3日続けてゴキブリが出ています。
- A cockroach has shown up every day for the past three days.:ここ3日、毎日ゴキブリが現れています。
- I’ve seen one cockroach a day for the past three days.:ここ3日、1日に1匹ずつ見ています。
in a rowとstraightは、どちらも「連続で」を表せます。管理者へ状況を伝えるときは、one cockroach a dayのように具体的な頻度を示すと、事実関係が明確になります。
ここ3日、1日に1匹ずつゴキブリを見ています。
I’ve seenは現在までのつながりを示します。one cockroach a dayをひとかたまりで言うと、頻度が聞き取りやすくなります。
ホテルや賃貸住宅の管理者へ、繰り返し発生している頻度を正確に報告します。
過去3日から現在まで続く経験なので、I sawよりI’ve seenが合います。単に3日前の一度だけならI sawを使います。
赤ちゃん、卵、死んだ個体
日常会話で小さな幼体を指すならbaby cockroachが分かりやすい表現です。生物学や害虫管理ではcockroach nymphと呼びます。nymphは成虫に似た姿をした幼体を指し、専門的な報告で見かける語です。
- a baby cockroach:小さなゴキブリ、ゴキブリの赤ちゃん
- a cockroach nymph:ゴキブリの幼体
- cockroach eggs:ゴキブリの卵
- a cockroach egg case:ゴキブリの卵鞘
- an ootheca:卵鞘を指す専門語
- a dead cockroach:死んだゴキブリ
「死骸」と言いたい場合も、日常会話ではa dead cockroachが自然です。the body of a cockroachと言うこともできますが、必要以上に説明的になる場合があります。見たものが卵か確信できないなら、I think these might be cockroach eggs.とmightを使って断定を避けられます。
よくある誤用と自然な直し方
- 単数の可算名詞にはaが必要
- 存在を示すときはThere isを使う
- scaredとscary、not allとnot anyを区別する
I saw cockroach.では冠詞が足りない
cockroachは数えられる名詞なので、1匹を指す単数形には通常aが必要です。不自然なI saw cockroach.ではなく、I saw a cockroach.と言います。複数ならI saw cockroaches.となり、aは使いません。
There have a cockroach.では存在を表せない
日本語の「ある」「いる」につられてhaveを置くのではなく、There isを使います。現在そこに1匹いるならThere is a cockroach.、会話ではThere’s a cockroach.です。複数ならThere are cockroaches.となります。
I’m scary.は「私は怖い人」になる
自分が恐怖を感じているならI’m scared.です。I’m scary.は「私は人を怖がらせる」「私は怖い存在だ」という意味になります。虫についてThe cockroach is scary.と言うことはできます。
- I’m scared.:私は怖がっている。
- The cockroach is scary.:そのゴキブリは怖い。
- I’m afraid of cockroaches.:私はゴキブリが怖い。
- I’m too scared to go into the kitchen.:怖すぎてキッチンへ入れない。
I don’t like all insects.は全否定ではない
I don’t like all insects.は、「すべての昆虫が好きというわけではない」という意味です。好きな昆虫が一部いる可能性があります。どの昆虫も好きではないなら、I don’t like any insects.と言います。
not allは「全部ではない」という部分否定、not anyは「一つもない」という全否定です。意味が大きく変わるため、虫の好み以外の話題でも区別してください。
Becauseだけで終える文
会話ではBecause they pop up unexpectedly.のような返答を耳にすることがあります。ただし、整った文にするなら、I don’t like insects because they pop up unexpectedly.と主節へつなげます。
短い文へ分けるなら、I don’t like insects. They pop up unexpectedly.でも構いません。初心者は、無理に一文を長くするより、意味の通る短文を二つ並べるほうが話しやすいでしょう。
場面別の会話で実際の流れをつかむ
- 発見、場所、依頼の三段階で話す
- 聞き手はWhat’s the matter?やWhere is it?で確認する
- 短い応答を重ねれば十分に会話が成立する
実際の会話では、完成した長文を一度に言う必要はありません。発見、場所、依頼を短い文で順番に伝えると、相手も質問を挟みながら状況を理解できます。
キッチンで見つけた場面
学習者:うわっ!流し台のそばにゴキブリがいる!同居人:どこ?学習者:すぐそこ!動いてる!同居人:見えた。虫用スプレーを持ってきて。学習者:急いで!逃がさないで!
Right there!は「あそこ!」と位置を強く示します。get awayは「逃げる」で、Don’t let it get away!は逃がさないよう頼む表現です。
今見えているゴキブリについて、位置と動きを伝えながら協力を求めます。
by the sinkは「流し台のそば」です。流し台の中ならin the sink、下ならunder the sinkと場所を変えます。
友人へ昨夜の出来事を話す場面
学習者:昨夜何があったか、きっと信じられないよ。会話相手:何があったの?学習者:ベッドの下から巨大なゴキブリが出てきたんだ。会話相手:それはひどいね。どうしたの?学習者:部屋から逃げて、同居人を呼んだよ。
You won’t believe …は、驚くような話を始める定番の導入です。awfulは「ひどい」「最悪だ」という共感を示します。
過去の驚いた出来事を、友人や同僚へ会話的に話します。
What did you did?とは言いません。didを使った疑問文では、後ろの動詞を原形doにします。
相手を安心させる表現
対処が終わったら、You’re safe now.「もう安全だよ」、It’s gone now.「もういなくなったよ」、I got it.「捕まえたよ」、All clear!「もう大丈夫!」などで相手を安心させられます。
I got it.は文脈によって「理解した」「受け取った」「捕まえた」と意味が変わります。ゴキブリを追っていた直後なら、捕まえた、または対処したという意味で理解されます。
What’s the matter?と似た質問
- What’s the matter?:どうしたの?
- What happened?:何が起きたの?
- What’s wrong?:どうしたの?何が問題なの?
- Are you OK?:大丈夫?
What’s the matter?は、相手が怖がっている、困っている、具合が悪そうなときに使います。What happened?は起きた出来事、What’s wrong?は問題の内容に意識があります。どれを聞かれても、There’s a cockroach!と答えれば状況を伝えられます。
動きや音を表す語
whackは、強くたたく動作や「バシッ」という音を表します。英語では音を示す語が、そのまま動詞として使われることがあります。ただし、擬音は日本語と一対一で対応するわけではありません。
| 英語 | 感覚 |
|---|---|
| whack | 強くたたく「バシッ」 |
| smack | 平たいものでたたく「ピシャッ」 |
| splat | 柔らかいものがつぶれる音 |
| bang | 強い衝突の「バン」 |
| thud | 重いものが落ちる「ドスン」 |
| rustle | 紙や葉がこすれる「カサカサ」 |
| buzz | ハチや機械などの「ブーン」 |
| scurry | 小さな生き物が素早く走る様子 |
ゴキブリについては、音よりも動きを表すscurryが役立ちます。The cockroach scurried under the fridge.なら、素早く冷蔵庫の下へ逃げ込んだ様子を一語で表せます。
短時間で口から出せるようにする実践練習
- 単語ではなく状況別の短文で覚える
- 場所だけを入れ替える置換練習を行う
- 録音、再生、言い直しの順で発音を確認する
緊急時に使うには、意味を理解するだけでなく、考えずに口から出せる短文を用意する必要があります。最初に覚えるのは、発見・場所・依頼の三文です。
- There’s a cockroach!:ゴキブリがいる!
- It’s under the table!:テーブルの下にいる!
- Please get rid of it!:お願い、何とかして!
まず、各文をゆっくり3回読みます。次に、三文を続けて言います。最後に日本語だけを見て英語を再現します。途中で止まった文だけをもう一度練習し、すべてを最初からやり直す必要はありません。
場所を入れ替える置換練習
It’s under the table.の場所だけを入れ替えます。文の骨格を固定すると、単語を一つ変えるだけで多くの状況に対応できます。
- It’s on the wall.:壁にいる。
- It’s under the fridge.:冷蔵庫の下にいる。
- It’s behind the cabinet.:棚の後ろにいる。
- It’s by the sink.:流し台のそばにいる。
- It’s near the door.:ドアの近くにいる。
- It’s inside the cupboard.:戸棚の中にいる。
次に、動きを足します。It’s moving.、It’s crawling on the wall.、It ran under the sofa.、It’s hiding somewhere.を順に言ってください。現在見えているならis moving、過去に逃げたならranと、時間の違いも意識します。
3秒で答える反射練習
次の日本語を見たら、3秒以内に英語へ切り替えます。正確さを保てる範囲で、少しずつ反応時間を短くしてください。
- ゴキブリがいる! → There’s a cockroach!
- どこにいるの? → Where is it?
- テーブルの下! → It’s under the table!
- 逃げた! → It got away!
- 冷蔵庫の後ろへ行った。 → It went behind the fridge.
- 怖くて動けない。 → I’m too scared to move.
- ここから出して。 → Please get it out of here.
- もういなくなった? → Is it gone?
- 捕まえたよ。 → I got it.
- もう大丈夫だよ。 → You’re safe now.
録音で確認するポイント
スマートフォンなどで自分の音声を録音し、cockroachの最初が強くなっているか、複数形cockroachesの語尾が消えていないかを確認します。発音を一度で完璧にしようとせず、聞き手が単数と複数、場所、依頼を区別できることを目標にします。

一週間の復習例
- 1日目:cockroach、roach、cockroachesの意味と音を確認する
- 2日目:There’s a cockroach!と場所表現を6通り練習する
- 3日目:saw、found、came outの違いを例文で言い分ける
- 4日目:助けを求める表現を3文続けて音読する
- 5日目:ホテルの会話を役割ごとに読み分ける
- 6日目:日本語を見て3秒以内に英語へ変える
- 7日目:何も見ずに発見から安心までの会話を再現する
一度に多く覚えるより、同じ状況を少しずつ変えて反復すると、必要なときに取り出しやすくなります。特にThere’s a cockroach!、Where is it?、Please get rid of it!は、役割を交代しながら何度も声に出してください。
覚えておきたい表現の確認
- 標準語はcockroach、口語的な短縮形はroach
- 日本語の「出た」は状況に応じて文型を変える
- 緊急時は三つの短文を順番に使う
「ゴキブリ」の標準的な英語はcockroach、会話的な短い形はroachです。1匹ならa cockroach、複数ならcockroachesとなります。種類全体が嫌いならI hate cockroaches.のように複数形を使います。
日本語の「出た」は、一つの英語へ固定しません。今いるならThere’s a cockroach!、過去に見たならI saw a cockroach.、発見したならI found a cockroach.、隠れ場所から出てきたならA cockroach came out from under the fridge.です。
とっさの場面では、発見、場所、依頼を短く並べます。There’s a cockroach under the table! I’m too scared to move. Please get rid of it!まで言えれば、状況と必要な助けが明確に伝わります。
「ゴキブリ 英語」に関するQ&A
- 迷いやすい単語、文法、場面の違いを確認する
- 回答文をそのまま音読練習にも使える

