ネイティブは”Cost performance”と言わない?英語で「高い・安い・コスパ」を伝える表現完全ガイド
ショッピング中に「これ、安い!」「ちょっと高いかな…」「これはコスパ最高!」なんて、友達と値段について話すのは楽しいひとときですよね。でも、これらの表現、英語で自然に言えますか?実は、日本語の「コスパ」はそのままでは通じなかったり、「高い」にも複数の言い方があったりと、意外と奥が深いんです。この記事では、そんな値段に関する英語表現を徹底解説!基本的な単語の使い分けから、ネイティブが使う自然な「コスパ」表現、さらには応用フレーズまで、これを読めばすべて解決します。表現力をアップさせたい方は、英語教室で実際に使ってみるのが一番の近道ですよ。さあ、あなたも値段の話題で会話を弾ませましょう!
レッスンの内容
大前提!英語で「値段」について話すときの基本
まず覚えておきたいのは、英語では「何について」話しているかで、「高い」「安い」の表現を使い分けるということです。
- 目の前にある「商品そのものの値段」について話す場合
- 入場料や授業料、国全体の「物価や料金の水準」について話す場合
この2つの視点の違いが、単語を使い分ける上での最大のポイントになります。では、具体的に見ていきましょう。
【基本の使い分け】Expensive vs. High / Cheap vs. Low
多くの学習者が混同しがちなのが、この2組の形容詞です。ルールはとてもシンプルなので、ここでしっかりマスターしてしまいましょう。

Expensiveは「モノ」に、Highは「料金や水準」に使うのが基本です。
Expensive / Cheap:モノ自体の価格を評価する
Expensive (高い) と Cheap (安い) は、特定の商品やサービスそのものの値段に対して使います。「この服は高い」「このランチは安い」のように、具体的な「モノ」を主語にして使うのが一般的です。
These clothes are very expensive.
(この服はとても高い。)This restaurant is famous for its delicious and cheap dishes.
(このレストランは、美味しくて安い料理で有名です。)That’s so cheap! I can’t believe it.
(それはすごく安いね!信じられない!)
日本語の「チープ」には「安っぽい」というネガティブな響きがありますが、英語の “cheap” は単に「値段が安い」という事実を述べるだけで、必ずしも悪い意味ではありません。
High / Low:料金・手数料・物価など「水準」を話す
High (高い) と Low (安い、低い) は、価格や料金、物価などの「水準」に対して使います。price (価格), fee (料金), rent (家賃), cost of living (生活費) といった単語とセットで使われることが非常に多いです。
This amusement park has a high entrance fee.
(この遊園地は入園料が高い。)The price of that stock is too high.
(あの株の価格は高すぎる。)This cram school has low tuition.
(この塾は授業料が安い。)The cost of living in London is high.
(ロンドンの生活費は高い。)
違いが一目瞭然!使い分け比較表
形容詞 | 対象 | 例文の主語 |
---|---|---|
Expensive / Cheap | 商品・サービスそのもの | This bag, That car, The lunch |
High / Low | 価格・料金・物価などの水準 | The price, The fee, The rent |
【最重要】「コスパが良い」の自然な英語表現
日本語で便利な「コスパ」という言葉。しかし、これをそのまま英語にしても、ネイティブには意図が伝わりにくいことが多いです。
なぜ “Cost performance” は使われない?
「コスパ」は “Cost performance” の略ですが、この表現は主にビジネスや経済の文脈で使われる専門的な用語です。製品の費用対効果を分析する際などに使われるため、日常会話で「このランチ、コスパ良いね!」というような気軽な使い方をすると、非常に堅苦しく不自然に聞こえてしまいます。
ネイティブが使うNo.1表現 “Good value (for money)”
ネイティブが「コスパが良い」と言いたいときに最もよく使うのが、good value または good value for money という表現です。”value” は「価値」という意味で、「支払ったお金(値段)に対して、良い価値がある」というニュアンスを完璧に伝えることができます。

“Good value” は「値段以上の価値がある」という満足感を伝えるのに最適な表現です。
This lunch set is really good value for money.
(このランチセット、本当にコスパが良いよ。)These headphones are great value. The sound quality is amazing for the price.
(このヘッドフォンはすごくお得だ。値段の割に音質が素晴らしい。)
その他の「お得」を表す便利フレーズ (`good deal`, `a bargain`, `a steal`)
“good value” 以外にも、「お得感」を表現する便利なフレーズがたくさんあります。
- a good deal: 「良い取引」、つまり「お買い得品」や「良い買い物」を指します。
- a bargain: 「バーゲン品」「掘り出し物」。定価よりずっと安く買えたものに使います。
- a steal: 「盗み」という意味から転じて、「盗品かと思うほど安い」「タダ同然」という、驚くほどの安さを表現するスラングです。
You got a good deal on that camera!
(そのカメラ、良い買い物をしたね!)I found this coat at a flea market. It was a real bargain.
(このコート、フリーマーケットで見つけたんだ。本当に掘り出し物だったよ。)You bought that for only 1,000 yen? That’s a steal!
(それをたったの1000円で買ったの?タダ同然じゃない!)
リアルな女子トークで学ぶ!ショッピング英会話
EliとAliceが、お互いの服装について話しています。リアルな会話で使い方を学びましょう。
【会話で学ぶ】EliとAliceのファッション談義
Eli: Hi, Alice! That outfit is so cute.
(こんにちは、アリス!その服、すごく可愛いね。)
Alice: Oh, thank you! Actually, I got this for only 500 yen!
(あら、ありがとう!これ、実はたったの500円だったの!)
Eli: No way! It doesn’t look like that at all. You got such a good deal! Where did you buy it?
(うそ!全然そうは見えない!すごく良い買い物をしたね!どこで買ったの?)
Alice: I bought it online. They were having a huge sale.
(ネットショッピングよ。すごいセールをやっていたの。)
Eli: Wow, that’s awesome! It looks great on you.
(へぇ、最高じゃない!すごく似合ってるわ。)
Alice: Thanks! If they have another sale, I’ll let you know!
(ありがとう!今度またセールをやっていたら、イーライにも教えるね!)
すぐに使える!会話のキーフレーズ解説
- Actually: 「実は」「実際のところ」。予想外の事実を伝えるときに便利な言葉。「ぶっちゃけ」のような軽いニュアンスでも使われます。
- It doesn’t look like that!: 「そうは見えない!」。値段の話では「もっと高く見えるよ!」という褒め言葉になります。イントネーションや表情次第で様々な意味で使える便利な表現です。
- It looks great on you.: 「すごく似合ってるね」。服や髪型、アクセサリーなどを褒める際の鉄板フレーズです。
もっと気持ちが伝わる!値段に関する応用表現
基本表現に加えて、より豊かな感情を伝えるための応用フレーズも覚えておくと便利です。
「高すぎる!」を表すフレーズ (`overpriced`, `a rip-off`)
単に「高い」だけでなく、「値段不相応だ」「ぼったくりだ!」と言いたいときには、これらの表現が使えます。

“A rip-off!” は「ぼったくりだ!」という強い非難を表すスラングです。
I think this brand is totally overpriced.
(このブランドは完全に値段をつけすぎだと思う。)3,000 yen for this T-shirt? That’s a complete rip-off!
(このTシャツで3000円?完全なぼったくりだよ!)
「お手頃価格」を表すフレーズ (`affordable`, `reasonable`)
「安い(cheap)」と言うと少し直接的すぎると感じる場合に、「手頃な」「妥当な値段の」というニュアンスで使える上品な表現です。
They offer stylish and affordable furniture.
(彼らはスタイリッシュでお手頃な価格の家具を提供している。)The price was quite reasonable for the quality.
(その品質にしては、価格はかなり妥当だった。)
値段を尋ねる・交渉するフレーズ
海外でのショッピングで役立つ、値段の尋ね方と簡単な交渉フレーズです。
How much is this? / How much does this cost?
(これはいくらですか?)Excuse me, could you tell me the price of this?
(すみません、これのお値段を教えていただけますか?)Can you give me a discount? / Could you do a little better on the price?
(少しお安くしていただけますか?)
まとめ:「高い・安い」を使いこなし、ショッピングをもっと楽しく!
今回は、値段に関する様々な英語表現をご紹介しました。重要なポイントは以下の通りです。
- モノの値段には Expensive/Cheap、料金や水準には High/Low を使う。
- 「コスパが良い」は “Cost performance” ではなく、“Good value (for money)” と言うのが自然。
- 「お買い得」には “a good deal” や “a bargain”、「高すぎる」には “overpriced” や “a rip-off” など、気持ちに合わせて様々な表現がある。
これらの表現を使い分けることで、あなたの英語はより豊かで、ネイティブらしい響きになります。ショッピングや友人との会話で、ぜひ積極的に使ってみてください。
それではまた、See you!