「あの人に憧れています」「海外で暮らすことに憧れています」と英語で伝えようとして、単語が出てこなかったことはありませんか。辞書を引くと複数の候補が見つかるため、どれを選べば自然なのか迷いやすい言葉です。
英語には、日本語の「憧れる」とすべての場面で一致する一語がありません。相手の能力に感心するのか、お手本にしているのか、その人のようになりたいのか、理想の生活を夢見ているのかによって表現を選びます。
最初に覚えたいのは、admire、look up to、want to be like、dream ofの四つです。この四つを使い分けられるだけでも、人、職業、暮らし、映画の登場人物への憧れをかなり自然に話せます。声に出して練習したい場合は、英語教室で講師との会話に取り入れる方法もあります。
この記事では、表現ごとの意味だけでなく、使う対象、感情の強さ、文法、発音、間違えやすい形まで順番に整理します。最後には会話練習、仮定法、復習メニュー、よくある疑問も用意しています。まずは、「憧れる」という気持ちの中身を分けるところから始めましょう。
- 「憧れる」の英語は気持ちを分けて選ぶ
- admireは能力や人柄をすばらしいと思う気持ち
- look up toは尊敬する人をお手本にする表現
- want to be likeは「その人のようになりたい」
- dream ofとI’ve always wanted toで夢や暮らしへの憧れを表す
- long for・yearn for・aspire toで感情の強さを調整する
- 対象別に「憧れる」の英語を使い分ける
- adore・envy・respectとの違いを押さえる
- 仮定法で「もし憧れの存在になれたら」を表す
- 会話で憧れについて尋ね、理由まで伝える
- よくある誤用を自然な英文に直す
- 発音練習と一週間の復習メニュー
- 迷ったときに使える選択手順
- 「憧れる」の英語に関するQ&A
「憧れる」の英語は気持ちを分けて選ぶ
- 日本語の「憧れる」は、尊敬、願望、夢、切望などを含む
- 対象と気持ちを確認すると、自然な英語を選びやすい
最初の答えはシンプルです。「憧れる」を英語にするときは、単語を直接置き換えるのではなく、何をどう感じているかを考えます。同じ人物について話す場合でも、気持ちによって英文が変わるからです。
たとえば、「姉に憧れている」という日本語には、「姉の強さに感心している」「姉をお手本にしている」「姉のような人になりたい」という複数の意味が考えられます。英語では、それぞれを別の表現で伝えます。
- I admire my sister.:姉の能力や人柄をすばらしいと思っています。
- I look up to my sister.:姉を尊敬し、お手本にしています。
- I want to be like my sister.:姉のような人になりたいです。
一方、「海外生活に憧れている」なら、人への尊敬を表す表現は使いません。I’ve always wanted to live abroad.やI dream of living abroad.が自然です。このように、まず対象が「人」なのか「職業・経験・暮らし」なのかを確認するだけでも候補を絞れます。
| 表現 | 中心となる気持ち | 主な対象 |
|---|---|---|
| admire | 能力や人柄をすばらしいと思う | 人、能力、作品、態度 |
| look up to | 尊敬してお手本にする | 人 |
| want to be like | その人のようになりたい | 人、登場人物 |
| dream of | 実現したい未来を夢見る | 職業、経験、暮らし |
| have always wanted to | 以前から続く願い | 行動、旅行、職業 |
| long for / yearn for | 手の届きにくいものを切実に求める | 自由、平和、故郷、愛情 |
| aspire to | 努力を伴う高い目標を持つ | 職業、達成、理想像 |

選択に迷ったら、「相手のすばらしさを評価しているのか」「自分も近づきたいのか」「未来の生活を思い描いているのか」と自問してみてください。では、中心となる表現を一つずつ詳しく見ていきましょう。
admireは能力や人柄をすばらしいと思う気持ち
- admireは能力、人柄、勇気、努力などへの感心を表す
- 人だけでなく、態度、作品、景色にも使える
admireは、相手の能力や性格、行動を見て「すばらしい」と感じる場合に適しています。日本語では「感心する」「尊敬する」「憧れる」に近く、評価や称賛が中心です。
人を目的語として直接置けるほか、勇気、考え方、仕事ぶりなども目的語にできます。理由を明確にしたいときは、admire+人+for+理由が便利です。
- フレーズ
- I admire her courage.
- 日本語訳
- 私は彼女の勇気をすばらしいと思っています。
- 使う場面
- 困難な状況でも行動した人について、その勇気を称賛するときに使います。
- 注意点・誤用例
- I admire to her courage.とはしません。admireは前置詞を挟まず、目的語を直接続けます。
- 発音・ニュアンス
- admireは「アドマイア」に近く、後半のmireを強めます。単なる好みではなく、価値を認めて感心する響きがあります。
- フレーズ
- I admire my teacher for her patience.
- 日本語訳
- 私は先生の忍耐強さに感心しています。
- 使う場面
- 先生や同僚などについて、尊敬する具体的な理由まで伝える場面に向いています。
- 注意点・誤用例
- for her patienceのforは「理由」を示します。admire her to her patienceにはしません。
- 発音・ニュアンス
- admire herは区切りすぎず、「アドマイアラー」のようになめらかにつなぐと自然です。
the wayを使うと行動の仕方を褒められる
相手の行動全体に憧れているなら、I admire the way+主語+動詞が役立ちます。日本語の「その人の〜する姿に憧れる」「〜の仕方がすてきだと思う」に近い形です。
- I admire the way she treats everyone with respect.:彼女が誰にでも敬意を持って接する姿に感心しています。
- I admire the way he stays calm under pressure.:重圧の中でも冷静でいる彼の姿をすばらしいと思います。
- I admire your positive attitude.:あなたの前向きな姿勢に感心しています。
なお、admireには、美しいものを眺めて楽しむ意味もあります。We stopped to admire the view.なら「景色を眺めるために立ち止まった」です。したがって、作品に使った場合は「その作品のようになりたい」ではなく、作品を高く評価している意味になります。
look up toは尊敬する人をお手本にする表現
- look up toは尊敬と模範の気持ちを含む
- 基本的に人へ使い、物や暮らしには使わない
look up to someoneは、相手を尊敬し、自分が学ぶべきお手本として見ている場合に使います。単に能力を評価するだけでなく、自分もその人に近づきたいという気持ちが感じられる表現です。
- フレーズ
- I’ve always looked up to my mother.
- 日本語訳
- 私はずっと母に憧れ、母をお手本にしてきました。
- 使う場面
- 家族、先生、先輩、上司、選手など、長く尊敬している人物について話すときに使えます。
- 注意点・誤用例
- I look up my mother.では意味が変わります。尊敬の意味ではtoを省略できません。
- 発音・ニュアンス
- look up toは「ルック・アップ・トゥ」と一語ずつ切らず、「ルカップトゥ」に近くつなげます。温かい尊敬を表しやすい言い方です。
admireとの違いは「模範」の有無
admireは、すばらしさを認めることが中心です。一方、look up toには、その人物から学びたい、お手本にしたいという方向性があります。
- I admire her singing voice.:彼女の歌声をすばらしいと思います。
- I look up to her as a singer.:歌手として彼女を尊敬し、お手本にしています。
有名な選手の技術を見て感心しただけならadmireが合います。その選手の練習姿勢や生き方も含めて自分の模範にしているなら、look up toがよく合います。両方の気持ちがあるなら、I admire her and really look up to her.と続けても自然です。
look up toの対象は基本的に人です。「都会暮らしに憧れる」をI look up to city life.とは言いません。I dream of living in the city.やI’ve always wanted to live in a big city.を使いましょう。
では、「尊敬している」だけでなく、「その人と同じようになりたい」と直接伝える場合はどうすればよいのでしょうか。次の表現なら、その願いを明確にできます。
want to be likeは「その人のようになりたい」
- want to be like+人で「その人のようになりたい」
- want to be+職業なら「その職業になりたい」
相手の性格、生き方、考え方に憧れ、自分も同じような人になりたいなら、want to be like+人が自然です。ポイントは、likeを入れることです。
- フレーズ
- I want to be like my grandmother.
- 日本語訳
- 祖母のような人になりたいです。
- 使う場面
- 家族、先生、先輩、著名人、物語の登場人物などを自分の理想像として話す場面です。
- 注意点・誤用例
- I want to be my grandmother.では「祖母本人になりたい」という意味に近づきます。「祖母のように」ならlikeが必要です。
- 発音・ニュアンス
- 会話ではwant toが「ウォナ」に近く聞こえることがあります。学習時はまず単語を正確に発音し、その後でなめらかにつなげましょう。
want to beとwant to be likeを区別する
want to be+職業・立場は、その職業や役割になることを望む表現です。want to be like+人は、人物の性質や生き方に近づきたいという意味です。
- I want to be a teacher.:先生になりたいです。
- I want to be like my teacher.:先生のような人になりたいです。
- I want to be a teacher like her.:彼女のような先生になりたいです。
三つ目の文は、職業と理想像を同時に示せる便利な形です。たとえば、I want to be a doctor like him.なら「彼のような医師になりたい」となり、医師という進路と、その人をお手本にする気持ちの両方が伝わります。
I want her.は「彼女に憧れている」にはなりません。文脈によっては、相手を恋愛対象として求める強い響きになります。尊敬ならI admire her.、お手本ならI look up to her.、同じようになりたいならI want to be like her.を選びます。
dream ofとI’ve always wanted toで夢や暮らしへの憧れを表す
- dream of doingは将来の夢や理想を表す
- I’ve always wanted toは以前から続く願いを会話で自然に伝えられる
職業、海外生活、旅行、創作活動などへの憧れには、dream ofがよく合います。頭の中にある理想の未来を思い描く表現で、dream of+名詞または動名詞の形を取ります。
- フレーズ
- I dream of living by the sea.
- 日本語訳
- 海辺で暮らすことを夢見ています。
- 使う場面
- 理想の住まいや将来の生活について、夢のある言い方をしたいときに使います。
- 注意点・誤用例
- I dream of live by the sea.は誤りです。ofは前置詞なので、動詞はlivingのように-ing形にします。
- 発音・ニュアンス
- dream ofは「ドリーム・オブ」と離さず、「ドリーマヴ」に近くつなげます。日常的な希望よりも、心に描く夢らしい響きがあります。
- I dream of becoming an astronaut.:宇宙飛行士になることを夢見ています。
- She dreams of working in the film industry.:彼女は映画業界で働くことを夢見ています。
- We dream of owning a small house in the countryside.:私たちは田舎に小さな家を持つことを夢見ています。
dream aboutは眠っているときの夢にも使う
dream aboutは、眠っているときに見た夢にも、起きているときの想像にも使えます。I dreamed about my old school last night.なら「昨夜、昔の学校の夢を見ました」です。
dream ofとdream aboutは意味が重なる場合もありますが、将来実現したい目標をはっきり表すならdream ofが分かりやすい選択です。「宇宙飛行士になる夢」ならdream of becoming an astronautと覚えておくとよいでしょう。
I’ve always wanted toは会話で使いやすい
以前から持ち続けている憧れを伝えるなら、I’ve always wanted to+動詞の原形が自然です。大げさになりにくく、旅行、経験、仕事、生活など幅広い話題に使えます。
- フレーズ
- I’ve always wanted to see the northern lights.
- 日本語訳
- ずっとオーロラを見てみたいと思っていました。
- 使う場面
- 旅行の計画や、いつか経験したいことについて話す日常会話に適しています。
- 注意点・誤用例
- 現在完了形なので、過去に生まれた願いが今まで続いていることを示します。過去の一時期だけの夢なら、期間を付けてI wanted to…と表せます。
- 発音・ニュアンス
- I’ve alwaysを「アイヴ・オールウェイズ」とつなぎ、alwaysをやや強く言うと、長く続いてきた願いが伝わります。
I always wanted to be a writer when I was a child.なら「子どものころは、いつも作家になりたいと思っていた」です。この文だけでは、今も作家を目指しているか分かりません。現在まで願いが続くなら、I’ve always wanted to be a writer.が適しています。
long for・yearn for・aspire toで感情の強さを調整する
- long forとyearn forは強く切実な願いに向く
- aspire toは努力を伴う高い目標に向く
long forとyearn forは、自由、平和、故郷、愛情などを長く強く求める表現です。軽い希望ではなく、切実さや届きにくさを含むことがあります。
- フレーズ
- She longs for a peaceful life.
- 日本語訳
- 彼女は穏やかな生活を切望しています。
- 使う場面
- 現在の状況から離れ、長く求めてきた静かな暮らしを望むような場面です。
- 注意点・誤用例
- 新しい小物が欲しい程度の希望に使うと、劇的に聞こえる場合があります。軽い希望ならwantやwould loveが自然です。
- 発音・ニュアンス
- longの語末は「グ」を強く出しすぎず、鼻に響かせます。感情的で、文章や物語にもよくなじむ表現です。
名詞ならlong for peace、行動ならlong to see my family againのように使えます。yearnも同様に、yearn for freedomやyearn to travelという形が可能です。
- He yearns for freedom.:彼は自由を切実に求めています。
- They longed for their hometown.:彼らは故郷を恋しく思っていました。
- She yearns to explore the world.:彼女は世界を探検することを切望しています。
aspire toは夢を目標へ変える表現
aspire toは、価値のある高い目標に向かって努力する姿勢を含みます。「いつかなれたらいい」という希望より、「そこを目指している」という志に近い表現です。
- フレーズ
- I aspire to become a researcher.
- 日本語訳
- 私は研究者になることを志しています。
- 使う場面
- 進路、応募書類、面接、スピーチなどで、長期的な目標や向上心を示す場面に合います。
- 注意点・誤用例
- 動詞を続けるときはaspire to becomeのようにto不定詞を使います。ここでのtoは不定詞の印です。
- 発音・ニュアンス
- aspireは「アスパイア」に近く、後半を強く読みます。wantより改まっており、目標へ向かう意志が感じられます。
気軽な会話で「先生になりたい」ならI want to be a teacher.で十分です。将来の使命や高い目標として語るなら、I aspire to be a teacher who inspires children.のように表せます。
対象別に「憧れる」の英語を使い分ける
- 人、職業、暮らし、外見、恋愛では自然な表現が異なる
- 日本語の文ではなく、実際に伝えたい内容から英文を作る
表現の意味を覚えたら、次は対象ごとに選ぶ練習をしましょう。判断の軸は、尊敬・模範・願望・切望のどれに近いかです。
家族や身近な人に憧れる
- I admire my friend for never giving up.:決して諦めない友人をすばらしいと思います。
- I’ve always looked up to my father.:私はずっと父を尊敬し、お手本にしてきました。
- I want to be a caring person like my grandmother.:祖母のような思いやりのある人になりたいです。
理由まで付けると会話が続きやすくなります。I look up to my older sister because she is calm, honest, and reliable.なら、「姉は冷静で誠実で頼りになるので、お手本にしています」と具体的に伝えられます。
有名人や物語の登場人物に憧れる
- I admire that actor’s dedication to his work.:あの俳優の仕事への献身に感心しています。
- She looks up to that singer.:彼女はその歌手を尊敬し、お手本にしています。
- As a child, I wanted to be like that character.:子どものころ、その登場人物のようになりたいと思っていました。
- I dreamed of becoming a space explorer.:宇宙探検家になることを夢見ていました。
架空の人物にもadmireやwant to be likeを使えます。勇気を称賛するならadmire、自分もその人物のように行動したいならwant to be likeが自然です。
職業に憧れる
- フレーズ
- I’ve always wanted to be a pilot.
- 日本語訳
- 私はずっとパイロットに憧れてきました。
- 使う場面
- 子どものころからの夢や、長く抱いている進路への関心を話す場面です。
- 注意点・誤用例
- 職業になる場合はbe a pilotです。特定の人物のようなパイロットになりたいなら、be a pilot like herとします。
- 発音・ニュアンス
- 現在まで続く夢を穏やかに伝える表現です。dream ofより会話的で、日常の自己紹介にもなじみます。
- I want to be a pilot.:パイロットになりたいです。
- I dream of becoming a pilot.:パイロットになることを夢見ています。
- I aspire to become a pilot.:パイロットになることを目指しています。
wantは率直な希望、dream ofは心に描く夢、aspire toは努力を伴う志を表します。どれが正しいかではなく、どの気持ちを伝えたいかで選びます。

海外生活や理想の暮らしに憧れる
- I’ve always wanted to live abroad.:海外で暮らすことにずっと憧れています。
- She dreams of living in New York.:彼女はニューヨークで暮らすことを夢見ています。
- I’d love to live by the sea someday.:いつか海辺で暮らせたらすてきだと思います。
- He longs for a quieter life.:彼はもっと静かな暮らしを切望しています。
I’d love toは、「ぜひそうしたい」「できたらすてきだ」という温かい希望です。dream ofほど夢らしくせず、wantより柔らかく伝えたいときに役立ちます。
外見や持ち物に憧れる
- I wish I had hair like hers.:彼女のような髪だったらいいのにと思います。
- I’d love to have a dress like that.:あのようなドレスを持てたらすてきです。
- I’ve always wanted a house with a large garden.:大きな庭のある家にずっと憧れています。
外見について「自分も同じ特徴を持っていたら」と言うなら、wish+過去形が自然です。admireを使うと、相手の外見を眺めて評価する響きが出る場合があります。自分の願いを明確にするならwishやwould love to haveが分かりやすいでしょう。
恋愛上の「憧れの人」
日本語の「憧れの人」は、尊敬している人物にも、恋愛感情を持つ相手にも使えます。英語では区別が必要です。
- She is someone I really look up to.:彼女は私が心から尊敬している人です。
- He is my ideal.:彼は私の理想の人です。
- I have a crush on him.:私は彼に恋心を抱いています。
my crushは恋愛上の「好きな人」を表すカジュアルな言い方です。先生や上司を尊敬しているという意味で使うと、恋愛感情があるように受け取られる可能性があります。
adore・envy・respectとの違いを押さえる
- adoreは強い好意、envyはうらやましさ、respectは敬意を表す
- 日本語では「憧れる」と訳せても、英語の中心的な意味は異なる
adoreは「大好きでたまらない」という強い好意です。尊敬や目標より、愛着が中心です。I adore that character.なら「その登場人物が大好きです」という意味になります。
envyは、相手が持つ能力、物、状況を自分も欲しいと思う「うらやましさ」です。敬意より比較の気持ちが前に出るため、場面によっては嫉妬に近く聞こえます。
- I envy her confidence.:彼女の自信がうらやましいです。
- I admire her confidence.:彼女の自信をすばらしいと思います。
- I wish I were as confident as she is.:私も彼女と同じくらい自信があればと思います。
相手への肯定的な称賛を伝えたいならadmireが安全です。「私にもそれがあれば」という自分の願いを表すならwishを使えます。
respectは、人格、判断、権利、立場を認めて敬意を払うことです。I respect her decision.は「彼女の決断を尊重します」であり、「彼女のようになりたい」という意味は含みません。
- フレーズ
- I respect him, but I don’t want to be like him.
- 日本語訳
- 彼には敬意を持っていますが、彼のようになりたいわけではありません。
- 使う場面
- 敬意と憧れが必ずしも同じではないことを明確にしたい場面です。
- 注意点・誤用例
- respectだけでは、お手本にしている気持ちは明示されません。その意味を加えるならlook up toを使います。
- 発音・ニュアンス
- respectは後半のspectを強く読みます。相手との距離があっても成立する、落ち着いた敬意の表現です。
仮定法で「もし憧れの存在になれたら」を表す
- 現実と異なる空想はIf+過去形, would+動詞の原形で表す
- 実現可能な未来条件ではif節に現在形、主節にwillを使う
魔法使いや物語の主人公など、現実とは異なる存在になった自分を想像するなら、仮定法が役立ちます。基本形は、If+主語+過去形, 主語+would+動詞の原形です。
- フレーズ
- If I were a wizard, I would use magic to help people.
- 日本語訳
- もし私が魔法使いだったら、魔法を使って人々を助けるでしょう。
- 使う場面
- 物語の世界や実現しにくい状況について、自由に想像を広げる場面です。
- 注意点・誤用例
- 標準的な仮定法では、主語がIでもIf I wereを使います。過去形ですが、過去の出来事を表しているわけではありません。
- 発音・ニュアンス
- If I wereは「イファイ・ワー」に近くつなげます。wouldは強く言いすぎず、後ろの動詞を明瞭に発音します。
- If I had wings, I would fly around the world.:もし翼があったら、世界中を飛び回るでしょう。
- If I could use magic, I would make people smile.:もし魔法が使えたら、人々を笑顔にするでしょう。
- If I were a famous actor, I would support young artists.:もし有名な俳優だったら、若い芸術家を支援するでしょう。
If I wereとIf I wasの違い
If I were you, I would talk to her.は「もし私があなたなら、彼女と話します」です。話し手が相手本人になることは現実にはないため、仮定法のwereを使います。
一方、If I was rude yesterday, I’m sorry.は「もし昨日、私が失礼だったのなら、ごめんなさい」です。実際に失礼だった可能性を残しており、過去の事実が不明という条件なのでwasが自然です。
実現可能な未来にはwillを使う
現実的な進路や将来の行動なら、仮定法ではなく通常の条件文を使えます。If I become a teacher, I will help children enjoy learning.なら、「もし先生になったら、子どもたちが学ぶことを楽しめるようにします」です。
未来の条件でも、通常はif節にwillを置きません。If she gets into trouble, I will help her.が基本です。If she will get into troubleとはしません。
文法の選択は客観的な確率だけでなく、話し手がどれほど現実的に捉えているかも示します。俳優を現実的な進路として考えるならIf I become an actor、遠い空想として語るならIf I were a famous actorという違いを出せます。
会話で憧れについて尋ね、理由まで伝える
- 質問もadmire、look up to、role modelで意味を分ける
- 答えには理由と自分の目標を一文ずつ加える
「誰に憧れていますか」と尋ねたいときも、何を知りたいかによって質問が変わります。相手がすばらしいと思う人物ならWho do you admire?、お手本にしている人物ならWho do you look up to?が自然です。
- Who do you admire?:誰をすばらしいと思いますか。
- Who do you look up to?:誰を尊敬し、お手本にしていますか。
- Who is your role model?:あなたのお手本は誰ですか。
- Who did you want to be like as a child?:子どものころ、誰のようになりたいと思っていましたか。
- What did you dream of becoming?:何になることを夢見ていましたか。
答えるときは、人物名や関係だけで終わらせず、becauseで理由を加えると会話が広がります。さらに、自分もどうなりたいかを一文加えると、憧れの中身が具体的になります。
- 会話
- 講師:Who do you look up to?
学習者:I look up to my grandmother because she is kind, strong, and honest.
講師:What do you want to learn from her?
学習者:I want to be as calm and caring as she is. - 日本語訳
- 講師:誰を尊敬し、お手本にしていますか。
学習者:祖母です。優しく、強く、誠実だからです。
講師:祖母から何を学びたいですか。
学習者:祖母と同じくらい冷静で思いやりのある人になりたいです。 - 使う場面
- 自己紹介、英会話レッスン、友人との価値観についての会話に使えます。
- 注意点・誤用例
- as calm and caring as she isで「彼女と同じくらい冷静で思いやりがある」を表します。最初のasを落とさないようにします。
- 発音・ニュアンス
- 質問の最後を極端に上げず、自然に下げると落ち着いた会話になります。becauseの後ろは、性格を表す短い形容詞を並べると話しやすくなります。
- 会話
- 講師:Is there a place you’ve always wanted to visit?
学習者:Yes. I’ve always wanted to visit Paris.
講師:What attracts you to the city?
学習者:I admire its architecture, and I’d love to visit its museums. - 日本語訳
- 講師:以前から訪れたいと思っている場所はありますか。
学習者:はい。ずっとパリを訪れたいと思っていました。
講師:その街の何に引かれますか。
学習者:建築がすばらしいと思いますし、美術館にもぜひ行ってみたいです。 - 使う場面
- 旅行、文化、建築、美術について話す場面です。憧れの場所を話題にできます。
- 注意点・誤用例
- 街そのものをお手本にするわけではないため、I look up to Paris.とは言いません。訪問の願いにはwant to visitを使います。
- 発音・ニュアンス
- What attracts you to…は「何があなたを引き付けますか」という質問です。場所への関心を深掘りする柔らかな尋ね方です。
よくある誤用を自然な英文に直す
- admireは目的語を直接取り、look up toにはtoが必要
- dream ofの後ろの動詞は-ing形にする
表現の意味が分かっていても、前置詞や語順を混同すると不自然になります。ここでは、特に起こりやすい誤りを、正しい形と並べて確認します。
admireの前にtoを置かない
- 誤:I admire to my teacher.
- 正:I admire my teacher.
- 正:I look up to my teacher.
admireは人を直接目的語に取ります。一方、look up toは三語で一つの表現なので、toが必要です。admire+人、look up to+人を一組で覚えましょう。
dream ofの後ろは-ing形
- 誤:I dream of live abroad.
- 正:I dream of living abroad.
- 正:I dream of becoming a writer.
ofは前置詞なので、動作を続ける場合は動名詞を置きます。living、traveling、working、becomingのように、-ing形へ変えることが大切です。
軽い希望にlong forを多用しない
- 大げさに聞こえる場合がある:I long for a new phone.
- 日常的:I want a new phone.
- 柔らかな希望:I’d love to get a new phone.
long forは文法的に間違いでなくても、対象によっては感情が重く響きます。長年会えない家族、故郷、自由、平和などにはよく合います。
adoreとadmireを混同しない
- I adore my teacher.:先生が大好きです。
- I admire my teacher.:先生の能力や人柄をすばらしいと思います。
adoreは強い好意、admireは称賛や感心です。親しみを伝えたいのか、敬意を伝えたいのかを考えると選びやすくなります。
感情の強さは副詞でも調整できる
- I really admire her.:彼女に本当に憧れています。
- I deeply admire her commitment.:彼女の献身に深く感銘を受けています。
- I’ve always looked up to him.:私はずっと彼をお手本にしてきました。
- I absolutely adore that character.:その登場人物が大好きでたまりません。
really admireは日常会話で使いやすく、deeply admireは手紙やスピーチにも合う改まった響きです。副詞を増やしすぎず、一つだけ選ぶと英文がすっきりします。
発音練習と一週間の復習メニュー
- 単語だけでなく、意味のまとまりごと声に出す
- 自分の憧れに置き換え、短い間隔で繰り返す
表現を会話で使えるようにするには、単語一覧を眺めるだけでなく、自分に関係する文を声に出すことが大切です。長い文を一気に読むのではなく、意味のまとまりで区切ります。
- I admire her / for her courage.
- I’ve always looked up to / my older sister.
- I dream of / living abroad.
- If I were a pilot, / I would travel around the world.
最初は区切ってゆっくり読み、次に区切りを保ったまま速度を少し上げます。最後に録音して、語尾が消えていないか、前置詞を落としていないかを確認します。ネイティブらしい速さより、意味が明瞭に伝わる発音を優先しましょう。
置き換え練習
次の空欄へ、自分に関係する人物、理由、夢を入れてください。一つの型から複数の文を作ると、単語と文法を同時に定着させやすくなります。
- I admire ______ for ______.
- I look up to ______ because ______.
- I want to be like ______.
- I’ve always wanted to ______.
- I dream of ______ing.
- If I were ______, I would ______.
たとえば、I admire my colleague for her patience.、I look up to my father because he always keeps his promises.、I dream of writing stories for children.のように作れます。事実として自分が感じている内容を使うと、実際の会話でも思い出しやすくなります。

一週間の実践メニュー
- 一日目:admire、look up to、want to be likeの違いを確認し、それぞれ一文作る。
- 二日目:家族や身近な人を題材に、理由をbecauseで加える。
- 三日目:dream ofとI’ve always wanted toを使い、旅行や暮らしの願いを三文作る。
- 四日目:long for、yearn for、aspire toの強さを比べ、使う場面を日本語で説明する。
- 五日目:If I were…, I would…を使い、空想の英文を三文作る。
- 六日目:Who do you look up to?への回答を三十秒ほどで話し、録音する。
- 七日目:作った文を見ずに話し、言えなかった部分だけ見直す。
復習では、すべてを毎回やり直す必要はありません。迷った表現、前置詞を落とした箇所、発音しにくかったまとまりを優先します。「正解を読む」だけで終えず、一度自分の言葉で答えてから確認する流れが有効です。
迷ったときに使える選択手順
- 対象が人か、職業・行動・暮らしかを最初に確認する
- 尊敬、模範、願望、切望、目標のどれかを選ぶ
会話中に迷ったら、次の順番で判断してください。最初に対象を確認し、その後で感情の中身を選べば、候補をすばやく絞れます。
- 人の能力や性格をすばらしいと思うなら、admire。
- 人を尊敬し、お手本にしているなら、look up to。
- その人のようになりたいなら、want to be like。
- 職業や立場になりたいなら、want to be。
- 将来の夢や理想の生活を思い描くなら、dream of。
- 以前から続く願いなら、I’ve always wanted to。
- 遠くにあるものを切実に求めるなら、long forまたはyearn for。
- 努力を伴う高い目標なら、aspire to。
たとえば、ある物語の主人公について話す場合でも、勇気を称賛するならI admire the character’s courage.、お手本にするならI look up to the character.、同じようになりたいならI want to be like the character.です。
その世界で暮らす夢ならI dream of living in a world like that.、空想をさらに広げるならIf I lived in that world, I would go on an adventure.と表せます。一つの日本語から一つの英単語を探すのではなく、伝えたい気持ちを英文にすることが大切です。
憧れは、ただ遠くから眺める気持ちだけではありません。誰かの勇気を認めること、お手本から学ぶこと、夢を言葉にすること、現実の小さな行動へ移すことも含まれます。まずは自分が憧れている人物や暮らしを一つ選び、今日覚えた形で二文作ってみてください。
I admire her kindness. I want to be as kind as she is.のように、称賛と自分の願いを分けて話せれば、短い英語でも気持ちは具体的に伝わります。
「憧れる」の英語に関するQ&A
- 疑問が多い表現の違いを短く確認できる
- 自分の場面に最も近い回答を会話へ取り入れられる
「憧れる」は英語で一語にできますか?
すべての場面で使える一語はありません。能力や人柄への感心ならadmire、人をお手本にするならlook up to、その人のようになりたいならwant to be like、将来の夢ならdream ofが自然です。
admireとlook up toの違いは何ですか?
admireは能力、性格、行動などをすばらしいと思う表現です。look up toは相手を尊敬し、自分のお手本として見る気持ちを含みます。評価が中心ならadmire、模範の気持ちまで伝えるならlook up toが適しています。
「あなたのようになりたい」はI want to be youでよいですか?
通常はI want to be like you.と言います。I want to be you.は「あなた本人になりたい」という強く不自然な響きになることがあります。「あなたのような人」を表すlikeを入れましょう。
dream ofの後ろには動詞の原形を置けますか?
動作を続ける場合は動名詞を使います。「海外で暮らすことを夢見る」はI dream of living abroad.です。I dream of live abroad.とはしません。
海外生活への憧れにlook up toは使えますか?
look up toは基本的に尊敬する人へ使うため、暮らしには使いません。I’ve always wanted to live abroad.やI dream of living abroad.が自然です。
long forとwantはどう使い分けますか?
wantは日常的な希望に幅広く使えます。long forは、自由、平和、故郷などを長く強く求める感情的な表現です。軽い買い物の希望ではwantのほうが自然な場合が多くあります。
「憧れの人」は英語で何と言いますか?
尊敬してお手本にする人ならsomeone I look up toやmy role modelが使えます。恋愛感情を持つ相手ならmy crushが使えますが、意味が異なるため場面に応じて区別が必要です。
If I wereとIf I becomeはどう違いますか?
If I wereは現実と異なる空想や可能性が低い状況を表し、主節にはwouldを使います。If I becomeは実現可能な未来条件を表し、主節にはwillを使えます。

