こんにちは。月は昔から夜の闇を照らすありがたい存在です。そのありがたい存在は、なかなか人類が触れる事ができず、神秘的かつ魅惑的な存在でもありました。
今回は英語で「月」”moon”を使用した言葉や言い回しをみてみましょう。
Moonは怪しく異様な存在
日本人が一番聞きなれている”moon”を使用した単語は、
Honeymoon
新婚旅行
ではないでしょうか。”honey”「蜂蜜」+”moon”「月」で新婚旅行。
この単語に「蜂蜜」がつく理由の一つとして、古代から中世にかけてヨーロッパでは、蜜蜂の多産や精力増強効果としてハチミツ酒を飲ませたことから繋がっています。
新婚の甘さはハチミツほど甘いということですね。
この他にも以下のような言葉があります
- Moonshine 密造酒を生産する
- Moonlighter 副業を持つ人
- Moonwalk 足を交互に滑らして後ろに進むストリートダンスの技
これらの言葉より、「月」は「怪しさ」や「異様」、「不可思議」な状況をさしていることが多いです。
実はMoonはすごい存在
では単語以外で「月」以外の意味を持つ言い回しはどうでしょうか。
Shoot the moon
ほぼ不可能なことを達成する
月を弓などで討つなど、現実としては果てしなく難しい事を成し遂げたときに使います。
once in a blue moon
ごくまれに
満月はもともと1つの季節で3回見られますが、まれに4回見ることができる時の、3回目の満月、もしくは1か月に2回ある満月を”Blue moon”といいます。
つまり”Blue moon”はめったに見る事ができない満月を指すため、「ごくまれに」という意味として使われます。
ask for the moon
無理難題をふっかける
月ははるか昔から、見る事はできるのに触れられないことから「何かすごい存在」としての意味としても使われています。
「何かすごい存在」と「問われる」を合わせると、「無理難題をふっかける」という意味合いになります。
では、これらの言い回しを使った簡単な会話をみてみましょう。
例文
A: Can you marry with a famous Hollywood star?
有名なハリウッドスターと結婚する事できる?
B: You ask for the moon!
無理難題ふっかけるね!
A: But my cousin married with billionaire!
でも僕の従妹は億万長者と結婚したよ!
B: That’s amazing! How did they meet?
それはすごい!どこで出会ったの?
A: The billionaire came to my cousin’s university once in a blue moon. And she got the chance when she met him.
億万長者はごくまれに従妹の大学に来るんだ。出会った時に彼女チャンスをつかんだんだよ。
B: She shoots the moon!
それは、とてつもない事達成したね!
月には一切関係ない話ですが、月がいっぱいでてくる会話でした。
言葉が教える昔の人々の気持ち
太古の昔から人々が見続けてきた月に、実際に人間が到達したのは20世紀の半ば過ぎてからでした。
1969年、月に初めて降り立ったときの映像は、世界中の人々を熱狂させました。
宇宙船着陸後から、それまでは無視しようにもできない、まさに「何かすごい存在」だった月は急に身近な存在となり、そしてその後何度も人々が降り立つたびに興味は薄れ、月面着陸は宇宙計画からなくなることになりました。
神秘的な存在も、一度人間の手に触れてしまうと現実のものとして受け止められ、怪しさや不可思議さはだいぶ軽減されてしまいました。しかし、長年人々が感じてきた月に対するイメージは、現在も受け継がれています。
普段使っている言葉や言い回しの意味を知る事で、昔の人々の気持ちがわかるというのは素晴らしいことかもしれませんね。
それではまた、See you!