英語で「よろしくお願いします」完璧ガイド!状況別フレーズ厳選25と文化的背景
初対面からビジネス、感謝の表現まで完全網羅!ネイティブ感覚が身につく英語コミュニケーション術
レッスンの内容
- 1 はじめに:日本語「よろしくお願いします」の壁
- 2 なぜ英語に「よろしくお願いします」の直訳がないのか?文化的な背景
- 3 基本は「Thank you」!感謝の気持ちを伝える「よろしく」
- 4 初対面・自己紹介での「よろしくお願いします」
- 5 ビジネスシーンでの「よろしくお願いします」
- 6 伝言や紹介での「よろしくお願いします」
- 7 何かを始めるときの「よろしくお願いします」
- 8 世話や面倒を見ることをお願いする「よろしくお願いします」
- 9 その他の状況での「よろしくお願いします」
- 9.1 19. (新年の挨拶) I hope we’ll have a great year together / I look forward to our continued relationship
- 9.2 20. (別れ際) Let’s keep in touch / Hope to see you again soon
- 9.3 21. (SNSなど) Thanks for connecting! / Looking forward to seeing your posts.
- 9.4 22. I owe you one / I owe you big time
- 9.5 23. It’s in your hands / The ball is in your court
- 9.6 24. (スピーチ等の締め) Thank you for your attention / Thank you for listening
- 9.7 25. We hope you enjoy your stay / We hope you like it
- 10 注意点:状況判断と非言語コミュニケーションの重要性
- 11 まとめ:自信を持って「よろしく」を伝えよう!
はじめに:日本語「よろしくお願いします」の壁
日本のビジネスシーンや日常生活で、魔法のように使われる「よろしくお願いします」。挨拶、依頼、感謝、締めの言葉など、実に多くの意味合いを持つ便利な表現です。しかし、英語でコミュニケーションを取ろうとすると、この「よろしくお願いします」にぴったり当てはまる直訳が存在しないことに気づき、戸惑う方も多いのではないでしょうか?
「Nice to meet you. Yoroshiku onegaishimasu… って言っちゃったけど、通じてるかな?」
「メールの最後に、なんて書けば失礼にならないんだろう?」
「お願い事をするとき、ただ Thank you だけだと、なんだか物足りない気がする…」
そんな悩みを抱えるあなたのために、この記事では、日本語の「よろしくお願いします」が持つ様々なニュアンスを英語でどのように表現すればよいのか、具体的な状況別に徹底解説します。単なるフレーズ紹介だけでなく、その背景にある文化的な考え方にも触れることで、より深く理解し、自信を持って使いこなせるようになることを目指します。
この記事を読めば、もう英語での「よろしくお願いします」に迷うことはありません。初対面からビジネスシーン、友人とのカジュアルな会話まで、あらゆる場面で適切な英語表現を使いこなし、より円滑で豊かなコミュニケーションを実現しましょう!
なぜ英語に「よろしくお願いします」の直訳がないのか?文化的な背景
英語に「よろしくお願いします」の直訳がない主な理由は、文化的な背景の違いにあります。日本語の「よろしくお願いします」は、相手への配慮、期待、今後の関係性への含みなど、多くのニュアンスを一つの言葉に込めた、日本特有の「察しと思いやり」の文化を反映した表現と言えます。
一方、英語圏の文化では、より直接的で具体的なコミュニケーションが好まれる傾向があります。依頼なら「何をしてほしいのか」、感謝なら「何に対してありがとうなのか」、挨拶なら「会えて嬉しい」という気持ちを、ストレートな言葉で表現することが一般的です。そのため、「よろしくお願いします」のような曖昧さを含む包括的な表現は生まれにくかったと考えられます。
だからといって、英語で相手への配慮や感謝の気持ちを表せないわけではありません。状況に応じて具体的な言葉を選ぶことで、日本語の「よろしくお願いします」が意図する様々なニュアンスを的確に伝えることが可能です。大切なのは、「今、自分は何を伝えたいのか?」を明確にし、それに合った表現を選択することです。
基本は「Thank you」!感謝の気持ちを伝える「よろしく」
最も多くの「よろしくお願いします」の場面で応用できるのが “Thank you” です。特に、何かを依頼したり、親切を受けたりした際に「(対応してくれることに対して)ありがとうございます=よろしくお願いします」というニュアンスで使われます。
1. Thank you / Thanks
最もシンプルで汎用性の高い表現です。カジュアルな場面では “Thanks” がよく使われます。
例文:
A: “Could you send me the file by tomorrow?” (明日までにファイルを送ってもらえますか?)
B: “Sure, I’ll send it later.” (はい、後で送りますね。)
A: “Thank you!” (よろしくお願いします!)
例文:
A: “I’ll pick you up at the station.” (駅まで迎えに行くよ。)
B: “Really? Thanks! That helps a lot.” (本当? よろしく! すごく助かるよ。)
2. Thank you in advance
「前もってお礼申し上げます」「(これからしてもらうことに対して)よろしくお願いします」という、事前の感謝を伝える丁寧な表現です。ビジネスメールの結びなどでもよく使われます。
例文:
“Could you please review this document when you have a moment? Thank you in advance for your time and consideration.”
(お時間のある時にこの書類をご確認いただけますでしょうか。お時間とご配慮、事前に感謝いたします=よろしくお願いします。)
3. I appreciate it / I appreciate your help
“Thank you” よりも少し丁寧で、感謝の気持ちを強調したい場合に用います。「感謝します=よろしくお願いします」というニュアンスです。”I appreciate your help/support/time” のように、具体的に何に感謝しているかを加えると、より気持ちが伝わります。
例文:
A: “I can help you with the preparations for the presentation.” (プレゼンの準備、手伝いますよ。)
B: “Oh, really? I really appreciate your help.” (え、本当ですか? 手伝っていただけると本当に助かります。よろしくお願いします。)

カジュアルな場面ではシンプルな表現が好まれます
初対面・自己紹介での「よろしくお願いします」
初めて会った人に「はじめまして、よろしくお願いします」と伝える場面です。「お会いできて嬉しい」という気持ちを表現するのが一般的です。
4. Nice to meet you / Pleased to meet you
最も一般的で基本的な表現です。”Pleased to meet you” の方が少し丁寧な響きになります。
例文:
A: “Hi, I’m Kenji Tanaka from ABC Corporation.” (こんにちは、ABC社の田中健二です。)
B: “Hello, Mr. Tanaka. I’m Sarah Smith. Nice to meet you.” (こんにちは、田中さん。サラ・スミスです。はじめまして、よろしくお願いします。)
返答のヒント:
相手から “Nice to meet you.” と言われたら、”Nice to meet you, too.” や “You too.” と返すのが自然です。より丁寧に返したい場合は “Likewise.” (こちらこそ) も使えます。
5. It’s a pleasure to meet you
“Nice/Pleased to meet you” よりもさらに丁寧で、フォーマルな響きを持つ表現です。目上の人や重要な取引先の相手などに使うと良いでしょう。
例文:
“Professor Johnson, it’s a pleasure to meet you. I’ve read many of your papers.”
(ジョンソン教授、お会いできて光栄です=よろしくお願いします。先生の論文をたくさん拝読しております。)
6. Looking forward to getting to know you
「これからあなたのことを知るのを楽しみにしています」という意味で、今後の関係構築への前向きな姿勢を示す「よろしくお願いします」です。新しいチームに参加した時などに使えます。
例文:
“Hi everyone, I’m the new member, Yumi. It’s nice to meet you all. I’m looking forward to getting to know you.”
(皆さんこんにちは、新メンバーのユミです。はじめまして。これから皆さんと知り合えるのを楽しみにしています=よろしくお願いします。)
ビジネスシーンでの「よろしくお願いします」
仕事の場面では、状況に応じて様々な「よろしくお願いします」が使われます。協力への期待、依頼、今後の取引など、意図を明確に伝える表現を選びましょう。
7. Looking forward to working with you
新しいプロジェクトやチームで一緒に働くことになる相手に対して「これから一緒に働くことを楽しみにしています=よろしくお願いします」と伝える定番の表現です。自己紹介の後や、メールの結びなどによく使われます。
例文:
“Nice to meet you, team. I’m excited to be joining this project and looking forward to working with you all.”
(チームの皆さん、はじめまして。このプロジェクトに参加できることを嬉しく思います。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています=よろしくお願いします。)
8. I’m excited to collaborate with you
“Looking forward to working with you” と似ていますが、より熱意や意気込みを伝えたい場合に適しています。「あなたと協働できることにワクワクしています=よろしくお願いします」というニュアンスです。
例文:
“Thank you for this opportunity. I’m excited to collaborate with you on this innovative project.”
(この機会をありがとうございます。この革新的なプロジェクトでご一緒できることに興奮しています=よろしくお願いします。)
9. We appreciate your business
顧客や取引先に対して「お取引いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いします」という感謝と継続的な関係への期待を込めた表現です。定型的な挨拶としても使われます。
例文:
(メールの結びなどで)
“Thank you for choosing our service. We appreciate your business and look forward to serving you again.”
(弊社のサービスをお選びいただきありがとうございます。お取引に感謝申し上げますとともに(=今後ともよろしくお願いします)、またのご利用をお待ちしております。)
10. Please let me know if you need anything / Let me know if I can help
「何か必要なことがあればお知らせください」「何かお手伝いできることがあれば言ってください」という意味で、「何かあればいつでも頼ってください=よろしくお願いします」というサポートの意思を示す表現です。
例文:
“I’ve sent you the materials. Please let me know if you need anything else.“
(資料をお送りしました。他に何か必要なものがございましたら、お気軽にお知らせください=よろしくお願いします。)

ビジネスシーンでは明確で丁寧な表現が重要です
伝言や紹介での「よろしくお願いします」
誰かに「〜さんによろしく伝えてください」とお願いしたり、人を紹介する際の「よろしくお願いします」の表現です。
11. Say hi/hello to [人] for me
カジュアルな場面で「(私の代わりに)〜さんによろしくね」と伝える表現です。友人や家族など親しい間柄で使います。
例文:
A: “I’m going to see Maria tonight.” (今夜マリアに会うんだ。)
B: “Oh, really? Say hi to her for me!” (へえ、そうなの? 彼女によろしく伝えておいて!)
12. Please give my regards to [人] / Please send my best to [人]
フォーマルな場面や、少し距離のある相手に対して「〜さんによろしくお伝えください」と丁寧に伝える表現です。”regards” は敬意、”best” は親愛の情を示すニュアンスがあります。
例文:
“It was nice talking with you. Please give my regards to your boss.“
(お話できてよかったです。上司の方によろしくお伝えください。)
例文:
“Please send my best to your family.“
(ご家族の皆様によろしくお伝えください。)
13. This is [紹介する人]. / I’d like you to meet [紹介する人].
誰かを紹介する際の表現です。紹介された側は “Nice to meet you.” などと返します。紹介者が「二人とも、よろしくね」という気持ちを込めて使うこともあります。
例文:
A: “Sarah, this is Kenji. Kenji, this is Sarah.” (サラ、こちらケンジよ。ケンジ、こちらはサラ。)
Sarah: “Nice to meet you, Kenji.” (はじめまして、ケンジ。)
Kenji: “Nice to meet you, too, Sarah.” (はじめまして、サラ。)
何かを始めるときの「よろしくお願いします」
会議、授業、イベントなどを開始する際の合図としての「よろしくお願いします」です。「さあ、始めましょう」という意図を伝えます。
14. Let’s get started / Let’s begin
「さあ、始めましょう」という最も一般的な表現です。”Let’s begin” の方が少しフォーマルです。
例文:
“Okay everyone, is everybody ready? Let’s get started!“
(はい、皆さん、準備はいいですか? それでは始めましょう!=よろしくお願いします!)
15. Shall we start? / Shall we begin?
相手に開始の同意を求める丁寧な言い方です。「始めましょうか?」というニュアンス。
例文:
“It seems everyone is here. Shall we start the meeting?“
(皆さんお揃いのようですね。会議を始めましょうか?=よろしくお願いします。)
16. Alright, let’s kick things off
少しインフォーマルで、勢いよく始めたい時に使う表現です。「よし、始めようか!」といった感じです。
例文:
“Alright, let’s kick things off with a quick round of introductions.”
(よし、まずは簡単な自己紹介から始めよう!=よろしくお願いします!)
世話や面倒を見ることをお願いする「よろしくお願いします」
子供、ペット、あるいは物などを預ける際に「お願いしますね」と頼む場面です。
17. Please look after [人/物] / Please take care of [人/物]
「〜の面倒を見てください」「〜をお願いします」という直接的な依頼の表現です。”look after” はイギリス英語、”take care of” はアメリカ英語でより一般的ですが、どちらも広く使われます。
例文:
“This is my dog, Pochi. Could you please look after him while I’m away?”
(うちの犬のポチです。留守の間、面倒を見ていただけますか?=よろしくお願いします。)
例文:
“Could you please take care of my luggage for a moment?”
(少しの間、私の荷物をお願いできますか?=よろしくお願いします。)
18. I’m counting on you
「あなたを頼りにしています」「任せましたよ」という、信頼と期待を込めた「よろしくお願いします」です。仕事を任せる際などにも使われます。
例文:
A: “Don’t worry, I’ll make sure the kids are safe.” (心配しないで、子供たちが安全なようにしっかり見ますから。)
B: “Thank you. I’m counting on you.” (ありがとう。頼りにしています=よろしくお願いします。)

オンラインのコミュニケーションでも適切な表現を使い分けましょう
その他の状況での「よろしくお願いします」
上記以外にも、「よろしく」のニュアンスで使える表現は様々です。
19. (新年の挨拶) I hope we’ll have a great year together / I look forward to our continued relationship
「今年もよろしくお願いします」に相当する表現です。前者は「一緒に素晴らしい一年になることを願っています」、後者は「引き続き良好な関係を築けることを楽しみにしています」という意味で、ビジネス関係などで使われます。
例文:
“Happy New Year! I hope we’ll have a great year together.“
(明けましておめでとうございます!今年も素晴らしい一年になりますように=今年もよろしくお願いします。)
20. (別れ際) Let’s keep in touch / Hope to see you again soon
「今後ともよろしく」というニュアンスを含む別れの挨拶です。「連絡を取り合いましょう」「また近いうちにお会いできるのを楽しみにしています」という意味です。
例文:
“It was great seeing you today. Let’s keep in touch!“
(今日はお会いできてよかったです。また連絡しましょう!=今後ともよろしく!)
21. (SNSなど) Thanks for connecting! / Looking forward to seeing your posts.
SNSで繋がった際に「繋がってくれてありがとう=よろしくお願いします」「あなたの投稿を楽しみにしています=よろしくお願いします」といったニュアンスで使えます。
例文:
(メッセージで)
“Hi John, thanks for connecting!“
(ジョンさん、こんにちは。繋がってくれてありがとう!=よろしくお願いします!)
22. I owe you one / I owe you big time
大きな親切や助けを受けた際に、「恩に着るよ」「借りができたね(今度何かお返しするね)=よろしく頼むよ」というニュアンスで使うカジュアルな表現です。
例文:
A: “Here’s the report I finished for you.” (君のために仕上げたレポートだよ。)
B: “Wow, you saved me! I owe you one!” (うわー、助かったよ!恩に着るよ!=ありがとう、よろしく!)
23. It’s in your hands / The ball is in your court
「あとはあなた次第です」「次はあなたの番です」という意味で、相手に判断や行動を委ねる「よろしくお願いします」です。
例文:
“I’ve given you all the information. Now it’s in your hands.“
(情報は全てお伝えしました。あとはあなたにお任せします=よろしくお願いします。)
24. (スピーチ等の締め) Thank you for your attention / Thank you for listening
プレゼンテーションやスピーチの最後に「ご清聴ありがとうございました」という意味で使われますが、これも締めの挨拶としての「よろしくお願いします」に近い役割を果たします。
例文:
“…And that concludes my presentation. Thank you for your attention.“
(…以上で私のプレゼンテーションを終わります。ご清聴ありがとうございました。=よろしくお願いします。)
25. We hope you enjoy your stay / We hope you like it
ホテルやレストラン、あるいは何かを提供した際に「ご滞在をお楽しみください」「気に入っていただけると嬉しいです」という意味で使われ、「どうぞごゆっくり=よろしくお願いします」というおもてなしの気持ちを表します。
例文:
(ホテルのフロントで)
“Here is your room key. We hope you enjoy your stay.“
(こちらがお部屋の鍵です。どうぞご滞在をお楽しみください=よろしくお願いします。)
注意点:状況判断と非言語コミュニケーションの重要性
これまで多くのフレーズを紹介してきましたが、最も大切なのは、その場の状況や相手との関係性を考慮して、最も適切な表現を選ぶことです。同じ「依頼」でも、相手が親しい友人なのか、初めて連絡するビジネス相手なのかによって、使うべき言葉は変わってきます。
また、言葉だけでなく、表情、声のトーン、態度といった非言語コミュニケーションも、相手に与える印象を大きく左右します。丁寧な言葉を選んでも、無表情で早口で言ってしまっては、気持ちは伝わりにくいでしょう。特に初対面や依頼の場面では、笑顔で相手の目を見て、落ち着いたトーンで話すことを心がけるだけで、よりポジティブな印象を与えることができます。
最初はどのフレーズを使えばいいか迷うかもしれませんが、恐れずに使ってみることが上達への第一歩です。様々な場面で実際に使ってみて、相手の反応を見ながら、徐々に感覚を掴んでいきましょう。
まとめ:自信を持って「よろしく」を伝えよう!
この記事では、英語で「よろしくお願いします」のニュアンスを伝えるための様々な表現を、状況別に解説してきました。
- 英語には「よろしくお願いします」の完璧な直訳はないが、状況に応じて適切な表現を選ぶことで意図を伝えられる。
- 基本は「Thank you」で、感謝の気持ちが多くの「よろしく」の場面で応用できる。
- 初対面では “Nice to meet you”、ビジネスでは “Looking forward to working with you” など、定番表現を覚えよう。
- 依頼、伝言、開始の合図、世話を頼む際など、具体的な意図に合わせてフレーズを使い分けることが重要。
- 言葉だけでなく、表情や態度などの非言語コミュニケーションも大切。
大切なのは、完璧な一つの正解を探すのではなく、伝えたい気持ち(感謝、期待、挨拶など)を明確にし、それに合った英語表現を選ぶことです。今回紹介したフレーズを参考に、ぜひ実際のコミュニケーションで積極的に使ってみてください。少しずつでも使いこなせる表現が増えれば、英語でのコミュニケーションがもっと楽しく、スムーズになるはずです。
Good luck with your English communication!