「十人十色」ことわざから英語を学ぶ

  1. 英語勉強・基本

英語のことわざを学ぶと、海外の文化や英文の組み立て方など様々なことを学べます。

そこで今回はことわざを2パターンに分けて日本語との表現の違いや英文の構成などを学んでいきましょう。

「十人十色」ことわざから英語を学ぶ

日本語は、会話や本などで頻繁にことわざが使われます。これは海外でも同じことで、単純に単語だけで会話をするのではなく、独特の感情や様子を表現するのにことわざは重宝されています。

ことわざの英語表現を知るということは、外国の文化を知ることにも繋がります。また日本語と英語両方の表現の仕方を知ることで、表現の違い・英語の分の組み立て方を学ぶことにも繋がっていくでしょう。

英語のことわざを学んでいく上では、まずは“日本語と雰囲気や表現方法が似ているもの”から覚えていきましょう。

失敗は成功のもと 

Failure is the basis of success.

百聞は一見に如かず 

Seeing is believing.

終わり良ければ総て良し 

All is well that ends well.

十人十色 

So many men, so many minds.

これらは日本語のことわざと雰囲気や文の組み立て方が似ているので覚えやすいでしょう。

一方で“英語独特の言い回しになっていて日本語とは大きく異なるもの”も多く存在します。

虎穴に入らずんば虎子を得ず 

Nothing ventured, nothing gained.

酒は百薬の長 

Wine is panacea of all ill.

一難去ってまた一難 

Out of the frying pan, into the fire.

五十歩百歩 

That’s six of one and half a dozen of the other.

酒がワインになっている点や、フライパンを飛び出して火に入るといった表現は日本のことわざにはない面白さを感じることができます。

イギリスの卒業生の卒業帽とネクタイが付いた本の山。

英会話

DavidとTaroが会話をしています。

Taro:This homework is too difficult.

この数学の宿題難しすぎる。

David:It’s even better if you do it like this.

ここは、こうやって解くと簡単にできるよ。

Taro:Wow! That’s so cool! I’ll tell it for Eric.

ホントだ!すごい!Elicにも教えてあげよう。

David:Come on.He is good at mathematics, So it’s a teaching grandmother to suck eggs.

いやいや。Ericは数学が得意だから、釈迦に説法になっちゃうよ。

「行動計画」という言葉が書かれたメモ帳が木製のテーブルの上に置かれています。

よく使われることわざ

日本語でも「天高く馬肥ゆる秋」や「きじの草がくれ」などなかなか日常会話では耳にしないことわざと「一か八か」や「一石二鳥」のように良く使われることわざがあります。

ネイティブが日常会話でよく使うことわざを4つご紹介します。

Easier said than done. 

言うだけは実行するより簡単。

日本語の「言うは易く行うは難し」と同じ意味を持つことわざです。言うだけなら簡単だけど、実際にやってみるのはまた違う話であることを表現する時などに使われます。

Happy ignorance. 

無知の美徳。

日本語の「知らぬが仏」と同じ意味を持つことわざです。下手に首を突っ込んで事実を知るよりも、知らないままでいる方が幸せである様子を表現するときに使います。

More haste, less speed. 

急ぐほどスピードを落として。

日本語の「急がば回れ」と同じ意味を持つことわざです。他にも、Slow and steady wins the race.(ゆっくり着実にすることでレースに勝てる)ということわざもあります。

Bite the hand that feeds you. 

飼い主の手を噛む。

日本語の「恩を仇で返す」と同じ意味で使われる言葉です。飼い主が食べ物を差し出したところで手を噛まれる様子をモチーフにしていると言われており、ペットを飼う文化が強い英語圏ならではの表現でしょう。

わざ」が日常で使う言葉として浸透しているからです。

たくさんのことわざを使うことは、それだけ日本語に長けていることになります。

ことわざ使用は知的にみえる

これは日本語だけでなく、他国の言葉でも同じです。英語でことわざをつかうようになれば、それだけその人は英語に親しみがあると受け取られます。

つまり、日本でよく使うことわざで英語があるならば、覚えてみて損はないということです。では、いくつかのことわざ使用例をみてみましょう。

ことわざ使用例

【No news is good news 便りがないのは良い便り】

Kei’s mother: I haven’t heard Kei’s voice for a long time.

ケイのお母さん:ケイの声を長いこと聞いていないわ。

Kei’s sister: He may having a good time in America.  No news is good news, mother.

ケイの妹:アメリカで楽しい時間を過ごしているんじゃないかしら。便りがないのは良い便りよ、お母さん。

Kei’s mother: Maybe you are right.

あなたのいう通りかもね

A word is enough to the wise 一を聞いて十を知る】

Mrs. Lead: Emma, we will leave the house at 9:30.

エマ、9時半に家を出ますよ。

Emma: Then I have to change the clothes until 9 o’clock.

それならば9時までには洋服を着替えなくてはだめね。

Mrs. Lead: A word is enough to the wise, what a good girl you are!

一を聞いて十を知る、なんて頭がいい女の子なの!

眼鏡をかけた女の子が口から英語の文字を話しています。

Out of the mouth comes evil 口は災いの下】

What’s done is done 覆水盆に返らず】

Brian: I said bad words to Jane.  She is ignoring me for a week.

ジェインに悪いことを言ってしまったよ。彼女は1週間僕を無視しているんだ。      

Kei: Out of the mouth comes evil, Brian.

口は災いの下だよ、ブライアン。

Brian: How long does she forget about it?

どれくらいしたら忘れてくれるかな?

Kei: I think she will not forget about it.  What’s done is done.  You have to apologize to her.

彼女は忘れないと思うよ。覆水盆に返らず。彼女に謝らなきゃだめだよ。

When in Rome, do as Romans do 郷に入っては郷に従え】

Mr. Sato: Yesterday, I sipped soup.  People in the restaurant looked strange face to me.  I made a mistake.

昨日スープをすすってしまったのです。レストランにいる人々が私に変な顔を向けていました。失敗してしまいましたよ。

Ms. Mills: I can understand.  Japanese sip miso soup.  But the common senses change by the country.  When in Rome, do as Romans do.

わかります。日本人はお味噌汁をすすりますよね。でも常識は国で変わりますから。郷に入っては郷に従えですよ。

Mr. Sato: I’ll be careful from next time.

次回から気を付けます。

英語学習者向けの「プロプラクティス」と「プラクティス」の文字が特徴的なスピードメーター。

例のように、会話の中でも普通に使う事ができます。それ以外にも下記のようなことわざがあります。

Practice makes perfect

習うより慣れろ

Fortune comes in at the merry gate

笑う門には福来る

他にもたとえが身近なものになって、表現されていることわざがあります。

Birds of a feather flock together

類は友を呼ぶ

ここでは、鳥と羽で仲間が表現されています。

Count not your chicken before they are hatched

盗らぬ狸の皮算用

こちらは狸がニワトリになっています。

ことわざは覚えて損なし

さて、ことわざの簡単な使用例をあげました。しかし「ことわざ」そのものは英語でなんというのでしょうか。「ことわざ」の英語は”proverb”といいます。

普段の日常会話のなかでは、自分がどのようなことわざを使っているかはなかなか気づかないでしょう。しかし単語数が短い物などから覚えてみるのもいいでしょう。

そして覚えたからには、ぜひエッセイで使うことや、友達との会話で使ってみて下さい。何度も使用することで頭の中に入っていきます。

これこそ、”Practice makes perfect”、習うより慣れろ、ですね。

それではまた、See you!

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