長いフライトを終え、入国審査も無事に通過。あとはスーツケースを受け取って外に出るだけ……のはずが、最後に立ちはだかるのが税関(Customs)です。制服の職員に何か聞かれたらどうしよう、と足取りが重くなる人は少なくありません。
実のところ、税関で交わされる英語はほんの数種類しかありません。パスポートを差し出しながらの「はいどうぞ」、「申告するものはありますか?」への答え、そして「かばんの中身は何ですか?」への一言。この三つが言えれば、ほとんどの場面は通過できます。
この記事では、税関のカウンターで実際に飛んでくる質問と答え方を会話の形でたどりながら、日本語の「どうぞ」に対応する英語の使い分け、日本のお土産の説明の仕方、否定疑問文でつまずかない答え方まで、順を追って整理していきます。読み終えたときには「聞かれる内容が決まっている」という安心感が手に入るはずです。旅行のたびに使う表現なので、腰を据えて学びたい方は英語教室のような場で口を動かす練習を重ねるのも有効です。
まずは、税関のカウンターでどんなやりとりが交わされるのか。全体の流れを一度眺めてみましょう。
- 税関の英語は「型」で決まっている
- 会話に出てきた語句を一つずつ確認する
- 「はいどうぞ」を英語で言い分ける
- 税関の役割と通過までの流れ
- 税関で頻出する質問と答え方
- Do you have anything to declare?(何か申告するものはありますか?)
- What's in your bag? / What's in your suitcase?(中身は何ですか?)
- Can you open your suitcase, please?(スーツケースを開けてもらえますか?)
- Did you pack your bags yourself?(荷造りは自分でしましたか?)
- Are you carrying any food, alcohol, or tobacco?(食品、酒、たばこはお持ちですか?)
- How much money do you have?(現金はいくらお持ちですか?)
- Is this for personal use or for sale?(個人用ですか、販売用ですか?)
- May I check your bag?(荷物を確認してもよいですか?)
- 日本のお土産・食品を英語で説明する
- 否定疑問への Yes / No で失敗しないために
- 申告が必要になりやすい品目
- 荷物検査に呼ばれたときの受け答え
- 帰りの出国と日本への持ち込みも忘れずに
- 覚えておきたい税関の単語
- 聞き取りと発音を短期間で慣らす練習法
- 出発前1週間の準備プラン
- よくある質問
- 税関を抜ける最後のひと押し
税関の英語は「型」で決まっている
- 税関の会話は定型質問の組み合わせで、覚える表現は10個前後で足りる
- 職員は「短く・事実だけ」の返答を求めており、流暢さは求められていない
- やりとり全体をひと続きで頭に入れると、質問の順番が予測できるようになる
税関の英会話でまず知っておきたいのは、やりとりが完全にパターン化されているという事実です。職員の側も一日に何百人と対応するため、聞く内容はほぼ固定されています。
理由は税関の目的にあります。持ち込み禁止品が入っていないか、課税対象の品物を申告しているか、危険物や密輸に関与していないか。確認したいのはこの三点だけなので、質問も自然と同じ形に収束します。
具体的にどう進むのか、空港到着から税関を抜けるまでの会話を通しで見てみます。役割は「税関職員(Customs officer)」と「旅行者(Traveler)」です。
- 場面設定
- A traveler arrives at an international airport. After the immigration clearance, she goes to the Customs.
(旅行者が国際空港に到着。入国審査を終え、税関検査へ進みます。) - 会話
- Officer: Next, please. May I see your passport and Customs Declaration?
Traveler: Here you are.
Officer: Do you have anything to declare?
Traveler: No, I have nothing to declare.
Officer: How much money do you have?
Traveler: I have five hundred dollars and fifty thousand yen.
Officer: What’s in your suitcase?
Traveler: Well, some clothes, books and private items.
Officer: Open your suitcase and show me inside, please?
Traveler: Sure.
Officer: Okay. Have a nice trip.
Traveler: Thank you, I will. - 日本語訳
- 職員:次の方どうぞ。パスポートと税関申告書を拝見します。
旅行者:はい、どうぞ。
職員:何か申告するものはありますか?
旅行者:いいえ、何も申告するものはありません。
職員:お金はいくら所持していますか?
旅行者:500ドルと5万円持っています。
職員:スーツケースの中には何が入っていますか?
旅行者:ええと、洋服、本、それに私物です。
職員:スーツケースを開けて、中を見せていただけますか?
旅行者:はい。
職員:結構です。良いご旅行を。
旅行者:ありがとう。そうします。 - 使う場面
- 申告するものがないにもかかわらず、抜き打ちで荷物を開けるよう求められた場合の典型的な流れです。赤レーンで申告する場合も、前半のやりとりはほぼ同じです。
- 注意点
- 返答はすべて短文です。長く説明しようとすると文が崩れ、かえって聞き返される回数が増えます。単語を並べるだけでも十分に通じます。
- 発音・ニュアンス
- 職員の言葉は早口で語尾が弱まります。anything to declare は「エニシン・トゥ・ディクレア」ではなく「エニシントゥディクレア」とひと塊で流れてくると心得ておくと、聞き取りの精度が上がります。
最後の Thank you, I will. も見逃せない一言です。Have a nice trip.(よい旅を)に対して I will と返すのは「そうします=よい旅にします」という気持ちの表れで、Thank you. だけで終えるより会話がなめらかに締まります。
全体像がつかめたところで、この会話に登場した語句を一つずつ確かめていきましょう。意味を知っているだけで、聞き取りの手がかりが増えます。
会話に出てきた語句を一つずつ確認する
- Customs は常に複数形のsが付き、単数扱いで用いる
- declare(申告する)と declaration(申告書)はセットで覚える
- arrive at と arrive in、私物を表す三つの言い方など、細部の使い分けを押さえる
語句の理解は、そのまま聞き取りの下支えになります。知っている単語が一つ耳に残れば、そこから質問全体の意図を推測できるためです。
場所と手続きに関わる語句
- arrive at ~:「~に到着する」。空港や駅など地点として捉える場所には at を使います。国や広い都市には arrive in が自然です(arrive in the U.S.)。
- immigration clearance:「入国審査」。単に immigration、あるいは passport control とも呼ばれます。clearance は「通過の許可が下りること」。
- Customs:「税関」。常に複数形の s が付き、これで単数扱いです。custom(習慣)と混同しないよう注意してください。
- Customs officer / Customs staff:「税関職員」。どちらも使われますが、掲示や案内文では officer が多く見られます。
- Customs Declaration:「税関申告書」。機内で配られる用紙で、declaration form とも言います。
- baggage claim:「手荷物受取所」。税関はこの先にあります。
やりとりの中身に関わる語句
- Here you are.:「はいどうぞ」。何かを相手に差し出すときの定番表現です。
- anything:「何か」。疑問文の中で「何かしら」を表します。
- declare:「申告する」。名詞形は declaration。
- nothing to declare:「申告するものは何もない」。空港の緑レーンの表示にも使われています。
- fifty thousand yen:「5万円」。thousand は複数形にせず、five hundred dollars と同じ形で数えます。
- private items:「私物」。personal belongings、personal effects も同じ意味で使えます。
- inside:「内部、中身」。show me inside で「中を見せてください」。
- trip:「旅行」。Have a nice trip. は「よいご旅行を」の定型句です。
とりわけdeclare という動詞は、税関のあらゆる場面で顔を出します。掲示板の Nothing to Declare、職員の Anything to declare?、申告書の見出し。この一語を確実に聞き分けられるだけで、自分が何を問われているのか判断できます。

語句の土台ができたところで、日本人がもっとも迷いやすい「はいどうぞ」の言い分けに進みます。ここは知らないまま使うと、場面によって不自然に響くところです。
「はいどうぞ」を英語で言い分ける
- 物を渡すなら Here you are. / Here you go. / There you go.
- 順番を譲るなら After you. / Go ahead.、許可を与えるなら Sure, go ahead. / Certainly.
- 迷ったときは Here you are. を選べば公的な場面でも失礼にならない
日本語の「はいどうぞ」を英語に置き換えるときは、場面ごとに表現が分かれると考えてください。一語で全部を担う万能表現は英語にありません。
日本語の「どうぞ」は、物を渡す、順番を譲る、許可を出す、案内する、と幅広く働きます。英語ではその働きごとに別のフレーズが用意されているため、対応関係を一度整理しておくと迷いが消えます。
物を差し出すときは Here you are / Here you go
- フレーズ
- Here you are.
- 日本語訳
- はい、どうぞ。/こちらです。
- 使う場面
- パスポート、申告書、搭乗券、身分証などを手渡すとき。レストランでメニューを渡されたときの受け答えにも使えます。
A: May I see your ID, please?(身分証を確認させていただけますか?)
B: Here you are.(はい、こちらです。) - 注意点
- 渡す動作を伴わない場面では使えません。順番を譲る意味の「どうぞ」に Here you are. を当てると意味が通じず、相手は何か受け取るものを探してしまいます。
- 発音・ニュアンス
- 「ヒア・ユー・アー」と区切らず「ヒアユア(hiər-ju-ər)」とひと息で。you と are がつながって弱く流れるのが自然です。相手が職員や店員の場合、日本語の「こちらです」に近い丁寧な響きになります。
Here you go. はややカジュアルな響きで、友人や家族との会話でよく耳にします。とはいえ Here you are. が堅すぎて日常で使えないわけではありません。どちらか迷ったら Here you are. を選んでおけば、税関のような公的な場面でもカフェでも無理なく通ります。
There you go も同じ働きをする
- フレーズ
- There you go.
- 日本語訳
- はいどうぞ。/これでお願いします。
- 使う場面
- 支払いでお札やカードを差し出すときなど、相手が求めているものを手渡す場面。
A: Your total comes out to $33.15.(お会計は33ドル15セントです。)
B: There you go.(これでお願いします。) - 注意点
- There you go. には「その調子」「ほらね、言ったとおり」という別の意味もあります。渡す動作がない場面で使うと、励ましや皮肉に受け取られることがあります。
- 発音・ニュアンス
- 「ゼアユゴウ」と軽く。there にわずかな強めを置き、go を下げ調子で終えると、渡す動作を伴う「はいどうぞ」に聞こえます。
贈り物には This is for you
お土産やプレゼント、相手のために用意した書類を渡すなら This is for you.(これはあなたに)が自然です。Here you are. は「求められたものを渡す」表現なので、贈り物には少し噛み合いません。
B: Thank you! It’s beautiful!(ありがとう、きれい!)
順番を譲るなら After you / Go ahead
- フレーズ
- After you. / Go ahead.
- 日本語訳
- お先にどうぞ。
- 使う場面
- エレベーター、搭乗ゲート、入国審査の列など、人の流れが交錯する場所。
A: Wow… It’s so crowded here!(うわ、すごい混雑。)
B: Go ahead.(お先にどうぞ。) - 注意点
- 席を譲るときは Please have this seat.(どうぞお座りください)が定番です。Please sit down. は「座りなさい」と命令に近く響くため避けるのが無難です。
- 発音・ニュアンス
- After you. は「あなたの後に私が行きます」という含みがあり、ややきちんとした印象。Go ahead. は少しカジュアルで、軽い手振りを添えると伝わりやすくなります。
許可を与える「どうぞ」
相手が「~してよいですか」と尋ねてきたときの「はい、どうぞ」には、次のような選択肢があります。
- Yes, please.(はい、どうぞ)… Yes, please do. の短縮形
- Of course.(もちろん、いいですよ)
- Sure, go ahead.(もちろん、どうぞどうぞ)
- Certainly.(かしこまりました/もちろんです)
B: Sure, go ahead.(もちろん、どうぞ。)
Of course. には「当然だ」という強めの響きが出ることがあるため、上司や取引先には Certainly. のほうが収まりのよい場面もあります。Certainly. は Sure. を丁寧にした言い方で、ホテルや店の接客でも頻繁に使われます。
準備が整ったときと案内するとき
「いつでもどうぞ」なら Anytime. や Whenever you’re ready.、「こちらへどうぞ」なら This way, please. や Please come this way. が便利です。
税関でも、職員が別室や検査台へ誘導するときに This way, please. と言うことがあります。慌てず付いていけば問題ありません。
順番を譲る場面で Here you are. と言ってしまう誤用は非常によく起こります。「どうぞ」を一律に Here you are. と暗記していると、エレベーターの前で相手が戸惑うことになります。渡すものがあるか、ないか。この一点で使い分けてください。
フレーズの引き出しが揃ったところで、そもそも税関がどんな場所で、どういう順番で通過するのかを押さえておきましょう。流れが分かれば、緊張の正体が「知らないこと」だったと気づけます。
税関の役割と通過までの流れ
- 税関の目的は禁止品の遮断、危険物・密輸の防止、関税の徴収の三つ
- 申告なしは緑レーン、申告ありは赤レーンへ進むのが基本
- 申告品がなくても抜き打ち検査に呼ばれることはあり、疑われているわけではない
税関は国境を越えるための最後のチェックポイントです。ここを通過すれば、あとは到着ロビーへ出るだけになります。
持ち物を確認する理由は三つに整理できます。持ち込みが禁止されている品物を国内に入れないこと、危険物や密輸を防ぐこと、そして課税対象の品物を申告させて関税を徴収することです。旅行者を疑うためではなく、ルールを確認するための場だと考えると気持ちが落ち着きます。
手続きの流れはどの国でも似ています。まず機内または到着ロビーで税関申告書に記入し、入国審査(immigration)を通過。手荷物受取所(baggage claim)でスーツケースを受け取ってから、申告の有無に応じてレーンを選びます。
多くの空港では、申告するものがない人は緑のレーン(Nothing to Declare)、申告品がある人は赤のレーン(Goods to Declare)へ進みます。緑のレーンはそのまま到着ロビーへつながっており、実際には職員と一言も交わさずに外へ出られることも珍しくありません。
赤のレーンではブースで申告内容を伝え、必要に応じて荷物を開けて見せます。申告そのものは悪いことではなく、正しく手続きを踏んでいる証しです。課税されても、多くの場合はその場で支払って終わります。
ただし、申告品がなくても抜き打ちで検査に呼ばれることはあります。声をかけられたからといって疑われているとは限らないので、落ち着いて指示に従いましょう。冒頭の会話も、申告するものはないと答えたうえでスーツケースを開けるよう求められる展開でした。
では、そこで実際にどんな質問が飛んでくるのでしょうか。頻出パターンを、答え方とセットで見ていきます。
税関で頻出する質問と答え方
- 質問は8パターン程度に収まり、キーワードを拾えば意図が分かる
- 返答は完全な文でなくてもよく、単語を並べるだけで通じる
- 迷ったら見せて Is this okay? と確認するのが、隠すより安全
税関の質問は、キーワードを一つ聞き取れば意図が読める作りになっています。declare、bag、open、food、money、yourself。この六つが手がかりです。
丸ごと暗記するのではなく、「この単語が聞こえたらこう答える」という反応の型を作っておくほうが実戦で役立ちます。ひとつずつ確認しましょう。
Do you have anything to declare?(何か申告するものはありますか?)
- フレーズ
- No, nothing to declare. / Yes, I have some snacks for souvenirs.
- 日本語訳
- いいえ、申告するものはありません。/はい、お土産のお菓子があります。
- 使う場面
- 税関でもっとも高い頻度で聞かれる質問への返答。申告品があるときは Yes, I do. と答えてから品名を続けます。
- 注意点
- 「たぶん大丈夫だろう」と黙って通ると、後で発覚したときに没収や罰金につながります。判断に迷う品物は申告側に寄せるほうが安全です。
- 発音・ニュアンス
- declare は「ディクレア」で第2音節を強く。nothing to declare は「ナッシントゥディクレア」と続けて言うと自然です。
What’s in your bag? / What’s in your suitcase?(中身は何ですか?)
- フレーズ
- Just clothes and snacks. / Some clothes, books and private items.
- 日本語訳
- 服とお菓子だけです。/洋服、本、それに私物です。
- 使う場面
- 抜き打ち検査で中身をたずねられたとき。主なものを二つ三つ並べれば足ります。
- 注意点
- 全部を列挙しようとして詰まる必要はありません。うまく言えなければ、中身を見せながら指差して説明しても差し支えありません。
- 発音・ニュアンス
- What’s in your bag? は「ワッツィニョアバッグ」と一気に流れます。in your が「イニョア」になる点を耳に入れておくと聞き取りやすくなります。
Can you open your suitcase, please?(スーツケースを開けてもらえますか?)
- フレーズ
- Sure. Just a moment.
- 日本語訳
- はい。少しお待ちください。
- 使う場面
- open という語が聞こえたら開ける合図です。鍵やダイヤルを操作する間の時間稼ぎに Just a moment. が使えます。
- 注意点
- 鍵付きのスーツケースは、この場面で慌てないよう鍵やダイヤル番号をすぐ出せるようにしておきます。開かずに手間取ると、待ち時間が長引くだけです。
- 発音・ニュアンス
- Sure. は「シュア」を短く。語尾を上げると疑問のように響くので、平らに下げて言うと落ち着いた印象になります。
Did you pack your bags yourself?(荷造りは自分でしましたか?)
- フレーズ
- Yes, I did. / No, my family helped me.
- 日本語訳
- はい、自分でしました。/いいえ、家族が手伝いました。
- 使う場面
- 第三者に危険物を入れられていないかを確かめる質問です。保安検査でも同じ問いが出ます。
- 注意点
- 他人から預かった荷物や、頼まれて運ぶ品物がある場合は正直に伝えます。中身を知らないまま運ぶことは、それ自体がリスクです。
- 発音・ニュアンス
- yourself の「self」がはっきり残るので、この語尾を目印にすると質問を判別しやすくなります。
Are you carrying any food, alcohol, or tobacco?(食品、酒、たばこはお持ちですか?)
- フレーズ
- No, I’m not. / Yes, I have some snacks. Is this okay?
- 日本語訳
- いいえ、持っていません。/はい、お菓子があります。これは大丈夫ですか?
- 使う場面
- food、alcohol、tobacco はいずれも持ち込みに制限がかかりやすい品目です。持っている場合は見せて確認を取ります。
- 注意点
- 少量でもごまかさないこと。Is this okay? のひと言を添えるだけで、後の没収や罰金を避けられる可能性が高まります。
- 発音・ニュアンス
- tobacco は「トバコ」ではなく「タバコウ」で第2音節に強めを置きます。alcohol は「アルコホール」より「アルコホル」に近い音です。
How much money do you have?(現金はいくらお持ちですか?)
- フレーズ
- I have five hundred dollars and fifty thousand yen. / No, I’m not carrying that much.
- 日本語訳
- 500ドルと5万円持っています。/いいえ、そんなに持っていません。
- 使う場面
- Are you carrying more than $10,000? という形でも聞かれます。金額は素直に答えます。
- 注意点
- 米国では合計1万ドル相当を超える現金や小切手を持ち込む場合に申告が求められます。家族旅行では合計額で判断される点にも気をつけてください。
- 発音・ニュアンス
- hundred も thousand も複数形にしません。five hundreds とは言わないので、数の言い方は声に出して固めておきましょう。
Is this for personal use or for sale?(個人用ですか、販売用ですか?)
- フレーズ
- It’s for personal use. / They’re gifts for my friends.
- 日本語訳
- 個人用です。/友人へのお土産です。
- 使う場面
- 同じ品物をまとめて持っているときに問われます。土産物を大量に買った帰り道は特に出やすい質問です。
- 注意点
- 商売目的と見なされると課税されることがあります。数量が多いときは、あらかじめ配る相手の人数を英語で言えるようにしておくと説明が早く済みます。
- 発音・ニュアンス
- personal use は「パーソナルユース」。use が名詞なので語尾は濁らず「ユース」と発音します。
May I check your bag?(荷物を確認してもよいですか?)
Of course.(もちろんです)や Sure.(はい)と答え、指示に従えば問題ありません。断る理由も、断る権利を主張する意味も特にない場面です。
ここまでの質問はどれも短い返答で済みました。次に、日本人旅行者が最も言葉に詰まりやすい場面へ進みます。お土産の食品を説明する場面です。

日本のお土産・食品を英語で説明する
- 職員は日本の食品を知らない前提で、原料と加工状態を伝える
- 「肉・魚・卵が入っていないか」「密封されているか」が確認の焦点
- 品名と原料の英語を渡航前にメモしておくと、その場で見せるだけで済む
日本の食品を説明するときは、何から作られ、どう加工されているかの二点を言えれば十分です。商品名を英語にしても、職員には情報が伝わりません。
検疫の関心は、動物由来の成分が含まれているか、生の農産物ではないか、密封されているかに向いています。だからこそ原料と状態を伝えるのが最短ルートになります。
まずは品名の英語です。よくお土産に選ばれるものを挙げておきます。
- ふりかけ:rice seasoning
- 漬物:Japanese pickles
- 鰹節:dried bonito flakes
- 味噌:soybean paste
- 梅干し:pickled plums
- せんべい:rice crackers
- 抹茶:powdered green tea
- インスタントラーメン:instant noodles
- レトルト食品:retort-pouch food / pre-cooked food in a sealed pouch
- カップ麺のスープ(肉エキス入り):soup containing meat extract
たくあんを持ち込む場合のやりとりは、たとえば次のように進みます。
- 会話
- Officer: Do you have anything to declare?
Traveler: Yes, I have Japanese pickles for souvenirs.
Officer: What are the ingredients of the pickles?
Traveler: It’s a Japanese radish.
Officer: No fish, no meat and no egg?
Traveler: No. It’s vegetable only and vacuum-packed.
Officer: OK. Enjoy your stay.
Traveler: Thank you. - 日本語訳
- 職員:何か申告するものはありますか?
旅行者:はい、お土産用の漬物を持っています。
職員:原料は何ですか?
旅行者:大根です。
職員:魚や肉、卵は入っていませんか?
旅行者:入っていません。野菜だけの真空パックです。
職員:わかりました。滞在を楽しんで。
旅行者:ありがとうございます。 - 使う場面
- 加工食品を申告し、原料を確認されたとき。ingredients(原料)という語が聞こえたら、材料名を答える流れです。
- 注意点
- No fish, no meat and no egg? のような否定形の確認に Yes. と答えると「入っています」の意味になります。次章で詳しく扱う、最も誤解を招きやすい箇所です。
- 発音・ニュアンス
- ingredients は「イングリーディエンツ」で第2音節に強め。vacuum-packed は「バキューム」ではなく「ヴァキュムパックト」と短く言うと通じやすくなります。
原料を説明するときに使える言い方をいくつか用意しておくと心強いです。
- It’s made from soybeans.(大豆から作られています)
- It contains no meat.(肉は含まれていません)
- It’s sealed and unopened.(未開封の密封品です)
- It’s dried seaweed.(乾燥した海藻です)
- It’s just rice and salt.(米と塩だけです)
- It’s a factory-made product.(工場で製造された製品です)
この会話でつまずきやすいのは、実は英単語ではありません。答え方の理屈です。次の章で、日本人が最も間違えやすい一点を押さえておきましょう。
否定疑問への Yes / No で失敗しないために
- 英語のYes/Noは質問の形ではなく「事実」で決まる
- 入っていなければNo、入っていればYes。日本語の「はい」に引きずられない
- 不安なら Yes/No を避け、事実そのものを短く述べるのが安全策
英語のYes/Noは、質問の形ではなく事実に従って決まります。ここが日本語と決定的に違う点です。
日本語では相手の発言に同意するかどうかで「はい・いいえ」を選びます。「入っていませんね?」と聞かれたら「はい、入っていません」と答えるのが自然です。英語はこの発想を取りません。
No fish, no meat and no egg?(魚や肉、卵は入っていませんね?)と聞かれ、実際に入っていないのなら答えは No. です。ここで Yes. と言えば「入っています」と受け取られ、その国の禁止品目に該当すれば没収、場合によっては罰金という展開になりかねません。
You don’t have any meat products, right?(肉製品はお持ちでないですね?)に「はい、持っていません」の意味で Yes. と答えるのは典型的な誤りです。持っていなければ No, I don’t. が正解。日本語の受け答えを頭からいったん切り離して覚えてください。
どうしても迷うときは、Yes/No を使わずに事実を述べる手があります。No meat.(肉はありません)、Only vegetables.(野菜だけです)、I have some snacks.(お菓子を持っています)。短い名詞句でも、税関では十分に機能します。
練習として、次の三つに口頭で答えてみてください。答えはすべて「持っていない」場合を想定します。
- You’re not carrying any fresh fruit, are you? → No, I’m not.
- Don’t you have any plants or seeds? → No, I don’t.
- No dairy products in your bag? → No, none.
答え方が固まったら、次は「そもそも何を申告すべきか」です。品目の傾向を知っておけば、荷造りの段階で危ない橋を渡らずに済みます。
申告が必要になりやすい品目
- 生鮮食品・農産物、酒とたばこ、現金、医薬品が要注意の四本柱
- 基準は国ごとに異なるため、渡航先の税関当局の案内で確認する
- 処方薬は元のラベル付き容器のまま携帯するのが基本
申告が必要になりやすい品目には共通の傾向があります。自己判断せず公式の案内で確かめることが、荷造り段階での最大の防御になります。
生鮮食品と農産物
肉、果物、野菜、乳製品、種子、植物などは検疫の対象になりやすい代表格です。真空パックのハムやビーフジャーキー、肉エキス入りのスープなども、多くの国で持ち込みが制限されています。
酒とたばこ
免税範囲(duty-free allowance)を超えると課税されます。範囲は国ごとに違うため、渡航先の税関当局の案内を確認しておきましょう。
現金・小切手
一定額を超える場合は申告義務があります。米国では合計1万ドル相当が目安で、家族の分を合算して判断される点に注意してください。
医薬品
処方薬は英文の処方箋や医師の英文診断書を用意しておくと説明がスムーズです。米国疾病対策センターも、薬は元のラベルが付いた容器のまま携帯するよう案内しています。
Travelers should always keep medications in their original, labeled containers.(旅行者は常に、元のラベルの付いた容器のまま薬を保管してください。)
酔い止め、胃薬、風邪薬、漢方薬なども国によって成分が規制対象になりえます。詰め替え容器に移さず、箱ごと機内持ち込みの手荷物に入れておくのが安全です。
偽ブランド品や規制物質
言うまでもなく持ち込み禁止です。知らずに購入したコピー商品でも没収されます。
「お土産だから大丈夫だろう」という自己判断がもっとも危険です。検疫が厳しいとされる国では、申告漏れによる没収や罰金は珍しい話ではありません。食品や酒類は、お土産を選ぶ段階で避けておくとトラブルの芽を摘めます。
品目の知識が入ったところで、実際に検査台へ呼ばれたときの振る舞いを確認しておきましょう。ここでの落ち着きが、通過までの時間を大きく左右します。
荷物検査に呼ばれたときの受け答え
- 鍵を開けて職員が見やすい状態にし、質問には短く事実だけを答える
- 聞き取れないときは黙らず、聞き返すフレーズを口に出す
- 分からないまま Yes. と答えるのは避ける。翻訳アプリの活用も有効
検査台に呼ばれたら、聞き返すフレーズを持っているかどうかで体験が変わります。沈黙が一番やりとりを長引かせます。
職員が求めているのは協力的な態度と正確な情報だけです。まずスーツケースの鍵を開け、職員が見やすいようにします。慌てて自分から中身をかき回す必要はありません。
聞き取れなかったときに使えるフレーズを並べておきます。どれも一言で状況を伝えられます。
- Sorry, could you say that again?(すみません、もう一度お願いできますか。)
- Could you speak more slowly, please?(もう少しゆっくり話していただけますか。)
- Sorry, I don’t understand. Do you have a Japanese interpreter?(すみません、わかりません。日本語の通訳の方はいますか。)
- Could you write it down?(書いていただけますか。)
- Just a moment, please.(少しお待ちください。)
- I’m sorry, I didn’t know that.(すみません、知りませんでした。)
- フレーズ
- Sorry, could you say that again?
- 日本語訳
- すみません、もう一度おっしゃっていただけますか。
- 使う場面
- 職員の質問が早口で聞き取れなかったとき。税関だけでなく、ホテルや店でもそのまま使えます。
- 注意点
- What? だけを単独で返すと、場面によってはぶしつけに響きます。Sorry を前に置くだけで印象が変わります。
- 発音・ニュアンス
- 語尾を軽く上げると依頼の響きになります。say that again は「セイザッタゲン」とつながって出るのが自然です。
分からないまま Yes. と答えるのは避けたいところです。曖昧な同意が思わぬ誤解につながります。翻訳アプリを使うのも立派な手段で、持ち込む品物の説明を渡航前に訳して保存しておけば、その場で画面を見せるだけで済みます。
入国時の対策が整いました。あわせて、意識から抜け落ちやすい帰り道の注意点も確認しておきましょう。
帰りの出国と日本への持ち込みも忘れずに
- 旅先で拾った貝殻・珊瑚・鉱物などは持ち出し禁止品に当たる場合がある
- 日本への持ち込みも肉製品・生果物・種子などが検疫の対象
- 日本の税関は電子申告に対応しており、事前手続きで帰国時の列が短くなる
注意は入国時に向きがちですが、帰り道にも落とし穴があります。持ち出しの規制と、日本側の検疫です。
旅先で拾った貝殻、珊瑚、鉱物、植物、動物由来の民芸品などは、その国の持ち出し禁止品に該当する場合があります。「浜辺に落ちていたものだから自由」とは限らず、空港で見つかれば手続きに時間を取られます。
日本へ持ち込む側の規制も確認しておきましょう。肉製品やソーセージ、生の果物や野菜、種子などは動物検疫・植物検疫の対象で、多くが持ち込み不可です。土が付いた植物や、免税範囲を超える酒・たばこも申告が必要になります。
日本の税関申告は電子申告に対応しており、専用のウェブ手続きを済ませておくと帰国時の列が短くなります。出発前に登録しておけば、疲れた帰国便のあとに書類と格闘せずに済みます。
手続きの全体像が見えたところで、掲示板や職員の言葉に出てくる単語をまとめて押さえておきましょう。読めるだけでも判断力が上がります。
覚えておきたい税関の単語
- 掲示や職員の言葉に頻出する16語を押さえれば案内表示が読める
- quarantine(検疫)とprohibited items(禁止品)は特に目にしやすい
- 読めるだけでも、自分がどのレーンへ進むべきか判断できる
単語は話すためでなく読むために覚えるという割り切りが有効です。空港では文字情報のほうが先に目に入ります。
掲示板の指示が読めれば、職員に尋ねる前に自分で判断できます。結果としてやりとりの回数そのものが減ります。
- customs officer:税関職員
- declaration form:申告書
- duty-free allowance:免税範囲
- duty / tariff:関税
- quarantine:検疫
- prohibited items:持ち込み禁止品
- restricted items:制限品
- baggage claim:手荷物受取所
- inspection:検査
- souvenir:お土産
- personal use:個人使用
- receipt:領収書
- prescription:処方箋
- vacuum-packed:真空パックの
- unopened:未開封の
- confiscate:没収する
quarantine は「クワランティーン」と読みます。綴りから音を想像しにくい語なので、声に出して確認しておくと掲示と耳の両方で反応できます。
知識が揃ったら、あとは口が動くかどうかです。短時間で効果の出やすい練習の手順を見ていきます。
聞き取りと発音を短期間で慣らす練習法
- 税関の英語は音のつながり(リンキング)を知ると聞き取りやすくなる
- 返答は7語以内に収め、口が勝手に動くまで音読する
- 質問役と旅行者役を一人二役で回すロールプレイが実戦に近い
聞き取れない原因の多くは語彙不足ではなく、音のつながりを知らないことにあります。知っている単語でも、続けて発音されると別物に聞こえるためです。
税関の質問は決まった言い回しの繰り返しなので、その塊の音を先に覚えてしまえば対応できます。代表的な変化を挙げます。
- anything to declare → 「エニシントゥディクレア」(to が弱まる)
- What’s in your bag? → 「ワッツィニョアバッグ」(in your が融合)
- Did you pack → 「ディジュパック」(Did you が「ディジュ」に)
- Can I check → 「キャナイチェック」(Can I がつながる)
- Is this for personal use → 「イズィスフォパーソナルユース」(this for が続く)
返答側の練習は、文を短くすることから始めます。7語以内という目安を決めておくと、緊張しても言い切れます。No, nothing to declare.(4語)、Just clothes and snacks.(4語)、It’s for personal use.(4語)。この長さなら息継ぎなしで出せます。
仕上げは一人二役のロールプレイです。職員役として質問を読み上げ、少し間を置いて旅行者役として答える。声に出して三往復すると、頭で訳す工程が減っていきます。
練習の型が決まったら、出発までの日数に落とし込みましょう。ここからは実際に手を動かす段階です。
出発前1週間の準備プラン
- 1日15分程度で回せる7日間の割り振りにする
- 調べる(品目)・言える(返答)・用意する(書類)の三本柱
- 前日はスーツケースを閉める前の最終確認に充てる
準備は調べる・言える・用意するの三つに分けると迷いません。それぞれを日ごとに割り振ります。
まとめて一日で片づけようとすると、出発前夜に消化不良のまま終わります。短時間に分散させたほうが記憶にも定着します。
- 1日目:渡航先の税関当局のサイトで、禁止品と免税範囲を確認する。持っていく予定の食品が該当するか照らし合わせる。
- 2日目:Here you are. / No, nothing to declare. / Sure. の三つを、鏡の前で10回ずつ声に出す。
- 3日目:What’s in your bag? への答えを自分の荷物に合わせて作る。名詞を三つ並べるだけでよい。
- 4日目:持ち込む食品の品名と原料を英語でメモに書き出し、スマートフォンに保存する。
- 5日目:否定疑問への答え方を練習する。「入っていないなら No」を10問こなす。
- 6日目:処方薬があれば英文の処方箋や診断書を確認し、元の容器のまま手荷物へ入れる。聞き返すフレーズも音読する。
- 7日目:スーツケースを閉める前に、該当品が入っていないか最終確認。申告書に書く内容を頭の中で一度なぞる。
この7日間で扱う英語は、合計しても20フレーズ足らずです。それでも税関で必要な場面のほとんどをカバーできます。少ない道具を確実に使えるようにする、という方針が旅先では効きます。

とはいえ、一人で音読を続けるのは張り合いに欠けるという声も多く聞きます。誰かに聞いてもらいながら口を動かす環境があると、練習そのものが続きやすくなります。旅行だけでなく仕事や日常でも英語を使う予定があるなら、対面で練習できる場を一度のぞいてみるのも選択肢です。
最後に、税関の英語について寄せられやすい疑問をまとめておきます。気になる項目だけ拾い読みしても構いません。
よくある質問
- 聞き取れないときは聞き返してよく、通訳を求めることもできる
- 迷う品物は隠さず申告するほうが結果的に負担が軽い
- 覚えるフレーズは10個前後で足りる
同じ疑問は多くの旅行者が抱えています。不安の正体は情報不足なので、ひとつずつ潰しておきましょう。
税関で英語が全く聞き取れなかったらどうすればいいですか?
黙り込まず、Sorry, could you say that again?(もう一度お願いできますか)と伝えてください。それでも分からなければ Could you speak more slowly, please? や Do you have a Japanese interpreter?(日本語の通訳の方はいますか)と続けます。大きな空港では通訳や多言語対応の職員がいることもあります。分からないまま Yes. と答えるのは、誤解を生むため避けてください。
Here you are と Here you go はどちらを使えば無難ですか?
迷ったら Here you are. を選んでください。Here you go. はややカジュアルな響きで友人同士の会話に多く、Here you are. は税関や店の受け渡しなど公的な場面でも自然に通ります。どちらも物を差し出す動作に添える表現なので、順番を譲る場面では使えません。譲るときは After you. か Go ahead. です。
申告するものがないのに検査へ呼ばれるのはなぜですか?
税関では申告品がない旅行者に対しても抜き打ちの検査が行われます。無作為に選ばれることもあるため、呼ばれたからといって疑われているとは限りません。鍵を開けて中を見せ、質問には短く事実だけを答えれば、多くの場合は数分で終わります。
お土産の食品は申告したほうがいいですか、黙っていたほうがいいですか?
判断に迷う品物は申告する側に寄せてください。申告して問題がなければそのまま通してもらえますし、規制対象だった場合もその場で置いていくだけで済むことが多いです。黙って通り、後で発覚した場合は没収に加えて罰金が科される国もあります。持っている食品を見せて Is this okay?(これは大丈夫ですか)と確認するだけでも構いません。
否定疑問文で聞かれたとき、Yes と No のどちらで答えればいいですか?
英語では質問の形ではなく事実で決まります。No fish, no meat and no egg?(魚や肉、卵は入っていませんね)と聞かれ、入っていないのなら No. が正解です。日本語の「はい、入っていません」に引きずられて Yes. と言うと「入っています」の意味になります。迷うときは Yes/No を使わず、No meat. や Only vegetables. のように事実を短く述べる方法も有効です。
処方薬を持ち込むときは何を準備しておけばいいですか?
英文の処方箋や医師の英文診断書を用意しておくと説明がスムーズです。米国疾病対策センターも、薬は元のラベルが付いた容器のまま携帯するよう案内しています。詰め替え容器に移さず箱ごと手荷物に入れておき、酔い止めや胃薬、漢方薬なども成分が規制対象になりえるため、渡航先の当局の案内を事前に確認してください。
税関で使う英語は何フレーズ覚えれば足りますか?
10個前後で多くの場面に対応できます。優先度が高いのは Here you are.(はいどうぞ)、No, nothing to declare.(申告するものはありません)、Just clothes and snacks.(服とお菓子だけです)、Sure. Just a moment.(はい、少しお待ちください)、It’s for personal use.(個人用です)、Sorry, could you say that again?(もう一度お願いできますか)の6つです。ここに食品の品名と原料の言い方を足せば、かなり広い範囲を賄えます。
税関を抜ける最後のひと押し
- 聞かれる内容が決まっていると知るだけで緊張は大きく下がる
- Here you are. と No, nothing to declare. が二枚看板
- 手続きの流れと数フレーズを持っていけば足取りは軽くなる
税関で緊張するのは、何を聞かれるか分からないからです。質問の中身が決まっていると知っていれば、身構える理由はかなり減ります。
パスポートを差し出しながら Here you are.、申告の有無を問われたら No, nothing to declare.、荷物を開けるよう言われたら Sure. この三つで通過できる場面がほとんどでした。
加えて、日本の食品を持ち込むなら原料の説明、処方薬があれば英文の書類。準備物もこの程度です。荷造りのついでに用意できる範囲に収まります。
手続きの流れといくつかのフレーズを持っていくだけで、到着ロビーへの一歩は驚くほど軽くなります。よい旅の始まりに Have a nice trip. と声をかけられたら、Thank you, I will. と返してみてください。

