「運動する」を英語で言おうとして、exercise なのか work out なのか、一瞬迷って言葉が止まってしまった経験はありませんか。あるいは「今日は筋肉痛で」「最近運動不足なんだよね」と伝えたいのに、単語が浮かばず「I’m tired」で済ませてしまった、という方も多いはずです。
日本語では、散歩も筋トレも試合も、ぜんぶまとめて「運動」の一語で片づけられます。ところが英語は、目的・強度・競技性によって使う語がきれいに分かれています。ここを知らないまま丸暗記すると、いつまでも「なんとなく通じる英語」から抜け出せません。
この記事では、まず短い会話文で「運動に誘う・断る・気づかう」という一連のやり取りを体験してもらい、そのうえで exercise / work out / train / play sports の使い分け、有酸素運動や筋トレの言い方、ジムで使えるフレーズ、疲れや筋肉痛の伝え方、そして日本人がやりがちな和製英語の落とし穴まで、順番に整理していきます。読み終えたときには、友人を運動に誘って、体調を理由に断られて、代わりの提案をする——そのくらいの会話が英語で組み立てられる状態を目指します。基礎から会話練習まで体系的に取り組みたい方は英語教室の活用も選択肢になりますが、まずはこの記事の表現をひとつずつ声に出してみてください。
では、さっそく会話を覗いてみましょう。疲れて家で休みたいひろみを、エミリーが軽い運動に誘う場面です。
会話で体感する「運動しよう!」のやり取り
- 運動に関する会話は「誘う→断る→気づかう→提案し直す→受け入れる」という骨組みで動く
- get some exercise(運動をする)は名詞 exercise を使った定番の形
- look pale(顔色が悪い)や What’s the matter?(どうしたの?)は体調の話題への入口になる
- 会話全体を音読して型ごと覚えると、単語を差し替えるだけで別の場面に応用できる
最初に全体像をつかむのが、遠回りに見えていちばん速い道です。単語を先に暗記するのではなく、まず「使われている現場」を見てしまいましょう。以下の会話には、この記事で扱う表現の大半が自然な形で埋め込まれています。
- 会話:Let’s go to the gym!
- Emily and Hiromi are talking about exercise.
Emily: Let’s go to the gym and get some exercise.
Hiromi: I’m sorry but I can’t.
Emily: Oh, you look pale. What’s the matter?
Hiromi: I’m tired because I’ve been very busy recently. So I’d like to stay home and take a nap.
Emily: That’s bad. But I think it’s better for you to get some light exercise. That will get rid of your fatigue.
Hiromi: Will it? Then I’ll go there with you. What kind of exercise do you recommend?
Emily: I guess it’s a good idea to swim slowly. Swimming will make you fine.
Hiromi: Really?
Emily: Every time after I swim, I feel refreshed.
- 日本語訳
- エミリーとひろみが運動について話をしています。
Emily: スポーツクラブへ行って運動しましょう。
Hiromi: ごめんなさい、できないわ。
Emily: あら、顔色が悪いわよ。どうしたの?
Hiromi: 近頃とても忙しくて疲れちゃっているの。だから、家で昼寝していたいわ。
Emily: それはお気の毒ね。でも、何か軽い運動をした方がいいと思うの。そうすると体の疲れが取れるわよ。
Hiromi: そうなの? じゃあ、一緒に行くわ。どんな運動がオススメ?
Emily: ゆっくりと泳ぐのがいいと思うわ。水泳はあなたを元気にさせてくれるわよ。
Hiromi: 本当?
Emily: 私は、水泳の後いつも気分爽快になるわ。
- 使う場面
- 友人や同僚をジムや散歩に誘うとき。相手が乗り気でないときに、理由を聞いて代わりの案を出す流れまでを含みます。オフィスでの雑談、留学先のルームメイトとの会話、オンラインレッスンのフリートークなど、応用範囲は広いです。
- 発音・ニュアンス
- exercise は「エクササイズ」ではなく「エクササイズ」に近く、第1音節の ex を強く読みます。get some exercise はつながって「ゲッサム・エクササイズ」のように聞こえます。What’s the matter? は matter の t が軽く弾け「ワッツァ・マラー」に近づくことが多いです。
ここで注目してほしいのは、単語の難しさではありません。会話の骨組みです。誘う、断る、心配する、提案し直す、受け入れる。この5ステップは運動の話題に限らず、食事の誘いでも映画の誘いでもそのまま使えます。
会話に出てきた表現のワンポイント
会話文で使われた語句を、ひとつずつ確認していきます。ここを押さえると、後半の応用がぐっと楽になります。
- exercise:「運動」。動詞でも名詞でも使えます。名詞のときは get exercise / do exercise の形で「運動をする」となります。
- gym:gymnasium の省略形。「体育館」「スポーツクラブ」「(教科としての)体育」を指します。英語圏では会員制のフィットネスクラブもそのまま gym と呼ぶのが普通です。
- look pale:look は「〜のように見える」、pale は「青白い」。合わせて「顔色が悪い」。
- What’s the matter?:「どうしたの?」。相手の様子がいつもと違うときの定番です。
- recently:「最近」。現在完了形や過去形と相性のよい副詞です。
- so:「だから」。前の文の結果を導きます。
- take a nap:「昼寝をする」。short nap(短い仮眠)、power nap(15〜20分の仮眠)という言い方もあります。
- That’s bad.:「お気の毒に」。My sympathies. や I’m sorry (to hear that). とも言えます。
- get rid of ~:「〜を取り除く」。不要なもの、厄介なものを手放すイメージです。
- fatigue:「疲れ」「疲労」。tiredness よりやや硬く、医学的・慢性的な疲れにも使われます。
- recommend:「勧める」。What do you recommend? は店でも旅行先でも使える万能フレーズです。
- it’s a good idea to ~:「〜すると良い」。柔らかい提案の型です。
- make you fine:〈make+人+状態〉で「人をその状態にする」。使役の代表格です。
- refreshed:「さわやかになって」(形容詞)。feel refreshed で「気分がすっきりする」。
語句の意味が見えたところで、いよいよ本題に入ります。この会話でエミリーが選んだ exercise という語は、実は数ある選択肢のひとつでした。では、他にどんな言い方があるのでしょうか。
「運動する」を表す英語は一つではない
- exercise は健康維持のために体を動かすこと全般を指し、動詞でも名詞でも使える
- work out は「鍛える」目的が入った運動。ジムでのトレーニングを指すことが多い
- train は競技や技能の向上を狙った計画的な訓練
- ルールのある競技は play sports、球技は play、移動を伴うものは go + -ing、型のあるものは do
結論から言うと、日本語の「運動する」は英語では少なくとも4系統に分かれます。exercise(健康のため)、work out(鍛えるため)、train(競技・技能のため)、play sports(競技として)です。目的が違えば動詞も違う——これが英語側の発想です。
なぜこの区別が生まれるのか。英語は動作の「意図」を語彙に埋め込む傾向が強い言語だからです。日本語なら「運動する」の一語に副詞や文脈で意味を足しますが、英語は語そのものを取り替えます。逆に言えば、正しい語を選べた瞬間に、説明を足さなくても意図が伝わるということです。

exercise:健康のために体を動かす
4つの中で最も守備範囲が広いのが exercise です。健康維持のために体を動かすこと全般を指し、散歩でもラジオ体操でもストレッチでも当てはまります。会話文でエミリーが get some exercise / light exercise と言っていたのがまさにこれです。
- フレーズ
- I need to exercise more to stay healthy.
- 日本語訳
- 健康のために、もっと運動しないといけません。
- 使う場面
- 健康診断の結果を話題にしているとき、生活習慣について雑談しているとき。医師との会話でも自然に使えます。
- 注意点・誤用例
- 動詞の exercise は目的語なしで使えます。I need to do exercise more. と言うと語順が不自然になります。名詞で使うなら I need to get more exercise. の形にしてください。
- 発音・ニュアンス
- need to は「ニードゥ」とつながります。exercise の語尾は濁って「サイズ」。健康志向のややきちんとした響きがあり、work out より中立的です。
他の使用例も並べておきます。
- She exercises in the morning before work.(彼女は仕事前に運動します)
- I felt great after I exercised this morning.(今朝運動したら、とても気分がよかった)
- Let’s get some exercise this weekend.(今週末、体を動かそうよ)
- My doctor told me to get regular exercise.(医師から定期的に運動するよう言われました)
なお exercise には「練習問題」「訓練」「(権利の)行使」という意味もあります。学校の教材で見かける breathing exercises(呼吸法の練習)、finger exercises(指の練習)などがその例です。
- My guitar teacher gave me an exercise to practice fast picking.(ギターの先生が速弾きの練習課題を出しました)
- I regularly exercise my dog by taking him for long walks.(犬を長めの散歩に連れて行って運動させています)
最後の例のように、exercise は他動詞で「〜を運動させる」という使い方もできます。ペットの話題で登場する頻度が意外と高い表現です。
work out:鍛えることを目的とした運動
体力をつける、筋肉を増やす、体重を落とすといった目標を持って行うトレーニングが work out です。ジムでのトレーニングを指すことがに多く、カジュアルな日常会話では exercise よりこちらを耳にする機会のほうが多いでしょう。
- フレーズ
- You look very healthy. Do you work out?
- 日本語訳
- 健康的ですね。運動されているんですか?
- 使う場面
- 初対面の相手や同僚との雑談で、相手の見た目を褒めながら話題を広げたいとき。ジムで顔を合わせた人との会話の糸口にもなります。
- 注意点・誤用例
- 体型に踏み込む褒め言葉は相手によって受け取り方が変わります。健康や習慣に触れるにとどめ、体の部位や体重には言及しないほうが無難です。また work out は2語、workout は名詞で1語という区別があります。
- 発音・ニュアンス
- 動詞句の work out は out にも強めのアクセントが乗り「ワーク・アウト」。名詞の workout は前を強く「ワークアウト」と読みます。この強弱の差で、聞き手は品詞を判別しています。
動詞句としての使用例を挙げます。
- I work out at the gym every morning before going to work.(出勤前に毎朝ジムで運動しています)
- I started working out about three years ago.(3年ほど前にトレーニングを始めました)
- Working out has helped me reduce stress a lot.(運動のおかげでずいぶんストレスが減りました)
- I try to work out at least three times a week.(週に少なくとも3回は運動するようにしています)
スペースを詰めた workout は名詞で「トレーニング(の一回分)」を指します。a good workout、workout plan、home workout のように使います。
- My favorite workout is running.(一番好きな運動はランニングです)
- My personal trainer made a workout plan for me.(トレーナーがメニューを作ってくれました)
- That was a tough workout.(今のはきついトレーニングでした)
work out には「うまくいく」「(問題を)解く」というまったく別の意味もあります。I can’t work out this problem.(この問題が解けない)、It worked out well.(うまくいった)。運動の話題だと思い込んで聞くと意味を取り違えるので、文脈で判断してください。「運動する」の意味では通常、目的語を取らずに自動詞として使われます。
train:本格的な訓練・競技のための練習
技術や能力を向上させるための、計画的な訓練が train です。競技志向が強く、大会や試合という目標が背後にあるイメージです。職業上の研修にも使われます。
- I’m training for a half marathon.(ハーフマラソンに向けて練習中です)
- He trains five days a week.(彼は週5日トレーニングしています)
- He should train more to improve his form during squats.(彼はスクワットのフォームをもっと練習すべきです)
- I am in training for a front desk position.(フロント業務の研修中です)
train for ~ の形で「〜に向けて訓練する」となるのがポイントです。目標が明示されるからこそ train が選ばれるわけで、目的地のある運動と覚えておくと迷いません。
play sports:競技としてのスポーツ
野球やバスケットボールなど、ルールのある競技をするときは play を使います。「スポーツをする」を do sports と言う人もいますが、アメリカ英語では play sports が自然です。
- I play sports on weekends.(週末はスポーツをします)
- Do you like outdoor sports?(屋外スポーツは好きですか)
- I’m not that athletic, but I like playing baseball.(運動神経は良くないけど、野球は好きです)
競技によって組み合わせる動詞が変わるのも、日本語話者がつまずきやすいところです。整理しておきましょう。
- play + 球技・対戦競技:play soccer, play tennis, play basketball, play golf
- go + -ing(場所へ移動するもの):go swimming, go jogging, go cycling, go hiking, go skiing
- do + 型・流派のあるもの:do yoga, do Pilates, do karate, do judo, do gymnastics
この3分類は例外もありますが、大半の競技に当てはまります。迷ったら「相手やボールがあるか(play)」「出かけていくか(go)」「型があるか(do)」で判断してみてください。
practice:繰り返す練習
目的に向けて反復する練習が practice です。スポーツにも楽器にも語学にも使えます。
- I work hard at practice.(練習を頑張っています)
- We have soccer practice after school.(放課後にサッカーの練習があります)
- I practice English every day.(毎日英語を練習しています)
physical activity / move one’s body:やわらかい言い換え
運動が苦手な人と話すときや、健康の話題を扱うときは physical activity(身体活動)という言い方も便利です。「運動」というほど構えなくていい、というニュアンスが出ます。
- Any physical activity is better than none.(どんな身体活動でも、何もしないよりはいい)
- I just want to move my body a little.(少し体を動かしたいだけです)
ここまでで「どの動詞を選ぶか」の判断軸は手に入りました。次は、その運動が「どれくらいきついのか」「どんな種類なのか」を言い分ける段階に進みます。
運動の強さと種類を英語で言い分ける
- 強度は light / moderate / vigorous(intense)の3段階で表現できる
- 有酸素運動は cardio、筋トレは strength training または weight training
- 準備運動は warm up、整理運動は cool down
- lift weights(ウェイトを挙げる)はジムで最も頻出する筋トレ表現
動詞が決まったら、次は修飾です。会話文の light exercise(軽い運動)のように、強度を表す形容詞をセットで覚えると、伝えられる情報量が一気に増えます。
なぜ強度の語彙が重要なのでしょうか。運動の話題では「する/しない」より「どのくらいやるか」が会話の中心になるからです。相手を誘うときも、体調を説明するときも、強度が伝わらないと話が噛み合いません。
強度を表す形容詞
- light exercise:軽い運動(散歩、ゆっくりした水泳など)
- moderate exercise:適度な運動(早歩き、軽いジョギング)
- vigorous exercise / intense exercise:激しい運動(全力走、高強度トレーニング)
- gentle stretching:ゆるやかなストレッチ
- low-impact exercise:関節に負担の少ない運動(水泳、サイクリングなど)
実際の使い方を見てみましょう。
- Start with light exercise and build up gradually.(軽い運動から始めて、徐々に増やしていって)
- Thirty minutes of moderate exercise a day is a good goal.(1日30分の適度な運動が良い目標です)
- I avoid vigorous exercise late at night.(夜遅くの激しい運動は避けています)
有酸素運動は cardio
有酸素運動は cardiovascular exercise ですが、会話では cardio 一語で通じます。むしろ略さずに言うほうが不自然に響くことがあります。
- フレーズ
- I did 30 minutes of cardio today.
- 日本語訳
- 今日は有酸素運動を30分やりました。
- 使う場面
- ジムでトレーニング内容を報告するとき、友人にその日のメニューを話すとき。トレーナーとの打ち合わせでも使います。
- 注意点・誤用例
- cardio は不可算名詞として扱うのが普通で、a cardio や cardios とは言いません。数える必要があるときは a cardio session や a cardio workout のように名詞を足してください。
- 発音・ニュアンス
- 「カーディオ」ではなく「カーディオウ」に近く、最後が軽い二重母音になります。30 minutes of cardio の of は「オヴ」ではなく「ア」に近く弱まります。
- Cycling is a great cardio exercise that you can do easily.(サイクリングは手軽にできる優れた有酸素運動です)
- I’m trying to do more cardio to burn fat.(脂肪を落とすために有酸素運動を増やしています)
- I hate cardio, but I know I need it.(有酸素運動は嫌いですが、必要だとはわかっています)
筋トレは strength training / weight training
筋トレは strength training または weight training が標準的です。muscle training も通じますが、英語圏の日常会話では前者2つのほうが自然に響きます。ジムでの会話では lift weights(ウェイトを挙げる)という動詞句も頻出します。
- I did strength training for my legs.(脚の筋トレをしました)
- I lifted weights for about 40 minutes.(40分ほど筋トレしました)
- I do push-ups, sit-ups, and back extensions at home.(家で腕立て、腹筋、背筋をやります)
- I skipped leg day today.(今日は脚のトレーニングをサボりました)
- I’m doing three sets of ten reps.(10回3セットやっています)
reps は repetitions の略で「反復回数」。sets and reps はジムの共通語です。leg day、arm day のように「◯◯の日」という言い方も定着しています。
準備運動と整理運動
運動の前後に行うものは warm up と cool down です。どちらも動詞句として使え、名詞なら warm-up、cool-down とハイフンが入ります。
- I always warm up before working out.(運動前は必ずウォームアップします)
- Don’t forget to stretch after your workout.(運動後のストレッチを忘れずに)
- Let’s do a five-minute cool-down.(5分のクールダウンをしましょう)
種類と強度が言えるようになったところで、次はもっと細かい単位——「体をどう動かすか」を表す基本動詞に目を向けてみましょう。
基本の動作を表す動詞をまとめて押さえる
- フィットネス動画やレッスンでは動作動詞が指示語として飛び交う
- walk / run / jump / step / climb は日常会話でも運動でも使う基本語
- stretch / bend / turn around / shake は体の部位と組み合わせて使う
- throw は threw – thrown と不規則に変化するので要注意
オンラインのフィットネス動画や海外のグループレッスンでは、次のような動詞が指示語として次々に飛んできます。聞き取れれば、それだけでレッスンについていけます。
これらは中学校で習う語ばかりですが、命令形で瞬時に反応する練習をしている人は少ないはずです。意味を知っているだけでは体は動きません。
- walk:歩く/How long did you walk yesterday?(昨日はどれくらい歩きましたか)※競歩は a walking race。
- run:走る/How fast can you run 50 meters?(50メートル何秒で走れますか)
- jump:跳ぶ/He jumps over the hurdle easily.(彼は軽々とハードルを跳び越えます)
- step:足踏みする、歩数を刻む/I try to do 10,000 steps a day.(1日1万歩を目標にしています)
- climb:のぼる/My dad climbs the rock-climbing wall faster than a pro.(父はプロより速く壁を登ります)
- stretch:伸ばす/I stretch my calves before running.(走る前にふくらはぎを伸ばします)
- bend:曲げる、倒す/Bend down slowly.(ゆっくり体を倒して)
- turn around:回る/Turn around slowly and stretch your side.(ゆっくり体をひねって脇を伸ばして)
- shake:揺らす/Shake your body!(体を揺らして!)
- kick:蹴る/My brother kicked the ball.(弟がボールを蹴りました)
- throw:投げる/She threw the ball from far away.(彼女は遠くからボールを投げました)※threw – thrown と不規則変化。
- raise one’s hand / put one’s hand up:手を挙げる/Please raise your hand if you have a question.(質問があれば手を挙げてください)
体の部位と組み合わせる練習
動作動詞は、体の部位を表す語とセットにすると実用度が跳ね上がります。声に出して読んでみてください。
- Raise your arms above your head.(両腕を頭の上に上げて)
- Bend your knees slightly.(膝を少し曲げて)
- Keep your back straight.(背中はまっすぐに)
- Relax your shoulders.(肩の力を抜いて)
- Breathe in through your nose and out through your mouth.(鼻から吸って口から吐いて)
- Hold this position for ten seconds.(この姿勢を10秒キープして)
最後の Hold this position for ~ は、ヨガやストレッチのクラスで必ず耳にする型です。Hold it there. だけでも同じ意味になります。
単語が揃ってきました。ここからは、それを実際の会話に組み立てる段階です。まずは海外のジムという、いちばん実用性が高い舞台から見ていきます。
ジムで使えるフレーズ
- 入会・一日利用・営業時間の3つを聞ければ、海外のジムはほぼ利用できる
- Are you using this machine? はマシン共有の場面で必須の一言
- Can I work in with you? は「セットの合間に交互に使う」という独特の依頼表現
- 運動後の感想は sore や exhausted を使うと会話が広がる
海外旅行中にジムの一日体験に行く、留学先で会員登録をする、あるいは日本のジムで外国人に話しかけられる。そんな場面で役立つ言い回しをまとめます。
ジムの英語が学びやすいのは、やり取りの型が決まっているからです。受付で聞くこと、器具まわりで言うこと、終わってから話すこと。この3場面を押さえれば、ほぼ困りません。

入会・利用について
- I’d like to sign up for a membership.(入会したいのですが)
- Do you offer a one-day pass?(一日利用はできますか)
- What are your opening hours?(営業時間は何時までですか)
- The fitness center is open 24 hours.(そのジムは24時間営業です)
- Where are the locker rooms?(更衣室はどこですか)
- Is there a joining fee?(入会金はかかりますか)
- Can I cancel anytime?(いつでも解約できますか)
- 会話:受付で一日利用を申し込む
- 学習者: Hi, do you offer a one-day pass?
スタッフ: Yes, we do. It’s twenty dollars, and it includes access to all the machines and the pool.
学習者: Great. Do I need to bring my own towel?
スタッフ: We provide towels, but please bring indoor shoes. Could you fill out this form?
学習者: Sure. And where are the locker rooms?
スタッフ: Down the hall on your left. Enjoy your workout!
- 日本語訳
- 学習者: すみません、一日利用はできますか。
スタッフ: はい、できます。20ドルで、全マシンとプールが使えます。
学習者: いいですね。タオルは持参ですか。
スタッフ: タオルはお貸ししますが、室内用シューズをお持ちください。この用紙にご記入いただけますか。
学習者: はい。それと、更衣室はどこですか。
スタッフ: 廊下を進んで左手です。よいトレーニングを!
- 使う場面
- 旅行先のホテル併設ジムや、街のフィットネスクラブで単発利用を申し込むとき。ホテルのフロントでも同じ流れで通用します。
- 注意点・誤用例
- Can I use here for one day? のような直訳は意味が伝わりにくいです。one-day pass、day pass、drop-in という決まった言い方があるので、そのまま覚えてしまうのが早道です。
マシンや器具まわり
混雑したジムでは、器具の共有をめぐるやり取りが必ず発生します。ここで黙っていると、いつまでも順番が来ません。
- Are you using this machine?(このマシン、使っていますか)
- Can I work in with you?(セットの合間に交互に使ってもいいですか)
- Could you show me how to use this?(使い方を教えてもらえますか)
- How many sets do you have left?(あと何セット残っていますか)
- I usually walk on the treadmill after dinner.(夕食後にトレッドミルで歩きます)
- Do you mind if I use these dumbbells?(このダンベルを使ってもかまいませんか)
Do you mind if ~? に「はい、どうぞ」と答えるつもりで Yes. と言うと、「気にします(=だめです)」という反対の意味になってしまいます。許可するときは No, not at all. や Go ahead. と答えるのが正解です。日本語の「はい」に引きずられやすい、代表的な落とし穴です。
運動後の感想
運動が終わったあとの一言は、そのまま雑談の入口になります。
- I’m exhausted, but it was a good workout.(へとへとだけど、いい運動になりました)
- I feel so much better after working out.(運動後はすごくすっきりします)
- My legs are really sore today.(今日は脚がかなり筋肉痛です)
- I think I overdid it yesterday.(昨日はやりすぎたみたいです)
- That class was harder than I expected.(あのクラス、思ったよりきつかったです)
では、ジムを離れて、そもそも「一緒に運動しよう」と声をかける場面はどう組み立てればいいのでしょうか。会話文のエミリーとひろみのやり取りに戻ります。
誘う・断る・気づかう・提案し直す会話の型
- 誘う型は Let’s ~ / Why don’t we ~? / How about ~? / Are you up for ~? の4つで足りる
- 断るときは I’d love to, but ~ のように「行きたい気持ち+理由」を添える
- 気づかいは You look ~ で始めると自然に切り出せる
- 提案し直すなら You should より I think it’s better for you to ~ が柔らかい
エミリーとひろみのやり取りには、日常会話の基本構造が詰まっています。誘う、断る、心配する、提案し直す、受け入れる。この流れをそのまま自分の言葉に置き換えられれば、それだけで会話が続きます。
なぜ「型」で覚えるのが有効なのか。会話は単語の羅列ではなく、相手の発言への応答の連鎖だからです。次に何を言うか決まっている状態を作れば、内容だけを差し替えて何度でも使えます。
誘うとき
- Let’s go to the gym and get some exercise.(ジムに行って運動しようよ)
- Why don’t we go for a walk?(散歩に行かない?)
- How about swimming this evening?(今晩、泳ぐのはどう?)
- Do you want to join me for a run tomorrow morning?(明日の朝、一緒に走らない?)
- Are you up for a bike ride?(サイクリング、どう?)
- Would you like to try a yoga class with me?(一緒にヨガのクラスに行ってみませんか)
Let’s は距離が近い相手に使います。少し丁寧にしたいなら Would you like to ~? が使えます。Are you up for ~? はかなりカジュアルで、親しい友人向けです。
断るとき
- フレーズ
- I’d love to, but I’m not feeling well today.
- 日本語訳
- 行きたいのですが、今日は体調がよくないんです。
- 使う場面
- 誘いを断りたいが、関係を悪くしたくないとき。運動だけでなく、食事や飲み会の誘いにもそのまま使えます。
- 注意点・誤用例
- No. や I can’t. だけで終えると、そっけない印象になりがちです。「行きたい気持ち」を先に置き、そのあと理由を短く添えるのが英語らしい配慮です。逆に理由を長々と説明する必要はありません。
- 発音・ニュアンス
- I’d love to は「アイドラヴトゥ」とひとかたまりで発音し、love をやや強めて残念さを出します。but の直前で軽く息を置くと、気持ちが伝わりやすくなります。
- I’m sorry but I can’t.(ごめんなさい、無理なんです)
- Can I take a rain check?(また今度にしてもらえますか)
- Maybe next time. I’m swamped with work.(また次回に。仕事に追われていて)
- I’ll pass today, but count me in next week.(今日はやめておきますが、来週は誘ってください)
take a rain check は野球の雨天順延券が語源で、「今回は見送るが、次回に持ち越したい」という意味です。断りを次の約束につなげる、便利な一言です。
相手を気づかうとき
- You look pale. What’s the matter?(顔色が悪いよ。どうしたの?)
- You look tired. Are you OK?(疲れて見えるけど、大丈夫?)
- Is something wrong?(何かあった?)
- That’s too bad. / I’m sorry to hear that.(それは大変だね)
- Take it easy today.(今日は無理しないで)
提案し直すとき
- I think it’s better for you to get some light exercise.(軽い運動をした方がいいと思う)
- It’s a good idea to swim slowly.(ゆっくり泳ぐといいよ)
- You might want to try yoga.(ヨガを試してみたら?)
- Why don’t you start with a short walk?(短い散歩から始めてみたら?)
- Even fifteen minutes would help.(15分でも効果があるはずだよ)
You should ~ でも通じますが、やや押しが強くなります。I think it’s better for you to ~ や It’s a good idea to ~ は、相手の判断を尊重した柔らかい提案になります。You might want to ~ はさらに控えめで、職場でも使いやすい型です。
誘いを断る理由として最も多いのが「疲れている」です。次は、その疲れの度合いを言い分ける表現を見ていきます。
疲れ・体調を英語で伝える
- tired の一語で済ませず、度合いによって語を変えると伝わり方が変わる
- I’ve been very busy recently. のような現在完了進行形は「今も続く疲れ」を表す
- 回復を表す表現(get rid of fatigue, feel refreshed)も対でおさえる
- burned out は心身の限界を示す強い表現なので、軽い疲れには使わない
ひろみの I’m tired because I’ve been very busy recently. は、現在完了進行形の考え方が生きた一文です。「最近ずっと忙しい状態が続いている」という継続を表しています。単に I was busy. と言うより、疲れが今も残っている感じが伝わります。
時制を選ぶだけで、伝わる情報が変わる。これが英語の面白いところです。過去形の I was busy last week. は「先週は忙しかった(今は終わった)」、現在完了進行形の I’ve been busy lately. は「最近ずっと忙しい(今も続いている)」。誘いを断る文脈では、後者のほうが状況が正確に伝わります。
疲れの度合いを言い分ける
- I’m a little tired.(少し疲れている)
- I’m worn out.(疲れ果てている)
- I’m exhausted.(へとへと)
- I’m burned out.(燃え尽きている/心身ともに限界)
- I feel sluggish.(体が重い、だるい)
- I’m running on empty.(ガス欠状態)
- I’m beat.(くたくた)※かなりカジュアル
I’m burned out. は「仕事や生活のストレスで心身ともに限界に達している」という重い意味を持ちます。今日ちょっと疲れた程度で使うと深刻に受け取られ、相手を心配させてしまいます。軽い疲れなら I’m a little tired. や I’m beat. にとどめてください。逆に、本当に限界を感じているときは、この語で伝えることで周囲が適切に配慮しやすくなります。
回復を表す表現
- That will get rid of your fatigue.(それで疲れが取れるよ)
- Exercise helps relieve stress.(運動はストレス解消に役立ちます)
- I feel refreshed after a good workout.(しっかり運動した後は気分爽快です)
- A hot bath will do you good.(熱いお風呂が効きますよ)
- I just need a good night’s sleep.(ひと晩よく眠れば大丈夫です)
- A short walk always clears my head.(短い散歩をすると、いつも頭がすっきりします)
do you good(あなたのためになる)は古風に見えて、今も日常で使われる表現です。It’ll do you good to get outside.(外に出るといいですよ)のように to 不定詞を続けることもできます。
ところで、エミリーの Swimming will make you fine. という一文には、日本語話者が苦手とする構造が隠れています。次はそこを解きほぐしましょう。
使役の make と、refreshed / refreshing の違い
- 〈make+目的語+補語〉で「〜を…の状態にする」を表す
- 無生物を主語にする発想が英語らしいリズムを生む
- -ed は「人が感じる側」、-ing は「ものが感じさせる側」
- I’m boring. は「私は退屈な人間です」になってしまう典型的な誤用
会話文の Swimming will make you fine. は〈make+目的語+補語〉の形です。「水泳があなたを元気な状態にする」という構造で、主語が人ではなく行為になっています。
日本語なら「泳げば元気になるよ」と、人を主語にするか主語を省略します。英語は無生物を主語に置くのを好みます。この発想の切り替えができると、表現が急に英語らしくなります。
- Exercise makes me happy.(運動すると幸せな気分になります)
- The news made her sad.(その知らせで彼女は悲しくなりました)
- Coffee makes me sleepy, oddly enough.(不思議とコーヒーで眠くなります)
- Stretching makes my back feel better.(ストレッチをすると背中が楽になります)
- What made you start working out?(何がきっかけで運動を始めたのですか)
最後の What made you ~? は「何があなたを〜させたのか」という直訳から「どうして〜したのですか」を表す便利な型です。Why did you ~? より柔らかく響きます。
-ed と -ing の使い分け
もうひとつ、feel refreshed の -ed と -ing の使い分けも重要です。
- I feel refreshed.(私はすっきりした気分だ)※人が感じる側
- The swim was refreshing.(その泳ぎは爽快だった)※ものが感じさせる側
同じ理屈で、I’m tired.(私は疲れている)と The work was tiring.(その仕事は疲れさせるものだった)、I’m excited.(わくわくしている)と The game was exciting.(試合は興奮させるものだった)が対になります。
「退屈している」と言いたくて I’m boring. と言うと、「私は(人を退屈させる)つまらない人間です」という意味になってしまいます。正しくは I’m bored. です。同様に I’m interesting.(私は面白い人間です)と I’m interested.(興味があります)も混同しやすい組み合わせです。-ed は自分の感情、-ing は対象の性質、と覚えてください。
文法の要点を押さえたところで、次は「運動不足」「筋肉痛」「運動神経」といった、日本語では一語なのに英語では言い方に工夫が必要な表現に進みます。
運動まわりの周辺表現
- 運動不足は lack of exercise、または I don’t exercise enough. で表す
- 筋肉痛は名詞ではなく形容詞 sore を使うのが自然
- 「運動神経がいい」は athletic や be good at sports
- 体づくりの動詞句(lose weight, get in shape, build muscle)はセットで覚える
運動の話題で頻出するのに、辞書を引いてもぴったりの語が見つからない表現があります。日本語と英語で「言葉の切り分け方」が違うからです。ここを整理しておきましょう。
運動不足
- lack of exercise:運動不足
- Lack of exercise can lead to a number of health problems.(運動不足はさまざまな健康問題につながりかねません)
- I don’t exercise enough.(運動不足です)
- I feel that I need to exercise more because I drive everywhere.(どこへ行くにも車なので、もっと運動が必要だと感じています)
- I’ve been leading a sedentary lifestyle.(座りっぱなしの生活を送っています)
- I’m such a couch potato these days.(最近はすっかりゴロゴロ生活です)
couch potato はソファに座ってテレビを見続ける人を指す、ユーモラスな言い方です。自分に対して使うと場が和みますが、他人に向けると失礼になるので気をつけてください。
筋肉痛
英語に「筋肉痛」に対応する一語の名詞はあまり使われず、sore という形容詞で表すのが自然です。
- My back is sore from sitting too long.(長時間座っていて背中が痛いです)
- I’m sore from jogging for the first time in a while.(久しぶりのジョギングで筋肉痛です)
- My arms are sore from carrying heavy boxes.(重い箱を運んで腕が筋肉痛です)
- I’ll be sore tomorrow.(明日は筋肉痛になりそうです)
「〜が原因で」は from を使います。sore because of ~ でも通じますが、from のほうが簡潔で自然です。医学用語では DOMS(delayed onset muscle soreness/遅発性筋痛)と言いますが、会話ではまず使いません。
運動神経
「運動神経がいい」を motor nerve と直訳しても通じません。医学的な「運動神経」は確かに motor nerve ですが、日常会話の「運動が得意」は別の言い方をします。
- My friend is very athletic.(友人は運動神経が抜群です)
- I was good at sports as a teenager.(10代の頃はスポーツが得意でした)
- I’m not very coordinated.(体の動かし方が不器用で)
- She’s a natural athlete.(彼女は生まれつき運動が得意です)
体づくり・減量
- burn calories:カロリーを消費する
- lose weight:体重を減らす
- get in shape:体を整える、体調を戻す
- build muscle:筋肉をつける
- stay consistent / stick to it:継続する
- get back into one’s routine:習慣に戻る
例文で確認します。
- I’m trying to lose weight before my trip.(旅行前に体重を落とそうとしています)
- I want to get in shape and feel more confident.(体を引き締めて自信をつけたいです)
- I’m trying to build muscle, not just lose weight.(減量だけでなく筋肉もつけたいです)
- Staying consistent is the hardest part.(継続が一番難しいところです)
- I finally got back into my routine.(やっとルーティンに戻れました)
こうした表現を並べていくと、日本語の「運動」まわりのカタカナ語が、英語ではそのまま使えないケースが多いことに気づきます。次は、その落とし穴を集中的に見ていきましょう。
日本語感覚のまま使うと危ない表現
- diet は本来「日常の食事」。減量なら lose weight を使う
- 応援の「ファイト!」は英語では通じない。Good luck! や You can do it! に
- 「テンションが上がる」は excited や pumped で表す
- trainer は指導者。ジムの指導者は personal trainer と言う
運動の分野は、日本語に取り込まれたカタカナ語が特に多い領域です。そのぶん、意味がずれたまま覚えている語も多くなります。ここを直すだけで、伝わり方が大きく変わります。
diet
日本語の「ダイエット」は減量を指しますが、英語の diet は本来「日常の食事」「食事療法」です。a healthy diet は「健康的な食生活」であって「健康的な減量」ではありません。go on a diet で「食事制限を始める」。単に「痩せたい」なら I want to lose weight. が正確です。
training
日本語の「トレーニング」は幅広く使われますが、英語の train は競技や技能の訓練寄りです。健康目的でジムに通うなら work out のほうがしっくりきます。I’m training every day. と言うと「何かの大会に向けて鍛えているのか」と聞き返されることがあります。
trainer
英語の trainer は指導者を指します。ジムで指導してくれる人は personal trainer と呼ぶのが一般的です。なお、イギリス英語で trainers は「スニーカー」の意味になるので、文脈に注意してください。
fight(ファイト)
応援の「ファイト!」は英語では通じません。Fight! と言うと「戦え!」という物騒な意味になります。Good luck! / You can do it! / Go for it! を使いましょう。運動中の相手を励ますなら Keep going! や You’re almost there! も便利です。
tension(テンションが上がる)
英語の tension は「緊張」「張り詰めた空気」です。気分の高揚は I’m excited. や I’m pumped. と言います。My tension is high. では「私は張り詰めている」という別の意味になってしまいます。
gym / sports club
日本語の「スポーツクラブ」「フィットネスクラブ」も、英語では gym で十分です。sports club と言うと、競技チームや部活動を連想させることがあります。会員制の施設も gym、学校の体育館も gym です。
muscle training
通じないことはありませんが、英語圏で一般的なのは strength training や weight training です。「筋トレしてる」と言いたいなら I lift weights. や I do strength training. のほうが自然に伝わります。
誤用の地雷を避けられるようになったら、あとは実際に口を動かすだけです。ここからは、学んだ表現を組み合わせた練習用のダイアログを用意しました。
そのまま使える練習ダイアログ
- 4つの場面別ダイアログで、学んだ表現を実際の会話の流れに置き直す
- 声に出して読むことで、語順と音のつながりが体に入る
- 役を入れ替えて読むと、聞く側・話す側の両方の型が身につく
- 固有名詞や運動の種類を差し替えれば、無限に応用できる
ここまでの表現を、少し状況を変えて組み立ててみました。黙読ではなく、声に出して読むと定着が早くなります。A役とB役の両方を読んでみてください。
- ダイアログ1:朝のランニングに誘う
- A: Do you want to go for a run before work tomorrow?
B: Sounds good, but I’m not a morning person. What time?
A: How about six thirty? Just a light jog around the park.
B: OK, I’m in. I need to get back in shape anyway.
- 日本語訳
- A: 明日、仕事の前に走りに行かない?
B: いいね、でも私、朝型じゃないんだ。何時?
A: 6時半はどう?公園の周りを軽くジョギングするだけ。
B: わかった、行く。どうせ体を戻さないといけないし。
- 注意点・ポイント
- I’m in.(参加します)は短くて便利な承諾表現です。Count me in. も同じ意味。I’m not a morning person. は「朝型ではない」という定番の自己紹介フレーズで、夜型なら I’m a night owl. と言います。
- ダイアログ2:疲れている同僚を気づかう
- A: You look exhausted. Are you all right?
B: I’ve been working late all week. I’m running on empty.
A: That’s too bad. Maybe some light exercise would help you unwind.
B: You think so? I usually just sleep it off.
A: A short walk works better than you’d expect. It always clears my head.
- 日本語訳
- A: すごく疲れて見えるけど、大丈夫?
B: 今週ずっと残業してるんだ。もうガス欠だよ。
A: それは大変だね。軽く体を動かすと気が抜けるかもしれないよ。
B: そう思う?いつもは寝て回復させるだけなんだ。
A: 短い散歩でも思ったより効くよ。私はいつも頭がすっきりする。
- 注意点・ポイント
- unwind は「(緊張を)ほどく、くつろぐ」。relax より少し洒落た響きです。sleep it off は「寝て(疲れや酔いを)解消する」。works better than you’d expect(思ったより効く)は、控えめに勧めるときの便利な言い方です。
- ダイアログ3:ジムでおすすめを聞く
- 学習者: I’m new here. What kind of workout do you recommend for a beginner?
トレーナー: I’d start with 20 minutes of cardio and some basic stretching.
学習者: No weights at first?
トレーナー: You can, but keep them light. Don’t push too hard on day one — you’ll be sore for days.
学習者: Good to know. How often should I come?
トレーナー: Two or three times a week is a solid start.
- 日本語訳
- 学習者: 初めて来たのですが、初心者にはどんなトレーニングがおすすめですか。
トレーナー: 有酸素運動を20分と、基本的なストレッチから始めますね。
学習者: 最初はウェイトはやらないほうがいいですか。
トレーナー: やってもいいですが、軽めにしてください。初日に無理をしないこと。何日も筋肉痛になりますよ。
学習者: 参考になります。どのくらいの頻度で来るべきですか。
トレーナー: 週2〜3回が堅実なスタートです。
- 注意点・ポイント
- I’d start with ~ は I would start with ~ の短縮で、「私なら〜から始めます」という控えめな助言の型です。Good to know.(それは知っておいてよかった)は情報をもらったときの自然な受け答えです。
- ダイアログ4:運動の習慣について話す
- A: How often do you work out?
B: Three times a week, more or less. Staying consistent is the hard part.
A: Same here. I always skip when it rains.
B: Then find something you can do at home. Even fifteen minutes counts.
A: That’s a good point. Maybe I’ll try a home workout video.
- 日本語訳
- A: どのくらいの頻度で運動してるの?
B: だいたい週3回かな。続けるのが大変なところだよ。
A: 私も同じ。雨だといつもサボっちゃう。
B: じゃあ家でできることを見つけたら。15分でも意味があるよ。
A: たしかにそうだね。家でできる運動の動画を試してみようかな。
- 注意点・ポイント
- more or less(だいたい)は数字をぼかすときに便利です。Same here.(私も同じ)は Me too. の言い換え。Even fifteen minutes counts. の count は「価値がある、意味がある」という自動詞の使い方です。
音読の進め方
ダイアログは、次の順序で扱うと定着しやすくなります。まず日本語訳を見ずに英文だけを黙読し、意味が取れるか確認します。次に訳と照らし合わせ、引っかかった箇所に印をつけます。
それから、A役だけを声に出して読みます。次にB役だけ。最後に両方を続けて読みます。役を分けて読むのは、実際の会話では自分の発言だけを瞬時に取り出す必要があるからです。
慣れてきたら、固有名詞や運動の種類だけを差し替えてみてください。gym を park に、swim を jog に、six thirty を seven に変えるだけで、まったく別の会話になります。
覚えた表現を定着させる小さな工夫
- その日の行動を一文の英語にすると、表現が生活に紐づく
- 会話文をまるごと音読し、役を入れ替えて繰り返す
- 1週間の復習サイクルを決めておくと、記憶が定着しやすい
- 運動と英語学習はどちらも「短くても続ける」ことが土台になる
覚えた表現を自分の生活に紐づけると、記憶に残りやすくなります。いちばん手軽なのは、今日の行動を一文で英語にすることです。
- I walked to the station instead of taking the bus.(バスに乗らず駅まで歩きました)
- I did some stretching before bed.(寝る前にストレッチをしました)
- I worked out even though I was tired.(疲れていたけど運動しました)
- I skipped the gym today because it was raining.(雨だったので今日はジムを休みました)
- My shoulders are sore from yesterday’s workout.(昨日の運動で肩が筋肉痛です)
完璧な文でなくてかまいません。むしろ、間違いを含んだまま書き続けたほうが、あとで訂正されたときの吸収が早くなります。

1週間の復習サイクル例
やることが多すぎると続きません。曜日ごとに1テーマだけ決めておくと、負担が軽くなります。
- 1日目:exercise / work out / train / play sports の4語を、それぞれ自分の生活に合わせた例文で1つずつ作る
- 2日目:強度と種類の語(light, moderate, cardio, strength training)を使って3文書く
- 3日目:動作動詞を命令形で10個、声に出して体を動かしながら言う
- 4日目:ジムのフレーズを、受付・器具・運動後の3場面に分けて音読する
- 5日目:誘う・断る・気づかう・提案し直すの4つの型を、それぞれ2文ずつ言えるようにする
- 6日目:練習ダイアログ4本を、役を入れ替えて音読する
- 7日目:冒頭の会話文を見ずに再現してみる。詰まった箇所だけ確認する
7日目で詰まった箇所こそ、自分の弱点です。そこだけを翌週の重点項目にすれば、無駄なく積み上がっていきます。
会話文の音読が効く理由
エミリーとひろみのやり取りには、誘う・断る・気づかう・提案する・受け入れるという会話の骨組みがそろっています。単語カードで覚えた語は文の中で使えませんが、会話ごと覚えた語は最初から文の中にあります。
役を入れ替えて何度か読み、慣れてきたら固有名詞や運動の種類だけを差し替えてみてください。同じ骨組みで話題を変えられるようになれば、それが応用力そのものです。
とはいえ、独学だと「この言い方で本当に自然なのか」を確かめる相手がいません。実際に声を出して反応をもらう機会を作りたい方は、レッスンという選択肢を検討してみるのもよいでしょう。
よくある質問
- exercise と work out の選び分けは「健康維持か、鍛えるためか」で判断する
- 迷ったら exercise を使えば大きく外れることはない
- do exercise より get some exercise のほうが自然に響く
- 筋肉痛は sore、運動不足は don’t exercise enough で表現できる
最後に、学習者からよく寄せられる疑問をまとめました。迷いやすい箇所だけを抜き出してあるので、記事を読み終えたあとの確認にも使えます。
exercise と work out は、どちらを使えばいいですか?
健康維持のために体を動かすなら exercise、体力や筋肉をつける目的があるなら work out が基本です。散歩やストレッチは exercise、ジムでのトレーニングは work out と考えると分かりやすいでしょう。迷ったときは exercise を選べば大きく外れることはありません。ただし日常会話では work out のほうが耳にする頻度は高く、Do you work out? のような定型表現もあります。
「運動をする」は do exercise でも正しいですか?
通じますが、英語では get some exercise のほうがよく使われます。動詞の exercise をそのまま使って I exercise every day. と言うのも自然です。do exercises と複数形にすると「(決まった)運動メニューをこなす」という響きになり、breathing exercises のような練習課題を指すこともあります。
筋肉痛はどう言えばいいですか?
形容詞の sore を使い、My legs are sore. のように表します。原因を添えるなら from を続けて I’m sore from running. とします。muscle pain という言い方もありますが、これは病気やけがによる痛みを連想させるため、運動後の痛みには sore のほうが適切です。医学用語の DOMS は日常会話では使いません。
「運動不足です」を英語で言うには?
I don’t exercise enough. がもっとも簡単で自然です。名詞句なら lack of exercise を使い、Lack of exercise is my problem. のように言えます。生活習慣まで含めて表すなら I’ve been leading a sedentary lifestyle.(座りっぱなしの生活です)、くだけた言い方なら I’m such a couch potato. も使えます。
「運動神経がいい」は motor nerve でいいですか?
motor nerve は医学用語の「運動神経」で、日常会話の「運動が得意」という意味では通じません。athletic を使って He’s very athletic. と言うか、be good at sports を使います。逆に「運動が苦手」なら I’m not very athletic. や I’m not very coordinated. が使えます。
有酸素運動と筋トレは英語でどう区別しますか?
有酸素運動は cardio、筋トレは strength training または weight training です。cardio は cardiovascular exercise の略ですが、会話では略語のほうが自然です。筋トレは lift weights という動詞句でも表せ、I lift weights three times a week. のように言えます。
ジムで「このマシン使っていますか」と聞くには?
Are you using this machine? が最も一般的です。使い終わるのを待ちたいなら How many sets do you have left?(あと何セットですか)、交互に使いたいなら Can I work in with you? と尋ねます。断られる可能性もあるので、Sure, take your time.(どうぞ、ゆっくりで)という返答も覚えておくと会話が成立します。
運動の誘いを断るとき、失礼にならない言い方はありますか?
I’d love to, but ~ のように「行きたい気持ち」を先に伝えてから理由を添えると、角が立ちません。次回につなげたいなら Can I take a rain check? が便利です。理由は一言で十分で、長く説明する必要はありません。
つ・ぶ・や・き
- 疲れているときは、じっとしているより軽く体を動かすほうが回復につながることがある
- 激しい運動より、ウォーキングや軽い水泳のような穏やかな運動から
- 英語学習も、一気に詰め込むより毎日少しずつ続けるほうが積み上がる
仕事で疲れているときは、じっとしているよりも、少し体を動かした方が心身ともに元気になるようです。体だけでなく、気持ちも元気にしてあげたいですね。激しい運動ではなく、ウォーキングや軽い水泳など、ゆったりとした運動が良さそうです。
英語の学習も同じで、一気に詰め込むより、毎日少しずつ続けた方が身につきます。Even a short workout helps if you stay consistent.——短い運動でも、続ければ効いてくる。この一文は、そのまま英語学習にも当てはまりますね。
今日はまず、この記事の中から一番使いそうな一文だけ選んで、声に出してみてください。それだけで、明日の会話がひとつ楽になります。
では、また次回お会い致しましょう。See you then.

