仕事から帰って玄関のドアを開けた瞬間、「今日はもう何も作りたくない」と力が抜ける。そんな夜は誰にでもあります。冷蔵庫を開けても献立が浮かばず、結局スマホで注文画面を開く——その一連の流れを英語で言えるでしょうか。
「出前をとろう」を英語にしようとして、Let’s delivery と言ってしまった経験はありませんか。実はこれは英語として成立しません。注文する側が使う動詞は order や get であり、deliver は店側の動作を表す語だからです。
この記事では、「出前」に当たる英語表現の使い分けから、電話・アプリでの注文フレーズ、届かないときの問い合わせ、苦手な食べ物の伝え方、そして hungry と starving の空腹度の違いまで、家庭の夕食シーンで実際に使う英語をまとめて整理します。読み終えたその日の夜から口に出せる形で並べていきますので、気になる場面から使ってみてください。独学で行き詰まったときは英語教室のようにロールプレイ相手を確保できる環境を併用すると、覚えたフレーズが定着しやすくなります。

まず押さえたい会話スキット:料理したくない夜のやりとり
- 「空腹を訴える→料理を断る→出前を提案する→好みを伝える」という流れが夕食会話の基本型になる
- スキット全体を先に眺めることで、個々のフレーズが会話のどこで働くかが理解しやすくなる
- be starving / make A B / not ~, either / except の4点が、この場面の文法上の急所
結論から言えば、料理をしたくない夜の会話は4つのステップで進みます。空腹を訴え、料理を断り、出前を提案し、食べたいものと避けたいものを伝える。この順番を型として覚えてしまえば、細かい単語を入れ替えるだけで自分の会話になります。
なぜ型から入るのが有効なのでしょうか。単語やフレーズを単独で覚えても、実際の会話では「どのタイミングで出すか」がわからず口が止まってしまうためです。会話の骨格を先に頭に入れておけば、フレーズは骨格に肉付けする形で自然に思い出せます。
具体例として、学習者Aと学習者Bという二人の役で夕食の相談をする会話を見てみましょう。役割名で読むことで、自分をどちらかの立場に置き換えやすくなります。
- 会話例(夕食の相談)
- 学習者A: I’m hungry.
学習者B: Oh, I forgot about dinner.
学習者A: But I’m starving! I haven’t eaten anything since noon.
学習者B: Please don’t make me cook. I’m exhausted because I worked hard today.
学習者A: Well, I don’t want to cook, either.
学習者B: What shall we do?
学習者A: Let me call the meal delivery service. What would you like to eat?
学習者B: Anything is fine except sushi. I don’t like vinegared rice and raw fish.
学習者A: All right. Then I’ll call the pizza place. Is that OK?
学習者B: OK, that’s a good idea. - 日本語訳
- A「おなかすいた」
B「あら、夕食のことを忘れていたわ」
A「でも、ぺこぺこなんだ!お昼から何も食べていない」
B「私に料理をさせないで。今日はたくさん働いたからくたくたなの」
A「まあ、僕も料理はしたくないよ」
B「どうしましょう」
A「出前に電話するね。何を食べたい?」
B「すし以外なら何でもいいわ。酢飯と生魚が好きじゃないの」
A「わかった。じゃあピザ屋に電話するね。それでいい?」
B「いいわ、そうしましょう」 - 使う場面
- 同居している家族・パートナー・ルームメイトと夕食を相談する場面。ホームステイ先やシェアハウスでもほぼそのまま使えます。
- 注意点
- I don’t want to cook, too. とすると誤りです。否定文への同調は either か neither を使います。また Every food is OK は文法上通じますが、会話では Anything is fine のほうが自然に響きます。
- 発音・ニュアンス
- starving は star の部分を強く伸ばし「スターヴィング」。exhausted は最初の音が「イグ」に近く「イグゾースティド」で、gz の濁った音がポイントです。except は前半を弱く「イクセプト」と発音します。
このスキットに出てくる語句を、先に一覧で確認しておきましょう。be starving は「腹ぺこだ」、since ~ は「~から」、make A B は「AにBさせる」、be exhausted は「疲れ果てている」、not ~, either は「~もまた…ない」、meal delivery service は「出前(食事の配達サービス)」、except ~ は「~以外」、vinegared は「酢で味付けされた」、raw は「生の」、pizza place は「ピザ屋」です。
つまり、たった10往復ほどの会話の中に、空腹の程度表現、現在完了、使役動詞、否定同調、除外の前置詞という重要文法が全部詰まっています。では、それぞれをどう使い分けるのでしょうか。まずは会話の入口である「おなかがすいた」から掘り下げていきます。
「おなかがすいた」は空腹の度合いで言い分ける
- 空腹の強さは peckish → hungry → starving / famished の順に上がる
- hungry から starving へ言い直すと「本当に限界だ」という切実さが伝わる
- starving は誇張表現として気軽に使われ、深刻な意味にはならない
- I could eat a horse. のような定型のユーモア表現も会話を和ませる
最後に、空腹を伝える英語は程度によって語を替えるのが自然です。日本語の「おなかがすいた」一語ですべてを済ませていると、切実さが相手に伝わりません。
理由は、英語では空腹の段階ごとに専用の語が用意されているためです。スキットで学習者Aが I’m hungry. と言った直後に But I’m starving! と言い直したのは、単なる言葉のバリエーションではなく、空腹のレベルを一段上げて訴えたやりとりだと読めます。
具体例として、弱いものから強いものへ順に並べて確認しましょう。
- フレーズ
- I’m peckish.
- 日本語訳
- 小腹がすいた。ちょっとつまみたい。
- 使う場面
- 仕事や勉強の合間に軽食をつまみたいとき。夕食までまだ時間があるとき。
- 注意点
- イギリス英語寄りの語です。これを使って食事を強く要求すると温度感がずれます。本気で空腹なら hungry 以上を選びます。
- 発音・ニュアンス
- 「ペキッシュ」。最初の音節を強く。軽やかで愛嬌のある響きがあります。
- フレーズ
- I’m hungry.
- 日本語訳
- おなかがすいた。
- 使う場面
- あらゆる場面で使える基本表現。フォーマルな場でも問題ありません。
- 注意点
- very hungry と重ねるより starving に替えたほうが英語らしく響きます。so hungry は口語で自然です。
- 発音・ニュアンス
- 「ハングリィ」。ng の鼻音を意識します。中立的で感情の色がつきません。
- フレーズ
- I’m starving.
- 日本語訳
- 腹ぺこだ。もう我慢できないほどおなかがすいた。
- 使う場面
- 食事が遅れているとき、昼食を抜いた夕方、運動のあとなど。「早く何か食べたい」と促す効果があります。
- 注意点
- 動詞 starve は「飢える」という強い語ですが、この形は誇張表現として定着しており深刻な意味にはなりません。ただし飢餓の話題が出ている場面では配慮が必要です。
- 発音・ニュアンス
- 「スターヴィング」。star を長めに伸ばし、少し嘆くような声色にすると気持ちが乗ります。
さらに強い言い方や、ひとひねりある言い方も知っておくと会話が豊かになります。I’m famished. は starving と同程度に強く、ややイギリス寄りの響きがあります。I could eat a horse. は直訳すると「馬一頭食べられそう」で、日本語の「牛一頭いける」に近いユーモアを含んだ定型表現です。My stomach is growling. は「おなかが鳴っている」で、growl は動物のうなり声を指す語が転用されたものです。
程度の順に整理すると、peckish → hungry → starving / famished / could eat a horse という感覚になります。相手に「そろそろ夕食にしよう」と動いてもらいたいときは、hungry で止めずに starving まで進めるのが効果的です。
starving には辞書上「ものすごく寒い」という別の用法も載っていますが、現代の日常会話でその意味で使われる場面はほとんどありません。空腹の意味で覚えて構いません。逆に、寒さを言いたいときに I’m starving. と言うと空腹だと受け取られるため、I’m freezing. を使ってください。
「昼から何も食べていない」を現在完了で言う
I haven’t eaten anything since noon. は、現在完了形で「過去のある時点から今までずっと食べていない」という継続を表す定番の型です。空腹の訴えに理由を添えられるので、説得力が一段上がります。
since は「~以来ずっと」という起点を示すため、過去の一点を表す語句と組み合わせます。以下のように入れ替えて練習してみてください。
- I haven’t eaten anything since this morning.(今朝から何も食べていない)
- I haven’t had lunch yet.(まだ昼食をとっていない)
- I skipped breakfast today.(今日は朝食を抜いた)
- The last thing I ate was a rice ball at noon.(最後に食べたのはお昼のおにぎり)
- I’ve been running around all day without a proper meal.(一日中動き回って、まともな食事をしていない)
since のあとに文が続く場合、その文は過去形になります。I haven’t eaten anything since I left home this morning.(今朝家を出てから何も食べていない)という形です。
一方、「~の間ずっと」と期間の長さを言いたいときは for を使い、I haven’t eaten for eight hours.(8時間何も食べていない)となります。since は起点、for は長さと結び付けておけば、日本語話者がよくつまずくこの区別で迷わなくなります。
空腹を伝えられたら、次は「でも作りたくない」という気持ちを言葉にする段階です。ここが今回のテーマの本題に近づく部分になります。

「料理したくない」「疲れ果てた」の自然な言い方
- I don’t feel like cooking. が最も使いやすい万能フレーズ
- 疲労は tired → exhausted → wiped out / beat の順に強くなる
- burned out は長期的な燃え尽き、worn out は身体的消耗を指すので日常の疲れとは区別する
- 結果を先に言い、because で理由を後置するのが英語の自然な語順
最後に、料理を断るときはI don’t feel like cooking. を軸に、疲労の強さと相手との関係で言い方を選ぶのが安全です。
理由は、feel like -ing が「~したい気分」というやわらかい主観の表現で、相手を責める響きを含まないからです。スキットの Please don’t make me cook. は丁寧語を伴っていても「させないで」という直接的な依頼なので、関係性によっては強く響く可能性があります。
具体例として、断り方のバリエーションを弱い順に並べます。
- I don’t feel like cooking tonight.(今夜は料理する気になれない)
- Can we skip cooking tonight?(今夜は料理なしにできる?)
- I’d rather not cook tonight, if that’s OK.(できれば今夜は料理したくないな、いいかな)
- I’m too tired to cook.(疲れすぎて料理できない)
- I can’t be bothered to cook.(料理する気力がない/イギリスでよく使われるくだけた表現)
- Cooking is the last thing I want to do right now.(今いちばんやりたくないのが料理)
- I’ve got nothing left in me.(もう何も残っていない=力尽きた)
疲れの表現にも段階があります。tired は一般的な「疲れた」、exhausted は「疲れ果てた」で明らかに強い語です。口語ではさらに I’m wiped out. / I’m beat. / I’m drained. といった言い方も使われます。
似た語の使い分けにも触れておきましょう。worn out は身体的な消耗、burned out は長期的に燃え尽きた状態を指すため、その日一日の疲労を言うなら exhausted や beat が適切です。「今日は疲れた」を I’m burned out. と言うと、仕事全体に対する深刻な状態を告白しているように受け取られかねません。
- フレーズ
- I’m exhausted because I worked hard today.
- 日本語訳
- 今日はたくさん働いたから、疲れ果てているの。
- 使う場面
- 料理や外出を断るときに、理由を添えて納得してもらいたい場面。
- 注意点
- Because I worked hard today, I’m exhausted. と理由を先に置くのは文法的には正しいものの、会話ではやや説明的で硬く聞こえます。結果を先に言うほうが自然です。
- 発音・ニュアンス
- exhausted は「エグゾースティド」。h は発音せず、x が gz の音になります。ため息を混ぜて言うと感情が伝わります。
理由を補う一文を足せるとさらに伝わります。I had a long day.(今日は長い一日だった)、It was a crazy day at work.(職場がめちゃくちゃ忙しかった)、I was on my feet all day.(一日中立ちっぱなしだった)などを添えるだけで、状況の解像度が上がります。
ところで、スキットに出てきた make me cook の make は、日本語にはない発想を含む重要な動詞です。次はこの使役動詞を整理します。
使役動詞 make の使い方と、やわらかい言い換え
- make A B は「AにBさせる」で、Bには動詞の原形が入る
- 強制の度合いは make(強制)> have(指示・依頼)> get(説得)> let(許可)
- get だけは to 不定詞をとる(get him to help)
- Let me call ~ は「私が電話するね」と同意をやわらかく取る言い方
結論を先に言えば、使役動詞は強制の度合いで選ぶものです。make / have / let / get の4つを温度差で並べて覚えるのが最短ルートになります。
理由は、日本語の「~させる」が一語で広い範囲をカバーしてしまうため、英語に直すときに強すぎる語を選びがちだからです。「兄に迎えに来てもらった」を I made my brother pick me up. と訳すと、無理やり来させたように聞こえてしまいます。
具体例で確認しましょう。まず make の基本形です。
- Don’t make me wait.(待たせないで)
- My boss made me stay late.(上司が遅くまで残らせた)
- That movie made me cry.(あの映画で泣かされた)
- The smell of curry made me hungry.(カレーの匂いでおなかがすいた)
次に、それぞれの使役動詞の違いを見ていきます。make は「相手の意思にかかわらず強制的にさせる」。have は依頼や指示で、I had my brother pick me up.(兄に迎えに来てもらった)のように立場上・関係上の自然な頼み方を表します。
let は許可で、Let me call the delivery place.(出前に電話させて)が典型例です。get は説得して動かすニュアンスで、I got him to help me.(彼を説得して手伝わせた)となります。get だけが to 不定詞をとるので、ここは丸暗記が必要です。
スキットの Let me call the meal delivery service. はまさに let の許可の用法です。「僕が電話するね、いいよね?」と、相手の同意をやわらかく取りながら自分が動くことを申し出る言い方になっています。
Please don’t make me cook. は親しい相手なら問題ありませんが、ホームステイ先の家族や職場の同僚に使うと「押しつけないで」という抗議に近く響くことがあります。角を取りたいときは I’d rather not cook tonight, if that’s OK. や Would you mind if we ordered in tonight? のように条件節や仮定を使ってください。また make の後を to cook としないよう注意が必要です(make me to cook は誤り)。
使役動詞を押さえたら、次は相手の否定発言に同調する場面です。ここは多くの学習者がつまずくポイントなので、丁寧に確認していきます。
not ~, either と too の使い分け
- 肯定文への同調は too、否定文への同調は either
- either は文末に置き、否定語とセットで使う
- neither は語自体が否定を含むので否定語を重ねない
- Same here. は肯定・否定どちらにも使える便利な返し
最後に、否定文に「私も」と重ねるときは too を使えません。either か neither に切り替える必要があります。
理由は、too が肯定文専用の同調語だからです。日本語では「私も」で肯定・否定を区別しないため、そのまま置き換えて I don’t want to cook, too. と言ってしまう誤りが起こります。
具体例を対照させて覚えましょう。
- 肯定文に同調:I want to eat pizza. — Me too. / I do too. / So do I.
- 否定文に同調:I don’t want to cook. — Me neither. / I don’t either. / Neither do I.
- 過去の否定:I didn’t have lunch. — Me neither. / I didn’t either.
- どちらにも使える:Same here. / Same. / Likewise.
either は否定文で「~もまた…ない」を表し、文末に置きます。neither はそれ自体が否定の意味を含むため、Me neither. や Neither do I. のように否定語を重ねません。Neither don’t I. は誤りです。
会話でとにかく一つ覚えたいなら Same here. が便利です。肯定でも否定でも使えるので、判断に迷った瞬間の逃げ道になります。慣れてきたら Me neither. や Neither do I. に切り替えていきましょう。
- フレーズ
- I don’t want to cook, either.
- 日本語訳
- 僕も料理はしたくないよ。
- 使う場面
- 相手が「~したくない」と言った直後に、自分も同じ気持ちだと伝える場面。出前という結論に向かう合意形成の一言になります。
- 注意点
- 誤用例は I don’t want to cook, too. です。また I don’t want to cook, either. の either の前のコンマは省略されることもありますが、書くときは入れておくと読みやすくなります。
- 発音・ニュアンス
- either は「イーザー」と「アイザー」の両方があり、どちらでも通じます。文末で軽く下げて言うと自然です。
ここまでで「作りたくない」という合意ができました。では、いよいよ本題です。「出前をとろう」は英語でどう言うのが自然なのでしょうか。
「出前」は英語でどう言うのが自然か
- meal delivery service は業態を説明する語で、家庭の会話ではやや硬い
- Let’s delivery / Let’s deliver は誤り。注文側の動詞は order や get
- order in は「外食せず届けてもらって家で食べる」を表し、eat out と対になる
- 店や料理が決まっているときは get / grab が軽快
- catering は給仕まで含む業務で、家庭の夕食には合わない
最後に、「今日は出前にしよう」の最も自然な言い方はLet’s order in. または Let’s order something tonight. です。meal delivery service は間違いではありませんが、業態そのものを指す説明的な語なので、家庭の軽い会話では出番が限られます。
理由は、英語では「出前」という名詞を持ち出さずに、動詞(order / get / grab)で行為を表すのが普通だからです。日本語は「出前をとる」と名詞中心に言いますが、英語は動詞中心に言う傾向があります。
具体例を、動詞ごとに整理していきます。
日本語の「デリバリーにしよう」をそのまま Let’s delivery とは言えません。delivery は名詞なので Let’s のあとに置けず、また Let’s deliver. とすると「(私たちが誰かに)配達しよう」という意味になってしまいます。deliver は店や配達員の動作を表す動詞であり、注文する側の行為には使えないと覚えてください。
order を使う言い方
order は「注文する」を表す最も基本的な動詞です。何を頼むかまだ決まっていない段階でも使えるのが強みです。
- フレーズ
- Let’s order in tonight.
- 日本語訳
- 今夜は出前にしよう(家に届けてもらって食べよう)。
- 使う場面
- 家族やルームメイトに「外に食べに行かず、家で頼もう」と提案する場面。何を頼むかは未定でも構いません。
- 注意点
- order in の in は「家の中で」の意味なので、レストランで店員に言うと通じません。店で注文するときは単に I’d like to order ~ です。対になる表現 eat out(外食する)とセットで覚えると混同しません。
- 発音・ニュアンス
- order in はつなげて「オーダリン」に近く聞こえます。in を軽く添えるのがコツです。くだけた響きで、家族間の会話に向いています。
order を使ったバリエーションも並べておきます。
- Let’s order something today.(今日は何か頼もう)
- Do you want to order something tonight?(今夜は何か頼まない?)
- I don’t feel like cooking. Let’s order something today.(料理する気がしないな。今日は何か頼もう)
- Should we order delivery or go out?(頼む?それとも食べに行く?)
- I’ll order food delivery.(出前を取るね)
- I like to order food delivery on weekends.(週末は出前を取るのが好き)
get / grab を使う言い方
店や料理がすでに決まっているときは、get や grab のほうが軽快で会話らしくなります。grab は「手早く手に入れる」というニュアンスを含みます。
- Let’s get pizza tonight.(今夜はピザにしよう)
- Let’s grab Thai food today.(今日はタイ料理を頼もう)
- Do you want to get KFC?(ケンタッキーにする?)
- We should get Domino’s.(ドミノピザにしようよ)
- Let’s just grab something quick.(何か手早く済ませよう)
grab は本来「つかむ」なので、店に立ち寄って受け取るイメージも含みます。厳密に「配達してもらう」と限定したい場合は order in や get ~ delivered を使うと誤解がありません。Let’s get pizza delivered.(ピザを配達してもらおう)という形です。
サービス全体を指す言い方
業態や仕組みそのものを話題にするときは、名詞表現が必要になります。
- food delivery:最も汎用的な「フードデリバリー」。order food delivery で「出前を取る」
- meal delivery service:食事を配達するサービス。仕組みを説明するときに有効
- takeout(米)/ takeaway(英):持ち帰り。We could get takeout instead.(持ち帰りにしてもいいね)
- delivery order:配達注文。I’d like to place a delivery order. で電話注文の第一声になる
- サービス名の動詞化:Let’s order Uber Eats. / I’ll DoorDash something.
サービス名をそのまま動詞のように使うのは英語圏でごく普通の言い方です。日本語で「ウーバーする」と言うのと同じ感覚で、会話の中で自然に登場します。
ケータリングとの違い
catering は料理を届けるだけでなく、会場でのセッティングや給仕まで含む業務を指します。会議、パーティー、結婚式などで使われる語で、家庭の夕食を頼む場面には合いません。
正しい使い方は We hired a catering service for the party.(パーティーにケータリングを頼んだ)です。日本語の「ケータリング」も本来この意味ですが、宅配と混同されやすいので区別しておきましょう。
pizza place の place
スキットの the pizza place にある place は「店」を指すくだけた語です。coffee place、sushi place、that Thai place around the corner(角のあのタイ料理屋)のように、店名を出さずに指すときに便利です。
restaurant より軽く、shop よりも飲食店らしい響きになります。店名を思い出せないときの便利な逃げ道としても機能するので、ぜひ使ってみてください。
言い方が整理できたら、次は実際に注文する段階です。アプリで済む時代でも、電話でやりとりする機会は残っています。

電話で注文するときの流れを5ステップで覚える
- 電話注文は「用件→内容→追加確認→住所→支払い」の5ステップで進む
- 最初に delivery か pickup かをはっきりさせるのが重要
- 聞かれる内容はほぼ決まっているので、型を覚えれば恐れる必要はない
- 聞き返しの Could you say that again, please? を用意しておくと安心
最後に、電話注文は5つのステップで完結します。聞かれる質問がほぼ固定されているため、型を覚えてしまえば本番でも慌てません。
理由は、飲食店側にとって確認すべき項目が決まっているからです。注文品、サイズ、数量、配達先、支払い方法、これだけです。相手も業務として毎日同じ会話を繰り返しているので、こちらが型に沿って話せば非常にスムーズに進みます。
では、具体的な流れを順に見ていきましょう。
Step 1 用件を伝える
- Hi, I’d like to place an order for delivery, please.(配達で注文したいのですが)
- Hello, I’d like to order some pizza for delivery.(ピザを配達で注文したいです)
- Hi, I’d like to place a delivery order.(配達注文をお願いします)
- Hi, do you deliver to Park Street?(パーク通りまで配達していますか)
まず delivery(配達)か pickup(店で受け取り)かをはっきりさせます。日本語の「テイクアウト」に当たるのは pickup や to go です。place an order は「注文を入れる」という決まった言い方で、ビジネスでも使われる安定した表現です。
Step 2 注文内容を伝える
- I’d like to have one large pepperoni pizza and a bottle of orange juice, please.
- Can I get a medium Margherita and a side of garlic bread?
- Could I have two small cheese pizzas, please?
- I’ll take the family set with extra cheese.
サイズは small / medium / large が基本です。数を伝えるときは one、two と明確に発音します。特に fifteen と fifty、two と ten は電話で聞き取りにくいので、ゆっくり区切って言いましょう。
Step 3 追加の有無に答える
- Would you like anything else? — No, that’s it, thanks.(それで全部です)
- I’m good, thank you.(大丈夫です)
- Actually, could you add a Coke?(あ、コーラを追加できますか)
- That’ll be all for now.(今のところそれで全部です)
I’m good. は「もう十分です」という断りの定番です。直訳の「私は良い」とは意味が違うので、丸ごと覚えてしまってください。
Step 4 住所と連絡先を伝える
- Can I have your address, please? — Sure, it’s 11 Park Street, apartment 3B.
- Could you repeat that, please?(もう一度お願いできますか)
- Let me spell it for you.(綴りを言いますね)
- It’s S as in Sierra, A as in Alpha.(Sierra の S、Alpha の A です)
- My phone number is 090-1234-5678.(電話番号は~です)
住所は最も聞き取りにくい部分です。番地・通り名・部屋番号をゆっくり区切って言うのがコツになります。固有名詞は Sierra の S のように一文字ずつ言い直すと確実に伝わります。
Step 5 支払いと所要時間を確認する
- Cash or card? — Card, please.(現金かカードか? — カードで)
- How long will it take? — It’ll be about thirty minutes.(どのくらいかかりますか)
- Do you charge a delivery fee?(配達料はかかりますか)
- Is there a minimum order?(最低注文額はありますか)
- Can I pay at the door?(受け取り時に払えますか)
電話の前に、商品名・サイズ・個数・住所をメモしておくと落ち着いて話せます。焦る必要はまったくないので、ゆっくり、はっきり、必要なら Could you say that again, please? と聞き返しながら進めれば十分です。
- 会話例(ピザ屋への電話注文)
- 店員: Thanks for calling. How can I help you?
学習者: Hi, I’d like to place an order for delivery, please.
店員: Sure. What would you like?
学習者: One large pepperoni pizza and a bottle of orange juice, please.
店員: Would you like anything else?
学習者: No, that’s it, thanks.
店員: Can I have your address?
学習者: Sure, it’s 11 Park Street, apartment 3B.
店員: And your phone number?
学習者: It’s 555-0142. Let me repeat that — five, five, five, zero, one, four, two.
店員: Great. Cash or card?
学習者: Card, please. How long will it take?
店員: About thirty minutes.
学習者: Perfect. Thank you. - 日本語訳
- 店員「お電話ありがとうございます。ご用件は?」/学習者「配達で注文したいのですが」/店員「はい、何になさいますか」/学習者「ラージのペパロニピザ1枚と、オレンジジュース1本お願いします」/店員「他にご注文は?」/学習者「いえ、それで全部です」/店員「ご住所をお願いします」/学習者「パーク通り11番、アパート3Bです」/店員「お電話番号は?」/学習者「555-0142です。繰り返します——5、5、5、0、1、4、2」/店員「では、現金かカードか」/学習者「カードで。どのくらいかかりますか」/店員「30分ほどです」/学習者「わかりました。ありがとう」
- 使う場面
- アプリに対応していない店、注文内容を細かく相談したいとき、アプリでエラーが出たときなど。
- 注意点
- I want to order ~ でも通じますが、I’d like to ~ のほうが丁寧です。また電話番号は数字を一つずつ読み、zero は「ゼロ」または「オー」と読みます。
- 発音・ニュアンス
- I’d like to は「アイドライクトゥ」と一息で。That’s it. は「ザッツィッ」と語尾を軽く止めます。電話では普段より一段ゆっくり話すのが伝わるコツです。
注文が完了しても、英語が必要な場面はまだ残っています。次は届く前後のやりとりと、トラブルが起きたときの言い方を確認しましょう。
配達員とのやりとりとトラブル対応
- 届かないときは「予定時刻」と「経過時間」を具体的に伝える
- 注文違いは I’ve got the wrong order. で端的に伝わる
- 受け取り時の指示はアプリの備考欄に短文で書けば十分
- 感情的にならず事実を先に述べるのが解決への最短ルート
最後に、トラブル時は事実を数字で伝えるのが最も早く解決します。感情を込めるより、注文時刻と現在の状況を並べて言えば相手は即座に動けます。
理由は、店側が確認するのは注文番号・時刻・住所という客観情報だからです。日本語でも同じですが、英語では特に「何がどうなっているか」を先に述べる構造が好まれます。
具体的なフレーズを場面別に見ていきます。
届かないとき
- My order hasn’t arrived yet. It was supposed to be here twenty minutes ago.(注文がまだ届きません。20分前に届く予定でした)
- It’s been over an hour since I placed the order. What’s going on?(注文から1時間以上経っています。どうなっていますか)
- Could you check the status of my order?(注文の状況を確認してもらえますか)
- My order number is 4712.(注文番号は4712です)
- Do you have any idea when it will get here?(いつ届くか見当はつきますか)
be supposed to は「~するはずだった」を表す便利な型です。約束と現実のずれを指摘するときに広く使えるので、この場面以外でも覚えておくと役立ちます。
注文と違うものが来たとき
- I’ve got the wrong order.(違うものが届きました)
- I ordered a chicken and pineapple pizza, but a veggie pizza arrived instead.
- One item is missing from my order.(一品足りません)
- Could I get a refund for the missing item?(足りない分を返金してもらえますか)
- Would it be possible to send the correct one?(正しいものを送っていただけますか)
refund(返金)、replacement(代替品)、credit(次回使える割引)という三択があることを知っておくと交渉しやすくなります。I’d prefer a refund.(返金のほうがいいです)と希望を伝えれば十分です。
受け取り時のやりとり
- Just leave it at the door, please.(ドアの前に置いてください)
- Please ring the doorbell when you arrive.(着いたらインターホンを鳴らしてください)
- Thank you for bringing it all the way here.(ここまで運んでくれてありがとう)
- Keep the change.(お釣りは取っておいてください)
- Sorry to make you come out in this rain.(この雨の中、出てきてもらってすみません)
アプリの備考欄に書ける短い指示も知っておくと便利です。No onions, please. / Extra napkins, please. / Gate code is 1234. / Leave at the front desk. といった短文で十分伝わります。長い文章を書く必要はありません。
トラブル時に You’re late! や This is unacceptable! と言うと相手を責める強い口調になり、対応が硬化することがあります。配達の遅れは店員や配達員個人の責任ではない場合も多いので、まずは事実を述べて Could you check ~? と依頼形にするのが得策です。
注文がスムーズに進むかどうかは、実は「何を食べたいか」を伝える段階で決まります。次は好みとアレルギーの伝え方を整理します。
苦手な食べ物・食べられないものの伝え方
- except は「~を除いて」で、全体から一点を差し引く働きをする
- Every food is OK はやや不自然。Anything is fine except ~ が英語らしい
- 好き嫌いは not a big fan of ~ や not really my thing でやわらかく言える
- アレルギーや宗教上の理由は遠慮せず明確に伝えるほうが安全
最後に、「~以外なら何でも」はAnything is fine except ~ または Anything but ~ で表します。except は全体から特定のものを差し引く前置詞です。
理由は、英語では「何でも」を anything で表すのが定型だからです。every food は文法的には成立しますが、food が不可算名詞として使われることが多いため、会話ではやや不自然に響きます。
具体例を見ていきましょう。
- I eat everything except mushrooms.(きのこ以外は何でも食べる)
- Anything but Indian food, please.(インド料理以外なら何でも)
- I’m fine with anything except spicy food.(辛いもの以外は大丈夫)
- Anything is fine except sushi.(すし以外なら何でもいい)
- I’m OK with anything but sushi.(すし以外なら大丈夫)
スキットの Every food is OK except sushi. は意味は通じますが、Anything is fine except sushi. に置き換えるとより英語らしくなります。every food より anythingと覚えておいてください。
好き嫌いをやわらかく伝える
I hate ~ は強すぎることがあります。相手が勧めてくれたものを断るときは、次のようなクッション表現が便利です。
- I’m not a big fan of raw fish.(生魚はあまり得意ではない)
- Sushi isn’t really my thing.(すしはあまり好みじゃない)
- I’d rather not have anything raw tonight.(今夜は生ものは避けたい)
- I’m not in the mood for Chinese food.(中華の気分じゃない)
- I’ll pass on the coriander.(パクチーは遠慮しておく)
アレルギーや宗教上の理由を伝える
健康や信条に関わる場合は、遠慮せずはっきり伝えるほうが安全です。曖昧な言い方をすると意図が伝わらない危険があります。
- I’m allergic to peanuts.(ピーナッツアレルギーです)
- I have a shellfish allergy. Could you make sure there’s no shrimp?(甲殻類アレルギーです。エビが入らないようにしてもらえますか)
- I’m vegetarian. / I don’t eat pork.(ベジタリアンです/豚肉は食べません)
- Can I get that without cheese?(チーズ抜きにできますか)
- Could you reduce the salt?(塩を少なめにできますか)
- Is this dish dairy-free?(この料理は乳製品不使用ですか)
アレルギーを伝えるとき、I don’t like peanuts.(好きではない)と言ってしまうと単なる好みと受け取られ、混入を防いでもらえない可能性があります。健康に関わる場合は必ず allergic to ~ や I have a ~ allergy. という語を使ってください。重度の場合は It’s severe.(重度です)と添えると伝わります。
トッピングの追加は extra toppings、抜いてほしいときは without ~ か no ~ が通じます。クーポンは英語でも coupon で、I’d like to use a coupon. と言えます。
では、こうした希望をやりとりして会話を前に進めるには、どんな一言が必要でしょうか。次は提案と確認のフレーズを増やしていきます。
提案と確認のフレーズを増やす
- 会話を進めるのは「どうしよう?」と「これでいい?」の一言
- What shall we do? は今も自然に使われる定型
- Why don’t we ~? / How about ~? は提案の基本形
- Sounds good. / Works for me. で合意を示せる
最後に、夕食の相談を成立させるのは相談・提案・合意の3セットです。この3種類を各2〜3個ずつ持っていれば、会話が途切れません。
理由は、会話が止まる原因が語彙不足ではなく「次に何を言えばいいかわからない」ことにあるからです。役割の決まった短いフレーズを用意しておけば、考える時間も稼げます。
どうしようか、と相談する
- What shall we do?(どうしましょう/やや丁寧でイギリス的)
- What should we do about dinner?(夕食どうする?)
- What do you feel like eating?(何が食べたい気分?)
- Any ideas for dinner?(夕食、何か案ある?)
- So what do we do now?(で、どうする?/カジュアル)
shall we は現代の会話では堅めに響くことがありますが、What shall we do? は今も自然に使われる定型です。カジュアルに言うなら So what do we do now? が近い感覚になります。
提案する
- Let me call the pizza place.(ピザ屋に電話するね)
- Why don’t we order in tonight?(今夜は頼まない?)
- How about noodles?(麺類はどう?)
- We could always just eat leftovers.(残り物で済ませてもいいしね)
- Do you want me to order something?(何か頼もうか?)
確認して合意する
- Is that OK with you?(それでいい?)
- Sounds good to me.(いいと思う)
- That’s a good idea.(それはいい考えね)
- Works for me.(それでいいよ)
- Let’s do that.(そうしよう)
Works for me. は「私にとって都合がいい」という意味で、日程調整でも使える万能な同意表現です。覚えておくと会話の締めがスムーズになります。
さて、ここまで正しい表現を積み上げてきました。次に確認したいのは、逆に「日本語のまま使うと通じない語」です。
混同しやすい和製英語を整理する
- 「テイクアウト」は米国で to go、英国で take away
- 「オーダーストップ」は last call / last orders
- 「バイキング」は buffet / all-you-can-eat
- 「ドリンクバー」は free refills、「モーニング」は breakfast set
最後に、食事関連の和製英語は置き換え表を先に頭に入れるのが有効です。会話が止まる原因の多くが、この種の語の誤用にあります。
理由は、日本語に入り込んだ英語風の語が、元の英語と意味やかたちがずれていることが多いためです。カタカナだから通じるはずだという思い込みが、かえって通じない原因になります。
具体例を見ていきましょう。「テイクアウト」は米国では to go が一般的で、店では For here or to go?(店内かお持ち帰りか)と聞かれます。take out も使われますが、名詞の takeout(持ち帰りの食事)として耳にすることが多いでしょう。英国では take away です。
「オーダーストップ」は英語では last call や last orders と言います。Last orders are at nine.(ラストオーダーは9時です)という形で使われます。
「ドリンクバー」は free refills、「モーニング」は breakfast set や breakfast special、「ファミレス」は family restaurant で通じることもありますが casual dining restaurant が近い言い方です。「バイキング」は buffet または all-you-can-eat になります。
「デリバリー」を注文側の動詞に使えないことは前に触れました。出前の話題から食事全般に会話が広がったとき、こうした語で詰まりやすいので、置き換えを頭に入れておくと安心です。
言葉の整理ができたところで、少し視野を広げてみましょう。出前という習慣そのものが、国によってかなり違います。
出前をめぐる文化のちがいとチップの習慣
- 英語圏の宅配定番はピザ、中華、インド、タイ料理、ハンバーガー
- 英国では takeaway のケバブやフィッシュアンドチップスも人気
- 米国では配達員へのチップ習慣があり、アプリで額を選ぶ画面が出る
- delivery fee / minimum order / ETA などアプリ表示の語彙を知ると安心
最後に、海外で出前を頼むならチップとアプリ用語の2点を先に押さえておくと戸惑いません。言葉が通じても習慣を知らないと、支払いの場面で止まってしまいます。
理由は、日本と多くのアジアの国にはチップの習慣がないため、注文画面や受け取り時にどうすればいいか判断できないからです。米国では配達員に対して料金の一割から二割程度を渡す習慣があり、アプリでは注文時にチップ額を選ぶ画面が出ます。
現金で渡す場合は Keep the change.(お釣りは取っておいて)と言えばスマートです。金額を指定したいときは Here’s five dollars for you.(5ドルどうぞ)のように言えます。
料理の傾向にも地域差があります。英語圏ではピザ、中華料理、インド料理、タイ料理、そしてハンバーガーが宅配の定番です。イギリスではケバブやフィッシュアンドチップスも人気で、金曜の夜に takeaway を頼むのが週末の始まりの合図という家庭も少なくありません。
一方、日本の出前はそば屋やすし屋が器ごと届け、後で器を回収するという独特の文化を持っていました。「岡持ち」を片手に自転車で走る配達員の姿は、海外の人に説明すると面白がられるトピックになります。
アプリ画面で見かける配達関連の語彙
- delivery fee(配達料)
- service charge(サービス料)
- minimum order(最低注文額)
- contactless delivery(置き配・非接触配達)
- ETA(到着予定時刻/estimated time of arrival)
- driver / courier(配達員)
- out for delivery(配達中)
- order confirmed(注文確定)
アプリの画面に並ぶこれらの語が読めるだけで、海外滞在中の食事のハードルは一気に下がります。逆に言えば、この10語ほどを覚えるだけで滞在中の困りごとが一つ減るということです。
では最後に、ここまで見てきたフレーズを実際に使える形にする練習方法をお伝えします。読んで終わりにしないための具体的な手順です。

会話を自分のものにする4つの練習法
- 片方の役だけを音読すると、聞いて反応する回路ができる
- 単語を自分の生活に置き換えると記憶に残りやすい
- 電話注文はロールプレイ2〜3回で口から出るようになる
- 3文の独白を作る練習が、会話力の土台になる
最後に、スキットは口に出して初めて使える形になります。理解した時点で終わりにせず、次の4つを試してみてください。
理由は、読んで理解する回路と、口から出す回路が別物だからです。黙読で意味がわかるフレーズでも、いざ会話の中では出てきません。
練習1 役を分けて音読する
学習者A役だけを読み、Bのセリフは音声や相手に任せます。次に逆をやります。これだけで、相手の発言を聞いて反応する回路ができ始めます。
両方の役を通読すると「文章を読んでいる」状態から抜け出せません。片方だけを担当するのがポイントです。
練習2 要素を入れ替える
sushi を自分の苦手な食べ物に、pizza place を近所の店に、noon を自分が最後に食べた時間に置き換えます。自分の生活に紐づいた文にすると記憶に残ります。
たとえば「今日は昼にコンビニのおにぎりを食べただけで、今は8時」という状況なら、I haven’t eaten anything since noon. I only had a rice ball. と自分の事実で言えます。
練習3 店員役と客役でロールプレイする
電話注文の流れは型が決まっているので、二、三回通せば自然に口から出るようになります。一人で練習する場合は、店員のセリフを紙に書いて自分で両方読むだけでも効果があります。
オンラインの会話レッスンや教室を利用しているなら、講師にピザ屋の店員役をお願いするのは効果的な使い方です。住所の伝え方など、細かい部分を実際に確認できます。
練習4 短い独白を作る
「今日は疲れて料理したくない。だから出前を頼む。すし以外なら何でもいい」という内容を、三文の英語で言ってみてください。I’m exhausted and I don’t feel like cooking. Let’s order in tonight. Anything is fine except sushi. といった形になります。
会話は結局、自分の状況を短く説明する力の積み重ねです。この3文が言えるようになれば、夕食をめぐるやりとりで困る場面はかなり減ります。
1週間の復習計画例
- 1日目:スキットを声に出して3回読み、starving と exhausted の発音を確認する
- 2日目:空腹表現5種類と疲労表現4種類を、自分の状況に当てはめて口に出す
- 3日目:order in / get / grab を使った提案文を5つ自作する
- 4日目:電話注文の5ステップを、メモを見ずに一人二役で通す
- 5日目:苦手な食べ物とアレルギーの言い方を、自分の実際の好みで作る
- 6日目:トラブル対応フレーズを3つ選び、状況を想像しながら音読する
- 7日目:3文の独白を録音し、聞き返して詰まった箇所だけ復習する
全部やる必要はありません。1日5分でも、自分の口から出す時間を確保することが定着につながります。
一人で練習していると、発音が正しいか、その言い方が自然かどうかを判断できず不安になることがあります。誰かに聞いてもらう機会を作ると、そうした迷いを一つずつ解消していけます。
よくある質問
- 出前・デリバリー・テイクアウトの区別をQ&A形式で確認できる
- 学習者がつまずきやすい文法ポイントを短く整理している
- 気になる項目だけを拾い読みしても理解できる構成
「出前をとろう」を英語で言うと何が一番自然ですか?
Let’s order in. が最も自然で使いやすい言い方です。何を頼むか決まっていないときは Let’s order something tonight.、店や料理が決まっているときは Let’s get pizza tonight. のように get を使うと軽快に響きます。meal delivery service や food delivery は業態そのものを指す名詞なので、仕組みを説明する場面で使います。
Let’s delivery や Let’s deliver はなぜ間違いなのですか?
delivery は名詞なので Let’s のあとに直接置くことができません。また deliver は「配達する」という店側や配達員側の動作を表す動詞なので、Let’s deliver. と言うと「私たちが誰かに配達しよう」という意味になってしまいます。注文する側が使う動詞は order や get です。
hungry と starving はどう使い分ければいいですか?
hungry は場面を選ばず使える基本表現で、starving はそれよりはるかに強い「もう我慢できない」という空腹を表します。程度の順では peckish(小腹がすいた)→ hungry → starving / famished となります。starving は誇張表現として気軽に使われるので、深刻な意味にはなりません。相手に食事の準備を促したいときは starving まで進めると気持ちが伝わります。
否定文に「私も」と返すとき too を使えないのはなぜですか?
too は肯定文への同調にのみ使う語だからです。否定文には either か neither を使い、I don’t want to cook, either. や Me neither. の形になります。neither は語自体が否定を含むため、否定語を重ねてはいけません。判断に迷ったときは肯定・否定どちらにも使える Same here. が便利です。
テイクアウトは英語でどう言うのが正しいですか?
米国では to go が一般的で、店では For here or to go? と聞かれます。名詞としては takeout(持ち帰りの食事)を使い、We could get takeout instead. のように言えます。英国では take away や takeaway が標準です。電話で店に伝えるときは pickup(店で受け取り)という語も使われます。
catering と food delivery の違いは何ですか?
food delivery は料理を届けるだけのサービスで、catering は会場でのセッティングや給仕まで含む業務を指します。catering は会議、パーティー、結婚式などで使う語なので、家庭の夕食を頼む場面には合いません。We hired a catering service for the party. が正しい使い方です。
注文したものが届かないとき、英語でどう問い合わせればいいですか?
My order hasn’t arrived yet. It was supposed to be here twenty minutes ago. のように、事実と予定時刻を具体的に伝えるのが最も早く解決します。状況確認を依頼するなら Could you check the status of my order? が使えます。注文番号を伝えられるよう My order number is ~. も用意しておくとやりとりが短く済みます。
アレルギーがあるとき、英語で伝える注意点はありますか?
I don’t like ~ と言うと単なる好みと受け取られる可能性があるため、必ず I’m allergic to ~ や I have a ~ allergy. という表現を使ってください。確実に避けてほしいときは Could you make sure there’s no shrimp? のように依頼を加えると伝わります。重度の場合は It’s severe. と添えるのも有効です。
用語解説:order in
「外食せず、料理を届けてもらって家で食べる」を表す句動詞です。外食を意味する eat out と対になる表現なので、セットで覚えると混同しません。Let’s order in tonight. で「今夜は出前にしよう」となります。in が「家の中で」を示すため、レストランの店内で使うと通じない点に注意してください。
用語解説:place an order
「注文を入れる」という定型表現です。電話注文の第一声で I’d like to place an order for delivery, please. と言えば、用件が一度で伝わります。ビジネスの発注場面でも使われる安定した言い方なので、覚えておくと応用範囲が広がります。
今夜から使える3つのフレーズ
- I’m starving. / Let’s order in. / Anything but ~, please. の3つが軸になる
- この3文で「空腹→提案→好み」の流れが完成する
- まず1つを声に出すことから始めれば十分
料理をしたくない夜に、ちょっとうしろめたい気持ちになることもあります。けれど、そういう日に交わす何気ないやりとりのほうが、実は英語として役に立つ場面が多いものです。
この記事の内容を3つに絞るなら、I’m starving. と空腹を訴えられること、Let’s order in. と出前を提案できること、Anything but sushi, please. と好みを伝えられること。この三つが言えれば、海外で夕食に困る夜はぐっと減ります。
加えて、電話注文の5ステップと、届かないときの My order hasn’t arrived yet. を持っていれば、多くの場面に対応できます。全部を一度に覚える必要はありません。今夜、どれか一つを声に出してみるだけで十分な前進です。
疲れた日は無理をせず、注文して誰かに作ってもらいましょう。そのついでに英語のフレーズを一つ増やせたら、その夜はなかなか有意義だったと言えるのではないでしょうか。

