年齢制限について英語で話をする

  1. 会話で学ぶ英語表現

英語の「年齢制限」を完全マスター!「以上・以下・未満」の違いから映画のPG-12、法律まで徹底解説

海外旅行や映画鑑賞、オンラインでの契約やSNSの利用など、私たちの周りには様々な「年齢制限」が溢れています。飲酒や喫煙はもちろん、ホテルへの宿泊やレンタカーの利用時にも年齢が条件となり、そのルールは国やサービスによって大きく異なります。

特に英語で年齢制限について話すとき、「18歳以上」と「18歳未満」の表現を混同してしまうと、法律違反やサービスの利用拒否など、深刻なトラブルに繋がりかねません。この記事では、「年齢制限」に関する基本的な英語表現から、日本人が最も間違いやすい「以上・以下・未満」の完璧な使い分け、さらには国別の法律の違いや、ゲーム・SNSといった現代ならではの年齢制限まで、あらゆる情報を網羅して徹底的に解説します。実践的な英語力を身につけたい方は、英語教室でプロから学ぶのも一つの方法です。この記事を読めば、もう世界中のどんな年齢制限の前でも迷うことはありません。


「年齢制限」の基本的な英語表現

まず、「年齢制限」そのものを英語で何と言うか見ていきましょう。基本となるのは以下の2つの表現です。文脈に応じて使い分けることで、より自然な英語に近づきます。

  • Age limit: 最も一般的で、広く使われる表現です。「上限」や「下限」といった、ある特定の年齢の境界線を指すニュアンスがあります。
  • Age restrictions: こちらもよく使われますが、「制限が複数ある」または「規則・規制」としてのニュアンスが強い表現です。”restriction”(制限)の複数形が使われるのが通例です。

年齢制限の有無を尋ねたい時には、以下のシンプルなフレーズが非常に役立ちます。

Is there an age limit?
(年齢制限はありますか?)

What’s the age restriction for this movie?
(この映画の年齢制限は何ですか?)

逆に、年齢制限がない場合は「No age limit」や「There are no age restrictions.」「All ages are welcome.(どの年齢の方も歓迎します)」のように表現されます。


【世界はこうなっている】国別・目的別 年齢制限比較表

「常識」は国によって変わります。以下の表で、主要国の年齢制限の違いを確認し、海外での思わぬ失敗を防ぎましょう。(※年齢は一般的なもので、州や地域によって例外があります。)

項目 日本 🇯🇵 アメリカ 🇺🇸 イギリス 🇬🇧 カナダ 🇨🇦 オーストラリア 🇦🇺
飲酒 20 21 18 18 or 19 18
喫煙 20 21 18 18 or 19 18
選挙権 18 18 18 18 18
普通免許取得 18 16-18 17 16 16-18

【シーン別】海外で出会う年齢制限の具体例と英語フレーズ

ここからは、海外で実際に遭遇する可能性が高い具体的なシーン別に、関連する法律や英語表現をさらに詳しく見ていきましょう。

1. 飲酒・喫煙 (Alcohol and Smoking)

バーや酒店では、年齢確認(ID check)を求められるのが普通です。見た目が明らかに成人であっても、方針として全員に確認(We ID everyone)する店も多いため、パスポートなどの身分証明書(ID)は常に携帯しましょう。

Bartender: Can I see your ID, please?
(バーテンダー:身分証明書を見せていただけますか?)

You: Sure, here is my passport. Is this okay?
(あなた:はい、これが私のパスポートです。これで大丈夫ですか?)

Sign at a liquor store: You must be 21 or older to purchase alcohol. We have a strict policy of checking IDs for anyone who appears to be under 30.
(酒店の表示:アルコールの購入は21歳以上の方に限ります。30歳未満に見える方にはIDの確認を徹底しています。)

バーのカウンターで、バーテンダーが客のパスポートを確認している様子。

海外のバーやレストランでは、年齢確認が頻繁に行われます。

2. 映画のレーティング (Movie Ratings)

映画の年齢制限は、暴力的なシーン(violent scenes)や性的な表現(sexual content)、薬物使用(drug use)、過激な言葉遣い(strong language)などの度合いによって設定されます。

  • PG-12 (Parental Guidance Suggested): 12歳未満の観覧には、保護者の助言や指導が推奨されます。これは「制限」ではなく「推奨」です。
  • R-15+ (Restricted): 15歳未満は観覧が禁止されます。「R」は “Restricted”(制限された)の略です。
  • R-18+: 18歳未満は観覧が禁止されます。
映画館のチケット販売機の画面に表示された「R-15」のレーティングマーク。

チケット購入前にレーティングを確認しましょう。

3. ホテル・レンタカーの契約 (Contracts)

ホテルやレンタカーの利用にも年齢制限があります。多くの国では、18歳未満の単独でのホテル宿泊を認めていない場合があります。また、レンタカーは21歳以上、あるいは25歳以上でないと借りられなかったり、追加料金(young driver surcharge)が発生したりすることが一般的です。

4. ゲームのレーティング (Video Game Ratings)

ビデオゲームにも映画と同様のレーティングシステムが存在します。日本では「CERO」、北米では「ESRB」が代表的です。これらの表現を知っておくと、海外でゲームを購入する際に役立ちます。

  • CERO (日本): 「A (全年齢対象)」「B (12才以上対象)」「C (15才以上対象)」「D (17才以上対象)」「Z (18才以上のみ対象)」の5段階。
  • ESRB (北米): 「E (Everyone)」「T (Teen, 13+)」「M (Mature, 17+)」などがあります。「M for Mature」は「17歳以上対象」を意味します。

5. オンラインサービスとSNS (Online Services and Social Media)

Facebook, Instagram, X (Twitter), TikTokなどの主要なSNSは、利用規約(Terms of Service)で最低利用年齢を13歳と定めていることがほとんどです。これは米国の「児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)」に準拠しているためです。アカウント作成時に表示される “You must be at least 13 years old to use this service.” はこのルールに基づいています。


最重要!「以上・以下・未満」の英語表現を完全マスター

ここがこの記事の核心です。日本語の「以上・以下・未満」は、その年齢を含むか含まないかで意味が大きく変わります。英語でこれを正確に使い分ける方法を学びましょう。

《XX歳以上》 ~その年齢を含む (Inclusive)~

「以上」はその年齢を含みます。英語では「その年齢、またはそれより上」という形で表現します。

18歳以上の表現例:

  • 18 years old or older
  • 18 years old and over
  • Age 18 and up / 18+

例文: You must be 18 or older to enter this club. (このクラブに入るには18歳以上でなければなりません。)

《XX歳以下》 ~その年齢を含む (Inclusive)~

「以下」もその年齢を含みます。「その年齢、またはそれより下」というロジックです。

12歳以下の表現例:

  • 12 years old or under
  • 12 years old or less
  • Age 12 and below

例文: This special price is for children aged 12 and under. (この特別価格は12歳以下のお子様が対象です。)

《XX歳未満》 ~その年齢を含まない (Exclusive)~

最も注意が必要なのが「未満」です。これはその年齢を含みません。英語では比較級を使ったり、単純に “under” を使うことで表現します。

18歳未満 (=17歳以下) の表現例:

  • Under 18 years old
  • Younger than 18 years old
  • Less than 18 years of age

例文: It is illegal for anyone under 18 to watch this film. (18歳未満の者がこの映画を観ることは違法です。)

「18 and over」に緑のチェックマーク、「Under 18」に赤のバツ印が付いた比較インフォグラフィック。

「18 or over (18歳以上)」と「Under 18 (18歳未満)」の違いは決定的です。


【これで解決!】年齢制限に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、学習者が特に混乱しやすいポイントをQ&A形式で解消します。

Q1. 「Under 18」と「17 or under」は同じ意味ですか?

A1. はい、実質的に同じ意味です。「Under 18」は「18歳を含まず、それより下」なので17, 16, 15…歳を指します。「17 or under」は「17歳を含み、それより下」なので、こちらも17, 16, 15…歳を指します。どちらの表現も使われますが、看板などの表記では「Under 18」の方がより一般的です。

Q2. 海外で年齢を証明するものは、パスポート以外に何が使えますか?

A2. 旅行者にとっては、パスポートが最も確実で正式な身分証明書(ID)です。国際運転免許証(International Driving Permit)が写真付きIDとして認められることもありますが、店によっては不可とされる場合もあります。日本の運転免許証やマイナンバーカードは、英語表記が少ないため通用しない可能性が高いです。高価なものですが、原本の携帯が基本です。

Q3. PG-12の映画に11歳の子どもは絶対に入れませんか?

A3. いいえ、入れます。PGは「Parental Guidance(保護者の指導)」の略で、あくまで「推奨」です。12歳未満の子供の鑑賞には保護者の助言や同伴があった方が望ましい、という注意喚起であり、R指定のような法律や条例に基づく「禁止」ではありません。そのため、保護者が同伴していれば11歳以下の子供も鑑賞できます。


まとめ

今回は、英語での「年齢制限」に関する表現を、基本から国による違い、最新のサービス事情まで、これ以上ないほど徹底的に解説しました。

最後に重要なポイントをもう一度、確認しましょう。

  • 基本的な「年齢制限」は age limit または age restrictions
  • 飲酒、映画、ゲーム、SNSなど、シーンによって様々なルールが存在する。
  • 「XX歳以上/以下」はその年齢を含む (例: 18 or older)。
  • 「XX歳未満」はその年齢を含まない (例: Under 18)。

日本語の感覚で曖昧に覚えていると、思わぬ誤解を招く可能性があります。特に「その年齢を含むか、含まないか」は、法律が関わる場面では非常に重要です。この記事が、あなたのグローバルな活動における、正確で自信に満ちたコミュニケーションの一助となれば幸いです。

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オリビア (Olivia) この記事を書いた人

英語講師として10年以上の指導経験を持つ。イギリスにルーツを持ち、多様な文化背景を活かした視点からの英語指導が得意。実践的な英会話力の育成はもちろん、丁寧な発音・文法指導で学習者の目標達成をサポートすることに情熱を注ぐ。
自身の経験に基づき、キャリアアップや異文化理解に繋がる英語学習のヒント、言語を通したコミュニケーションの魅力などを発信していく。モットーは「楽しく、着実に」。教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

  
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