海外に長く滞在していると、ふとした瞬間に日本の味が恋しくなります。醤油の香り、煮物のやわらかい甘さ、照り焼きのつややかな見た目。そんなときこそ、渡航先のキッチンで日本料理を作ってみる価値があります。
ところが、いざ作ろうとすると最初につまずくのが「みりんが手に入らない」「みりんを英語でどう言えばいいのか分からない」という壁です。醤油は soy sauce、わさびは wasabi とすぐ出てくるのに、みりんだけは口ごもってしまう。そんな経験をした方は少なくないはずです。
この記事では、みりんの英語名、知らない相手への説明の型、本みりんとみりん風調味料の言い分け、買い物やホームパーティーでそのまま使えるフレーズまでを、実際の会話で困らないところまで踏み込んで整理します。読み終えたときには、「これ何が入っているの?」と聞かれても一言で返せる状態になっているはずです。日常会話の土台から鍛えたい方は英語教室のような場で口に出す練習を重ねるのも有効ですが、まずはここで語彙と型を手に入れてしまいましょう。

みりんは英語でも「mirin」で通じる
- みりんの英語は mirin。ローマ字表記のまま通用する。
- 海外のラベルやレシピでも “mirin” “2 tbsp mirin” と書かれている。
- 発音は頭にアクセントを置いて「MIH-rin」。平坦に読むと伝わりにくい。
- 日本食に馴染みのない相手には単語だけでは通じないため、説明表現とセットで持つ。
先に答えを出します。みりんの英語は mirin です。訳す必要はなく、そのままローマ字で通用します。
理由は単純で、この言葉がすでに英語圏の食の語彙に入り込んでいるからです。sushi、ramen、tofu、wasabi と同じ流れで、みりんも日本語のかたちで定着しました。翻訳された言い換えより、固有名のほうが正確に指し示せるのです。
実際、海外のアジア食材店や日系スーパーの棚には、ボトルに大きく “MIRIN” と書かれた商品が並んでいます。英語のレシピサイトやクックブックでも、材料欄に “2 tbsp mirin” と当たり前のように書かれています。だからこそ、日本食に関心のある相手や料理好きな人には、余計な前置きを省いて “Do you have mirin?” と聞いてしまうのが最短ルートになります。
- フレーズ
- Do you have mirin?
- 日本語訳
- みりんはありますか?
- 使う場面
- アジア食材店や日系スーパーで店員に尋ねるとき。友人の家のキッチンで調味料の有無を確認するときにも使えます。
- 注意点・誤用例
- 「a mirin」とは言いません。液体なので不可算扱いです。また、店員相手であれば have より carry のほうが「店として扱っているか」を尋ねる響きになります。
- 発音・ニュアンス
- 「ドゥーユー ハヴ ミリン?」。mirin は頭を強めて「ミリン」。語尾を上げて尋ねる自然な質問文です。
発音のポイントは「頭を強く、最後の n を鼻に」
mirin の発音は、カタカナの「ミリン」でほぼ問題ありません。ただし英語話者は最初の音節を強く読み、MIH-rin のように頭にアクセントを置きます。
日本語のように「み・り・ん」と平坦に発音すると、単語として認識されにくいことがあります。頭を少し強めて、最後の n を鼻に響かせて止める。この二点を意識するだけで、伝わり方がはっきり変わります。
同じ注意は healthy にも当てはまります。日本語の「ヘルシー」は最後を伸ばしますが、英語の healthy は「ヘルスィ」に近く、th の音が入ります。日本語化したカタカナ語をそのまま英語のつもりで使うと通じにくい、その代表例です。
口の動きを確かめるための短い練習文を並べます。声に出して三回ずつ読んでみてください。
- MIH-rin, MIH-rin, mirin.(頭にアクセントを置く練習)
- I need some mirin.(need と some をつなげて軽く読む)
- Two tablespoons of mirin, please.(of は「オヴ」ではなく「ァヴ」に近く)
- Mirin and soy sauce.(and は「ン」に近く縮める)
- It sounds healthy.(healthy の th を舌先で軽く出す)
mirin が通じない場面もある
一方で、日本食に馴染みのない相手には mirin という単語だけでは何も伝わりません。一般的なスーパーの店員に尋ねて “Mirin? What’s that?” と返されるのは、決して珍しいことではありません。
つまり必要なのは、固有名の mirin と、中身を伝える言い換え表現の二枚看板です。名前で通じれば最速、通じなければ説明に切り替える。この二段構えが実戦的です。では、その説明表現にはどんな選択肢があるのでしょうか。
説明が必要なときの言い換え表現5パターン
- 説明力が最も高いのは sweet cooking rice wine。
- 短くまとめたいときは sweet rice wine、出自を示すなら Japanese sweet rice wine。
- sake を知っている相手には sweetened sake が手早い。
- アルコールの誤解を避けたいときは a sweet Japanese rice seasoning が安全。
- 会話は「まず mirin →首をかしげたら説明」の二段構えが自然。
みりんを知らない相手に伝える表現には、いくつかの定番があります。どれも間違いではありませんが、含まれるニュアンスが違います。相手と場面に応じて選び分けられるよう、五つを順に見ていきます。
1. sweet cooking rice wine — もっとも説明力が高い
初めて聞く相手に一言で輪郭を渡すなら、この表現が最良です。「甘い」「料理用」「米の酒」という三つの情報が一語に詰まっているため、説明を重ねずに済みます。
海外の商品ラベルでも “sweet cooking rice wine” や “sweet cooking seasoning” という表記をよく見かけます。つまり、現地の商習慣とも一致した言い方だということです。
- フレーズ
- Mirin is a sweet cooking rice wine.
- 日本語訳
- みりんは甘い料理用の米の酒です。
- 使う場面
- “What’s mirin?” と聞き返されたときの第一手。食卓でも店頭でも通用します。
- 注意点・誤用例
- ここでの a は sweet cooking rice wine という「種類」を指すので付きます。mirin 自体に a を付けて “a mirin” とするのは誤りです。
- 発音・ニュアンス
- 「ミリン イズ ア スウィート クッキング ライス ワイン」。sweet と rice をやや強めると、甘さと原料が印象に残ります。
続けて使える関連表現も押さえておきましょう。
- What is sweet cooking rice wine used for?(みりんって何に使うの?)
- It’s great for adding sweetness and shine to sauces.(たれに甘みと照りを加えるのに向いています)
- You’ll find it in the Japanese section.(日本食のコーナーにありますよ)
2. sweet rice wine / Japanese sweet rice wine — 短く、あるいは出自を添えて
短くまとめたい場面では sweet rice wine が便利です。日本のものだと明示したいときは Japanese sweet rice wine と国名を添えます。日本料理そのものに詳しくない相手には、出自を先に示したほうが理解が早くなります。
- フレーズ
- Have you ever cooked with Japanese sweet rice wine? — Yes, I use it in my teriyaki sauce.
- 日本語訳
- みりんを使って料理したことはありますか? — はい、照り焼きのたれに使っています。
- 使う場面
- 料理好きの相手との雑談。Have you ever … ? で経験を尋ねると会話が広がります。
- 注意点・誤用例
- wine という語が入るため「飲むお酒」と受け取られることがあります。誤解を避けたいときは “It’s for cooking, not for drinking.” を一言添えます。
- 発音・ニュアンス
- cooked with は「クックト ウィズ」とつなげて軽く。teriyaki は「テリヤーキ」と真ん中を伸ばす発音が英語圏では一般的です。
3. sweetened sake — sake を知っている相手に手早く
「甘くした日本酒」という発想の言い方で、辞書や一部の商品説明でも使われます。日本酒=sake の認知度が高い国では、sake を軸に説明したほうが早いこともあります。
厳密には製法も用途も日本酒とは異なります。それでも「sake の仲間で、甘くて、飲むためではなく味付けに使う」という位置づけを一気に渡せる点で、会話向きの表現だと言えます。
- フレーズ
- Mirin is like a sweetened sake used for cooking.
- 日本語訳
- みりんは料理に使う甘い日本酒のようなものです。
- 使う場面
- 相手が sake を知っている場合。バーやレストランなど、酒の話題が出ている流れでも自然です。
- 注意点・誤用例
- is like(〜のようなもの)を省いて “Mirin is sweetened sake.” と断定すると、製法まで同じだと誤解されます。like を入れて近似であることを示すのが無難です。
- 発音・ニュアンス
- sweetened は「スウィートゥンド」と ed を軽く。sake は英語圏では「サーキー」に近く発音される場合があり、聞き取りの際に戸惑わないよう覚えておくと便利です。
4. a sweet Japanese rice seasoning — もっとも誤解が少ない
wine ではなく seasoning(調味料)という語を使うため、アルコール飲料と勘違いされません。宗教上の理由でお酒を避ける人と話すときや、レストランのメニュー説明を用意するときは、この表現が安全です。
- フレーズ
- It’s a sweet Japanese rice seasoning that adds gloss and depth.
- 日本語訳
- 照りとコクを加える、米から作った日本の甘い調味料です。
- 使う場面
- 飲酒を避ける相手への説明、メニューや配布資料の記述、子どもへの説明。
- 注意点・誤用例
- seasoning と言い換えたからといって、本みりんのアルコールが消えるわけではありません。含有の有無は別に伝える必要があります。
- 発音・ニュアンス
- gloss(光沢)と depth(奥行き・コク)はどちらも短く強く読む語です。that 以降を少し落ち着いて読むと丁寧に響きます。
a sweet Japanese rice seasoning という言い方は、あくまで「アルコール飲料と誤解されにくい」表現です。本みりん自体にはアルコールが含まれるため、宗教上の理由でお酒を避ける相手に対して「seasoning だから大丈夫」と伝えるのは不適切です。含有量については別途 “It contains a small amount of alcohol.” と正確に伝えてください。
5. 使い分けの目安を一覧で
場面ごとの最適解を整理します。迷ったときはこの順で思い出してください。
| 場面 | おすすめの言い方 |
|---|---|
| 食材店・レシピ・日本食好きな相手 | mirin |
| 初めて聞く相手に中身を伝える | sweet cooking rice wine |
| 出自を強調したい | Japanese sweet rice wine |
| sake を知っている相手に手短に | sweetened sake |
| アルコールの誤解を避けたい | a sweet Japanese rice seasoning |
会話では、まず mirin と名前を出し、相手が首をかしげたら説明表現に切り替える。この二段構えがもっとも自然です。では、店頭で商品を選ぶときはどこを見ればいいのでしょうか。次は「本みりん」「みりん風調味料」「料理酒」の言い分けに進みます。
本みりん・みりん風調味料・料理酒を英語で言い分ける
- 本みりんは hon mirin / true mirin。アルコール14%前後、糖分40%以上。
- みりん風調味料は mirin-style seasoning。アルコールはおおむね1%未満。
- 料理酒は cooking sake。甘くないため砂糖代わりにはならない。
- ラベルでは alcohol content、added sugar、ingredients を確認する。
- “aji-mirin” 表記の商品は本みりんと組成が異なることが多い。
日本のスーパーに並ぶ「本みりん」「みりん風調味料」「料理酒」は、英語圏では区別が曖昧になりがちです。しかしこの三つは中身が違い、料理の仕上がりも変わります。
言い分けを覚えておくべき理由は明確です。海外の食材店では mirin と cooking sake が同じ棚に並び、店員も混同していることがあるからです。自分で見分けられれば、買い間違いを避けられます。

本みりん — hon mirin / true mirin
もち米、米麹、焼酎(または醸造アルコール)を原料に糖化・熟成させたものです。アルコール分は14%前後、糖分は40%以上あり、加熱すると独特の照りと厚みのある甘みが出ます。
- フレーズ
- Hon mirin is the traditional type. It contains about fourteen percent alcohol.
- 日本語訳
- 本みりんは伝統的なタイプで、アルコールが14%ほど含まれます。
- 使う場面
- 食材店で違いを尋ねられたとき、外国人の同僚に日本の調味料を紹介するとき。
- 注意点・誤用例
- percent は英語では通常単数形のまま使い、”fourteen percents” とはしません。数値は商品によって幅があるため about を添えるのが誠実です。
- 発音・ニュアンス
- traditional は「トゥラディショナル」で di を強めます。淡々と事実を述べる調子で読むと、説明として信頼されやすくなります。
みりん風調味料 — mirin-style seasoning
水あめや糖類、酸味料などで本みりんの風味に近づけた調味料です。アルコールはおおむね1%未満で、酒税がかからないため価格が抑えられています。
ただし、アルコールの働きによる臭み消しや煮崩れ防止の効果は弱くなります。甘みだけを求める料理には向きますが、魚の煮付けなどでは差が出やすい、という理解が実用的です。
- フレーズ
- Is this hon mirin or mirin-style seasoning?
- 日本語訳
- これは本みりんですか、みりん風調味料ですか?
- 使う場面
- 店頭でボトルを手に取りながら店員に確認するとき。ラベルが読み取りにくい場合にも役立ちます。
- 注意点・誤用例
- “fake mirin” という言い方は避けたほうが無難です。相手に否定的な印象を与えるうえ、正式な商品区分を表す語ではありません。mirin-style が中立的です。
- 発音・ニュアンス
- mirin-style はハイフンでつないで一気に「ミリンスタイル」。or の前で軽く区切ると、二択の質問だと伝わりやすくなります。
課税の違いを説明する一文も覚えておくと便利です。
- Mirin-style seasoning has almost no alcohol, so it isn’t taxed as liquor.(みりん風調味料はアルコールがほぼ入っていないため、酒類として課税されません)
- That’s why it’s usually cheaper.(だからたいてい安いのです)
料理酒 — cooking sake
甘みが目的ではなく、素材の臭みを抑えたり風味を足すための酒です。飲用に転用されないよう塩分が加えられている商品も多く、そのまま砂糖代わりには使えません。
- フレーズ
- Cooking sake is not the same as mirin. It’s not sweet.
- 日本語訳
- 料理酒はみりんと同じではありません。甘くないのです。
- 使う場面
- 英語で日本料理を教えるとき。店員が両者を混同して勧めてきたときの訂正にも使えます。
- 注意点・誤用例
- not the same as を not same with と言い間違えやすい点に注意します。同一性の否定は as を使います。
- 発音・ニュアンス
- not と sweet を強めに読むと訂正の意図が明確になります。二文に分けて言うことで、押しつけがましさが和らぎます。
ラベルを読むときに見る英語
海外の商品パッケージで確認したい項目は次のとおりです。単語として覚えておけば、棚の前で迷う時間が短くなります。
- alcohol content — アルコール度数
- added sugar / corn syrup — 加糖・水あめ
- salt / sodium — 塩分
- ingredients — 原材料
- shelf life / best before — 賞味期限
- refrigerate after opening — 開封後は冷蔵
- produced in / made in — 製造国
“aji-mirin” という表記の商品も広く流通しています。これは味付けされたみりんタイプの調味料で、本みりんとは組成が異なることが多いため、照りや香りを重視する料理では仕上がりに差が出ます。原材料欄に corn syrup が上位に来ている場合は、みりん風に近い製品だと推測できます。
種類の違いが分かったら、次に必要なのは「どれだけ入れるか」を英語で言う力です。
数え方と量の表し方
- mirin は不可算名詞。a mirin とは言わない。
- 量は a tablespoon of / a bottle of など単位の語を前に置く。
- レシピの基本単位は tbsp、tsp、cup。
- 正確を期すなら ml で伝えるのが確実。
みりんは液体なので、英語では 不可算名詞として扱います。a mirin とは言いません。
理由は water や soy sauce と同じ考え方です。形が決まっていない物質は、そのままでは数えられません。数えたいときは、容器や単位の語を前に置きます。
- some mirin — みりんを少し
- a little mirin / a spoonful of mirin — 少量のみりん
- a tablespoon of mirin — みりん大さじ1
- two tablespoons of mirin — みりん大さじ2
- a teaspoon of mirin — みりん小さじ1
- a bottle of mirin — みりん1本
- a splash of mirin — ひとまわし程度のみりん
- a dash of mirin — ほんの少しのみりん
- 50 ml of mirin — みりん50ミリリットル
疑問文や確認では次のように使います。台所での会話にそのまま持ち込める形です。
- フレーズ
- How much mirin should I add?
- 日本語訳
- みりんはどのくらい入れればいいですか?
- 使う場面
- ホームステイ先や友人の家で一緒に料理をしているとき。料理教室でも使えます。
- 注意点・誤用例
- 不可算名詞なので How many mirin ではなく How much mirin です。How many を使うなら “How many tablespoons of mirin?” と単位を数える形にします。
- 発音・ニュアンス
- How much を一息で「ハウマッチ」。should I は「シュダイ」とつなげると自然です。
- Does this dish contain any mirin?(この料理にみりんは入っていますか?)
- Could I have a bit more?(もう少しもらえますか?)
- Is one tablespoon enough?(大さじ1で足りますか?)
- I’d add a little less next time.(次はもう少し控えます)
英語のレシピでは tbsp(tablespoon)、tsp(teaspoon)、cup が基本単位です。日本の「大さじ1=15ml」と英米の tablespoon はほぼ同じですが、国によって微差があります。正確を期すなら ml で伝えるのが確実です。
レシピを英語で書くとき、tbsp と tsp の書き間違いは味を大きく崩します。tbsp は大さじ、tsp は小さじです。口頭で伝えるときは “one tablespoon — the big spoon” のように補足すると誤解が防げます。
みりんの働きを英語で説明する
- 照りは give a glossy finish / add shine、動詞なら glaze。
- 臭み消しは mask the fishy smell / reduce strong odors。
- 煮崩れ防止は help ingredients hold their shape。
- コクは add depth / richness / umami。
- 味や香りの形容には mellow、savory、distinctive が使える。
「甘くする調味料」だけでは、みりんの役割の半分も伝わりません。照り、臭み消し、煮崩れ防止、コクという四つの働きを英語で言えると、説明に説得力が出ます。
なぜ働きの説明が効くのか。相手が知りたいのは「その調味料が料理に何をするのか」だからです。名前と分類だけでは、使う理由が見えません。
- give a glossy finish / add shine — 照りを出す
- glaze — つやのあるたれをからめる
- mask the fishy smell / reduce strong odors — 魚や肉の臭みを和らげる
- help ingredients hold their shape — 煮崩れを防ぐ
- add depth / richness / umami — コクやうま味を足す
- round out the flavor / balance the flavors — 味をまとめる、整える
- tenderize — 素材をやわらかくする
- cut the sharpness — 尖った味を和らげる
例文にすると次のようになります。どれも一文で完結するので、覚えたその日から使えます。
- フレーズ
- Mirin gives the sauce a glossy finish.
- 日本語訳
- みりんはたれに照りを出します。
- 使う場面
- 照り焼きを出したときに「なぜこんなにつやがあるの?」と聞かれたときの答え。
- 注意点・誤用例
- shine を動詞で “Mirin shines the sauce.” とするのは不自然です。give a shine / add shine のように名詞で使います。
- 発音・ニュアンス
- glossy は「グロッスィ」で頭を強く。視覚的な魅力を伝える語なので、少し弾ませて言うと料理がおいしそうに響きます。
- フレーズ
- A little mirin helps mask the fishy smell.
- 日本語訳
- 少量のみりんが魚の臭みを和らげます。
- 使う場面
- 魚料理を教えるとき。「魚が苦手」という相手に下ごしらえの意味を説明するとき。
- 注意点・誤用例
- fishy は「魚臭い」という否定的な語です。相手の出した料理について使うと失礼になるため、自分の調理説明に限って使うのが安全です。
- 発音・ニュアンス
- helps mask は s と m が連続するので「ヘルプス マスク」と区切って発音すると聞き取りやすくなります。
相手が作った料理に対して “It smells fishy.” と言うのは、日本語の「魚臭い」以上に強い非難に響きます。魚の風味を肯定的に伝えたいときは “It has a nice ocean flavor.” のような表現を選んでください。
残りの働きも例文で確認しておきます。
- You can balance the flavors with a bit of mirin.(少しのみりんで味を整えられます)
- Simmering with mirin keeps the potatoes from falling apart.(みりんで煮ると、じゃがいもが煮崩れしにくくなります)
- It adds depth without making the dish too sweet.(甘すぎにせずコクを足します)
- A little goes a long way.(少量で十分に効きます)
味や香りを表す表現も添えると、会話がふくらみます。
- It has a mellow sweetness.(まるみのある甘さです)
- It has a savory, slightly syrupy taste.(うま味があり、少しとろみのある味です)
- It has a distinctive aroma.(特徴的な香りがあります)
- It’s commonly used in Japanese home cooking.(日本の家庭料理でよく使われます)
働きが言えるようになったら、いよいよ具体的な料理名と手順です。
みりんを使う料理と手順の英語表現
- 照り焼きは teriyaki、煮物は simmered dishes、角煮は braised pork belly。
- 加えるは add、煮るは simmer、漬けるは marinate in。
- 塗るは brush with、かけるは drizzle over、混ぜ込むは stir in。
- 手順は First, … Then, … Finally, … で組み立てる。
みりんが活躍する料理を英語で紹介できると、話がぐっと具体的になります。抽象的な説明より、料理名一つのほうが相手の食欲に届くからです。
- teriyaki chicken — 照り焼きチキン
- simmered dishes(nimono) — 煮物
- braised pork belly — 豚の角煮
- sukiyaki — すき焼き
- dipping sauce for noodles(tsuyu) — めんつゆ
- grilled fish with soy glaze — 魚の照り焼き
- marinade for grilled meat — 焼き物用の漬けだれ
- rolled omelet(tamagoyaki) — 卵焼き
- rice bowl sauce(donburi) — 丼のたれ
料理の動作を表す動詞を選び分けると、説明が明確になります。加えるなら add、煮るなら simmer、漬け込むなら marinate in、上からかけるなら brush with や drizzle over、混ぜるなら stir in です。
- フレーズ
- Stir in the mirin and soy sauce, then simmer for ten minutes.
- 日本語訳
- みりんと醤油を加えて混ぜ、10分煮ます。
- 使う場面
- 一緒に料理をしながら手順を伝えるとき。レシピを英語で書き起こすとき。
- 注意点・誤用例
- simmer(弱火でじっくり煮る)と boil(沸騰させる)は別物です。煮物で boil と言うと強火で煮立てる指示になり、仕上がりが変わります。
- 発音・ニュアンス
- Stir in は「スターリン」のようにつなげて読まれます。命令形なので語尾を下げ、落ち着いた指示の調子で言います。
- フレーズ
- Marinate the chicken in mirin, soy sauce, and grated ginger.
- 日本語訳
- 鶏肉をみりん、醤油、おろし生姜に漬けます。
- 使う場面
- 下味の工程を説明するとき。前日の準備を頼むときにも使えます。
- 注意点・誤用例
- marinate は動詞、marinade は漬けだれ(名詞)です。綴りが一字違いなので書くときに注意します。
- 発音・ニュアンス
- grated は「グレイティド」。三つの材料を並べるときは and の前で軽く息を置くと聞き取りやすくなります。
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- Brush the fish with the mirin glaze before grilling.(焼く前に魚にみりんのたれを塗ります)
- Drizzle a little sauce over the rice.(ごはんにたれを少しかけます)
- Let it rest for five minutes before serving.(盛りつける前に5分置きます)
- Taste it and adjust the sweetness.(味見をして甘さを調整します)
レシピの手順を英語で説明するときは、First, … Then, … Finally, … の順で組み立てると、長い工程も整理して伝えられます。実際に照り焼きの手順を三文でまとめてみましょう。
- フレーズ
- First, mix soy sauce, mirin, and a little sugar. Then, pan-fry the chicken until golden. Finally, pour in the sauce and cook until it thickens.
- 日本語訳
- まず醤油、みりん、少しの砂糖を混ぜます。次に鶏肉を色づくまで焼きます。最後にたれを入れ、とろみがつくまで煮ます。
- 使う場面
- 友人に照り焼きの作り方を口頭で教えるとき。三文で全体像が渡せます。
- 注意点・誤用例
- until it thickens の主語は「たれ」です。it を省くと何がとろむのか不明になります。thicken は自動詞としても使えます。
- 発音・ニュアンス
- First、Then、Finally の三語をそれぞれ少し強めて区切ると、手順の骨組みが耳に残ります。
ここまでは「みりんがある前提」の話でした。しかし海外で最も現実的な問題は、そもそも手に入らないことです。
手に入らないときの代用と、その説明
- 基本の代用は日本酒(または白ワイン)+砂糖。
- 目安はみりん大さじ1=酒大さじ1+砂糖小さじ1程度。
- ドライシェリー+少量の砂糖でも近づけられる。
- アルコールを避けるなら白ぶどうジュース+米酢。
- 代用を勧めるときは “It won’t be exactly the same.” と正直に添える。
海外では本みりんが手に入らない地域も多く、代用の話題は必ず出てきます。もっとも一般的な代用は、日本酒(または白ワイン)+砂糖です。
みりんの主な要素は「米由来の酒の風味」と「強い甘み」です。だからこの二つを別々に足せば、輪郭は再現できます。目安として、みりん大さじ1は酒大さじ1と砂糖小さじ1程度で近づけられます。
- フレーズ
- Can I substitute something for mirin? — You can mix one tablespoon of sake with one teaspoon of sugar.
- 日本語訳
- みりんの代わりに使えるものはありますか? — 酒大さじ1と砂糖小さじ1を混ぜて使えます。
- 使う場面
- 店に置いていなかったとき、友人の家の棚にみりんがなかったとき。
- 注意点・誤用例
- substitute A for B は「Bの代わりにAを使う」という語順です。逆に覚えると意味が反転するため、迷うときは “What can I use instead of mirin?” と instead of を使うほうが安全です。
- 発音・ニュアンス
- substitute は「サブスティテュート」で頭にアクセント。tablespoon と teaspoon は聞き分けにくいので、はっきり区切って発音します。
ほかの選択肢も英語で言えるようにしておきましょう。
- Dry sherry with a little sugar works, too.(ドライシェリーに少し砂糖を加えたものでも代用できます)
- The flavor will be slightly different, but it works.(風味は少し変わりますが、代用できます)
- If you avoid alcohol, try white grape juice with a splash of rice vinegar.(お酒を避ける場合は、白ぶどうジュースに米酢を少し加えてみてください)
- Apple juice with a little vinegar can work as well.(りんごジュースに少し酢を加えたものでも使えます)
- It won’t be exactly the same, but it’s close enough.(まったく同じにはなりませんが、近い仕上がりになります)
アルコールを避けたい場合は、りんごジュースや白ぶどうジュースに少量の酢を合わせる方法があります。ただし、発酵由来の香りや照りは完全には再現できません。代用を勧めるときは正直に添えたほうが、後で誤解が生じません。
代用品を紹介するときに “It tastes exactly the same.”(まったく同じ味です)と断言するのは避けてください。相手が本物のみりんを期待していた場合、期待と実際の差が不信につながります。”It’s close, but not identical.” のように控えめに伝えるほうが信頼されます。
代用の話題と切り離せないのが、アルコールへの配慮です。
アルコールに関する配慮と伝え方
- 本みりんにはアルコールが含まれる。事前に伝えるのが礼儀。
- 「加熱すれば完全に抜ける」と断言しない。
- Most of the alcohol cooks off, but not all of it. が誠実な言い方。
- 配慮が必要な相手にはみりん風調味料やアルコールフリー製品を選択肢として示す。
本みりんにはアルコールが含まれます。宗教上の理由、体質、妊娠中、子どもへの提供など、配慮が必要な相手には事前に伝えるのが礼儀です。
理由は単純で、後から知らされるほうが相手にとって困るからです。食べてしまってから「実はお酒が入っていた」と分かる状況は、相手の信条や体調に直接関わります。
- フレーズ
- This dish contains mirin, which has a small amount of alcohol.
- 日本語訳
- この料理には少量のアルコールを含むみりんが入っています。
- 使う場面
- 料理を出す前の一言。持ち寄りパーティーで自分の一皿を説明するとき。
- 注意点・誤用例
- which の前のカンマを省くと「アルコールを含むみりんという種類」と限定する意味になります。補足説明なのでカンマを入れます。
- 発音・ニュアンス
- a small amount of を軽く速めに読み、alcohol をはっきり発音します。淡々と伝えることで、押しつけがましくならずに情報が渡ります。
確認と説明に使える表現をまとめます。
- Most of the alcohol cooks off, but not all of it.(アルコールの大部分は加熱で飛びますが、完全にゼロにはなりません)
- Do you have an alcohol-free version?(ノンアルコールのものはありますか?)
- Does it contain fish, soy, wheat, or alcohol?(魚、大豆、小麦、アルコールは含まれますか?)
- I can make a version without mirin if you’d prefer.(ご希望ならみりんなしのものも作れます)
- Please let me know if you have any dietary restrictions.(食事の制限があれば教えてください)
“The alcohol is completely gone after cooking.”(加熱すればアルコールは完全になくなります)という断言は避けてください。調理時間や温度によって残存量は変わります。宗教上の理由や健康上の理由でアルコールを避ける相手には、含有の事実を伝え、みりん風調味料やアルコールフリー製品という選択肢を示すのが適切な対応です。
配慮の言葉を持てたら、次は実際に買い物へ出かける場面です。
海外のお店で使えるフレーズ
- 店員に商品の取り扱いを尋ねるなら carry が自然。
- Do you carry mirin? が最短の第一手。
- 店の呼び方は Asian grocery store、Japanese grocery、Asian supermarket など。
- 近くに店がなければオンラインの日本食材ショップが現実的。
食材探しは英会話の実践場です。決まった型を持っていけば、緊張していても口が動きます。そのまま使える表現を並べます。
- Do you carry mirin? — みりんは置いていますか?
- Where can I find Japanese seasonings? — 日本の調味料はどこにありますか?
- I’m looking for sweet cooking rice wine. — 甘い料理用の米の酒を探しています。
- Is this the sweet one or the plain one? — これは甘いタイプですか、そうでないタイプですか?
- Do you have a smaller bottle? — もっと小さい瓶はありますか?
- What is it made from? — 原料は何ですか?
- Is there anything similar I could use instead? — 代わりに使えそうな似たものはありますか?
- Could you check if you have it in stock? — 在庫があるか確認していただけますか?
- 会話例(食材店で)
- 学習者: Excuse me, do you carry mirin?
店員: Mirin? I’m not sure what that is.
学習者: It’s a sweet cooking rice wine from Japan. It’s used for teriyaki.
店員: Ah, we might have it in the Asian aisle. Let me check.
学習者: Thank you. I’m also looking for rice vinegar. - 日本語訳
- 学習者: すみません、みりんは置いていますか?
店員: みりん?何のことか分かりません。
学習者: 日本の甘い料理用の米の酒です。照り焼きに使います。
店員: ああ、アジア食材の棚にあるかもしれません。確認しますね。
学習者: ありがとうございます。米酢も探しています。 - 使う場面
- 現地のスーパーで店員に尋ねるとき。名前が通じなかったときの切り替えの実例です。
- 注意点・誤用例
- aisle(棚の通路)は「アイル」と読み、s は発音しません。「エイスル」と読むと通じないことがあります。
- 発音・ニュアンス
- carry は「キャリィ」で頭を強く。Excuse me は語尾を軽く上げると、丁寧に声をかける調子になります。
carry は「(店が商品を)扱っている」という意味で、have よりも店員相手に自然です。日本の食材を扱う店は、地域によって Asian grocery store、Japanese grocery、Asian supermarket などと呼ばれます。
都市部なら納豆(fermented soybeans / natto)や餅(rice cake / mochi)まで置いてあることも多く、思わぬ懐かしい品に出会えます。近くに店がない場合は、オンラインの日本食材ショップを使うのが現実的です。まとめ買いで送料を抑え、常温保存できる調味料を中心に頼むと失敗が少なくなります。
日本料理の調味料と食材の英語名
- soy sauce は二語。soysauce と続けて書かない。
- 出汁は broth より stock に近い概念として説明する。
- しらたきは shirataki または konjac noodles が店頭表記の主流。
- 周辺語彙をまとめて覚えると説明の幅が広がる。
みりん単体を覚えるより、周辺の調味語をまとめて持つほうが会話は続きます。台所の話題は連想でつながるからです。
- soy sauce — 醤油
- miso / soybean paste — 味噌
- mirin / sweetened sake — みりん
- cooking sake — 料理酒
- wasabi / Japanese horseradish — わさび
- Japanese mustard / karashi — からし
- rice vinegar — 米酢
- Japanese seasoning — 和風調味料
- dashi / Japanese soup stock — 出汁
- sesame oil — ごま油
- potato starch / katakuriko — 片栗粉
- ponzu(citrus soy sauce) — ポン酢
- shichimi(seven-spice blend) — 七味唐辛子
- sake lees / sake kasu — 酒粕
soy sauce は二語です。日本語のカタカナ表記に引かれて soysauce とつなげて書く間違いが多いので、書くときに気をつけたいところです。
出汁は broth ではなく stock に近い概念です。”a light stock made from dried bonito and kelp”(かつお節と昆布からとった軽いだし)と説明すると伝わります。
海外で人気の高い日本の食材
- tofu — 豆腐
- udon(thick wheat noodles) — うどん
- shirataki noodles / konjac noodles — しらたき
- dried seaweed / nori sheets — 海苔
- panko(Japanese breadcrumbs) — パン粉
- edamame — 枝豆
- matcha — 抹茶
- rice cake / mochi — 餅
しらたきは海外で “zen pasta” という名で紹介されることがありますが、店頭では shirataki または konjac noodles の表記が主流です。低カロリーで糖質が少ないため、健康志向の層に支持されています。
- Shirataki noodles are made from konjac. They’re very low in calories.(しらたきはこんにゃくから作られていて、カロリーがとても低いです)
- Panko makes the coating extra crispy.(パン粉を使うと衣がとても軽くなります)
語彙がそろったところで、実際の会話の流れを通して見てみましょう。
会話例:ホームパーティーに日本料理を
- 「ホームパーティー」は home party ではなく house party。
- 招待に応じるときは I’ll be there が自然。I’ll go は突き放した響き。
- 主語に自分を含めるときは My mom and I の順。
- 味付けは be seasoned with で表す。
- healthy は「ヘルスィ」。Sounds healthy. が正しい形。
招待する側の学習者と、日本料理をあまり知らない友人役のやりとりです。みりんの説明がどのタイミングで必要になるかに注目してください。

- 会話(前半)
- 学習者: Would you like to come to my house party?
友人: Thank you for inviting me! I’ll be there.
学習者: I’ll take care of the food. My mom and I are going to make some Japanese dishes for our guests.
友人: Sounds awesome!
学習者: What do you know about Japanese food?
友人: Let me see… sushi, tempura, and ramen. That’s about it. - 日本語訳
- 学習者: ホームパーティーに来ませんか?
友人: 誘ってくれてありがとう。もちろん行くわ。
学習者: 料理は任せてね。母と一緒に日本料理を作っておもてなしする予定なの。
友人: 素敵!
学習者: 日本料理っていうと何を知ってる?
友人: そうねぇ。寿司、天ぷら、ラーメンかな。それくらい。 - 使う場面
- 友人を自宅の集まりに招くとき。相手の知識量を確認してから話題を選ぶ流れです。
- 会話(後半)
- 学習者: I knew it! Those are delicious, of course, but we’re making Japanese home cooking this time.
友人: Japanese home cooking? What’s it like?
学習者: A lot of dishes are seasoned with soy sauce and mirin, and they contain plenty of vegetables.
友人: What’s mirin?
学習者: It’s a sweet cooking rice wine. It adds a mild sweetness and makes the sauce shiny.
友人: Sounds healthy and interesting! - 日本語訳
- 学習者: やっぱりね。それらももちろんおいしいわ。でも今回は日本の家庭料理を出す予定よ。
友人: 日本の家庭料理ってどんなもの?
学習者: 味付けは醤油とみりんを使うものが多いの。あと、野菜をたくさん使うわ。
友人: みりんって何?
学習者: 甘い料理用の米のお酒よ。やさしい甘みを足して、たれに照りを出してくれるの。
友人: ヘルシーそうで面白いわね! - 使う場面
- “What’s mirin?” と聞かれた瞬間に、名前から説明へ切り替える実例です。
- 注意点・誤用例
- “Sounds like healthy.” は文法的に不自然です。like の後には名詞が来るため、”Sounds healthy.” または “Sounds like a healthy meal.” とします。
会話のポイントを一つずつ
house party — ホームパーティー
日本語では「ホームパーティー」ですが、英語では home party ではなく house party が自然です。home party は訪問販売型の実演販売会を指す場合があるため、集まりの意味では house party を使います。もっとくだけた言い方なら “come over for dinner”(夕食に来ない?)も使えます。
I’ll be there — 行くよ
「行く」から go を選びたくなりますが、相手のところへ向かう場合は come の感覚になります。招待に応じるときは I’ll be there や I’ll be coming が自然で、”I’ll go” は少し突き放した響きになります。
My mom and I — 母と私
主語に自分を含めるときは、自分を後ろに置くのが基本です。I and my mom ではなく My mom and I の順にします。目的語の位置なら my mom and me になります。
Japanese home cooking — 日本の家庭料理
レストランの料理ではなく家庭の味を指す言い方です。home-cooked Japanese food も同じ意味で使えます。みりんが活躍するのはまさにこの領域なので、みりんの説明とセットで覚えると使いやすくなります。
be seasoned with — 〜で味付けされている
名詞の seasoning は「調味料」「味付け」の両方を指します。受け身で “It’s seasoned with soy sauce and mirin.” と言えば「醤油とみりんで味付けしてある」となり、料理の説明に幅広く使えます。
plenty of vegetables — 野菜たっぷりの
plenty of は肯定文で「たっぷりある」を表す表現で、a lot of よりも豊かさの含みがあります。例えば “This soup contains plenty of vegetables.”(このスープは野菜たっぷりです)のように使います。
名前が出てこないときの説明の型
- 分類→材料→味→用途の四段階で説明すれば単語を忘れても伝わる。
- この型はみりん以外の日本の食材にも応用できる。
- 見た目は It looks like …、食べ方は We usually eat it with … で足す。
- 試してもらうときは Would you like to try a little?
とっさに mirin という単語を忘れても、四段階の型があれば会話は続けられます。単語を思い出そうと沈黙するより、説明で埋めるほうが会話は前に進みます。
- 分類を示す — It’s a Japanese seasoning.
- 材料を示す — It’s made from rice, rice malt, and a little alcohol.
- 味を示す — It tastes sweet and a bit syrupy.
- 用途を示す — We usually use it for simmered dishes and teriyaki.
この型は、みりん以外の日本の食材にもそのまま応用できます。相手の反応を見ながら一文ずつ足していけば、専門用語を並べなくても十分に伝わります。
- 応用例(ポン酢を説明する)
- It’s a Japanese seasoning. It’s made from soy sauce and citrus juice. It tastes salty and tangy. We usually use it for hot pot and grilled meat.
- 日本語訳
- 日本の調味料です。醤油と柑橘の果汁から作られています。塩味と酸味があります。鍋や焼いた肉に使います。
- 使う場面
- みりん以外の調味料を尋ねられたとき。同じ型を当てはめるだけで説明が組み立てられます。
- 発音・ニュアンス
- tangy は「タンギィ」で、柑橘のさわやかな酸味を表す語です。四文を短く区切って言うと、相手が理解する時間が生まれます。
見た目を伝えたいときは It looks like …、食べ方を案内したいときは We usually eat it with … を追加します。試してもらいたいときは “Would you like to try a little?”(少し試してみますか?)、感想を聞くなら “How do you like it?”(どうですか?)が使えます。
覚えたことを定着させる7日間の練習計画
- 1日1テーマに絞り、声に出す時間を必ず含める。
- 台所という具体的な場面と結びつけると記憶に残りやすい。
- 7日目に自分の言葉でみりんを説明できるかを確認する。
語彙は「読んだ日」ではなく「使った日」に定着します。だからこそ、短くても口に出す時間を毎日確保するのが効果的です。負担にならない範囲で組んだ一週間の流れを示します。
- 1日目 — mirin の発音を10回。MIH-rin の頭のアクセントを確かめる。
- 2日目 — 説明表現5パターンを声に出し、自分が使いやすい2つを選ぶ。
- 3日目 — hon mirin、mirin-style seasoning、cooking sake を英語で言い分ける練習。
- 4日目 — 量の表現(a tablespoon of / a splash of)を実際に計量しながら口に出す。
- 5日目 — 働きを表す動詞(glaze、mask、tenderize)を使って自作の一文を3つ作る。
- 6日目 — 代用とアルコール配慮のフレーズを、想定の相手を思い浮かべて練習。
- 7日目 — 四段階の型で、みりんを30秒で説明してみる。詰まった箇所だけ復習する。
7日目に詰まった箇所こそ、あなたにとって本当に必要な復習ポイントです。全部を完璧にする必要はありません。自分が使う場面に合った表現から順に固めていけば十分です。

一人で声に出す練習に限界を感じたら、相手のいる場で試す機会を作るのも一つの方法です。実際の会話では、相手の反応を見て言い換える力が試されます。
よくある質問(FAQ)
- mirin は食材店や日本食好きな相手には通じるが、万能ではない。
- 不可算名詞なので a は単位の語に付ける。
- 米英で mirin 自体の呼び方は変わらない。
- 飲用を意図した商品ではない。
- 保存は Keep it in a cool, dark place. / Refrigerate after opening. が定型句。
mirin と書けば海外でも必ず通じますか?
食材店や日本食に親しんだ相手には通じます。ただし一般的なスーパーの店員や、日本料理に触れる機会がなかった相手には伝わらないことがあります。その場合は sweet cooking rice wine などの説明を添えてください。名前と説明の二段構えで臨むのが確実です。
冠詞の a は付けますか?
液体調味料なので不可算扱いが基本で、a mirin とは言いません。a は bottle、tablespoon、bowl といった単位の語に付けます。ただし “Mirin is a sweet cooking rice wine.” のように種類を表す名詞句には a が付きます。
アメリカ英語とイギリス英語で違いますか?
mirin のような日本語由来の固有名は変わりません。違いが出るのは一般語のほうで、出汁を表すときの stock と broth、調味料を指す seasoning と condiment などが文脈で選ばれます。どちらを使っても意味は通じるため、相手の言い方に合わせるのが自然です。
mirin を飲めますか?
飲用を意図した商品ではありません。糖分が非常に高く、料理に使うことを前提に作られています。説明するなら “It’s used for cooking, not for drinking.” が明確です。相手が wine という語から飲み物だと誤解しているときの訂正にも使えます。
開封後の保存はどう説明しますか?
“Keep it in a cool, dark place.”(冷暗所で保存してください)、”Refrigerate after opening.”(開封後は冷蔵してください)が定型句です。本みりんはアルコール度数があるため常温保存が可能な商品が多く、みりん風調味料は冷蔵を勧めるものが多い、という違いも説明に使えます。実際の指示はラベルの記載に従ってください。
レストランでみりんが入っているか確認したいときは?
“Does this dish contain mirin or any alcohol?”(この料理にみりんやアルコールは入っていますか?)と尋ねるのが明確です。アレルギーや信条による確認であれば、”I need to avoid alcohol.” と理由を添えると、店側も真剣に確認してくれます。
aji-mirin は本みりんと同じものですか?
同じとは言えません。aji-mirin は味付けされたみりんタイプの調味料で、組成が本みりんと異なることが多いです。原材料欄で corn syrup が上位に来ていれば、みりん風に近い製品だと推測できます。照りや香りを重視する料理では仕上がりに差が出るため、ラベルの確認が有効です。
まとめ:日本の味を海外の台所で
- 醤油とみりんがそろえば家庭料理の大半に手が届く。
- 調味料を英語で説明できると、料理が会話の題材になる。
- 棚の前では hon mirin、mirin-style seasoning、cooking sake の三つを見分ける。
日本料理が世界で受け入れられている背景には、野菜をたくさん使う構成と、素材の持ち味を生かす味付けがあります。その味付けの土台を支えているのが、醤油とみりんの組み合わせです。
この二つがそろえば、煮物、照り焼き、めんつゆ、丼のたれまで、家庭料理の大半に手が届きます。そして、その調味料を英語で説明できると、料理そのものが会話の題材になります。
ホームステイ先の食卓で「これは何が入っているの?」と聞かれたときに、mirin という名前と、甘みと照りを与える働きを一言で返せる。それだけで、料理は単なるもてなしから、文化のやりとりに変わります。
材料は専門店やオンラインで思ったより手に入ります。棚の前で迷ったら、ラベルの hon mirin、mirin-style seasoning、cooking sake の三つを見分けてみてください。選び方が分かれば、仕上がりは日本の味にぐっと近づきます。
それではまた、See you!

