「仕事を辞めたい。でも、英語ではどこまで強く聞こえるのだろう」と迷っていませんか。辞書で「辞める」を調べると、quit、leave、resign、retireなどが出てくるため、かえって選びにくくなることがあります。
日常会話で率直に言うなら、基本は「I want to quit my job.」です。ただし、まだ迷っているとき、友人に弱音を吐くとき、上司へ正式に申し出るときでは、ふさわしい表現が変わります。
この記事では、気持ちの強さに合う言い方から、退職理由、上司との面談、退職後の予定までを順番に練習できます。声に出して確かめたい人は、英語教室で会話練習に取り入れる方法もあります。まずは、今の自分に最も近い一文を見つけましょう。
「仕事を辞めたい」の基本は I want to quit my job.
- 日常会話の基本形は I want to quit my job.
- 決意の段階に応じて want、thinking、decidedを使い分ける
最初に覚える一文は「I want to quit my job.」です。quitは、自分の意思で活動や習慣をやめることを表し、ここでは「今の職を辞める」という直接的な意味になります。
ただし、wantは自分の希望をはっきり示します。単に一瞬そう感じただけなら「I feel like quitting my job.」、検討中なら「I’m thinking about quitting my job.」のほうが現在の状態を正確に伝えられます。
- フレーズ
- I want to quit my job.
- 日本語訳
- 仕事を辞めたい。
- 使う場面
- 友人や家族に、退職したいという率直な気持ちを話す場面です。
- 注意点・誤用例
- 「I want to quit from my job.」ではなく、fromを置かずに「quit my job」と言います。上司への正式な申し出では、より改まったresignが適する場合があります。
- 発音・ニュアンス
- quitは「クイット」に近い一音節です。語尾のtを強く母音化せず、舌先で息を止める感覚で発音します。文全体は「アイ・ウォントゥ・クイット・マイ・ジョブ」に近く聞こえます。
気持ちの段階を並べると、違いが見えやすくなります。「I might quit my job.」は辞める可能性がある段階、「I’m thinking about quitting my job.」は検討中、「I’ve decided to quit my job.」は決断済みです。
- I feel like quitting my job.:仕事を辞めたい気分だ
- I might quit my job.:仕事を辞めるかもしれない
- I’m thinking about quitting my job.:仕事を辞めようか考えている
- I’ve decided to quit my job.:仕事を辞めることに決めた
- I’m quitting my job.:仕事を辞める予定で、すでに動いている
まだ決めていないのに「I’ve decided」や「I’m quitting」と言うと、相手は退職が確定したと受け取る可能性があります。迷いと決断を分けることが、自然な伝え方の第一歩です。では、quit以外の単語はどのような場面で選ぶのでしょうか。
quit・leave・resign・retireの違い
- quitは率直、leaveは中立、resignは改まった表現
- retireは定年退職や職業人生からの引退に使う
単語選びでは、退職の理由だけでなく、誰にどのような姿勢で話すかが大切です。友人への本音ならquit、事実を中立的に述べるならleave、上司への正式な意思表示ならresignが基本になります。
| 単語 | 中心的な意味 | 基本の形 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| quit | 自分の意思できっぱりやめる | quit my job | 友人との率直な会話 |
| leave | 職や会社を離れる | leave my job | 中立的な説明 |
| resign | 正式に辞職する | resign from my position | 面談や正式な連絡 |
| retire | 定年退職する、引退する | retire from my job | 定年や長い経歴の終了 |
| step down | 役職から退く | step down as CEO | 役員や代表者の退任 |

quitは日常的で直接的
quitは、自分の意思で何かをやめる語です。「I quit my job last month.」なら「先月、仕事を辞めた」です。過去形と過去分詞も通常はquitなので、「I’ve quit my job.」のように使えます。
「I quit!」だけでも退職の意味になり得ますが、怒りに任せて突然宣言するような響きが出ることがあります。上司に落ち着いて伝えるなら、この一言だけで済ませないほうが安全です。
leaveは理由を限定しない中立表現
leaveは「離れる」という意味で、強い不満があるとは限りません。「I’m considering leaving my job.」なら、退職を冷静に検討している印象になります。転職、引っ越し、家庭の事情、進学など幅広い理由に使えます。
「leave work」は通常、その日の仕事を終えて職場を出ることです。「I leave work at six.」は「6時に退勤する」であり、会社を辞める意味ではありません。退職なら「leave my job」または「leave the company」と言います。
resignは正式な辞職
resignは、面談、退職通知、業務上の連絡などに合う改まった語です。resignの後ろにはfromを置き、「resign from my position」「resign from the company」のように使います。
- フレーズ
- After careful consideration, I’ve decided to resign from my position.
- 日本語訳
- 慎重に考えた結果、現在の職を辞することに決めました。
- 使う場面
- 上司との面談で、すでに決めた退職意思を明確かつ丁寧に伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 「I resigned my job.」ではなく「I resigned from my job.」とします。まだ相談段階なら、決断済みを示すI’ve decidedは避けます。
- 発音・ニュアンス
- resignは「リザイン」に近く、signと同じくgは発音しません。第二音節のzainをやや強く言います。落ち着いた業務的な響きがあります。
retireとstep downは退職の種類が異なる
retireは定年退職や、長く続けた職業からの引退です。よりよい転職先を見つけて今の会社を辞める場合にretireを使うと、働くこと自体から引退するように聞こえます。
step downは役職を退くことであり、会社を去るとは限りません。「She stepped down as CEO.」と言った場合、最高経営責任者の役職を退いた後も、別の立場で組織に残る可能性があります。役職と雇用を区別することがポイントです。
辞めたい気持ちの強さを英語で調整する
- feel likeは一時的な気分、wishは実現しにくい願い
- hateやcan’t standは非常に強いため相手を選ぶ
「辞めたい」には、一時的な弱音から固い決意まで幅があります。英語では助動詞や動詞の形を変えることで、気持ちの温度を細かく示せます。
一時的に辞めたい気分なら feel like
- フレーズ
- I feel like quitting my job.
- 日本語訳
- 仕事を辞めたい気分だ。
- 使う場面
- 忙しい日や失敗が重なった日に、友人へ一時的な気分を打ち明ける場面です。
- 注意点・誤用例
- feel likeの後ろは動詞の原形ではなく動名詞です。「feel like quit」ではなく「feel like quitting」とします。
- 発音・ニュアンス
- feel likeは会話で滑らかにつながります。決断の宣言ではなく、「今はそういう気持ちだ」という余地を残します。
辞められない事情があるなら wish
「I wish I could quit my job.」は「辞められたらいいのに」です。収入、家族、住宅費、次の仕事などの事情があり、現実には簡単に辞められない気持ちを含みます。
たとえば「I wish I could quit, but I can’t afford to be unemployed.」なら、「辞められたらいいけれど、無職でいる経済的余裕がない」と伝えられます。couldを使うことで、現実との距離が表れます。
不満の強さを段階で覚える
| 英語 | 伝わる気持ち |
|---|---|
| Work has been tough lately. | 最近、仕事が大変だ |
| I’m not happy with my job. | 仕事に満足していない |
| I’m fed up with my job. | 仕事にうんざりしている |
| I can’t stand my job anymore. | もう仕事に耐えられない |
| I hate my job. | 仕事が本当に嫌いだ |
「I hate my job.」や「I can’t stand my job anymore.」は強い表現です。親しい友人に本音を話す場面では使えますが、上司との面談や転職面接では、攻撃的な印象を避けるため「I’m looking for a role that better matches my goals.」などに置き換えます。
感情を伝えることと、退職を正式に申し出ることは別です。相手に求める反応を考えると、強さを選びやすくなります。共感してほしいのか、相談したいのか、決断を通知したいのかを先に決めてみましょう。
仕事がつらい理由を具体的に伝える英語
- hardだけで済ませず、仕事量や時間などを具体化する
- exhaustedとburned outでは疲労の性質が異なる
「It’s hard.」だけでも大変さは伝わりますが、何がつらいのかまでは分かりません。相談相手に状況を理解してもらうには、負担の正体を具体化することが大切です。
仕事量とプレッシャー
- My workload is too heavy.:仕事量が多すぎる
- I’m under too much pressure at work.:職場で大きなプレッシャーを受けている
- The constant deadlines are mentally exhausting.:絶え間ない締め切りで精神的に消耗している
- The job is physically demanding.:その仕事は体力的にきつい
- I’m overwhelmed by all my responsibilities.:多くの責任で手いっぱいだ
demandingは、仕事が多くの時間、体力、集中力、能力を要求することを表します。hardよりも負担の性質を示しやすく、「The job is too demanding for me.」なら「その仕事は私には負担が大きすぎる」という意味になります。
長時間労働と残業
- フレーズ
- I work long hours almost every day, and I’m exhausted.
- 日本語訳
- ほぼ毎日長時間働いていて、疲れ果てています。
- 使う場面
- 友人、家族、相談相手に、勤務時間と疲労の関係を説明するときに使います。
- 注意点・誤用例
- long timeは「長い時間」、long hoursは「長時間勤務」という意味で使われます。労働時間についてはwork long hoursが自然です。
- 発音・ニュアンス
- hoursは「アワーズ」に近く、hを発音しません。exhaustedは「イグゾースティド」に近く、非常に強い疲れを示します。
具体的な時間を言う場合は、「I have to work from 8:30 a.m. to 10:00 p.m.」のようにfromとtoを使います。休憩込みで職場にいる時間なら「I’m at work for more than 13 hours a day, including breaks.」と区別できます。
exhaustedとburned outの違い
exhaustedは体力や気力を使い果たした強い疲れです。その日の激務にも使えます。一方、burned outは長期間のストレスや過重な負担によって、心身が消耗した状態を表すことが多い語です。
- I’m exhausted after today’s shift.:今日の勤務を終えて疲れ果てている
- I’ve been completely exhausted lately.:最近ずっと疲れ切っている
- I feel burned out from working overtime every day.:毎日の残業で心身ともに消耗している
- I need time to recover from burnout.:消耗した状態から回復する時間が必要だ
給料、人間関係、やりがい
給料への不満なら「The pay is too low for the amount of work I do.」が具体的です。面談で穏やかに言うなら、「I don’t feel that I’m being fairly compensated.」と表現できます。
人間関係については、「I don’t get along with my boss.」「There’s too much conflict in my team.」「I don’t feel respected at work.」などがあります。「I hate my boss.」は非常に強く、本人や職場関係者に向けて使うと関係を悪化させるおそれがあります。
やりがいがないなら、「I don’t find my job rewarding.」「I don’t see any opportunities for growth.」「I feel stuck in my current position.」が使えます。rewardingは金銭だけでなく、努力する価値や充実感があることを示します。
友人に「仕事を辞めたい」と相談する会話
- 気持ち、理由、退職後の心配を順番に話す
- 相談を受ける側は判断より先に状況を尋ねる
友人への相談では、最初から事情をすべて説明する必要はありません。「辞めたい気持ち」「そう感じる理由」「一番心配なこと」の順に話すと、会話の流れが自然になります。

- 会話
- 学習者:Work has been really tough lately. I’m thinking about quitting my job.
友人:I’m sorry you’re going through that. What’s making you want to quit?
学習者:The workload is too heavy, and I work long hours almost every day.
友人:How long have you felt this way?
学習者:For several months. I’m exhausted, but I’m worried about money.
友人:Do you have another job lined up?
学習者:Not yet. That’s my biggest concern.
友人:Maybe you could start looking before you make a final decision. - 日本語訳
- 学習者:最近、仕事が本当に大変なんだ。辞めようかと考えている。
友人:そんな大変な状況にいるなんてつらいね。何が原因で辞めたいと思っているの?
学習者:仕事量が多すぎるし、ほぼ毎日長時間働いているんだ。
友人:いつからそう感じているの?
学習者:数か月前から。疲れ果てているけれど、お金が心配なんだ。
友人:次の仕事は決まっているの?
学習者:まだ。それが一番の心配なんだ。
友人:最終的に決める前に、次の仕事を探し始めてもいいかもしれないね。 - 使う場面
- 親しい友人に、退職を決めたとは断定せず、仕事の負担と経済面の心配を相談する場面です。
- 注意点・誤用例
- 「What will you do if you will quit?」とはせず、if節では通常「if you quit」と現在形を使います。another job lined upは、次の仕事がすでに決まっている状態です。
- 発音・ニュアンス
- 「What’s making you want to quit?」は責める質問ではなく、原因を理解しようとする言い方です。穏やかな下降調で話すと、落ち着いて聞く印象になります。
相談を受ける側が使える表現
- That sounds really tough.:それは本当に大変そうだね
- No wonder you’re exhausted.:疲れ果てるのも無理はないよ
- I can understand why you feel that way.:そう感じる理由は理解できるよ
- Have you talked to your manager about it?:そのことを上司に相談した?
- Have you thought about what you’ll do next?:次に何をするか考えた?
- Whatever you decide, I’ll support you.:どんな決断をしても応援するよ
「You should quit.」や「You shouldn’t quit.」は判断を強く押しつける場合があります。まず「How long have you felt this way?」や「What would make the situation better?」と尋ねれば、相手が自分の状況を整理しやすくなります。
会話を練習するときは、学習者役と友人役を交代してください。質問と共感を一組にすると、単語の暗記ではなく、実際のやり取りとして身につきやすくなります。
上司に退職意思を伝える丁寧な英語
- 面談の依頼、決断、退職日、引き継ぎの順に伝える
- 雇用契約や社内規定にある通知期間を別途確認する
上司には、感情を強くぶつけるより、決断と必要事項を明確に伝えることが重要です。基本の流れは、面談を依頼する、退職を伝える、日程を示す、引き継ぎに触れるの四段階です。
個別に話す時間をお願いする
- Could we schedule a time to talk in private?:個別にお話しする時間を設けていただけますか
- I’d like to speak with you about an important matter.:大切な件についてお話ししたいことがあります
- Do you have a few minutes to talk?:少しお話しする時間はありますか
急ぎでない場合は、相手の時間を確保してから話すと落ち着いて伝えられます。in privateは「個別に、人のいないところで」という意味です。
決断と退職日を明確にする
- 会話
- 学習者:Thank you for meeting with me. After careful consideration, I’ve decided to resign from my position.
上司:I see. When are you planning to leave?
学習者:I would like my resignation to take effect at the end of the month, subject to the required notice period.
上司:Thank you for letting me know. We should discuss the transition plan.
学習者:Of course. I’ll prepare detailed handover notes and do my best to ensure a smooth transition. - 日本語訳
- 学習者:お時間をいただき、ありがとうございます。慎重に考えた結果、現在の職を辞することに決めました。
上司:分かりました。いつ退職する予定ですか。
学習者:必要な通知期間に従い、月末をもって退職したいと考えています。
上司:知らせてくれてありがとうございます。引き継ぎ計画について話し合いましょう。
学習者:もちろんです。詳しい引き継ぎ資料を用意し、円滑に移行できるよう最善を尽くします。 - 使う場面
- 退職の決断が固まり、上司との個別面談で正式に伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 英語の例文にある期間を、そのまま自分の職場へ当てはめないでください。必要な通知期間や手続きは、雇用契約、社内規定、自分に適用される制度を確認します。
- 発音・ニュアンス
- careful considerationは「十分に検討したこと」を示し、衝動的な決断ではない印象を与えます。resignationは「レジグネイション」ではなく、gを強く読まず「レズィグネイション」に近い音です。
理由は必要な範囲で簡潔に伝える
- I’m leaving for personal reasons.:個人的な事情で退職します
- I’ve accepted another position.:別の職に就くことになりました
- I’ve decided to pursue a different career path.:別の職業上の道を進むことに決めました
- I need to focus on my health and well-being.:健康と心身の状態を優先する必要があります
事情を詳しく話したくない場合は、for personal reasonsが使えます。質問されたときも、「I’d prefer to keep the details private.」と言えば、詳細は個人的なこととして控えたいと丁寧に示せます。
引き継ぎと感謝を添える
- I’ll do my best to ensure a smooth transition.:円滑に引き継げるよう最善を尽くします
- I’m happy to help train my replacement.:後任者の研修に協力いたします
- I’ll prepare detailed handover notes.:詳しい引き継ぎ資料を用意します
- I’m grateful for the opportunities I’ve had here.:ここで得た機会に感謝しています
- I’ve learned a great deal during my time with the company.:在職中に多くのことを学びました
「That’s it. I quit!」は感情的で突然の印象を与えます。また、退職理由として同僚や上司を強く非難すると、必要な連絡事項が伝わりにくくなることがあります。正式な場では、決断、希望日、手続き、引き継ぎを中心に話します。
まだ辞めると決めておらず、業務改善を相談したいなら、「I’d like to discuss my workload and working hours.」が使えます。相談と退職通知は分けることで、意図の誤解を防げます。
退職メールの基本構成と例文
- 退職意思、職名、最終日、感謝、引き継ぎを記載する
- 職場の慣行に応じ、先に口頭で伝えてから書面を送る
退職メールは、感情を詳しく書く文章ではなく、必要な情報を記録として残す文章です。誰が、どの職を、いつ離れるのかを明確にします。
- フレーズ
- Subject: Resignation
Dear Manager,
Please accept this email as formal notice of my resignation from my position as sales assistant. My last day will be May 31.
I appreciate the opportunities and support I have received during my time with the company. I will do my best to complete my current tasks and ensure a smooth transition.
Sincerely,
Your Name - 日本語訳
- 件名:退職について
ご担当者様
営業アシスタント職からの退職について、こちらのメールを正式な通知としてお受け取りください。最終日は5月31日となります。
在職中にいただいた機会とご支援に感謝いたします。現在の業務を完了し、円滑に引き継げるよう最善を尽くします。
敬具
氏名 - 使う場面
- 退職意思を伝えた後、正式な記録としてメールを提出する場面を想定したひな型です。
- 注意点・誤用例
- 職名、宛名、最終日は自分の状況に合わせます。例文の日付や通知方法が自分の契約に合うとは限りません。メールだけで突然知らせてよいかも職場ごとに確認します。
- 発音・ニュアンス
- formal noticeは「正式な通知」です。Please accept this email as…は、書面を正式な通知として受け取ってほしいという定型的で改まった言い回しです。
最終出勤日を表すなら「My last day will be May 31.」、退職の効力が生じる日を表すなら「I would like my resignation to take effect on May 31.」と書けます。会社によって両者の扱いが異なる可能性があるため、必要なら担当部署へ確認します。
感謝は長く書く必要はありません。「Thank you for all your support.」の一文でも十分に伝わります。不満がある場合でも、事実の通知と感情的な主張を分けると、用件が明確なメールになります。
job・work・companyとgive upの使い分け
- jobは具体的な職、workは仕事全般、companyは所属企業
- give upは退職よりも「諦める、手放す」に近い
日本語の「仕事」は広い意味を持ちますが、英語ではjobとworkを区別します。退職について自然に話すには、何を辞めるのかを意識しましょう。
jobは具体的な職や雇用
jobは数えられる名詞で、具体的な職や雇用を指します。「I want to quit my job.」「I’m looking for a new job.」「She has two jobs.」のように使います。
workは仕事や労働全般
workは通常、数えない名詞です。「I have too much work.」なら仕事量が多いこと、「Work has been stressful lately.」なら最近の仕事全般がストレスになっていることを表します。
「I want to quit my work.」は、一般的な勤務先を辞める表現としては不自然になりやすいため、「quit my job」が明確です。一方、「I leave work at seven.」は7時に退勤するという意味です。
companyは所属する会社
「I’m leaving the company.」は、会社との雇用関係を終えて組織を去る意味で理解されるのが一般的です。「leave my position」は職を離れること、「leave the company」は会社そのものを離れることに重点があります。
give upは単純な退職ではない
- フレーズ
- I’m exhausted, and I feel like giving up.
- 日本語訳
- 疲れ果てていて、もう諦めたい気分です。
- 使う場面
- 努力を続ける気力がなくなり、お手上げだと感じていることを伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 具体的に「勤務先を辞めたい」と伝えるなら「I want to quit my job.」を使います。give upだけでは、何を諦めるのかが文脈任せになります。
- 発音・ニュアンス
- give upは会話では二語がつながって聞こえます。「職を辞める」という事実より、「継続を断念する」という心理に重心があります。
「She gave up her job to care for her mother.」のように言うと、介護のために仕事を手放したという含みが出ます。また、「I don’t want to give up on my career.」なら「自分の職業上の道を諦めたくない」です。
quitは自分から辞めることです。「I was fired.」は勤務上の問題などを理由に解雇されたこと、「I was laid off.」は組織再編や事業縮小などで職を失ったことを表します。自発的な退職と会社側による雇用終了を混同しないようにします。
be let goは「雇用を終了された」というやわらかい表現で、文脈によって解雇と人員整理の両方に使われます。退職の主体が誰かを確認すると、quit、fired、laid offの使い分けが明確になります。
退職後の予定と転職理由を英語で話す
- 仕事探し、休養、転職、独立を分けて話す
- 転職面接では前職批判より今後の希望を伝える
退職について話すと、「辞めた後はどうするの」と聞かれることがあります。予定が決まっていなくても、現在考えている範囲を英語で伝えられます。
次の仕事を探す
- I’ll start looking for another job.:別の仕事を探し始めます
- I’m already applying for new jobs.:すでに新しい仕事へ応募しています
- I want to find a job with better working hours.:もっと勤務時間のよい仕事を見つけたいです
- I’d like to secure another job before I quit.:辞める前に次の仕事を決めたいです
- I have another job lined up.:次の仕事が決まっています
休養期間を取る
「I want to take some time off.」は、少し休みを取りたいという表現です。退職後の休養なら、「I’m planning to take a short break before starting a new job.」と期間の位置づけを加えると明確です。
転職や独立を伝える
- I’m changing jobs.:転職します
- I’m moving to another company.:別の会社に移ります
- I’ve accepted a job offer from another company.:別の会社からの採用の申し出を受けました
- I’m going to start my own business.:自分で事業を始めます
- I’ve decided to work for myself.:独立して働くことにしました
転職面接では未来の希望へ言い換える
- フレーズ
- I decided to pursue a role that better matches my long-term goals.
- 日本語訳
- 長期的な目標により合う職を目指すことにしました。
- 使う場面
- 転職面接で、前職を離れた理由を将来の目標と結びつけて伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 「I hated my job.」「My boss was terrible.」などの強い批判だけで終わると、応募先が仕事への姿勢を判断しにくくなります。事実を偽らず、自分が求める環境や役割へ言い換えます。
- 発音・ニュアンス
- pursueは「パスー」に近く、後半を強く発音します。better matchesは「より合っている」という比較を穏やかに示します。
ほかにも、「I was looking for more opportunities to grow.」「I wanted a position that would allow me to use my experience more effectively.」などが使えます。前職の問題を隠すというより、応募先が知りたい次の職で実現したいことへ話を進める表現です。
よくある誤用を短時間で修正する
- quitは目的語を直接取り、resignはfromを伴う
- 時制を変えると希望、予定、完了の意味が変わる
退職表現の間違いは、前置詞と時制に集中しています。次の組み合わせを一文ずつ声に出すと、正しい型を覚えやすくなります。
quitの後ろにfromを置かない
- 避けたい形:I want to quit from my job.
- 自然な形:I want to quit my job.
resignにはfromを使う
- 避けたい形:I resigned my job.
- 自然な形:I resigned from my job.
- 自然な形:I resigned from my position.
- 目的語なし:I resigned.
転職目的の退職にretireを使わない
- 不自然になりやすい形:I retired from my job because I found a better position.
- 自然な形:I left my job because I found a better position.
- 自然な形:I quit my job to take a better position.
時制で現在の状態を区別する
| 英文 | 意味 |
|---|---|
| I want to quit my job. | 仕事を辞めたい |
| I’m thinking about quitting my job. | 辞めようか考えている |
| I’m quitting my job. | 辞める予定で動いている |
| I quit my job. | 仕事を辞めた |
| I’ve quit my job. | すでに仕事を辞めた |
「I’m quitting my job.」は、単なる希望ではなく、すでに決断して予定や手続きを進めている響きがあります。まだ迷っている相手に使うと、退職が確定したと誤解される可能性があります。
練習では主語を変えるだけでなく、時間表現も加えます。「I quit my job last month.」「I’ve been thinking about leaving for a while.」「I’m going to leave at the end of the month.」のようにすると、時制の役割が見えます。
ここまで分かれば、知識を会話へ移す段階です。次は、読むだけで終わらせず、自分の状況に合わせて口に出す練習へ進みましょう。
今日からできる発音練習と復習手順
- 一文を意味のまとまりに分けて練習する
- 自分の状況に合わせた三文を作り、間隔を空けて復習する
一度に長い会話を暗記する必要はありません。まず「気持ち」「理由」「次の予定」の三文を作れば、短い相談が成立します。自分に関係する文ほど、必要な場面で思い出しやすくなります。

手順1:意味のまとまりで区切る
「I’ve been thinking about leaving my job for a while.」なら、「I’ve been thinking」「about leaving my job」「for a while」の三つに分けます。短いまとまりを滑らかに言ってから、少しずつつなげます。
手順2:重要語を目立たせる
英語では、意味の中心になる語をやや強く、機能語を軽く発音すると流れが出ます。「I WANT to QUIT my JOB.」ではwant、quit、jobを意識します。ただし、すべてを強く読むと平板になるため、最も伝えたい語を一つ選ぶ方法もあります。
- I WANT to quit my job.:辞めたい気持ちを強調
- I want to QUIT my job.:辞めるという行動を強調
- I want to quit my JOB.:仕事を辞めたいことを強調
手順3:三文のミニスピーチを作る
- フレーズ
- I’m thinking about leaving my job. The workload is too heavy, and I’ve been feeling exhausted. I’d like to find another job before I make a final decision.
- 日本語訳
- 仕事を辞めようかと考えています。仕事量が多すぎて、ずっと疲れを感じています。最終的に決める前に、別の仕事を見つけたいです。
- 使う場面
- 友人や家族に、検討段階の気持ち、理由、今後の方針を簡潔に伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- まだ退職を決めていないため、I’ve decidedやI’m quittingは使っていません。自分が決断済みなら、最初の文をI’ve decided to leave my jobへ変更します。
- 発音・ニュアンス
- 一文ごとに短く間を取り、leaving、workload、another jobをやや明確に発音します。速さより、気持ちの段階が伝わることを優先します。
手順4:誤用を自分で直す
- 「quit from my job」と言っていないか確認する
- resignの後ろに職や会社を置くならfromがあるか確認する
- 退職なのにleave workを使っていないか確認する
- 転職なのにretireを使っていないか確認する
- 検討中なのに決断済みの時制を使っていないか確認する
手順5:間隔を空けて復習する
学習した直後に三回読み、少し時間を空けて見ずに一回話します。翌日には日本語だけを見て英語にし、数日後には友人役や上司役との会話に広げます。
録音できる環境なら、自分の声を聞いてquit、resign、retireの語尾や強勢を確認します。完璧な発音を目指すより、意味の区切りが聞き取れるかを基準にすると続けやすくなります。
「仕事を辞めたい」の英語に関するQ&A
- 基本表現と前置詞の違いを再確認する
- 友人、上司、転職面接で表現を切り替える
最後に、迷いやすい点を短い質問で確認します。答えを読む前に、自分ならどの英文を選ぶか考えてみてください。
「仕事を辞めたい」の最も基本的な英語は何ですか?
日常会話では「I want to quit my job.」が分かりやすい基本表現です。まだ迷っている場合は「I’m thinking about quitting my job.」にすると、検討中であることが伝わります。
quitとresignはどのように使い分けますか?
quitは日常的で直接的な表現で、友人に本音を話す場面などに向いています。resignは正式な辞職を表す改まった語で、上司との面談や退職通知に適しています。
I want to quit from my job.は自然ですか?
通常はfromを置かず、「I want to quit my job.」と言います。quitは目的語を直接取ります。一方、resignの後ろに職や会社を置く場合は「resign from my position」のようにfromを使います。
leave workは会社を辞めるという意味ですか?
通常の「leave work」は、その日の仕事を終えて職場を出るという意味です。退職を表すなら「leave my job」または「leave the company」と言います。
上司にI quit.と言ってもよいですか?
意味は伝わりますが、突然で感情的な印象を与える場合があります。正式な面談では「After careful consideration, I’ve decided to resign from my position.」のように、決断を落ち着いて伝える表現が適しています。
転職するために辞める場合もretireを使えますか?
retireは主に定年退職や職業人生からの引退に使います。別の会社へ移るために辞める場合は、「leave my job」「quit my job」「move to another company」などが自然です。
I hate my job.はどのくらい強い表現ですか?
仕事が本当に嫌いだという非常に率直で強い表現です。親しい友人への本音には使えますが、職場や転職面接では「I’m not happy with my current job.」などの穏やかな表現が適する場合があります。
仕事を辞めるかまだ迷っている場合は何と言いますか?
「I’m thinking about quitting my job.」または「I’m considering leaving my job.」が使えます。どちらも退職が確定しておらず、検討している段階を表します。
日常会話の出発点は「I want to quit my job.」です。そこから、迷っているならthinking about、正式に伝えるならresign from、定年や引退ならretire fromへ切り替えます。
まずは、自分の気持ちに近い一文、理由を示す一文、退職後の予定を示す一文を選び、声に出してみてください。三文をつなげられれば、友人への相談でも上司との面談準備でも、自分の状況を以前より正確に伝えられます。

