「貿易は英語でtradeだと知っているけれど、文章になると前置詞が分からない」「importとexportの方向を取り違えそう」「tariffとcustomsは何が違うのだろう」と迷っていませんか。貿易の英語には似た言葉が多く、単語の日本語訳だけを覚えても、ニュースや仕事の場面では使い分けに戸惑いやすいものです。
最初に押さえたい答えは明快です。「貿易」の基本語はtradeです。そこからinternational trade、import、export、tariff、customs dutyへ枝を広げると、国際取引に関する英文を整理して読めるようになります。
この記事では、語の違いを日本語で確認したうえで、発音、前置詞、仕事の問い合わせ、通関、貿易協定、経済ニュースまで段階的に学びます。英語を声に出して練習したい場合は、英語教室で講師と役割練習を行う方法もありますが、まずは本文の例文を一つずつ自分の仕事や関心のある商品に置き換えてみてください。
すべてを一度に暗記する必要はありません。最初は「誰が、何を、どこから輸入し、どこへ輸出するのか」という流れをつかむだけで十分です。では、土台になるtradeから見ていきましょう。
「貿易」の基本はtrade:意味と発音を最初に固める
- 「貿易」の中心語はtradeで、名詞と動詞の両方に使える
- 貿易活動全体を表すtradeは、通常は不可算名詞として扱う
- 発音では二重母音と語末のdを意識する
tradeは「貿易」「交易」「商取引」「売買」を表す最も扱いやすい語です。国境を越える取引だと文脈から分かる場合は、tradeだけで貿易を表せます。意味を狭く固定せず、物やサービスを交換する活動という中心イメージを持つと理解しやすくなります。
発音記号は一般に/treɪd/です。カタカナの「ト・レー・ド」のように母音を三つ並べるのではなく、最初のtrを一まとまりにし、/eɪ/を滑らかに動かします。最後のdは「ド」と強く母音を足さず、舌先を上の歯茎付近に当てて短く止めるのがポイントです。
tradeを名詞として使う
名詞のtradeは、貿易という活動全体を指すとき、通常は数えない名詞です。そのため、漠然と「貿易は重要だ」と言う場面では、a tradeではなくtradeをそのまま置きます。国際貿易の話なのか分かりにくいときはinternationalを添えます。
- フレーズ
- International trade is essential to the global economy.
- 日本語訳
- 国際貿易は世界経済にとって欠かせません。
- 使う場面
- 経済の授業、報告書、プレゼンテーションで貿易の重要性を述べる場面です。
- 注意点・誤用例
- この意味ではInternational a tradeとはしません。trade activityと言うことはできますが、一般論ならinternational tradeが簡潔です。
- 発音・ニュアンス
- internationalは「インターナショナル」と一音ずつ強く読まず、中心となる音節を目立たせます。essentialは「非常に重要で、欠かせない」という響きです。
ただし、tradeには「職業」「専門技能」「個別の交換」という可算用法もあります。a skilled tradeなら「技能職」、make a tradeなら「交換取引を行う」という意味になり得ます。文脈で意味を判断することが大切です。
tradeを動詞として使う
tradeは「取引する」「貿易する」という動詞にもなります。相手を示すときはtrade with、品物を別のものと交換するときはtrade A for Bを使います。型ごと覚えれば、前置詞を選ぶ負担が減ります。
- フレーズ
- Japan trades with many countries.
- 日本語訳
- 日本は多くの国と貿易をしています。
- 使う場面
- 国の貿易関係を簡潔に説明するときに使えます。
- 注意点・誤用例
- 「国と貿易する」はtrade toではなくtrade withが基本です。三人称単数の主語Japanに合わせてtradesとします。
- 発音・ニュアンス
- tradesの末尾は/дз/に近い連続音です。withは速い発話では弱くなりますが、相手を示す重要な語なので落とさないようにします。

tradeの土台ができたら、次はinternational trade、foreign trade、commerce、tradingの範囲を比べます。似た訳語でも、話し手が見ている範囲は少しずつ異なります。
trade・international trade・commerce・tradingの違い
- tradeは文脈を選びにくい基本語
- international tradeは国境を越える取引を明示する
- commerceは商業活動全般、tradingは取引活動や事業を示しやすい
迷ったときはtradeを選ぶのが基本です。国際的な取引であることをはっきり示したければinternational trade、自国から見た外国との取引ならforeign tradeを使えます。両者は重なる場面も多く、常に厳密な線が引かれているわけではありません。
international tradeとforeign trade
international tradeは、国と国の間で行われる商品やサービスの取引を広く表します。大学の科目、政府資料、経済報道などで使いやすい語です。物流を伴う商品だけでなく、旅行、金融、通信、専門サービスなどの国際取引も含み得ます。
foreign tradeは、ある国を基準にして「外国との貿易」を見る響きがあります。国内取引を意味するdomestic tradeとの対比で現れることもあります。「国際的な仕組み」を見るinternationalと、「自国の外」を見るforeignという視点の違いを意識するとよいでしょう。
- フレーズ
- International trade allows countries to exchange goods and services.
- 日本語訳
- 国際貿易によって、各国は商品やサービスを交換できます。
- 使う場面
- 国際貿易の役割を一般向けに説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- goodsはこの文脈では「商品」、servicesは「サービス取引」です。goodsを単数のgoodにすると「善」という別の意味に読まれることがあります。
- 発音・ニュアンス
- goodsの末尾は濁る/z/です。allowsは「制度や条件によって可能にする」というニュアンスを持ちます。
commerceとtrading
commerceは、商品やサービスの商取引、商業活動、通商を表す硬めの語です。global commerceなら「世界的な商業活動」、electronic commerceまたはe-commerceなら「電子商取引」です。日常的に「日本とある国の貿易」と言うならcommerceよりtradeが自然です。
tradingは「取引する活動」に重心があります。trading companyは「商社」「貿易会社」と訳されますが、株式取引はstock trading、通貨取引はcurrency tradingです。tradingだけでは何を取引しているのか曖昧なので、取扱対象を補うと誤解を防げます。
- フレーズ
- We are a trading company specializing in industrial machinery.
- 日本語訳
- 当社は産業機械を専門に扱う商社です。
- 使う場面
- 会社紹介、展示会、商談の冒頭で事業内容を説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- trading companyだけでは事業範囲が伝わらない場合があります。specializing inの後ろに商品分野を置くと具体的です。
- 発音・ニュアンス
- specializingは「専門としている」という意味です。会社の強みを落ち着いて説明する、実務的な響きがあります。
言葉の範囲を確認したところで、貿易の方向を表すimportとexportへ進みます。この二語は前置詞までセットにすると、メールでも会話でも迷いにくくなります。
輸入importと輸出exportは前置詞まで覚える
- import A from Bは「BからAを輸入する」
- export A to Bは「AをBへ輸出する」
- 名詞と動詞で発音上の強勢が変わることがある
importは物が外から内へ入る方向、exportは内から外へ出る方向を表します。話し手の国や会社を中心に矢印を思い浮かべると、二語を取り違えにくくなります。最も重要な型はimport fromとexport toです。
import A from B
- フレーズ
- The company imports wine from France.
- 日本語訳
- その会社はフランスからワインを輸入しています。
- 使う場面
- 会社の取扱商品と仕入れ元を説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- 輸入元にはfromを使います。imports wine to Franceでは「フランスへ」という方向になり、意図した輸入元を示せません。
- 発音・ニュアンス
- 動詞importは後半を強く読む発音が一般的です。名詞のimportは前半に強勢が置かれる傾向があります。
export A to B
- フレーズ
- The manufacturer exports electronic components to Europe.
- 日本語訳
- そのメーカーは電子部品をヨーロッパへ輸出しています。
- 使う場面
- 製造会社の販売地域や輸出先を説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- 輸出先にはtoを使います。export fromは輸出元を強調する別の構造になるため、商品と仕向地を言う基本文ではexport A to Bが分かりやすい形です。
- 発音・ニュアンス
- 動詞exportは後半、名詞exportは前半に強勢が置かれる傾向があります。electronic componentsは「電子部品」です。
関連語も語族で覚えると効率的です。輸入者はimporter、輸出者はexporter、輸入品はimported goods、輸出市場はexport marketです。import restrictionsは輸入制限、export controlsは輸出管理を意味します。
輸入元と輸出先を同じ前置詞で処理しないようにします。「ブラジルから輸入し、アジアへ輸出する」はimport from Brazil and export to Asiaです。fromは出発点、toは到着点という方向を確認してください。
輸出入の方向が分かると、次に出てくるのが関税と税関です。日本語では似て見えますが、tariff、duty、customsは役割が異なります。
関税tariff・customs dutyと税関customsを区別する
- tariffは政策や関税率を語るニュースでよく使われる
- customs dutyとimport dutyは輸入時に課される税を示す
- customsは税関であり、関税そのものではない
tariffは、輸入品などに設定される関税、関税率、関税制度を表します。政府の政策や経済報道で特によく見かけます。複数の品目に対する措置を述べるときはtariffsという複数形が自然です。
- フレーズ
- The government imposed tariffs on imported steel.
- 日本語訳
- 政府は輸入鉄鋼に関税を課しました。
- 使う場面
- 政策変更や貿易措置を伝えるニュース、報告書で使われます。
- 注意点・誤用例
- 基本の語順はimpose tariffs on productsです。impose products tariffsのように並べないようにします。
- 発音・ニュアンス
- tariffは最初の音節を強く読みます。imposeは、政府などが税や規則を「課す」という硬い表現です。
customs dutyは正式な響きを持つ「関税」で、import dutyは特に輸入時の税を指します。通関書類、見積条件、費用負担の確認では、tariffよりcustoms dutiesやimport dutiesがなじみやすい場合があります。
一方、customsは税関または税関当局です。clear customsは「通関を終える」、at customsは「税関で」、customs clearanceは「通関手続」を意味します。単数形のcustomは「慣習」「習慣」という別の語になる点にも注意が必要です。
- フレーズ
- The shipment cleared customs yesterday.
- 日本語訳
- その貨物は昨日、通関を終えました。
- 使う場面
- 荷受人や取引先に貨物の進捗を伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- clear customsで一まとまりの表現です。customsを関税と誤解して「関税を消した」と訳さないようにします。
- 発音・ニュアンス
- shipmentは個々の発送貨物や発送行為を表します。clearedは、必要な審査や手続を通過した響きです。
「関税が高い」をCustoms are high.とすると、「税関が高い」という不自然な意味になります。Tariffs are high.またはCustoms duties are high.と表してください。
関税の語が読めるようになると、trade agreement、trade barrier、trade deficitなどのニュース表現が一気につながります。次は、見出しに頻出する組み合わせを確認します。
貿易ニュースで頻出する英語表現
- 単語ではなく動詞との組み合わせで覚える
- agreement、barrier、surplus、deficitが中核語になる
- ニュースの見出しと本文では時制の見せ方が異なる場合がある
ニュースを読むときは、tradeという一語よりも語の組み合わせに注目してください。sign a trade agreement、reduce trade barriers、record a trade surplusのように動詞まで覚えると、文の骨格を早く見つけられます。
協定と貿易障壁
- trade agreement:貿易協定
- bilateral agreement:二国間協定
- multilateral agreement:多国間協定
- trade barrier:貿易障壁
- tariff barrier:関税障壁
- non-tariff barrier:非関税障壁
- tariff reduction:関税削減
- tariff elimination:関税撤廃
- trade liberalization:貿易自由化
協定に署名するならsign an agreement、締結を表す硬めの語ならconclude an agreement、発効するならenter into forceです。批准はratify、実施はimplement、離脱はwithdraw fromで表せます。一つの協定でも、交渉、署名、批准、発効は別の段階です。
- フレーズ
- The agreement aims to reduce trade barriers.
- 日本語訳
- その協定は貿易障壁の削減を目的としています。
- 使う場面
- 貿易協定の目的を短く説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- aim toの後ろには動詞の原形を置きます。aims reducingではなくaims to reduceです。
- 発音・ニュアンス
- aimは「目標とする」であり、結果がすでに達成されたことまでは示しません。barrierは物理的な壁だけでなく、制度上の障害にも使えます。
貿易相手国と貿易収支
trade partnerまたはtrading partnerは「貿易相手国」「取引相手」です。規模を示す経済記事ではmajor trading partnerやlargest trading partnerがよく使われます。
- trade balance:貿易収支
- trade surplus:貿易黒字
- trade deficit:貿易赤字
- record a surplus:黒字を記録する
- the deficit widens:赤字が拡大する
- the deficit narrows:赤字が縮小する
- フレーズ
- The trade deficit widened because imports grew faster than exports.
- 日本語訳
- 輸入が輸出より速く増えたため、貿易赤字が拡大しました。
- 使う場面
- 貿易統計の変化と理由を説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- 赤字の額が増えるときはincreaseも使えますが、報道ではwidenが頻出します。黒字と赤字をsurplus、deficitで区別してください。
- 発音・ニュアンス
- deficitは最初の音節を強く読むのが一般的です。widenは差や幅が広がるイメージを伝えます。
協定と関税の語がそろったところで、TPP、CPTPP、EPA、FTAを英語で説明できる形にします。略語の正式名称だけでなく、対象範囲の違いも押さえましょう。
TPP・CPTPP・EPA・FTAを英語で説明する
- TPPはTrans-Pacific Partnershipの略
- EPAはEconomic Partnership Agreement、FTAはFree Trade Agreement
- EPAとFTAは参加国数ではなく、主に扱う範囲を理解する
TPPはTrans-Pacific Partnershipの略です。環太平洋地域の参加国間で貿易障壁を減らし、共通の経済ルールを整える多国間の枠組みとして説明できます。Pacific Rimは「環太平洋地域」を表す便利な語です。
アメリカの離脱後、残る参加国はCPTPPを締結しました。正式名称はComprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnershipです。長い名称を無理に暗記するより、comprehensiveが「包括的な」、progressiveが「先進的な」という構成を確認すると覚えやすくなります。
- フレーズ
- The TPP was a multilateral trade agreement aimed at reducing trade barriers among Pacific Rim countries.
- 日本語訳
- TPPは、環太平洋諸国の間で貿易障壁を減らすことを目的とした多国間貿易協定でした。
- 使う場面
- TPPの性格を英語で短く説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- multilateralは「多国間の」です。multinationalは「多国籍の」で、multinational companyのように企業を説明するときに使われます。
- 発音・ニュアンス
- aimed atの後ろは名詞または動名詞です。aimed at reducingで「削減を目的とした」という硬めの説明になります。
EPAとFTAの違い
EPAはEconomic Partnership Agreementの略で、「経済連携協定」です。Economy Partnership Agreementではなく、形容詞Economicを使います。
FTAはFree Trade Agreementの略で、「自由貿易協定」です。一般には関税やサービス貿易の障壁などを削減・撤廃する協定を指します。EPAはそれに加えて、投資、知的財産、人の移動、競争政策、経済協力など、より広い分野を扱うものとして説明されます。
- フレーズ
- An EPA generally covers a broader range of economic issues than a traditional FTA.
- 日本語訳
- EPAは一般に、従来型のFTAより広い経済分野を扱います。
- 使う場面
- EPAとFTAの違いを短く比較する場面です。
- 注意点・誤用例
- EPAは二国間だけ、FTAは多国間だけという区別ではありません。協定の参加者数と、協定が扱う分野は別の観点です。
- 発音・ニュアンス
- broaderはbroadの比較級で「より幅広い」という意味です。generallyを入れることで、すべてを例外なく断定する表現を避けられます。
制度の名称が分かっても、関税が商品の値段へどう伝わるかは別の問題です。次は「関税が下がれば必ず安くなる」という単純化を避け、価格を動かす要素を英語で確認します。
関税が商品の価格に与える影響を英語で読む
- 関税だけで小売価格が決まるわけではない
- 関税は一般に輸入国側の輸入者が税関当局へ納める
- 為替、輸送費、保険、原材料、需給も価格に影響する
関税が引き下げられても、店頭価格が同じ割合で下がるとは限りません。輸入品の価格には、為替相場、海上運賃や航空運賃、保険料、保管費、原材料費、流通経費、需給、税、企業の価格設定などが関係するからです。
- フレーズ
- Lower tariffs do not always lead to lower retail prices.
- 日本語訳
- 関税が下がっても、必ずしも小売価格が下がるとは限りません。
- 使う場面
- 関税変更と消費者価格の関係を慎重に述べる場面です。
- 注意点・誤用例
- lead toの後ろには名詞を置きます。lead to lower pricesまたはlead to a decline in pricesの形が自然です。
- 発音・ニュアンス
- not alwaysは「いつもそうとは限らない」という部分否定です。可能性を冷静に検討する説明に向いています。
関税を課された輸出国の政府が、輸入国へ直接支払うわけではありません。一般には、輸入国の輸入者が自国の税関当局へ納めます。その費用を販売価格へ転嫁すれば消費者が間接的に負担しますが、企業が利益を減らして一部を吸収する場合もあります。
- フレーズ
- Tariffs are generally paid by importers in the importing country.
- 日本語訳
- 関税は一般に、輸入国の輸入者が支払います。
- 使う場面
- 関税負担の基本構造を説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- この文は一般的な原則を示します。個別の契約条件や法制度による費用負担まで一律に決める文ではありません。
- 発音・ニュアンス
- paid byで支払う主体を示す受動態です。generallyによって一般論であることを明示しています。
協定税率を使う場合は、商品の分類を示すHS code、原産地規則であるrules of origin、原産地証明に関する書類なども確認します。低い税率が自動適用されるとは限らないため、品目と条件を分けて見る必要があります。
ここまでの知識を仕事で使うには、単語をメールの定型文へ変える作業が必要です。次は取引開始、価格、輸送、通関を順に扱います。
仕事で使える貿易英語:問い合わせから通関まで
- 依頼ではCould youとPleaseを使い分ける
- 価格には送料、保険料、関税が含まれるかを確認する
- 通関ではinvoice、packing list、HS code、originが重要になる
貿易実務の英文では、難しい単語を詰め込むより、確認事項を一文ずつ分けるほうが伝わりやすくなります。最初の連絡では関心を示し、次に資料を依頼し、その後に価格と条件を確認する流れが自然です。
取引開始を相談する
- フレーズ
- We are interested in importing your products into Japan. Could you send us your product catalog and price list?
- 日本語訳
- 貴社の商品を日本へ輸入することに関心があります。商品カタログと価格表を送っていただけますか。
- 使う場面
- 海外の供給会社へ初めて問い合わせるメールで使えます。
- 注意点・誤用例
- be interested inの後ろには名詞または動名詞を置きます。interested to importingではなくinterested in importingです。
- 発音・ニュアンス
- Could youは丁寧な依頼です。強い命令ではなく、対応可能かを尋ねる柔らかな響きになります。
価格と費用負担を確認する
- フレーズ
- Does the quoted price include shipping and insurance? Who is responsible for customs duties and import taxes?
- 日本語訳
- 見積価格には送料と保険料が含まれていますか。関税と輸入税はどちらが負担しますか。
- 使う場面
- 見積書を受け取り、価格に含まれる費用を確認する場面です。
- 注意点・誤用例
- responsible forの後ろに費用や作業を置きます。実際の費用負担は契約条件によるため、推測せず明示的に確認します。
- 発音・ニュアンス
- quoted priceは「提示された見積価格」です。includeは費用が価格の内側に含まれるイメージです。
通関と必要書類を確認する
通関ではcommercial invoice、packing list、certificate of originなどの語が現れます。commercial invoiceは商業送り状、packing listは梱包明細書、certificate of originは原産地証明書です。
- フレーズ
- Please provide the commercial invoice and packing list. We also need the HS code to confirm the applicable tariff rate.
- 日本語訳
- 商業送り状と梱包明細書をご提供ください。適用される関税率を確認するため、HSコードも必要です。
- 使う場面
- 発送前または通関準備中に、取引先へ必要情報を依頼する場面です。
- 注意点・誤用例
- applicableは「適用可能な」ではなく、この文脈では「その商品に適用される」という意味です。商品分類は自己判断だけで確定せず、必要に応じて担当機関や専門家へ確認します。
- 発音・ニュアンス
- provideは単なるsendより「必要なものを提供する」という業務的な響きがあります。

個別の文を覚えたら、次は短い会話としてつなげます。質問と回答を交互に音読すると、実際の商談で文を取り出しやすくなります。
場面別の貿易英語会話で実践する
- 役割を決めて質問と回答を交互に練習する
- 聞き取れないときは確認表現を使う
- 合意していない条件を推測で補わない
価格と輸送条件を確認する会話
- フレーズ
- 学習者: Does the price include shipping and insurance?
取引先担当者: It includes shipping, but insurance is not included.
学習者: Thank you. Could you provide a separate insurance quote? - 日本語訳
- 学習者:価格には送料と保険料が含まれていますか。
取引先担当者:送料は含まれますが、保険料は含まれません。
学習者:ありがとうございます。保険料を分けて見積もっていただけますか。 - 使う場面
- 見積価格の内訳を口頭やオンライン会議で確認するときに使います。
- 注意点・誤用例
- not includedと分かった項目を曖昧なままにせず、separate quoteで別見積を求めています。価格条件は口頭だけで終えず、書面でも確認すると安全です。
- 発音・ニュアンス
- butの前後を軽く区切ると、含まれる費用と含まれない費用の対比が明確になります。
通関の遅れを確認する会話
- フレーズ
- 学習者: Has the shipment cleared customs?
物流担当者: Not yet. Customs has requested an additional document.
学習者: Could you tell me which document is required? - 日本語訳
- 学習者:貨物は通関を終えましたか。
物流担当者:まだです。税関から追加書類を求められています。
学習者:どの書類が必要か教えていただけますか。 - 使う場面
- 到着した貨物が予定どおり配送されないとき、通関状況を確認する場面です。
- 注意点・誤用例
- 遅れの原因が税関だと決めつけず、必要な書類を具体的に尋ねています。which document is requiredのように対象を絞ります。
- 発音・ニュアンス
- Has the shipmentは音がつながります。最初は区切って正確に読み、慣れたら自然につなげます。
協定税率の適用を確認する会話
- フレーズ
- 学習者: Is this product eligible for a preferential tariff rate under the agreement?
通関担当者: It may be, but the goods must satisfy the rules of origin.
学習者: Please let us know what supporting documents are required. - 日本語訳
- 学習者:この商品には協定に基づく特恵税率が適用されますか。
通関担当者:適用される可能性はありますが、商品が原産地規則を満たす必要があります。
学習者:どの裏付け書類が必要かお知らせください。 - 使う場面
- 協定上の優遇税率が利用できるかを確認する場面です。
- 注意点・誤用例
- eligibleは条件を満たして対象になり得ることを表します。協定の参加国から届いたという理由だけで適用を断定しないようにします。
- 発音・ニュアンス
- preferentialは「優遇された、特恵の」という硬い語です。日常会話より貿易実務や制度説明で使われます。
会話練習では、最初から速く話す必要はありません。意味のまとまりごとに区切ると、聞き手にも伝わりやすくなります。次は、発音と聞き返しの方法を具体化します。
貿易英語の発音と聞き取りを整える練習法
- 単語、語のまとまり、文の順に音読する
- 数字、品番、国名、前置詞を重点的に確認する
- 聞き取れないときは推測せず、復唱や言い換えを依頼する
貿易英語では、流ちょうさより情報の正確さが重要になる場面があります。特に価格、数量、日付、品番、仕向地、通貨、前置詞の聞き違いは実務上の混乱につながります。速く話すことより、重要語をはっきり置くことを優先してください。
三段階の音読
- trade、tariff、customs、import、exportを一語ずつ発音する
- reduce tariffs、clear customs、import from、export toを一まとまりで読む
- 完全な例文を意味の区切りごとに読む
たとえば、We import coffee beans / from Brazil / and export processed coffee products / to Asia.のように区切ります。最初の区切りで何を輸入するか、次で輸入元、その次で輸出品、最後で輸出先が分かります。
tradeの/treɪd/、rateの/reɪt/、freightの/freɪt/には/eɪ/が含まれます。freightは「運賃」や「貨物」を表し、つづりにghがありますが、その部分を独立して読みません。customsは複数形の見た目でも、税関当局というまとまりとして文中に現れます。
聞き返しに使える表現
- フレーズ
- Could you repeat the tariff rate more slowly? Did you say fifteen percent or fifty percent?
- 日本語訳
- 関税率をもう少しゆっくり繰り返していただけますか。十五パーセントですか、それとも五十パーセントですか。
- 使う場面
- 数字を聞き取れず、候補を示して確認する場面です。
- 注意点・誤用例
- 聞き取れない数字を推測で記録しないようにします。会話後にメールで数値を確認する方法も有効です。
- 発音・ニュアンス
- -teenと-tyの聞き分けでは、語尾と強勢に注意します。通信環境の影響もあるため、遠慮せず確認するのが実務的です。
ほかにも、Could you spell that?は「つづりを教えていただけますか」、Could you put that in writing?は「書面にしていただけますか」、Let me confirm my understanding.は「私の理解を確認させてください」という意味です。
発音練習の後は、誤りやすい英文を直す練習が役立ちます。正しい文だけでなく、なぜ不自然なのかを知ると応用が利きます。
不自然になりやすい貿易英語と直し方
- 日本語の語順をそのまま英語へ移さない
- reduce、impose、restoreなど動詞と目的語の相性を見る
- 前置詞を含む定型のまとまりで修正する
関税を引き下げる
decrease import dutyでも意図を推測できる場合はありますが、一般的な複数の輸入関税ならreduce import dutiesが自然です。完全に撤廃する場合はeliminate tariffsを使います。reduceは程度を下げる、eliminateはなくすという違いがあります。
雇用を回復・創出する
recover employmentをそのまま使うより、意図に応じてrestore jobs、create jobs、protect domestic jobsを選びます。「雇用を国内へ取り戻す」という政治的な表現ならbring jobs backという言い方もあります。
中国からの輸入品に関税を課す
自然な形はimpose tariffs on Chinese products、impose tariffs on Chinese-made products、またはimpose tariffs on goods imported from Chinaです。impose A on Bの型を守ると組み立てやすくなります。
報復関税で対抗する
「これに対抗して」はin responseまたはin response to this measureを使えます。against to thisは前置詞が重なり、不自然です。報復関税はretaliatory tariffs、追加関税はadditional tariffsです。
- フレーズ
- In response, the other country imposed retaliatory tariffs on imported goods.
- 日本語訳
- これに対し、相手国は輸入品に報復関税を課しました。
- 使う場面
- 貿易紛争で相手国が対抗措置を取った流れを説明する場面です。
- 注意点・誤用例
- retaliatoryは強い対抗措置を表します。通常の関税変更に機械的に使わず、報復の文脈があるか確認します。
- 発音・ニュアンス
- In responseの後に短い間を置くと、前の措置と後の反応の関係が伝わります。
WTOへ申し立てる場合はfile a complaint with the WTOやbring a case before the WTOが使われます。take the exception to the WTOのような直訳的な形は、この意味では避けてください。
誤用を確認したら、知識を定着させる短い学習計画へ移ります。読むだけで終わらず、自分の業務や関心分野に合わせて一文を作ることが重要です。
独学で定着させる七日間の実践メニュー
- 一日ごとに学習対象を絞る
- 読む、声に出す、書く、確認するを組み合わせる
- 自分の商品、国、業務へ置き換えた文を残す
貿易英語は専門語が多いため、一度に大量の単語を覚えるより、同じ中核語を異なる文で繰り返すほうが定着しやすくなります。次のメニューでは、一日十五分から三十分ほどを目安に、負担を分散します。
一日目:中心語を五つに絞る
trade、import、export、tariff、customsをノートに書き、日本語訳だけでなく役割を一行で説明します。たとえばcustomsには「税関。関税そのものではない」と書きます。最後に各語を三回ずつ発音します。
二日目:方向を矢印で描く
自社や日本を中央に置き、import fromは内向き、export toは外向きの矢印を描きます。We import A from B.とWe export A to C.のA、B、Cを自分の関心に合わせて入れ替えます。
三日目:関税と税関を区別する
tariff、customs duty、customs clearance、clear customsを使って四文作ります。「税」「場所・機関」「手続」「動作」のどれを表しているか横に記入してください。
四日目:問い合わせメールを書く
商品への関心、カタログの依頼、価格の内訳、必要書類の四点を、一項目一文で書きます。送信を目的としない練習でも、件名、あいさつ、本文、結びを付けると実務に近づきます。
五日目:短いニュースを分解する
貿易記事から一段落を選び、動詞に下線を引きます。誰が、何を、何に対して行ったのかを日本語で整理します。impose、reduce、sign、withdraw、increaseなど、政策の動きを示す語を探してください。
六日目:役割会話を録音する
学習者と取引先担当者の両方を一人で読み、録音します。速さではなく、import from、export to、tariff rate、customs clearanceの区切りが聞こえるかを確認します。
七日目:何も見ずに説明する
「tradeとは何か」「importとexportの違い」「tariffとcustomsの違い」を、それぞれ英語一文と日本語一文で説明します。出てこなかった部分だけ本文へ戻り、翌週の復習対象にします。

独学では、自分の発音や表現が相手に伝わるか判断しにくいことがあります。必要を感じた段階で、作成したメールや会話文を講師との練習へ持ち込み、実際の質問に答える形で試すと弱点を見つけやすくなります。
最後に、学習中によく生じる疑問をQ&A形式で確認します。答えを先に隠し、自分の言葉で説明してから読むと復習にも使えます。
貿易英語に関するQ&A
- 基本語の使い分けを短い回答で再確認する
- 実務では品目、原産地、契約条件を個別に確認する
- 略語は正式名称と役割を一緒に覚える
「貿易」は英語でtradeだけ覚えれば十分ですか?
最初の一語としてはtradeが最も便利です。ただし、国際貿易を明示するinternational trade、輸入のimport、輸出のexport、関税のtariff、税関のcustomsまで覚えると、会話やニュースの内容を具体的に捉えられます。
tradeとtradingはどう違いますか?
tradeは貿易や取引を表す基本的な名詞で、動詞としても使えます。tradingは取引活動や事業を指しやすく、trading company、stock trading、commodities tradingのように、会社や取引対象を伴うことがよくあります。
importとexportの前置詞を覚える方法はありますか?
import A from BはBからAが入ってくる形、export A to BはAがBへ出ていく形です。fromを出発点、toを到着点として矢印で描き、商品名と国名を入れ替えて音読すると定着させやすくなります。
tariffとcustomsは同じ意味ですか?
同じではありません。tariffは関税や関税率、customs dutyは関税として支払う税を表します。customsは税関または税関当局です。関税が高いならTariffs are high.、貨物が通関を終えたならThe shipment cleared customs.と表します。
関税が下がれば輸入品の価格も下がりますか?
下がる可能性はありますが、一律には決まりません。小売価格には為替、輸送費、保険料、原材料費、保管費、需給、税、流通経費、企業の価格設定なども影響します。協定税率を利用する場合は原産地規則などの条件も確認が必要です。
EPAとFTAは参加国の数で区別しますか?
参加国の数だけで区別するものではありません。FTAは関税や貿易障壁の削減・撤廃を中心に説明され、EPAは投資、サービス、知的財産、人の移動、経済協力など、より広い分野を扱うものとして説明されます。二国間か多国間かは別の観点です。
仕事で最初に覚えるべき貿易英語は何ですか?
import from、export to、quoted price、shipping and insurance、customs duties、customs clearance、commercial invoice、packing list、HS code、rules of originから始めると実用的です。単語だけでなく、質問文や依頼文の形で覚えてください。
「貿易」の中心にはtradeがあり、輸入はimport、輸出はexport、関税はtariffまたはcustoms duty、税関はcustomsです。この四つの関係を理解すると、仕事のメール、通関状況の確認、貿易協定の説明、経済ニュースの読み取りへ応用できます。
今日の実践として、まずWe import A from B and export C to D.のAからDへ、自分に関係する商品と地域を入れてください。次に、Does the quoted price include shipping and insurance?を三回音読します。知識を短い一文へ変える作業が、貿易英語を実際に使うための第一歩になります。

