「赤っぽい」「薬っぽい味」「子どもっぽい」「映画みたい」「7時ごろ」。日本語では、どれも「っぽい」や「みたい」で自然に言えます。ところが英語にしようとすると、likeを使うのか、-ishを付けるのか、それともkind ofがよいのか迷いやすいものです。
英語では、日本語の「っぽい」に対応する万能な一語を探すより、何を根拠にそう感じたのかを考えるとうまく選べます。見た目ならlook like、味ならtaste like、少しだけその性質があるなら-ish、断定を弱めるならkind ofというように分けるのが基本です。
この記事では、初心者が最初に覚えたい表現から、色、味、性格、時刻、作品の雰囲気まで順番に整理します。例文を声に出し、自分の身近な物に置き換えれば、英語教室で会話を練習するときにも、自分の印象をより細かく伝えやすくなります。
まずは難しく考えず、「似ている対象を示す」「感覚を示す」「少しぼかす」という三つの方向から見ていきましょう。
- 「っぽい」の英語は一語ではなく、意味で選ぶ
- likeは「何かに似ている」を伝える基本形
- -ishは「少しだけ」「おおよそ」という曖昧さを足す
- 味・匂い・質感には名詞+-yが役立つ
- look・sound・taste・smell・feelで感覚を具体化する
- kind of・sort of・something like thatで柔らかく話す
- 「〜風」は-style・-inspired・-likeで表す
- remind・resemble・as ifで「似ている」を言い換える
- 会話では柔らかく、正確さが必要な場面では具体的に言う
- 場面別会話で「っぽい」を使ってみる
- 発音練習と復習で、知っている表現を使える表現に変える
- 「っぽい」の英語に関するQ&A
「っぽい」の英語は一語ではなく、意味で選ぶ
- 似ている対象があるならlikeが基本
- 感覚や曖昧さに応じてlook like、-ish、kind ofなどを選ぶ
先に押さえたいのは、日本語をそのまま置き換えないという点です。「リンゴっぽい」と言っても、形がリンゴに似ているのか、香りがするのか、味にリンゴの要素があるのかで英語は変わります。
たとえば、形ならIt looks like an apple.、味ならIt tastes like an apple.、ほのかなリンゴ風味ならIt has a hint of apple.が自然です。判断の根拠を動詞や名詞で表すため、聞き手にも意味が具体的に伝わります。
最初に覚える四つの型
| 形 | 中心となる意味 | 例 |
|---|---|---|
| like+名詞 | 何かに似ている | It’s like a puzzle. |
| 語+-ish | 少し当てはまる、おおよそ | It’s greenish. |
| 名詞+-y | 味、匂い、質感などの性質 | It’s smoky. |
| kind of / sort of | ちょっと、なんとなく | It’s kind of strange. |
この四つを土台にすると、多くの日常表現を組み立てられます。中でもlikeは比較する対象を示し、-ishは境界をぼかし、kind ofは発言全体を柔らかくするという違いがあります。
では、最も広く使えるlikeから、実際の形を確認しましょう。
likeは「何かに似ている」を伝える基本形
- likeの後ろには比較する名詞や代名詞を置く
- 見える、聞こえる、味がするなどの感覚は動詞を加える
likeは「〜のような」「〜みたいな」に最も近い基本表現です。何と似ているのかが分かっているときは、like+比較対象を使います。
- フレーズ
- Shogi is a game like chess.
- 日本語訳
- 将棋はチェスのようなゲームです。
- 使う場面
- 相手が知らない物や文化を、似ている物と比べて説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- It’s a game like a chess.とは通常言いません。chessはゲーム名なので、ここでは冠詞を付けずに使います。
- 発音・ニュアンス
- likeは「ライク」に近い音です。最後の子音を強く母音化せず、短く止めると伝わりやすくなります。
It is likeとIt looks likeは同じではない
It is like a cat.は「それは猫のようなものです」と、性質や分類を比べる言い方です。一方、It looks like a cat.は「それは猫のように見えます」と、外見を根拠にしています。
like自体に「見える」という意味はありません。そのため、It like a cat.のように動詞なしで文を作ることはできません。be動詞やlook、sound、tasteなど、文の中心になる動詞が必要です。
「映画の一場面みたいになる」はIt will like a scene from a movie.ではなく、It will be like a scene from a movie.またはIt will feel like a scene from a movie.とします。
likeを使った説明の伸ばし方
知らない単語が出てこないときにもlikeは役立ちます。まず似た物を示し、butで違いを足し、最後に用途を説明すると会話が止まりません。
- フレーズ
- It’s like a small knife, but you use it for peeling vegetables.
- 日本語訳
- 小さなナイフのような物ですが、野菜の皮をむくために使います。
- 使う場面
- 物の名前を思い出せないとき、形と用途から相手に推測してもらう場面です。
- 注意点・誤用例
- use it to peel vegetablesも可能です。use it for peel vegetablesとはせず、forの後ろではpeelingを使います。
- 発音・ニュアンス
- It’s likeを一息で言い、その後ろのsmall knifeをやや強くすると、比較対象が聞き取りやすくなります。
比較対象がはっきりしたところで、次は「完全に同じではないけれど、少しその性質がある」と伝える-ishを見ていきます。
-ishは「少しだけ」「おおよそ」という曖昧さを足す
- -ishは性質、色、時刻、年齢などをおおよそ示す
- 自由に作れる場合もあるが、定着した単語の意味には注意する
-ishは、完全には当てはまらないものの、ある性質に近いことを表します。「赤ではないが赤みがある」「新品とは言い切れないが比較的新しい」のような場面に向いています。
大切なのは、すべての語に機械的に付けないことです。reddishやchildishのように定着した形もあれば、人名+-ishのように会話の中で遊び心を込めて作る形もあります。

色を表す-ish
| 表現 | 意味 | 中心となる色 |
|---|---|---|
| bluish gray | 青みがかったグレー | グレー |
| grayish blue | グレーがかった青 | 青 |
| reddish brown | 赤みがかった茶色 | 茶色 |
| brownish red | 茶色がかった赤 | 赤 |
二つの色を組み合わせる場合、中心になる色は後ろに置かれます。bluish grayは基本的にグレーで、そこに青みがあります。grayish blueなら、基本は青です。
- フレーズ
- I’m looking for a bluish-gray jacket.
- 日本語訳
- 青みがかったグレーの上着を探しています。
- 使う場面
- 衣料品店やインテリア店で、単純な色名だけでは足りないときに使えます。
- 注意点・誤用例
- bluish-gray jacketでは、bluish-gray全体がjacketを修飾するため、表記ではハイフンを使うことがあります。
- 発音・ニュアンス
- bluishは「ブルーイシュ」に近く、ishを強く言いすぎないのが自然です。「完全な青ではない」という柔らかな幅があります。
時刻、年齢、数量の-ish
-ishは色だけでなく、時刻や年齢、人数のおおよその値にも使えます。seven-ishなら「7時ごろ」、fortyishなら「40歳くらい」、twenty-ish peopleなら「20人くらい」です。
- フレーズ
- Let’s meet at seven-ish.
- 日本語訳
- 7時ごろに会いましょう。
- 使う場面
- 友人との気軽な待ち合わせなど、数分のずれが問題にならない場面に合います。
- 注意点・誤用例
- 面接、予約、出発時刻、締め切りなど、正確さが必要な予定には向きません。その場合はat 7:00 sharpやbetween 7:00 and 7:15のように具体化します。
- 発音・ニュアンス
- seven-ishはsevenとishを続けて発音します。時刻に幅を持たせる、かなり会話的な響きです。
人名+-ishで「その人らしい」
親しい人同士では、That’s very Maya-ish.のように人名へ-ishを付け、「とてもマヤらしい」と言うことがあります。服、色、発言、行動などに、その人特有の雰囲気を感じたときの遊び心ある表現です。
ただし、何がその人らしいのかを聞き手も共有している必要があります。初対面の人や改まった文章では意味が伝わりにくいため、It matches her usual style.のように具体的に言うほうが安定します。
childishとchildlikeの評価差
childishは一般に「幼稚な」「未熟な」という否定的な評価を含みます。対してchildlikeは「子どものように無邪気な」「純粋な」という肯定的または中立的な響きになりやすい語です。
無邪気さを褒めるつもりでYou’re childish.と言うと、「あなたは幼稚だ」という批判に聞こえます。She has a childlike sense of wonder.のようにchildlikeを選ぶと意図を伝えやすくなります。
-ishが形や程度をぼかすのに対し、味や手触りには名詞+-yがよく使われます。次は感覚表現を広げましょう。
味・匂い・質感には名詞+-yが役立つ
- fruity、smoky、wateryなどは感覚的な性質を形容する
- 作った語が不自然に感じられるときはa hint ofや-likeに言い換える
食べ物や飲み物の「〜っぽい」を表すときは、名詞に-yを付けた形容詞がよく使われます。fruityは果実感、milkyはミルク感、smokyはいぶしたような風味や匂いを表します。
ここでの-yは、単に「似ている」だけでなく、その性質が感じられることを表します。味、香り、濃度、手触りを短く描写したいときに便利です。
| 表現 | 主な意味 | 使用例 |
|---|---|---|
| fruity | 果物の風味がある | a fruity tea |
| garlicky | ニンニクが効いた | a garlicky sauce |
| smoky | 煙でいぶしたような | a smoky flavor |
| watery | 水っぽい、薄い | watery soup |
| chalky | 粉っぽい、チョークのような | a chalky texture |
| oily | 油っぽい | oily food |
- フレーズ
- This sauce is garlicky, but not too heavy.
- 日本語訳
- このソースはニンニクが効いていますが、重すぎません。
- 使う場面
- 料理の味を感想として伝えたり、注文前に特徴を確認したりするときに使えます。
- 注意点・誤用例
- garlic tasteでも意味は伝わりますが、「ニンニクの味がする」と文で言うならIt tastes like garlic.が組み立てやすい形です。
- 発音・ニュアンス
- garlickyは「ガーリキー」に近い音です。ニンニクの存在感がはっきりしている印象を与えます。

その場で作る-y表現が不安なとき
appleyやpumpkinyのように、その場で作った表現でも会話では意味が伝わることがあります。ただし、語によって自然さが異なり、かなりくだけた響きになる場合もあります。
迷ったらIt has a hint of apple.で「ほのかにリンゴの風味がある」、It has an apple-like aroma.で「リンゴのような香りがある」と言えます。既存の形容詞を知らなくても、hint ofや-likeなら意味を安全に組み立てられます。
cheesyとfishyは比喩的な意味にも注意
cheesyは「チーズ風味の」に加え、「安っぽい」「陳腐な」「感傷的でベタな」という意味でも使われます。I love cheesy romantic movies.なら、「ベタな恋愛映画が好き」という意味です。
fishyは「魚のような匂いがする」のほか、「怪しい」という意味を持ちます。His story sounds fishy.と言えば、話の内容に不自然な点があり、信用しにくい印象を受けたということです。
ここまでで対象や性質を示す方法が分かりました。続いて、見た目、音、味、匂い、感覚を動詞で区別する方法へ進みます。
look・sound・taste・smell・feelで感覚を具体化する
- 何を根拠に「っぽい」と判断したかを感覚動詞で示す
- 形容詞を続ける形とlike+名詞を続ける形を区別する
英語らしく伝える近道は、目、耳、舌、鼻、身体の感覚を区別することです。外見ならlook、音や話の印象ならsound、味ならtaste、匂いならsmell、感覚や雰囲気ならfeelを使います。
基本の使い分けは、動詞+形容詞と動詞+like+名詞または文です。You look tired.ではtiredという状態を直接述べ、You look like your mother.ではmotherを比較対象にします。
look like:見た目や目に見える状況
- フレーズ
- This bag looks like leather, but it’s synthetic.
- 日本語訳
- このバッグは革のように見えますが、合成素材です。
- 使う場面
- 素材、形、色、表情など、目で確認できる類似性を伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- This bag looks leather.よりも、名詞leatherを比較対象にするならlooks like leatherとします。形容詞leatheryは「革のような質感の」という別の表現です。
- 発音・ニュアンス
- looks likeは会話で音がつながり、「ルックスライク」に近く聞こえます。外見上そう見えるだけで、実際に同じ素材だとは断定していません。
後ろに文を置くこともできます。It looks like it’s going to rain.なら、空模様などから「雨が降りそう」と判断しています。It looks like someone has been here.なら、残された跡などから「誰かがここにいたようだ」と推測しています。
sound like:音と話の印象
sound likeは実際の音だけでなく、提案や説明を聞いて受けた印象にも使えます。That sounds like a good idea.は、相手の提案に対して「よさそうですね」と応じる定番の形です。
形容詞ならThat sounds interesting.、名詞を含む比較ならThat sounds like an interesting plan.です。前者は「面白そう」、後者は「面白そうな計画ですね」と、計画という対象を明示しています。
taste likeとsmell like:味と匂い
- フレーズ
- It tastes kind of like medicine.
- 日本語訳
- なんとなく薬のような味がします。
- 使う場面
- 味が完全に薬と同じではないものの、苦味や人工的な風味から薬を連想した場面です。
- 注意点・誤用例
- It is taste like medicine.とはしません。tasteがこの文の動詞なので、be動詞は不要です。
- 発音・ニュアンス
- kind of likeは速い会話で「カインダライク」に近く聞こえます。断定を避け、「説明しにくいけれど近い」という感覚を出します。
匂いならThe kitchen smells like coffee.、評価を直接述べるならIt smells wonderful.です。対象との比較にはlikeを使い、よい、酸っぱい、変だといった性質には形容詞を続けます。
feel likeの三つの使い方
feel likeは後ろに何を置くかで意味が変わります。名詞ならThis place feels like home.で「ここは家のように落ち着く」、文ならI feel like something is missing.で「何かが足りない気がする」です。
動名詞を置くと「〜したい気分」になります。I feel like eating pizza.は「ピザを食べたい気分」、Do you feel like going for a walk?は「散歩に行く気はありますか」です。
「ピザを食べたい気分」はI feel like eating pizza.です。I feel like to eat pizza.とはせず、feel likeの後ろでは動詞の-ing形を使います。
感覚を示せるようになったら、発言を柔らかくするkind ofとsort ofを加えると、会話の調整がしやすくなります。
kind of・sort of・something like thatで柔らかく話す
- kind ofとsort ofは断定を弱め、「ちょっと」「なんとなく」を表す
- something like thatは細部を省いて「まあ、そんな感じ」と締める
kind ofとsort ofは、言い切りを避けて発言を柔らかくする会話表現です。It’s green.なら「緑です」と断定しますが、It’s kind of green.なら「少し緑っぽいです」と境界をぼかせます。
どちらも日常会話でよく使われ、断定の強さを下げる働きがあります。説明に自信がないときだけでなく、批判をきつく聞こえにくくしたいときにも役立ちます。
- フレーズ
- Shogi is kind of like chess, but the rules are different.
- 日本語訳
- 将棋はチェスのようなものですが、ルールは異なります。
- 使う場面
- 完全に同じではない物を、相手が知っている物に近づけて説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- kind ofとa kind ofは別です。It’s kind of sweet.は「少し甘い」、It’s a kind of candy.は「それはキャンディーの一種」です。
- 発音・ニュアンス
- kind ofは速い会話でkindaに近く聞こえます。ただしkindaというつづりは非常にくだけているため、仕事のメールではkind ofと書くほうが無難です。
like thatとsomething like that
like thatは、目の前の物や、すでに示された方法を指す表現です。Can you cut my hair like that?なら、写真や別の髪型を示しながら「あんな感じに切ってもらえますか」と頼んでいます。
something like thatは、細部が正確でないときや、説明をおおまかに締めるときの「まあ、そんな感じ」です。He works in finance or consulting, something like that.なら、職種を正確には把握していないことも含みます。
things like thatは複数の例を受ける
We talked about work, travel, family, and things like that.は、「仕事、旅行、家族、そのようなことを話した」という意味です。複数の話題や物を並べた後ではthings like thatが自然です。
like thatは示された物や方法、something like thatは一つのおおまかな内容、things like thatは複数の同種の内容、と整理すると混乱しにくくなります。
次に、料理、建築、服、作品などの「〜風」を伝える表現を見ていきましょう。
「〜風」は-style・-inspired・-likeで表す
- -styleは形式や様式、-inspiredは着想や要素の取り入れを示す
- -likeは「そのような性質を持つ」という分かりやすい比較を作る
日本語の「和風」「映画風」「昔風」は、単に何かと似ているだけでなく、様式や雰囲気を取り入れている場合があります。そのときは-style、-inspired、in the style of、-likeを使い分けます。
-styleは形式を示すのに向いています。Japanese-style breakfastは和風の朝食、New York-style pizzaはニューヨーク式の特徴を持つピザです。
-inspiredは完全な再現を意味しない
a Japanese-inspired gardenは、日本庭園そのものだと断定せず、日本庭園から着想を得た庭を表します。a vintage-inspired dressなら、昔の服をそのまま再現したのではなく、昔のデザイン要素を取り入れた服です。
文化や地域に関する表現では、何を取り入れたのかを具体化すると丁寧です。The interior has a traditional Japanese feel.やThe building is inspired by Japanese architecture.なら、雰囲気や建築という対象を明示できます。
人に対して「日本人っぽい」「アメリカ人っぽい」と曖昧に述べると、外見、性格、話し方のどれを指すのか分からず、固定的なイメージを押し付けるように響くことがあります。Your pronunciation sounds natural.のように、観察した特徴を具体的に伝えましょう。
-likeは新しい比較も作りやすい
dreamlike atmosphereは「夢のような雰囲気」、businesslike mannerは「事務的でてきぱきした態度」、apple-like aromaは「リンゴのような香り」です。名詞に-likeを加えることで、その名詞に似た性質を持つ形容詞を作れます。
一般的でない組み合わせでも、X-likeとすれば比較であることが伝わりやすくなります。ただし、長い名詞に付けると読みにくくなるため、It has the feel of …やIt reminds me of …への言い換えも有効です。
映画の一場面のような雰囲気
- フレーズ
- The castle looks like something out of a fairy tale.
- 日本語訳
- その城は、おとぎ話から出てきたように見えます。
- 使う場面
- 現実離れした景色や建物を見て、物語や映画から飛び出してきたようだと伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 「映画のワンシーン」は通常a scene from a movieとします。one sceneと言うと、複数の場面の中の一つという数の対比が強くなります。
- 発音・ニュアンス
- something out ofは会話で音がつながります。直訳よりも、「そこから抜け出して現実に現れたような」という鮮やかな比喩として捉えると使いやすくなります。
似た印象を表す方法はlikeだけではありません。少し改まった語や、連想を表す語も使えると表現が単調になりにくくなります。
remind・resemble・as ifで「似ている」を言い換える
- remind A of BはAからBを連想することを表す
- resembleはlikeを付けず、as ifは文全体で「まるで」を描く
likeを繰り返さずに似た印象を伝えるなら、remind、resemble、as ifが役立ちます。ただし三つは文の形が異なるため、意味だけでなく語順ごと覚えることが重要です。
remind A of B:AからBを思い出す
This town reminds me of Kyoto.は「この町を見ると京都を思い出す」という意味です。町が京都と完全に似ていると断定するのではなく、景色や空気から京都を連想したことを伝えます。
基本の語順はremind+人+of+対象です。That song reminds me of summer vacation.なら、「その曲を聴くと夏休みを思い出す」となります。
resemble:やや改まった「似ている」
- フレーズ
- The device resembles a small camera.
- 日本語訳
- その装置は小型カメラに似ています。
- 使う場面
- 製品説明や文章など、look likeより少し改まった調子で類似性を述べたいときに使えます。
- 注意点・誤用例
- She resembles like her mother.は誤りです。She resembles her mother.またはShe looks like her mother.とします。
- 発音・ニュアンス
- resembleは第二音節付近をはっきりさせます。日常会話ではlook likeのほうが素早く使いやすい場合があります。
as ifとas though:まるで〜であるかのように
He talks as if he knows everything.は「彼はまるで何でも知っているかのように話す」です。単語同士を比較するのではなく、話し方と仮定の状況を文全体で結び付けます。
現実とは異なる仮定を強調する場合、He spends money as if he were a millionaire.のように過去形を使うことがあります。一方、It sounds as if someone is outside.のように、本当に誰かが外にいる可能性がある状況では現在形も使われます。
as … asによる分かりやすい直喩
as+形容詞+asを使うと、The water was as clear as glass.「水はガラスのように澄んでいた」、The bag is as light as a feather.「バッグは羽のように軽い」と表現できます。
定番の比喩は覚えやすい反面、組み合わせによっては芝居がかった響きになることもあります。まずはclear as glassやlight as a featherなど、意味を想像しやすい表現から使うとよいでしょう。
表現の選択肢が増えたところで、日常会話と改まった場面の使い分けを整理します。
会話では柔らかく、正確さが必要な場面では具体的に言う
- -ishやkind ofは会話で感覚を共有するのに便利
- 仕事、予約、報告では時間、色、状態などを具体化する
曖昧な表現は間違いではありません。友人との会話では、断定を避けたり、説明しにくい感覚を共有したりするのに役立ちます。ただし、正確さが必要な状況では、曖昧さを具体的な範囲へ変える必要があります。
| 会話的な表現 | 具体的な表現 |
|---|---|
| The sample is greenish. | The sample has a pale green tint. |
| Let’s meet at nine-ish. | Let’s meet between 9:00 and 9:15. |
| It tastes kind of fruity. | It has a mild citrus flavor. |
| The surface feels roughish. | The surface has a slightly rough texture. |
相手への評価は具体的にする
人の性格や文化的背景について「〜っぽい」と言うと、意図しない評価が加わることがあります。girlishやboyishも文脈によって受け止め方が変わるため、playful、youthful、energeticなど、伝えたい特徴を選ぶほうが明確です。
You sound like a native speaker.は褒め言葉として使われることがありますが、何を評価しているのかを示すならYour pronunciation sounds very natural.のほうが具体的です。相手の出身や属性を推測するより、実際に聞こえた発音を述べられます。
age wellは「古っぽい」とは違う
This leather jacket has aged well.は、単に「古い上着」という意味ではありません。年月を経ても魅力や品質を保ち、よい風合いになっているという肯定的な評価です。
映画についてThe movie has aged well.と言えば、時間がたっても内容や表現が古く感じられにくいという意味になります。単に古びて見えるならlooks old、使い込まれた状態ならlooks well usedなど、評価を分けて表します。
知識を読んだだけで終わらせず、次は短い会話と発音練習で口から出せる形へ変えていきましょう。
場面別会話で「っぽい」を使ってみる
- 会話では一つの表現に固執せず、見た目、味、程度を順番に足す
- 短い返答から始め、理由や違いを一文加える
実際の会話では、最初から長い文を作る必要はありません。It looks silverish.のような短い印象を言い、その後にIt looks like something out of a movie.と連想を足せば、自然に話を広げられます。
買い物で色と素材を伝える
- 会話
- 店員:What color are you looking for?
学習者:Something like bluish gray. I don’t want anything too bright.
店員:How about this one?
学習者:That’s close, but it looks a little too greenish. - 日本語訳
- 店員:どのような色をお探しですか。
学習者:青みがかったグレーのような色です。明るすぎるものは避けたいです。
店員:こちらはいかがですか。
学習者:近いですが、少し緑がかりすぎて見えます。 - 使う場面
- 希望の色名が分からなくても、something likeと-ishを組み合わせて範囲を伝えられます。
- 注意点・誤用例
- too greenishは「緑がかった程度が望ましい範囲を超えている」という意味です。単なる観察ならIt looks greenish.で十分です。
- 発音・ニュアンス
- Something like …の後でわずかに間を取り、色名をはっきり言うと、考えながらでも伝えやすくなります。
飲食店で味を説明する
- 会話
- 店員:How do you like the tea?
学習者:It’s fruity and a little smoky.
店員:Can you taste the peach?
学習者:Yes. It tastes kind of like peach, but it also has a citrusy note. - 日本語訳
- 店員:紅茶はいかがですか。
学習者:果実感があり、少しスモーキーです。
店員:桃の味を感じますか。
学習者:はい。なんとなく桃のような味ですが、柑橘系の風味もあります。 - 使う場面
- 飲み物や料理について、全体の性質と似ている味を分けて伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- How do you like …?はここでは「どのように好むか」ではなく、「感想はどうですか」という質問です。
- 発音・ニュアンス
- fruity、smoky、citrusyの中心部分を少し強く発音すると、味の特徴が聞き取りやすくなります。
予定をおおまかに決める
- 会話
- 学習者A:What time should we meet?
学習者B:How about six-ish?
学習者A:That works. I’ll probably get there around 6:10.
学習者B:Perfect. See you then. - 日本語訳
- 学習者A:何時に会いましょうか。
学習者B:6時ごろはどうですか。
学習者A:大丈夫です。たぶん6時10分ごろに着きます。
学習者B:ちょうどよいです。では、そのときに。 - 使う場面
- 友人同士で、厳密な開始時刻を設けない予定を立てる場面です。
- 注意点・誤用例
- six-ishの許容範囲は人や状況で異なります。遅刻が問題になる予定では、具体的な時刻を確認してください。
- 発音・ニュアンス
- How about six-ish?は語尾を少し上げると提案らしく聞こえます。
映画のような景色を話す
- 会話
- 学習者A:Look at the sunset.
学習者B:It’s reddish and gold. It looks like a scene from a movie.
学習者A:I know. The whole place feels dreamlike.
学習者B:It reminds me of a fantasy film. - 日本語訳
- 学習者A:夕日を見て。
学習者B:赤みがかった金色だね。映画の一場面みたい。
学習者A:本当に。場所全体が夢のように感じる。
学習者B:ファンタジー映画を思い出すよ。 - 使う場面
- 旅行先や日常の景色について、色、外見、感覚、連想を順番に足して話す場面です。
- 注意点・誤用例
- remindの後ろには人が必要です。It reminds of a fantasy film.ではなく、It reminds me of a fantasy film.とします。
- 発音・ニュアンス
- 強調したい語であるreddish、movie、dreamlike、fantasyを少し強くすると、情景が生き生きと伝わります。
会話例を読んだら、次は自分で口を動かします。短時間でも、判断、選択、発話の順で練習すると、場面に合う形を選びやすくなります。
発音練習と復習で、知っている表現を使える表現に変える
- 日本語から訳す前に、見た目、味、程度などの判断軸を決める
- 短い置き換え練習と間隔を空けた復習を組み合わせる
表現を使えるようにするには、一覧を眺めるだけでなく、身近な物を見て素早く形を選ぶ練習が必要です。最初に「何が、何を根拠に、どの程度それっぽいのか」を判断します。

第一段階:判断軸を一つ選ぶ
机の上の飲み物を見たら、見た目なのか、味なのか、匂いなのかを一つ選びます。見た目ならIt looks like tea.、味ならIt tastes like peach.、匂いならIt smells fruity.というように、同じ物でも文が変わります。
一度にすべてを言おうとせず、最初は一つの感覚に限定してください。判断が速くなったら、It looks like tea, but it tastes kind of like juice.のように二つをつなげます。
第二段階:三語だけ置き換える
基本文It tastes like lemon.を用意し、lemonをorange、medicine、peachに変えます。次に動詞を変え、It smells like lemon.、It looks like a lemon.と練習します。
- It looks like a shell.:貝殻のように見える
- It sounds like a joke.:冗談のように聞こえる
- It tastes like coffee.:コーヒーのような味がする
- It smells like roses.:バラのような匂いがする
- It feels like home.:家のように落ち着く
語を一つずつ入れ替えると、文法を毎回考え直さずに口の動きを覚えられます。慣れた後でkind ofやsort ofを加え、断定の強さを変えます。
第三段階:-ishの音を短く付ける
red、green、blue、seven、fortyを先に発音し、その後へ-ishを短く付けます。red-ish、green-ish、blue-ish、seven-ish、forty-ishという単位で区切ってから、一語のようにつなげます。
発音の目的は、速く話すことではありません。The sky is reddish.、Let’s meet at seven-ish.のように、-ishを含む語を文の中で落とさず言えることを優先します。
第四段階:一文に違いを足す
「似ている」だけで終わらず、butで違いを加えます。It looks like a pear, but it tastes more like a melon.なら、外見と味の差を一度に伝えられます。
説明の順序は、It’s like …、but …、You use it for …、It looks or tastes …の順にすると安定します。単語が出てこない場面でも、形、違い、用途、感覚を順に足せます。
無理のない復習計画
- 初日:like、look like、-ish、kind ofの例文を各二つ音読する
- 翌日:日本語訳を隠し、身近な物で四つの文を作る
- 数日後:味、匂い、時刻、色の場面を一つずつ練習する
- 一週間ほど後:誤用例を正しい文に言い直す
- その後:実際の会話や独り言で一日一表現を使う
覚える順番は、like、look like、-ish、kind ofを優先します。その後でtaste like、smell like、名詞+-yを加え、必要に応じてremindやresembleへ広げると負担を抑えられます。
最後に、間違えやすい形と疑問点をQ&Aで確認します。
「っぽい」の英語に関するQ&A
- 万能な一語を探さず、比較対象、感覚、程度から選ぶ
- 迷ったときはlikeと基本の感覚動詞に戻る
ここでは、学習中に迷いやすい点を短く確認します。答えを読んだ後、例文を一つ自分の生活に置き換えて声に出してみてください。
「っぽい」は英語でlikeだけ覚えれば足りますか?
likeは基本として非常に便利ですが、すべての「っぽい」を一つで表すわけではありません。見た目ならlook like、味ならtaste like、少しその性質があるなら-ish、曖昧に言うならkind ofを使うと、意図が具体的に伝わります。
-ishはどんな単語にも付けられますか?
会話では新しい組み合わせを作れる場合がありますが、どんな単語でも自然になるわけではありません。定着した語の意味が変化している場合もあるため、迷ったらkind of、a little、X-likeなどへ言い換えると伝わりやすくなります。
kind ofとa kind ofは何が違いますか?
冠詞のないkind ofは、It’s kind of sweet.のように「ちょっと」「なんとなく」と発言をぼかします。a kind of+名詞は「〜の一種」という分類を示し、A scooter is a kind of motorbike.のように使います。
look likeとlook+形容詞はどう使い分けますか?
比較する名詞や文が後ろに来るならlook likeを使い、It looks like leather.やIt looks like it will rain.とします。状態を表す形容詞ならlikeを入れず、You look tired.やIt looks expensive.とします。
「薬っぽい味」は英語でどう言いますか?
It tastes like medicine.で「薬のような味がする」と言えます。完全に同じ味だと言い切りたくないなら、It tastes kind of like medicine.やIt has a slightly medicinal taste.とすると、程度を調整できます。
「7時っぽい時間」や「7時ごろ」はseven-ishでよいですか?
友人との気軽な予定ならseven-ishで「7時ごろ」を表せます。ただし許容される時間の幅は明確ではありません。予約や仕事ではat 7:00、between 7:00 and 7:15など、必要な精度に合わせて具体化してください。
childishとchildlikeは入れ替えられますか?
通常は入れ替えられません。childishは幼稚さや未熟さを批判する響きがあり、childlikeは無邪気さや純粋さを肯定的または中立的に表します。相手を褒める場面では特に注意が必要です。
単語が出てこないときは、どの表現から始めればよいですか?
It’s like …から似た物を示すのが簡単です。その後にbutで違いを足し、You use it for …で用途を述べます。見た目、味、匂いも加えれば、正確な単語を知らなくても相手が推測しやすくなります。
日本語の「っぽい」は、似ていること、少し当てはまること、感覚的な印象、おおよその値を一つの形で表せます。英語では、その便利さをlike、感覚動詞、-ish、-y、kind ofなどに分けて表します。
迷ったときは、まずIt’s like …で比較対象を示してください。見た目ならIt looks like …、味ならIt tastes like …、少しぼかすならkind of、色や時刻のおおよそなら-ishを選びます。
今日目にした色、食べた物、聞いた音の中から一つ選び、英語で一文作ってみましょう。「何となくそう感じる」を言葉にできれば、会話中に完璧な単語が出てこなくても、自分の知っている英語で意味をつないでいけます。

