会話の中で、味や雰囲気などを別のものに例えることってありますよね。英会話にも、「例え表現」を取り入れてみましょう。
簡単にできる4つのポイントの他、知っておくと便利な表現方法や比喩を用いた慣用句などを分かりやすくまとめました。
レッスンの内容
「例え表現」で会話はもっと楽になる
英会話のスキルを上げるためには、会話を楽しむことが大切です。
「分からない単語が出てきたらどうしよう」「適切な単語や表現がすぐに思いつかない・・・」と言う方もいますが、果たして日本語で会話する時にも同じような悩みを抱えますか?
日本語同士の会話であれば、「それってどういう意味?」「ほら、この前言ってたアレなんだっけ!」と知らない単語が出てきても急に言葉が出なくても会話を続けることができるはずです。
英会話でも「構え過ぎずに自然に使える」状態になると、会話がもっと楽しくなり勉強意欲も上がります。
今回は「例え表現」を学んでいきましょう。これをマスターすれば、「言いたいことがあるのに単語を知らなくて言葉に詰まる」「自分の言いたいことが上手く伝わらない」というお悩みが一気に解決します。
Like:~のような、~みたいな
「~のような」といった例え表現の定番は「Like」を使ったものです。最もシンプルでかつ多くの人が日常的にこの表現を使っています。
This rooms smells like banana.
この部屋、バナナみたいな匂いがする。
A:What is Syogi?
将棋って何?
B:Umm..It’s game like a chess.
えーと。チェスみたいな感じのゲームです。
Like that:~な感じ、そんな感じ。
文章の最後に付けることで、「~って感じの・・・」と断定こそしないもののイメージやニュアンスを伝えることができます。
I’d like a motorbike like that.
あんな感じのバイクが欲しい。
A:Why were you scolding?
どうして叱られてたの?
B:The room is dirty and come back late last night, Something like that.
部屋が汚いとか昨日帰るの遅かったとか、そんな感じ。
単語+ish:~っぽい、~め
単語に「ish」を付けることで、例えたり曖昧な表現をしたりすることができます。
単語 | +ish | 例文 |
Red | Reddish | My bag is the reddish pink one over there. 私の鞄は、その赤っぽいピンクのやつです。 |
Child | Childish | His words and actions are childish. 彼の言動は子供っぽい。 |
New | Newish | It’s a newish PC. 新しめのパソコンです。 |
名前 | 名前+ish | It’s really Lina ish! それとってもリナっぽい! |
Tall | Tallish | He is Tallish and very smart. 彼は、背が高めでとても優しい。 |
日本でも「Boy+ish」でボーイッシュという言葉が「男の子っぽい」という意味で使われていますね。また、こちらはラフな口語表現ですので、ビジネスシーンでの使用は避けましょう。
名詞+Y:~っぽい
1つ目の「+ish」と似ていますが、名詞に「Y」を付けることで形容詞のように使うことができます。味や風味を表現する際などによく使う表現で、映画などでも度々使われています。
単語 | +Y | 例文 |
chalk | chalky | This cookie is kind of chalky. このクッキーなんかチョークっぽい。(粉っぽい) |
apple | appley | This wine is appley. このワインはリンゴの風味がする。 |
Cheese | Cheesy | This is so cheesy and tastes really good! とてもチーズ感があって美味しい! |
会話
BillyとSyoが会話をしています。例え表現が多く登場するので、注目しながら読み進めてください。
Billy:Who’s is this silverish bike?
あのシルバーっぽいバイク誰のだろう。
Syo:It’s mine. Actually, I bought a new bike the other day.
僕のだよ。実はこの前新しいバイクを購入したんだ。
Billy:Cool. It’s so “Mission Impossible”, isn’t it?
いいね。ミッションインポッシブルみたいだ。
Syo:Haha, Thank you. Why don’t we go touring together?
ありがとう。また一緒にツーリングでも行こうよ。
Billy:If you drive along the beach, it will like a scene from a movie.
海辺を走ったら、映画のワンシーンみたいになりそうだね。
Syo:I want to drive on a road like PCH.
PHCみたいな道を走りたいなぁ。
Billy:My bike has aged well, But I really like it.
僕のバイクは年季が入ってるけど最高に気に入ってるんだ。
Syo:Its color is really Billy-ish!
ビリーらしい色で似合ってるよ。
Billy:Thanks.
ありがとう。
ポイント
会話で出てきた単語や表現をおさらいしましょう。
It’s so “○○”, isn’t it?:すごく○○っぽいね
○○の部分に名詞を入れることで「すごく○○っぽい」という表現になります。会話では映画のタイトルを用いていますが、都市名や芸能人の名前などなんでも OK です。
例)It’s so “Disney”, isn’t it? すごくディズニーっぽいね。
例)It’s so “Summer vacation”, isn’t it? すごく夏休みっぽいね。
Like a scene from a movie:映画のワンシーンのよう
日本語でもよく使われる例え表現です。ポイントはワンシーンを「One scene」としないことです。「a」を付けることで「特定の」「ひとつの」というニュアンスは伝わります。
例)It’s like a scene from a movie. これは映画のワンシーンのようだ。
PCH(PACIFIC COAST HIGHWAY):パシフィック海岸高速道路
アメリカのカリフォルニア州にある高速道路の名前です。COAST で海岸・HIGHWAY で高速道路を意味します。英語では、略称として頭文字の単語を発音します。
Has aged well:年季がはいっている
こちらは「使いこんでいる感がある」をポジティブに表現した言い回しです。人に対しても使える表現で、その際は「歳を重ねている」と訳します。
「年季が入る」を英語にすると「Look like old」のように「old」を使って表現したくなりますが、これだとネガティブな印象が強く出てしまいます。「使い古し・ボロボロ」と言っているように聞こえてしまう為、注意しましょう。
例)She has aged well. 彼女は良い歳の重ね方をしている。
例)This book has aged well. その本、年季が入ってるね。
会話に役立つ「比喩表現」4選
「~のような」「~っぽい」といった例え表現を学んできましたが、ここからは例え表現つながりで会話に役立つ「比喩を交えた表現」をご紹介します。
日常会話で使える表現を4つ集めましたので、是非覚えて活用してみてください。
とても優しい、思いやりがある:Heart of gold.
直訳すると「金のハート」となりますが、「黄金の心→とても素敵な心」となり、非常に優しい・思いやりがあるといった褒め言葉として使われる例え表現です。
こちらは英語の辞書にも載っており、「have a heart of gold:to be a very kind person」と書かれています。
Her heart is made of gold.
彼女は思いやりに溢れている。
I think he has a heart of gold.
私は、彼のことをとても優しい人だと思う。
ボーっとしていた:I was a million miles away.
直訳すると「100マイル(約160㎞)離れていた」となりますが、これは物理的にという事ではなく「心が遠くに行っていた=ボーっとしていた」という意味で使われます。
考え事をしていて相手の話が聞こえていなかった時や、ぼんやりしている人の様子を表す時に便利な表現です。「a million」の部分は省略することもできます。
Sorry, I was (a million) miles away.
あ、ゴメン。ボーっとしてた。
He’s a million miles away for hours.
彼はもう何時間もぼんやりとしています。
顔に書いてある:It show on your face.
「あなたの顔に現れる」つまり、表情や雰囲気に出ているという意味です。日本語でも、実際には顔に文字が書いてある訳ではありませんが「顔に書いてあるよ」と表現することがありますよね。
Is it boring? It show on your face.
つまらない?顔に書いてあるわよ。
It immediately shows on his face.
彼って、機嫌がすぐ顔に出る。
簡単なこと、誰でもできる:Walk in the park
「公園を散歩する」という意味ですが、使い方によっては「誰でもできる簡単な様子」という意味で使われることもあります。どちらの意味で使われているかは、文脈から判断しましょう。
I take a walk in the park every week.
私は毎週公園を散歩しています。
This work is not a walk in the park.
この仕事は、誰にでもできることではありません。
まとめ
会話をしている中で、スッといい言い回しが思い浮かばない・言いたい単語が出てこないことは英語上級者でもよくあることです。
そんな時、「~っぽい」や「~みたいな」といった表現を使うことで、会話を途切らせずにスムーズに進めることができるでしょう。覚えやすい表現から、是非会話に取り込んでみてください。
それではまた、See you!