ハンカチやティッシュについての英語表現と文化の違い

  1. 会話で学ぶ英語表現

出かける時の必需品ハンカチとティッシュ。普段何気なく使っていますが、実は国や地域によって使い方や考え方に大きな違いがあります。

今回は、ハンカチとティッシュに関する世界の認識をベースに、日常で使える英語表現について学んでいきましょう。

ハンカチやティッシュについての英語表現と文化の違い

ハンカチは英語で「Handkerchief」

日本では、手や汗を拭くのに使う四角い形状の布をハンカチと呼びます。カタカナで表記されるため外国語のように思いますが、これは和製英語でどの国の言葉でもありません。

英語では Handkerchief と表記し、「ハンカチーフ」と発音します。

Handkerchief という言葉は、「手」を意味する「Hand」と、「女性が頭を覆うのに使う正方形の布」を意味する「Kerchief」を組み合わせてできた言葉だといわれています。

You dropped your handkerchief.

ハンカチを落としましたよ。

She wiped his hands on a handkerchief.

彼女は、ハンカチで手を拭いた。

He mopped his brow with his handkerchief.

彼は、ハンカチでおでこの汗をぬぐいました。

日本語で「ハンカチ」と略されているのは、Handkerchief という言葉が若干長めだからでしょう。

そう感じるのは日本人だけではないようで、Handkerchief という言葉はイギリスを中心にヨーロッパの一部地域では、Hanky と略されます。

I forgot my hanky.

ハンカチ忘れちゃった。

Where did you find this hanky?

このハンカチどこで見つけたの?

Here, use my hanky to wipe it.

はい、私のハンカチで拭いていいよ。

Hanky は主に話し言葉として使われる表現です。Hankie と書くこともありますが、書き言葉として使われるのは非常にまれで、日本のように商品名など正式なシーンにも略称を使うのは世界的にも珍しいでしょう。

ハンカチの種類や柄に関する英語表現

生地や柄など、ハンカチに関する単語を紹介します。例文も交えていますので、使い方や単語の持つ雰囲気なども感じ取ってください。

  • Linen handkerchief 麻のハンカチ
  • Silk handkerchief 絹のハンカチ
  • Towel handkerchief タオルハンカチ
  • Lace handkerchief レースのハンカチ

レースとは手芸方法の1つで、1本または何本かの糸を用い、すかし模様の布状にしたもののことです。レースで縁取ったハンカチは女性らしさや高級感を演出し、世界的にも人気が高い商品です。

競争を意味する“レース”は Race と表記します。頭文字のスペルが異なりますので注意しましょう。

  • Embroidery 刺繍

例)My handkerchief has my initials embroidered on it. 私のハンカチにはイニシャルの刺繍があります。

例)My grandmother is very good at embroidery. 私の祖母は刺繍がとても得意です。

  • Pattern 柄、模様

例)Cat pattern 猫の柄

例)I love the pattern on this handkerchief! このハンカチの柄とっても素敵!

  • Plain 無地
  • Stripe 縞模様
  • Polka dots 水玉模様
  • Gingham ギンガムチェック
  • Floral designs 花柄
暗い反射面の上に置かれた、青と白の幾何学模様が描かれた開いたクリネックスの箱から、手がティッシュを取り出します。 日本語では、このシーンはシンプルさと優雅さを反映しています。

ティッシュは英語で「Tissue」

お出かけの際に持ち歩くティッシュは、英語でも Tissue と表現します。ただし、発音は日本語のティッシュとは大きく異なるため、普段の感覚で「ティッシュ」と言っても伝わらないので注意しましょう。

発音記号は「tíʃuː」で、カタカナにすると「ティシュウー」に近く、最後の sue をしっかりと発音するイメージを持ちましょう。

Do you have any tissues?

ティッシュを持ってたりしますか?

May I have a tissue, please?

ティッシュを1枚とってください。

I forgot to buy tissues.

ティッシュを買うのを忘れました。

衛生紙製品と外科・医療器具の製造・販売を行っているアメリカの大手企業 Kimberly-Clark Corporation から販売された Kleenex(クリネックス)という名前のティッシュは、日本でも非常に有名です。

アメリカでは、このクリネックスのボックスティッシュがあまりにも有名で、ティッシュのことを Kleenex と呼ぶことがあります。

Could you get me a Kleenex?

ティッシュ取ってくれる?

Blow your nose with a Kleenex.

ティッシュで鼻をかんだ。

このように、有名な商品名がそのジャンルの一般名称として使われるケースは他にもあり、Band Aid(正式には Adhesive bandage:絆創膏)や、Post it(正式には Sticky note:付箋)などが有名です。

ティッシュに関する英語表現

種類や使い方など、ティッシュに関する単語を紹介します。例文や解説も交えていますので、使い方や単語の持つ雰囲気なども感じ取ってください。

  • Box tissues 箱ティッシュ
  • Pocket tissue ポケットティッシュ
  • Wet Wipes ウェットティッシュ
  • Hand wipes お手拭き

このように、湿っているタイプの使い捨て紙は、英語でティッシュとは表現しません。Wipes Towel の方が適しているでしょう。

  • Print tissue paper プリント付きティッシュ

日本では、子ども用のポケットティッシュにアニメのキャラクターのイラストが薄くプリントされたものが人気です。しかし、海外ではあまりそのような商品は有名ではありません。

プリントティッシュというと、ペーパーナプキンのような大判で少し厚手のものがイメージされてしまい、鼻をかんだりする薄いティッシュにイラストが描かれているものはほとんどありません。

  • Blow+人+nose 鼻をかむ

Tissueを使って鼻水を除去する行為は「Blow」で表現します。

例)You need to blow your nose. 鼻をかみなさい。

例)He’s blowing his nose. 彼は鼻をかんでいる。

黒い背景に、リボンと小さなハートが描かれた丸いタグが付いた緑のギフトボックスが置かれ、洗練された上品な雰囲気を醸し出しています。

会話

佐藤さん(Mr. Sato)がイギリス人のミルズさん(Mrs. Mills)にハンカチをプレゼントしたようです、会話をみてみましょう。

Mr. Sato:This is a thank you present for you, Mrs. Mills. Because you always teach me interest things about London.

ミルズさん、こちらはあなたへのお礼のプレゼントです。いつもロンドンについて興味深いことを教えてくれますから。

Mrs. Mills:Oh, thank you very much. What a wonderful hanky!

あら、ありがとうございます。なんて素敵なハンカチなの!

Mr. Sato:The background pattern is Japanese traditional checkered pattern. This pattern is used in Tokyo Olympic mark.

背景のパターンは日本の伝統的な市松模様です。このパターンは東京オリンピックのマークにも使われています。

Mrs. Mills:Oh, I got it, that’s right. I may decorate it on the wall. This is too beautiful to blow my nose.

あぁ、なるほど、わかりました。これは壁に飾ろうかしら。鼻をかむにはきれいすぎるわ。

Mr. Sato:Now, I got use to blowing nose with handkerchief. But when I saw it at the first time, I felt a bit disgusting.

今はハンカチで鼻をかむことには慣れました。でも初めてそれを見たとき、少し気持ち悪いと思いました。

Mrs. Mills:We have no habit to blowing nose with papers.  Throwing away papers each time looks not ecological for me.

私達は紙で鼻をかむ習慣がありません。紙を毎回捨てるにはエコロジーではないと私は思います。

Mr. Sato:It is hard to get the right answer in different habit.

習慣が違うことについて正しい答えを見つけるのは、難しいですね。

Mrs. Mills:Anyway, thank you for the present, Mr. Sato. I really love this pattern.

いずれにしても、プレゼントありがとう、佐藤さん。このパターン本当に大好きだわ。

Mr. Sato:I’m glad to hear that.

そう言っていただいて良かったです。

ポイント

会話で出てきた単語や言い回しをみてみましょう。

Thank you present お礼のプレゼント

名詞の前に”Thank you”とつける事で「お礼の」という意味になります。

Checkered pattern 市松模様

一般的には「格子柄」となりますが、会話では”Japanese traditional”「日本の伝統的な」とあるので、「市松模様」と訳すと良いでしょう。Japanese check pattern と表現するのもおすすめです。

市松模様についての英語説明は、以下の例文を参考にしてください。

It is a pattern of squares and rectangles arranged in a grid pattern.

正方形や長方形を格子状に並べた柄のことです。

In Japanese, it is called “Ichimatu pattern”.

日本語では「いちまつもよう」と呼びます。

It would be a good gift with a wish for business expansion or prosperity of descendants.

事業拡大や子孫繁栄などの願いを込めたプレゼントに向いています。

Disgusting 気持ち悪い

とても強い嫌悪感を表す表現なので、使う際には注意が必要な単語です。人や物事に対して幅広く使える単語ではありますが、言い方や相手との関係性など十分な配慮をもって使ってください。

もう少しライトなニュアンスで不快な気持ちを表現したい場合には、Gross Yucky といった単語があります。

Habit 習慣

Habit は個人や集団が繰り返し行う行動や、慣れ親しんだ行いを意味します。

癖と訳され、ネガティブな意味で使われることも多い単語ですが、今回のように習慣・風習といったニュアンスで使われることも多いと覚えておきましょう。Custom Routine と置き換えても良いです。

Get use to 慣れる

日常会話でもビジネスシーンでも非常によく使われる言い回しです。Get used to something の形で使われるのが一般的です。

例)Are you getting used to your new job? 新しい仕事には慣れましたか?

例)I got used to waking up at 6 o’clock. 朝6時に起きることにはすっかり慣れました。

色とりどりの模様の布がきれいに折りたたまれて並べられており、それぞれに英語と現地語の両方で書かれたタグが付いています。

日本のハンカチと柄

日本のハンカチはきれいな物も多く、海外でもとても喜ばれます。特に日本の伝統的な柄がデザインされたハンカチは、お土産として高い人気をほこります。

日本の伝統的な柄と、その意味について英語で説明してみましょう。

麻の葉柄(Hemp leaf Pattern

Hemp leaves are believed to have the power to ward off evil spirits.

麻の葉には邪気を払う力があると信じられています。

It has been popular for a long time as an auspicious pattern with the effect of amulet.

魔よけ効果のある縁起の良い柄として、古くから親しまれてきました。

The hemp plant has a very strong vitality.

麻は、とても生命力にあふれる植物です。

It is used for the pattern of kimonos for babies and children with prayers for healthy growth.

健やかな成長への祈りを込めて、赤ちゃんや子供の着物の柄に用いられます。

In the anime Demon Slayer, a character named Nezuko wears this pattern kimono.

アニメ「鬼滅の刃」では、ネズコというキャラクターがこの柄の着物を着ています。

七宝柄(Shippou Pattern

This is called Shippou pattern, and in kanji it is written as “Seven Treasures”.

これは七宝柄と言って、漢字では「七つの宝の柄」と書きます。

This pattern looks like a circle that is forever chained and connected, and it is a very auspicious.

この柄は円形が永遠に連鎖し繋がっているように見え、とても縁起が良いです。

It has the meaning of prosperity, good relations, and harmony of descendants.

子孫の繁栄、良縁、円満といった意味が込められています。

The central part looks like a glowing star. In addition, the part where the circles overlap looks like a flower.

中央部は光る星のように見えます。また、円が重なっている部分は、花のように見えます。

亀甲模様(Hexagonal pattern

In Japan, turtles have long been loved as very auspicious creatures.

日本では、カメは非常に縁起の良い生き物として古くから愛されています。

This hexagon signifies the shell of a turtle.

この六角形は、亀の甲羅を意味しています。

The turtle is a symbol of longevity and health.

亀は、長寿や健康の象徴的存在です。

Write turtle shell in kanji and read “Kippou”.

漢字で亀の甲羅と書いて「キッポウ」と読みます。

老松文様(Pine pattern)

In Japan, pine is known as a plant that gives a rich and auspicious impression.

日本では、松は豊かでおめでたい印象を与える植物として知られています。

A magnificent pine tree is a good luck charm that hope good luck and brings good fortune.

立派な松の木は、運を開き福を招く縁起物です。

On New Year’s Day, it is customary to decorate pine trees for good luck in the year.

元旦には、その年の幸運を祈って松の木を飾る習慣があります。

黄色いシャツを着た女性が、緑の背景にある公園の屋外に立って、鼻にティッシュを当てながら英語の教科書を勉強している。

ハンカチの使い方

日本では、ハンカチは水気や汚れをふき取るために使われます。汗を拭く・手を拭く・口の周りを拭うといったシーンで活躍しますね。ほかにも、傷口を保護する・濡らして頭や首にあてるといった使い方をしたことがある人も多いでしょう。

ハンカチの使い方も、国や地域によって習慣の違いがあります。

「イギリスではハンカチで鼻水をかむ」というのは非常に有名な話で、実際に目にするとカルチャーショックで驚きを隠せないという日本人も少なくありません。

プレゼントした新品のハンカチで鼻をかまれ、クシャっとたたまれてポケットにしまわれると、なんだか悲しい気持ちになってしまいそうです。

しかしイギリス人全員がハンカチで鼻をかむわけではありません。基本的に女性はハンカチよりも、ティッシュで鼻をかむ人も多くいます。

しかしこのティッシュも、先ほどの会話でミルズさんが言っている通り、1回かんで捨てる事はしません。イギリスのティッシュは4枚重ねで厚くそして硬く、まるでテーブルナプキンのようなものです。

地球環境への配慮という気持ちはもちろんですが、「ハンカチで鼻をかむことが普通」「ティッシュを使う場合でも1回では捨てない」というのが習慣になっているのでしょう。

海外の映画やドラマの中には、ハンカチで鼻をかむシーンが登場するものもあります。つい、露骨に嫌な顔をしてしまいそうになりますが、そこは習慣の違いとして受け入れる必要があります。

まとめ

ハンカチで鼻水を拭く行為は、そういった文化のない私たちからするとかなり衝撃的に映ります。こればかりは習慣の違いの為、見ないふりをするか我慢するかしかないのでしょう。

海外との文化交流はことばだけでなく習慣の違いも克服しなければなりませんね。

それではまた、See you!

関連リンク

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