「今月ちょっと厳しくて…」を英語で伝えようとして、poor でいいのか broke なのか、それとも I don’t have money なのか、口の中で迷ったまま黙ってしまった——そんな経験はありませんか。
日本語の「貧乏」「金欠」「お金がない」は、ひとつの言葉でかなり広い範囲をカバーします。ところが英語では、生まれ育ちの話なのか、財布の中身が今だけ寂しいだけなのかで、選ぶ単語がはっきり分かれます。ここを取り違えると、軽い雑談のつもりが深刻な身の上話に聞こえてしまうこともあります。
この記事では、poor と poverty の基本から、ネイティブが日常で連発する broke、out of money、strapped for cash などの口語、そして相手を傷つけない婉曲表現まで、使う場面つきで順番に整理していきます。読み終えたときには、誘いを断る一言も、値段が高すぎるときの一言も、そのまま口に出せる状態になっているはずです。実際に声に出して練習したい方は、英語教室のような対話の場と併用すると定着が早まります。

- 「貧乏」を表す英語は一語ではない——まず全体像をつかむ
- 会話から入る——「新車を買う余裕がない」場面のやり取り
- 基本の poor——「貧しい」を最も広くカバーする形容詞
- poverty は「貧困」——社会問題を語るための名詞
- poor 以外の「貧しい」——硬さと配慮で使い分ける
- 一時的な「金欠」は broke が定番
- out of money / out of cash——「切れた」を表す言い方
- 「余裕がない」を伝える5つの言い分け
- 直接的すぎない言い方と、相手への配慮
- 節約・貯金にまつわる英語
- 「貧乏」に関するイディオムとことわざ
- 日本語話者がつまずきやすいポイント
- シーン別・そのまま使えるフレーズ集
- 発音とリズムの練習——通じる一言にする
- 7日間で口になじませる復習プラン
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:今日から言ってみる一言
「貧乏」を表す英語は一語ではない——まず全体像をつかむ
- 英語では「継続的な貧しさ」と「一時的な金欠」を別の語で表す
- 継続的な状況は poor / poverty、今だけの金欠は broke / out of money
- 迷ったら I don’t have much money right now. が最も安全な逃げ道になる
- 相手について話すときは直訳を避け、配慮のある言い換えを選ぶ
最初に覚えておきたい結論は、英語は「貧しさ」を時間の長さで区別するということです。日本語の「貧乏」は状態も一時的な財布事情もまとめて表せますが、英語ではこの二つが別のグループに入ります。
なぜ区別が必要なのでしょうか。理由は単純で、聞き手が受け取る「深刻さ」がまるで違うからです。poor は生活の基盤に関わる話、broke は「今週の財布が空」という日常の話。ここを混ぜると、相手が心配して助けを申し出てしまったり、逆に深刻な事情を軽く扱っているように聞こえたりします。
具体的には、次のような住み分けになります。ざっと目を通して、自分が言いたいのがどのグループなのかを見当づけてみてください。
- 継続的・構造的な貧しさ:poor(貧しい)、poverty(貧困)、impoverished(貧困化した)、needy(困窮した)、underprivileged(恵まれない)
- 一時的な金欠:broke(お金が切れた)、out of money(お金が尽きた)、low on cash(現金が心細い)、strapped for cash(切羽詰まっている)
- 余裕のなさをやわらかく:not well off(裕福ではない)、hard up(金に困っている)、tight on money(懐が厳しい)、can’t afford(余裕がない)
- 婉曲・配慮:I’m waiting on my next paycheck.、Money’s a bit tight right now.、a low-income household(低所得世帯)
つまり、まず「時間の長さ」で大きく振り分け、次に「相手との距離感」で語を選ぶ。この二段構えが使い分けの土台になります。では、実際の会話ではどんなふうに現れるのでしょうか。短いやり取りから見ていきましょう。
会話から入る——「新車を買う余裕がない」場面のやり取り
- can afford to ~ は「~する余裕がある」を表す最重要フレーズ
- 使いすぎて手元にお金がない状態は I’m out of money. で表せる
- save money、eat out、waste など節約の語彙もセットで覚えられる
語彙を単体で覚えるより、会話の流れの中で出会ったほうが記憶に残ります。ここでは、新車を買いたい友人と、それを心配する友人のやり取りを見てみましょう。afford と out of moneyが自然に登場します。
- 友人A
- I’d like to get a brand-new car.(新車を買いたいんだ。)
- 友人B
- But can you afford to buy it?(でも、買う余裕があるの?)
- 友人A
- Oh, actually I can’t afford to do it.(ああ、実は余裕なんてないんだ。)
- 友人B
- So you don’t have time to be lazy.(じゃあ、のらくらしている暇はないのね。)
- 友人A
- You are right. I got a new suit last month. And I paid for the trip to Italy. So I’m out of money.(その通り。先月スーツを買って、イタリア旅行の費用も払った。だからお金がないんだ。)
- 友人B
- You should save money.(お金を貯めないと。)
- 友人A
- How can I save a lot of money?(どうやって大金を貯めたらいい?)
- 友人B
- If you don’t eat out and drink alcohol, you can save money. That’s a waste. Can you do that?(外食とお酒をやめればお金は貯まるわ。あれは無駄遣いよ。できる?)
- 友人A
- Oh, that’s a hard solution for me. It’s something like a routine.(うーん、それは僕には厳しい解決策だ。日課みたいなものだからね。)
- 友人B
- Why don’t you quit such a silly routine?(そんなばかげた日課、やめたらどう?)
- 友人A
- It’s important for me to keep friends.(僕には友好関係を保つために大切なことなんだ。)
会話に出てきた語句のチェック
先に意味を確認しておくと、音読したときに引っかかりが減ります。どれも日常会話の頻出語です。
- brand-new:新品の、真新しい
- can afford to ~:~する余裕がある
- actually:実は、実際のところ
- lazy:怠惰な、のらくらした
- pay for ~:~の代金を支払う
- out of money:お金が尽きて
- save money:お金を貯める
- eat out:外食する
- drink alcohol:お酒を飲む
- waste:無駄遣い、浪費
- solution:解決策
- something like ~:~のようなもの
- routine:日課、決まった習慣
- quit:やめる
- silly:ばかげた
- keep friends:友好関係を保つ
この会話に poor は一度も出てきません。使いすぎて手元が寂しいだけの状況では、poor はむしろ不自然だからです。では、その poor はいつ使う語なのでしょうか。基本から押さえていきます。
基本の poor——「貧しい」を最も広くカバーする形容詞
- poor は形容詞で、日常会話から報道まで幅広く使える基本語
- 反対語 rich と対比させると記憶に残りやすい
- 育ちの話は grow up を使うと英語らしくなる
- poor には「かわいそう」「下手な」の意味もあるため文脈が必要
辞書を開いて最初に出てくるのが poor です。形容詞で「貧しい」を表す最も汎用的な語で、家庭の経済状況から国の状況まで、幅広い対象に使えます。
なぜ最初に poor を押さえるべきかというと、この語が「基準点」になるからです。硬い語も配慮のある語も、すべて「poor の言い換え」として位置づけると整理しやすくなります。
- フレーズ
- I came from a poor family.
- 日本語訳
- 貧しい家の出身です。
- 使う場面
- 自己紹介や生い立ちの話。レッスンで家族について話すときにも使えます。
- 注意点・誤用例
- 今週の金欠を伝えたいのに I came from a poor family. と言うと話が過去の生い立ちにすり替わります。今の話なら broke を選びます。
- 発音・ニュアンス
- poor は米音で /pʊr/「プア」、英音では /pɔː/「ポー」に近く聞こえます。淡々と言えば事実の報告として自然に響きます。
同じ形で、次のような文もすぐに作れます。声に出しながら読んでみてください。
- When I was a kid, my family was poor.(子どもの頃、うちは貧乏でした。)
- Malawi is one of the poorest countries in the world.(マラウイは世界で最も貧しい国のひとつです。)
- This is a poor neighborhood, but people help each other.(ここは貧しい地域ですが、みんな助け合っています。)
- I want to be rich and famous.(お金持ちで有名になりたい。)

「子どもの頃は貧乏でした」の自然な言い方
自分の生い立ちを話すとき、I was poor when I was a child. でも意味は通じます。ただ、より英語らしいのは grow up を使う形です。
- フレーズ
- I grew up poor. / Growing up, my family didn’t have much money.
- 日本語訳
- 貧しい家庭で育ちました。/子どもの頃、うちにはあまりお金がありませんでした。
- 使う場面
- 価値観や節約習慣の理由を説明するとき。「だから今も無駄遣いが苦手」という流れにつなげやすい表現です。
- 注意点・誤用例
- 子どもの貧しさは本人ではなく家庭の状況なので、my family was poor と主語を家族にすると誤解が生じません。また child は会話ではやや硬いので、カジュアルな場面では kid が自然です。
- 発音・ニュアンス
- grew up は「グルーァップ」とつなげて一語のように。重く語らず軽い口調で言えば、聞き手も構えずに受け取れます。
似た言い方として I lived a poor life when I was a kid.(子どもの頃は貧乏暮らしでした。)もあります。lived a ~ life の形は「~な暮らしをしていた」を表せる便利な型です。
poor には「かわいそう」「下手な」の意味もある
poor は多義語です。同情を表すこともあり、能力や品質の低さを表すこともあります。この点を知らないと、思わぬ誤解を生みます。
- Poor you!(かわいそうに!)
- My poor dog is sick.(うちの犬が病気でかわいそうなんだ。)
- I’m poor at math.(数学が苦手です。)
- poor quality(品質が悪い)
- poor visibility(視界が悪い)
文脈なしに He is poor. と言うと、「彼はお金がない」ではなく「彼は下手だ」と受け取られる場面があります。お金の話だと明確にしたいときは He doesn’t have much money. や He’s not well off. と言い換えるほうが安全です。
poor が形容詞だとわかったところで、次はニュースや議論でよく見る名詞形に進みます。同じ「貧しさ」でも、重さがぐっと変わります。
poverty は「貧困」——社会問題を語るための名詞
- poverty は名詞で「貧困」。生活が成り立たないレベルの困窮を指す
- in poverty / a life of poverty の形で使うことが多い
- 日常の金欠には使わない。軽い自己申告に使うと相手が心配する
- the poverty line、child poverty など時事語彙とセットで覚えると便利
poverty は社会問題としての貧しさを表す名詞です。poor が「状態を表す形容詞」なら、poverty は「その状態そのものを指す概念」だと考えるとわかりやすいでしょう。
重さが違うのは、poverty が「生活の維持が困難な水準」を含意するからです。財布が寂しいだけの話に使うと、聞き手は本当に生活が危ういのかと心配してしまいます。
- フレーズ
- I grew up in poverty. / We lived in poverty.
- 日本語訳
- 貧困の中で育ちました。/貧困生活を送っていました。
- 使う場面
- 深刻な経済状況を伝えるとき、社会問題として貧困を論じるとき、ニュースやレポートの文脈。
- 注意点・誤用例
- I’m in poverty because I bought a new bag.(新しいバッグを買ったので貧困です)は不自然。この場合は I’m broke. が適切です。
- 発音・ニュアンス
- 米音で /ˈpɑːvərti/「パーヴァティ」。第一音節にしっかり強勢を置きます。改まった響きがあり、口語よりも書き言葉寄りです。
貧困に関する話題を英語で追いかけたい人は、次の組み合わせを覚えておくと記事やニュースが読みやすくなります。
- the poverty line(貧困ライン、貧困線)
- the poverty rate(貧困率)
- child poverty(子どもの貧困)
- relative poverty / absolute poverty(相対的貧困/絶対的貧困)
- income inequality(所得格差)
- low-income households(低所得世帯)
- social welfare(社会福祉)
- a life of poverty(貧しい暮らし)
poor と poverty の二本柱を押さえたら、次は「言い換えの引き出し」です。硬さや配慮の度合いによって選べる語がいくつもあります。
poor 以外の「貧しい」——硬さと配慮で使い分ける
- impoverished は「原因があって貧しくなった」という硬めの語
- needy、underprivileged は配慮を含む語で、報道や公的文書に多い
- not well off / hard up は会話で使いやすいやわらかい言い方
- the poor は「the+形容詞」で「貧しい人々」を表す
同じ「貧しい」でも、語の硬さと配慮の度合いによって印象は大きく変わります。ここでは主要な語を、使いどころとともに並べます。
なぜ複数覚える必要があるのでしょうか。理由は、poor が直接的すぎて言いにくい場面が現実にはよくあるからです。特に他人や集団について語るときは、語選びがそのまま配慮の表れになります。
impoverished:何かが原因で貧しくなった
戦争、災害、不況など、外的な要因で貧しくなった状態を表す硬めの語です。文章向きで、会話で連発する語ではありません。
- Lacking medical resources is inevitable for an impoverished nation.(医療資源の不足は貧困国では避けられない。)
- The war left the region impoverished.(戦争によってその地域は貧困に陥った。)
needy / underprivileged:困窮と「恵まれない」
needy は生きていくのが難しいほど困窮している状態を指し、the needy で「生活困窮者」を表します。underprivileged は「恵まれない」で、poor が直接的すぎる場面で選ばれる配慮ある語です。
- The government provides subsidies to create housing for the needy.(政府は生活困窮者向け住宅の助成金を出している。)
- When I was a kid, my family was underprivileged.(子どもの頃、うちは恵まれない家庭でした。)
- a program for underprivileged children(恵まれない子どもたちのための事業)
penniless / destitute:無一文と極貧
penniless は「一銭も持たない」で、ややドラマチックな響きがあります。destitute(名詞は destitution)は衣食住すら欠く極貧で、報道やノンフィクションで見かける語です。
- He arrived in Tokyo penniless.(彼は無一文で東京にやってきた。)
- Thousands were left destitute after the flood.(洪水の後、何千人もが極貧状態に置かれた。)
not well off / hard up:会話で使いやすいやわらかい言い方
well off は「暮らしが楽な、裕福な」。その否定形は、余裕のなさを穏やかに伝えられる便利な表現です。hard up は口語で「金に困っている」を表し、一時的にも継続的にも使えます。
- フレーズ
- We weren’t well off, but we were happy.
- 日本語訳
- 裕福ではなかったけれど、幸せでした。
- 使う場面
- 生い立ちを重くしすぎずに語るとき。他人の家庭について触れるときにも使いやすい言い方です。
- 注意点・誤用例
- well off は「よく脱ぐ」ではなく一つの形容詞句です。badly off(暮らしが苦しい)という言い方もありますが、口語では not well off のほうが耳になじみます。
- 発音・ニュアンス
- 「ウェローフ」と二語をつなげて発音します。控えめで上品な響きがあり、目上の人との会話でも使えます。
- フレーズ
- I’m a bit hard up at the moment.
- 日本語訳
- 今ちょっと懐が厳しくて。
- 使う場面
- 出費を控えている理由を軽く伝えるとき。友人や同僚との雑談で自然に収まります。
- 注意点・誤用例
- hard up を「頑張っている」の意味だと勘違いする学習者がいます。意味はあくまで「金銭的に苦しい」です。
- 発音・ニュアンス
- 「ハーダップ」とつなげます。a bit を添えると深刻さが薄まり、笑いながら言える軽さになります。
the poor:「貧しい人々」を表す集合名詞
「the+形容詞」で人々の集団を表す用法です。the rich(富裕層)、the elderly(高齢者)などと同じ仕組みで、複数扱いになります。
- He donates 10% of his paycheck to the poor every month.(彼は毎月給料の1割を貧しい人たちに寄付している。)
- The gap between the rich and the poor is widening.(富裕層と貧困層の格差が広がっている。)
ここまでは「継続的な貧しさ」の語彙でした。では、日常会話でずっと登場頻度が高い「今だけの金欠」はどう言うのでしょうか。ここからが本題です。
一時的な「金欠」は broke が定番
- broke は「今お金が切れている」状態を表す口語の定番
- 強調は dead broke / flat broke
- I’m broke.(金欠だ)と go broke(破産する)は別物
- bankrupt は法的な破産・倒産を指す正式な語
使いすぎて手元にお金がないだけなら、poor は大げさです。ネイティブがまず口にするのは broke。「壊れた」ではなく「お金が切れた状態」を表す形容詞的な使い方です。
この語が便利なのは、深刻さがほぼゼロだからです。学生も社会人も、笑いながら I’m broke. と言います。だからこそ、誘いを断るときの言い訳として安心して使えます。
- フレーズ
- I can’t go out tonight. I’m broke.
- 日本語訳
- 今夜は出かけられない。金欠なんだ。
- 使う場面
- 飲み会や外出の誘いを断るとき。給料日前、出費が続いた月末など。
- 注意点・誤用例
- I’m broken. と言うと「私は壊れている」になります。過去分詞ではなく broke を使うのがポイントです。フォーマルな商談では避け、Money’s tight right now. などに置き換えます。
- 発音・ニュアンス
- /broʊk/「ブロウク」。二重母音を意識して「ブローク」と伸ばしすぎないこと。軽い自己申告なので、明るいトーンで言うのが自然です。
応用のバリエーションも押さえておきましょう。どれもそのまま使える形です。
- Sorry, I want to go but I’m broke right now. Maybe next time.(行きたいけど今お金がなくて。また次回に。)
- I’m broke until payday.(給料日までお金がない。)
- He said he’s still broke. I’m not even expecting it back.(彼はまだ金欠だって。返ってくるとは思ってないよ。)
- Buy me a beer or two. I’m dead broke now.(ビールでもおごってよ。本当に一円もないんだ。)
- I was flat broke after the trip.(旅行のあとはすっからかんだった。)
broke と go broke、bankrupt の違い
形が似ているのに意味が大きく違う三つを、はっきり分けておきます。ここは誤解が起きやすい場所です。
- I’m broke.:今、手元にお金がない(軽い金欠)
- go broke:事業や投資に失敗して無一文になる(口語寄り)
- go bankrupt:法的手続きを伴う破産・倒産(正式な語)
- I heard he made a bad investment and went broke.(投資に失敗して破産したらしい。)
- The company went bankrupt last year.(その会社は昨年倒産した。)
- They filed for bankruptcy.(彼らは破産を申請した。)
財布が寂しいだけなのに I’m bankrupt. と言うと、法的な破産手続き中という意味になってしまいます。冗談として通じる相手もいますが、初対面やビジネスの場では避けたい言い方です。
skint はイギリス英語
イギリスやアイルランドでは、broke と同じ意味で skint がよく使われます。アメリカではあまり通じないため、相手の出身地に合わせて選びましょう。
- フレーズ
- I find myself skint in the middle of the month.
- 日本語訳
- 月半ばにはいつも金欠になってしまう。
- 使う場面
- イギリス英語話者との雑談。留学先がイギリスなら耳にする頻度が高い語です。
- 注意点・誤用例
- アメリカ人相手に skint と言うと聞き返される可能性があります。地域を選ばず伝えたいなら broke が無難です。
- 発音・ニュアンス
- 「スキント」。くだけたスラング寄りの語で、親しい相手向けです。
broke が「状態」を表すのに対して、「切れた・尽きた」という動きを表す言い方もあります。会話でよく出てくる out of ~ の形です。
out of money / out of cash——「切れた」を表す言い方
- out of ~ は「~を切らしている」で、お金以外にも使える汎用の型
- all を添えると「まったく残っていない」の強調になる
- out of cash は「現金がない」でカードは使える含みが残る
- spot someone は「一時的に立て替える」という口語
先ほどの会話に出てきた I’m out of money. は「お金が尽きた」。out of ~ は在庫切れを表す万能フレーズで、ガソリンや牛乳にも使えます。
この型を覚える価値が高いのは、応用範囲が広いからです。We’re out of milk.(牛乳を切らしている)、I’m out of time.(時間がない)と、同じ発想で言い回せます。
- フレーズ
- I bought a new laptop yesterday and I’m all out of money now.
- 日本語訳
- 昨日ノートパソコンを買ったので、今はすっからかんです。
- 使う場面
- 大きな買い物の直後、理由を添えて金欠を説明するとき。
- 注意点・誤用例
- out of the money と the を入れると意味が変わってしまいます。冠詞なしの out of money で覚えましょう。
- 発音・ニュアンス
- out of は「アウタヴ」と一息でつなげます。all を入れると語気が強まり、お手上げ感が出ます。
- フレーズ
- Hey, do you think you can spot me? I’m out of cash.
- 日本語訳
- ちょっと立て替えてもらえる?現金がなくて。
- 使う場面
- 現金払いの店で手持ちが足りないとき。親しい友人に少額を立て替えてもらう場面。
- 注意点・誤用例
- spot someone は親しい間柄限定のくだけた表現です。初対面や職場では Could you cover it for now? I’ll pay you back. のほうが無難です。
- 発音・ニュアンス
- Can you spot me twenty bucks? のように金額を続けられます。軽い口調でさらっと言うのがコツです。
out of money と out of cash の差も意識しておくと、表現が一段細かくなります。前者は「お金そのものがない」、後者は「現金の手持ちがない」。カードは使えるという含みが残るのが後者です。
- Are you out of money already? Do you want to borrow some?(もうお金ないの?貸そうか?)
- I’m out of cash right now, but I can pay by card.(今は現金がないけど、カードなら払える。)
- My pockets are empty.(ポケットは空っぽだよ。)
ここまでは「ない」寄りの表現でした。次は、その中間にある「余裕がない」を、程度別に言い分ける練習に進みます。
「余裕がない」を伝える5つの言い分け
- broke は「ゼロ」、tight on money は「ギリギリ」の感覚
- strapped for cash は切羽詰まった状況を表す
- low on funds はやや硬く、ビジネスでも使える
- can’t afford は金銭も時間も断れる万能表現
金欠には段階があります。程度に合った語を選べると、断るときの気まずさが減ります。ゼロなのか、ギリギリなのか、心細いだけなのか。この違いを整理しておきましょう。

1. broke:まったくお金がない
支払いが無理なとき、誘いを断るときの第一候補です。I’m broke until payday.(給料日までお金がない。)のように期限を添えると、より具体的に伝わります。
2. tight on money:余裕はないがギリギリ生活できている
- フレーズ
- I’m a bit tight on money this week.
- 日本語訳
- 今週はちょっとお金がきつくて。
- 使う場面
- 節約中であることを伝えたいとき。給料日前に予定を調整したいとき。
- 注意点・誤用例
- I’m tight. だけだと文脈によっては別の意味に取られることがあります。on money や this week を添えると誤解が減ります。
- 発音・ニュアンス
- tight は「タイト」。財布の口が締まっているイメージで、broke より深刻さが軽く響きます。
3. strapped for cash:切羽詰まっている
- フレーズ
- I’d love to join, but I’m strapped for cash.
- 日本語訳
- ぜひ参加したいけれど、お金の余裕がなくて。
- 使う場面
- 急な出費が重なったとき。旅行やイベントの誘いを丁寧に断るとき。
- 注意点・誤用例
- strapped with cash とはしません。前置詞は for です。企業について使うと資金繰りが厳しいという意味になります。
- 発音・ニュアンス
- /stræpt/「ストラプト」。strapped は「縛られている」で、自由に動かせるお金がないイメージが語源です。
4. low on funds / low on cash / short on cash:残高が心細い
口座はあるけれど残高が心もとない、という状況です。funds は「資金」なので、ややフォーマルな場やビジネスの会話でも使えます。
- I have to skip the trip—I’m low on funds.(旅行はパスします。資金不足なので。)
- I’m running low on cash.(お金が心細くなってきた。)
- I’m a bit short on cash.(少し現金が足りない。)
- I’m short by five hundred yen.(500円足りない。)
5. can’t afford:金銭も時間も断れる万能表現
- フレーズ
- I can’t afford a new phone right now. / I can’t afford to take time off.
- 日本語訳
- 今は新しいスマホを買う余裕がありません。/休みを取る余裕がありません。
- 使う場面
- 買い物、旅行、贅沢を断るとき。時間的な余裕のなさを伝えたいときにも使えます。
- 注意点・誤用例
- I can’t afford buying a car. は不自然で、to buy を使うか名詞を直接続けます。afford は基本的に can / can’t とセットで使い、肯定文で単独で使うことは少ないです。
- 発音・ニュアンス
- /əˈfɔːrd/「アフォード」。第二音節に強勢。金額に触れずに断れるので、角が立ちにくい言い方です。
最初の会話に出てきた But can you afford to buy it? はまさにこの形でした。疑問文にすれば「余裕あるの?」と相手に確認できます。
とはいえ、お金の話は言い方次第で場の空気が変わります。次に、もっと角の立たない言い方を集めておきましょう。
直接的すぎない言い方と、相手への配慮
- I’m waiting on my next paycheck. は前向きで角が立たない言い方
- 予算を主語にすると、金銭事情に踏み込まずに断れる
- 他人について語るときは poor を避け、financially struggling などを選ぶ
I’m broke. や I don’t have any money. は率直すぎて、職場や初対面の場では口にしづらいことがあります。そんなときのために、婉曲表現の引き出しを持っ
婉曲表現が効くのは、話題の焦点を「自分の懐」から「今の状況や予算」へずらせるからです。人ではなく事情のせいにすると、聞き手も気を遣わずに済みます。
- I’m waiting on my next paycheck.(次の給料を待っているところなんだ。)
- Money’s a bit tight right now.(今ちょっと家計が厳しくて。)
- I’m trying to cut back this month.(今月は出費を抑えているんだ。)
- That’s not really in my budget.(それは予算に入っていないかな。)
- I’ll have to pass this time.(今回は見送るよ。)
- Let’s do something more low-key.(もっと控えめなことにしよう。)
- フレーズ
- I’m waiting on my next paycheck.
- 日本語訳
- 次の給料日を待っているところなんです。
- 使う場面
- 同僚とのランチや飲み会を控えたいとき。金欠を認めつつ、状況が一時的だと示せます。
- 注意点・誤用例
- wait on と wait for はどちらも使われますが、この言い方では on が定着しています。paycheck は米語で、英国では pay や wages がよく使われます。
- 発音・ニュアンス
- paycheck は「ペイチェク」。前向きな響きがあり、深刻に聞こえないのが利点です。
他人について He’s poor. や You’re poor. と言うのは直球すぎて失礼になります。事実を伝える必要があるときは、He’s going through a rough patch financially.(金銭的に苦しい時期らしい)、a low-income household(低所得世帯)、financially struggling(経済的に苦しい)などを選びましょう。
断り方が身についたら、次はその先です。お金が足りない話の自然な続きは、節約と貯金の話題になります。
節約・貯金にまつわる英語
- save money、save up for ~ が貯金の基本形
- make ends meet、live paycheck to paycheck は家計を語る定番表現
- splurge、blow money は「使いすぎた」を表す口語
- 節約家をほめるなら thrifty / frugal を選ぶ
金欠の話は、たいてい「どうやって貯めるか」に発展します。save money を中心に語彙を放射状に広げると、会話が続きやすくなります。
この分野の語彙が役立つのは、日常のリアルな話題だからです。オンラインレッスンでも「最近何にお金を使った?」という質問は頻出です。
- save money(お金を貯める)/save up for a car(車のためにお金を貯める)
- put money aside(お金を取り分けておく)
- cut back on eating out(外食を減らす)
- tighten one’s belt(財布の紐を締める)——We need to tighten our belts this year.
- make ends meet(収支を合わせる、やりくりする)——It’s hard to make ends meet on this salary.
- live paycheck to paycheck(その日暮らしをする)
- pinch pennies / penny-pinching(けちけち節約する)
- splurge(散財する)——I splurged on a bag last weekend.
- blow money(お金を使い果たす)——I blew all my money on games.
- waste money on ~(~に無駄遣いする)
- in the red / in the black(赤字/黒字)
- on a shoestring(わずかな予算で)——We traveled Europe on a shoestring.
- stick to a budget(予算を守る)
- a rainy day fund(万一のための貯金)
- フレーズ
- It’s hard to make ends meet on this salary.
- 日本語訳
- この給料でやりくりするのは大変です。
- 使う場面
- 物価や家計の話題。ニュースについて意見を述べるときにも使えます。
- 注意点・誤用例
- make an end meet とはしません。ends は必ず複数形です。「両端をなんとか合わせる」という発想の表現です。
- 発音・ニュアンス
- ends meet は「エンズミート」とつなげます。生活の切実さがにじむ、大人の会話らしい響きです。
なお、付き合いの外食や飲み会を大事にしている人は、It’s part of keeping up friendships.(友人関係を保つためのものなんだ。)と言えば意図が伝わります。節約か人付き合いかという話題は、レッスンでも意見が分かれて盛り上がるテーマです。
語彙が増えてきたところで、少し遊びのある表現も覚えましょう。使えると会話がぐっと楽しくなります。
「貧乏」に関するイディオムとことわざ
- as poor as a church mouse は「極貧」を表す古典的な比喩
- from rags to riches は成功物語の定番フレーズ
- Money doesn’t grow on trees. は親が子に言う決まり文句
- 「貧乏ゆすり」は直訳できない代表例
イディオムは丸ごと覚えるのが基本です。直訳できない表現ほど印象に残るので、気に入ったものだけ選んで使ってみてください。
- (as) poor as a church mouse:無一文、極貧(教会にはネズミの食べ物がないという発想から)
- not have two pennies to rub together:小銭すら持っていない
- feel the pinch:家計が苦しくなる——Households are feeling the pinch.
- down and out:落ちぶれて無一文の状態
- from rags to riches:無一文から大金持ちへ
- Money doesn’t grow on trees.:お金は木に生えるものじゃない(=簡単には手に入らない)
- A fool and his money are soon parted.:愚か者はすぐ金を失う
- tighten the purse strings:財布の紐を締める
日本語のことわざを英語にしたいときは、直訳を捨てる勇気が必要です。「貧乏暇なし」に近い言い方としては The poor have no leisure. があり、くだけた場面なら Being broke keeps you busy. と意訳することもできます。
「貧乏ゆすり」を poverty shake と直訳しても通じません。英語では jiggling one’s leg、bouncing one’s leg、shaking one’s leg のように「脚を揺らす」と表現します。お金とは無関係の身体的な癖として扱われます。
ここまで語彙を積み上げてきましたが、実は間違いやすい落とし穴がいくつもあります。次に、日本語話者がつまずきやすい点を確認しておきましょう。
日本語話者がつまずきやすいポイント
- money は不可算名詞なので a money や many money は不可
- I have no money. は「一円もない」という強い響き
- poor と broke の取り違えが最も多い誤用
- cheap を人に使うと「けち」という悪口になる
語彙を覚えても、文法と語感の落とし穴を知らないと通じません。ここは実際の会話で誤解が生まれやすい部分です。
money は不可算名詞
a money、moneys とは言いません。「たくさんのお金」は many money ではなく much money、a lot of money です。数えるときは money ではなく単位を使い、two thousand yen、three coins のように表します。
- 誤:I have many moneys./正:I have a lot of money.
- 誤:How many money do you need?/正:How much money do you need?
I have no money. の重さ
文法的には正しいのですが、「一円も持っていない」という強い響きになります。軽く言いたいときは I don’t have much money. や I’m a little short right now. のほうが自然です。
poor と broke を取り違えない
生まれ育ちや長期的な状況は poor、財布の中身が今だけ寂しいのは broke。「先月使いすぎて金欠」なのに I’m poor. と言うと、深刻な身の上話として受け取られることがあります。
cheap は「安い」だけではない
He’s cheap. は「彼は安い」ではなく「彼はけちだ」です。人に使うと悪口になります。節約上手をほめたいなら thrifty(やりくりが上手な)、frugal(つましい)を選びましょう。
- She’s very thrifty—she always finds good deals.(彼女はやりくり上手で、いつもお得な買い物を見つける。)
- He lives a frugal life.(彼はつましい暮らしをしている。)
expensive の主語に注意
「この店は高い」を This shop is expensive. と言うのは自然です。しかし「私には高すぎる」を I’m expensive. とは言えません。正しくは It’s too expensive for me. です。
値段について不満を伝えるとき、相手が店員や主催者なら That’s a bit steep for me. や That’s out of my price range. のように「自分の側の事情」として言うほうが穏やかです。That’s too expensive! と強く言うと、値付けへの非難に聞こえることがあります。
落とし穴を避けられるようになったら、あとは実戦です。場面別にそのまま使える形で並べておきます。
シーン別・そのまま使えるフレーズ集
- 断る、支払う、値段を言う、状況を説明する、の4場面で整理
- Rain check? は「また今度」を表す便利な一言
- 代替案を添えると、断っても関係が良好に保てる
場面ごとに「使う一文」を決めておくと、迷わず口が動きます。断るときは代替案をセットにするのが人間関係を保つコツです。
誘いを断る
- I’d love to, but I’m broke this month. Rain check?(行きたいけど今月は金欠。また今度でいい?)
- Can we do something cheaper? I’m saving up.(もう少し安い案にできる?貯金中なんだ。)
- Count me out this time, but let’s plan something next month.(今回は抜けるけど、来月何か計画しよう。)
割り勘・支払い
- Let’s split the bill.(割り勘にしよう。)
- Can you cover me this time? I’ll get the next one.(今回立て替えてくれる?次は僕が出すよ。)
- Let’s go halves on this.(これは半分ずつにしよう。)
- I’m short by five hundred yen.(500円足りない。)
買い物・値段の話
- That’s way out of my price range.(それは完全に予算外です。)
- I’ll think about it. It’s a bit steep for me.(考えてみます。少し高すぎるので。)
- Do you have anything more affordable?(もっと手頃なものはありますか。)
自分の状況を説明する
- I’m on a tight budget these days.(最近は予算が厳しくて。)
- I overspent last month, so I’m being careful now.(先月使いすぎたので、今は気をつけています。)
- I’m saving up for a trip, so I’m cutting back.(旅行のために貯金中なので、出費を抑えています。)
店でのやり取りの例
- 店員
- This model is our most popular one. It’s 45,000 yen.(こちらのモデルが一番人気です。45,000円になります。)
- 学習者
- Hmm, that’s a bit out of my price range. Do you have anything more affordable?(うーん、少し予算を超えています。もっと手頃なものはありますか。)
- 店員
- Sure. This one is 28,000 yen and has most of the same features.(もちろんです。こちらは28,000円で、機能はほぼ同じです。)
- 学習者
- That sounds better. I can’t afford the top model right now.(そちらのほうがいいですね。今は上位モデルを買う余裕がないので。)
- 使う場面
- 家電量販店や携帯ショップで、予算を伝えて別の選択肢を出してもらいたいとき。
- 注意点
- I’m broke. は店員相手には不自然です。out of my price range のように予算を主語にすると丁寧に響きます。
友人同士のやり取りの例
- 友人A
- We’re going out for sushi tonight. Wanna come?(今夜お寿司に行くんだ。来る?)
- 学習者
- I’d love to, but I’m pretty tight on money this week. Rain check?(行きたいけど、今週はかなり懐が厳しくて。また今度でいい?)
- 友人A
- No worries. How about coffee on Sunday instead?(了解。代わりに日曜にコーヒーでもどう?)
- 学習者
- Perfect. That’s more my budget.(いいね。そのくらいなら予算内だよ。)
- 使う場面
- 出費のかさむ誘いを断りつつ、関係を保ちたいとき。
- 注意点
- Rain check は野球の雨天引換券が由来で、「今回は延期して次回に」の意味。断るだけで終わらせず、代替案を添えると印象が良くなります。
フレーズが揃ったら、あとは口に定着させる作業です。ここからは声に出す練習に移りましょう。
発音とリズムの練習——通じる一言にする
- broke は二重母音、strapped は語末の子音連続がポイント
- out of、a bit of は音をつなげて一語のように発音する
- 強く読む語を決めるだけで、意図が伝わりやすくなる
語彙を覚えても発音でつまずくと会話が止まります。音のつながりと強勢の位置を意識するだけで、通じ方は大きく変わります。
まずは主要語の音を確認しましょう。カタカナは目安ですが、口の動きを作るきっかけになります。
- broke /broʊk/:ブロウク。「ブローク」と平坦に伸ばさず、オウの二重母音を作る
- poor /pʊr/ または /pɔː/:プア/ポー。米英で差が大きい語
- poverty /ˈpɑːvərti/:パーヴァティ。第一音節に強勢
- afford /əˈfɔːrd/:アフォード。第二音節に強勢、語頭は弱く曖昧に
- strapped /stræpt/:ストラプト。語末の pt を母音なしで切る
- impoverished /ɪmˈpɑːvərɪʃt/:インパーヴァリシュト。強勢は po の位置
- budget /ˈbʌdʒɪt/:バジェット。語頭のアは短く鋭く
次に、音をつなげる練習です。以下の三文は、区切って読むと不自然に響きます。下線を引いた気持ちで一気に言ってみてください。
- I’m out of money.(アイマウタヴマニー)
- I’m a bit tight on money.(アイマビッタイトンマニー)
- I can’t afford it right now.(アイキャンタフォーディッライナウ)
最後に強勢の置き方です。同じ文でも、強く読む語を変えると伝わる内容が変わります。I’m broke RIGHT NOW. なら「今だけ」、I’M broke. なら「他の人は違うが自分は」というニュアンスが出ます。
練習方法としては、聞いた音をそのまま追いかけるシャドーイングが手軽です。1文を5回、10文で50回。この程度なら通勤時間だけでもこなせます。

7日間で口になじませる復習プラン
- 1日1テーマに絞り、覚える量を10フレーズ以内に抑える
- 3日目までに「断る一言」を口から出せる状態を目指す
- 7日目に実際の会話で使い、記憶を体験に変える
語彙は一度読んだだけでは残りません。使う場面と一緒に思い出す回数が定着を左右します。1日10分程度を想定した進め方を置いておきます。
- 1日目:poor と poverty の違いを声に出して確認。I grew up poor. と I grew up in poverty. の重さの差を言い比べる。
- 2日目:broke を中心に5文作る。I’m broke until payday. のように期限を変えて言い換える。
- 3日目:断る一言を3つ暗唱。I’d love to, but I’m broke this month. Rain check? を鏡に向かって言う。
- 4日目:out of money / out of cash / low on cash を場面で言い分ける。財布とカードのどちらの話かを意識する。
- 5日目:can’t afford で10文。名詞を続ける形と to不定詞の形を交互に作る。
- 6日目:節約語彙から5つ選び、自分の生活に当てはめた文にする。I’m saving up for ~ が作りやすい。
- 7日目:オンラインレッスンや会話の機会で、覚えたフレーズを最低2つ実際に使う。
大切なのは、7日目の「実際に使う」段階です。自分の口から出して相手が反応した経験は、単語帳を10周するより強く残ります。
とはいえ、身近に英語で話す相手がいないという声もよく聞きます。練習相手を確保したい場合は、対話の機会を用意している教室やレッスンを一度覗いてみるのも手です。
最後に、学習者からよく寄せられる疑問をまとめて確認しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
- 迷ったときの万能表現は I don’t have much money right now.
- 自分について I’m poor. と言うのは問題ないが、他人には使わない
- 貯金や貧困問題を語る語彙も併せて押さえると話題が広がる
同じ疑問でつまずく学習者は多いものです。迷ったときの逃げ道を一つ持っておくと、会話が止まりません。
poorとbroke、どちらを使えば無難ですか?
継続的・構造的な貧しさなら poor、今だけの金欠なら broke を選びます。判断に迷ったときは I don’t have much money right now. と言えば、どちらの誤解も避けられます。
I’m poor. と自分で言うのは失礼にあたりますか?
自分について言う分には問題ありません。冗談めかして使う人もいます。ただし他人に向けて You’re poor. と言うのは失礼なので避けましょう。
貧困問題について英語で議論するには何を覚えればいいですか?
poverty、the poverty line、income inequality、low-income households、child poverty、relative poverty rate、social welfare といった語を押さえておくと、ニュースを読むときにも役立ちます。
「金欠だから節約中」を一文で言うとどうなりますか?
I’m broke, so I’m cutting back on everything. または Money’s tight, so I’m being frugal. で伝わります。理由と行動をつなげると自然な流れになります。
「貯金ゼロ」は英語でどう言いますか?
I have no savings. または I don’t have any savings. と言います。savings は複数形で「貯金」を表す名詞です。
money は数えられる名詞ですか?
money は不可算名詞なので、a money や moneys とは言いません。量を表すときは much money、a lot of money を使い、数えるときは two thousand yen のように単位を用います。
skint はアメリカでも通じますか?
skint はイギリスやアイルランドで使われる口語で、アメリカではあまり通じません。相手の出身地がわからないときは broke を選ぶほうが安全です。
「貧乏ゆすり」は英語でどう言いますか?
poverty shake という直訳は通じません。jiggling one’s leg、bouncing one’s leg、shaking one’s leg のように「脚を揺らす」と表現します。
ビジネスの場で金銭的な余裕がないと伝えるにはどう言いますか?
broke のようなくだけた語は避け、That’s outside our budget. や We’re low on funds at the moment. のように予算を主語にした言い方を選ぶと丁寧に響きます。
まとめ:今日から言ってみる一言
- 時間の長さで poor / broke を振り分けるのが判断の軸
- 断るときは代替案を添えると関係が保てる
- まずは一言だけ、実際の会話で使ってみる
お金の話は、数字の問題であると同時に、何を大事にして生きるかという選択でもあります。外食や飲み会を「付き合いのため」と考える人の言い分にも、うなずける部分があるでしょう。
だからこそ、断るときの一言に選ぶ語が大切になります。重すぎず、軽すぎない表現を選べれば、金欠の話も気まずくならずに済みます。
次に誰かに誘われて財布が寂しいときは、I’m broke right now. Maybe next time! と言ってみてください。少しだけ、金欠が楽しくなるかもしれません。
See you then.

