海外の取引先から「どんな仕事をしているのですか」と聞かれたとき、会社名までは言えても、その先が続かないことはありませんか。部署名を直訳したら通じなかったり、「担当しています」に毎回同じ表現を使ってよいのか迷ったりする人も少なくありません。

仕事の説明は、難しい専門用語を並べる場ではありません。「勤務先」「会社が提供するもの」「所属部署」「自分の担当」という順番で、短い英文を重ねれば十分です。英語を学び始めたばかりでも、自分に必要な数文を先に作っておけば、商談、展示会、会食、オンライン会議などで落ち着いて話しやすくなります。

この記事では、仕事を尋ねる質問、会社や部署の伝え方、担当業務に合う動詞、営業と市場関連部門の違い、会話を続ける返答まで順番に整理します。英文を実際に口に出して確認したい場合は、英語教室で自分の職種に合わせた言い方を相談する方法もあります。

まずは、長い自己紹介を暗記しようとせず、相手の質問に一文ずつ答える考え方から始めましょう。

目次 [ close ]
  1. 仕事の英語説明は「五つの情報」を短く重ねる
    1. 三段階の長さを用意する
  2. 相手の仕事を尋ねる表現は場面に合わせて選ぶ
    1. 職種名の先にある仕事内容を聞く
    2. occupation が会話で硬く聞こえる理由
  3. 勤務先と会社の事業は動詞で具体的に伝える
    1. work for と work at の使い分け
    2. 会社が何をするかは事業動詞を使う
    3. 専門分野や強みを補足する
  4. 部署名は公式表記を確認し、業務内容を添える
    1. department、division、section、team の違い
    2. Sales と marketing を混同しない
  5. 担当業務は責任の重さと仕事の種類で動詞を選ぶ
    1. be in charge of は担当範囲を示す
    2. be responsible for は責任範囲を明確にする
    3. handle と deal with は実務の動きを伝える
    4. 管理職は manage、oversee、lead、supervise を使い分ける
  6. 担当地域・職種・役職を誤解なく伝える
    1. 担当地域を尋ねる自然な質問
    2. 職種には a または an を付ける
    3. 役職名は社内序列より役割を優先する
    4. office worker だけでは仕事の中身が伝わりにくい
  7. 仕事の説明から商談につなげる会話例
    1. 会社について丁寧に尋ねる
    2. business partner は関係に応じて言い換える
    3. 会話を一方通行にしない返し方
  8. 「調子」「商売」「景気」は別の質問で尋ねる
    1. How are things going? は幅のある近況質問
    2. 会社や商売の状況は business を使う
    3. 国や地域の経済状況は economy を使う
    4. 答えたくない情報は短く返してよい
  9. 職種別の仕事紹介と相手に合わせた言い換え
    1. 製造業の営業担当
    2. 技術者
    3. 経理・人事・顧客対応
    4. 管理職
    5. 個人で働いている場合
    6. belong to を多用しない
  10. 自分用の仕事紹介を作る実践手順
    1. 手順一:日本語で必要な情報だけを書き出す
    2. 手順二:短い版を先に作る
    3. 手順三:意味のまとまりで区切って発音する
    4. 手順四:質問から答える練習をする
    5. 手順五:録音して三点だけ確認する
    6. 七日間の復習例
  11. そのまま使える仕事紹介テンプレート
    1. 基本の五文
    2. 三文の短縮版
    3. 会社名を出さない形
    4. 専門語を避ける言い換えの型
  12. 仕事を英語で説明するときのQ&A

仕事の英語説明は「五つの情報」を短く重ねる

この章の要点
  • 勤務先、会社の事業、部署、職種、担当業務の順に整理する
  • 最初は二、三文で答え、質問されたら情報を足す
  • 会社名より「誰に何を提供しているか」を伝える

仕事について自然に話す近道は、伝える内容を五つの部品に分けることです。勤務先、会社の事業、所属部署、職種や役職、担当業務を別々の文にすると、言葉に詰まっても途中から立て直せます。

  1. 勤務先:I work for ABC Corporation.
  2. 会社の事業:We develop software for hospitals.
  3. 所属部署:I work in Product Development.
  4. 職種や役職:I’m a software engineer.
  5. 担当業務:I’m responsible for system testing.

この五つをすべて一息で言う必要はありません。最初に「勤務先+会社の事業」だけを伝え、相手が興味を示したら部署や担当業務を加えるほうが、実際の会話に近い流れになります。

たとえば会社名だけを述べても、その会社を知らない相手には情報がほとんど残りません。一方、We make measuring instruments for factories. と添えれば、「工場向けの測定機器を作る会社」という具体的な像が浮かびます。大切なのは難しい業界名ではなく、誰に何を提供する会社かです。

フレーズ
I work for a manufacturer of measuring instruments. We make equipment for factories. I’m in Sales, and I’m responsible for the Chinese market.
日本語訳
測定機器メーカーに勤めています。当社は工場向けの装置を製造しています。私は営業部に所属し、中国市場を担当しています。
使う場面
展示会、商談前の雑談、オンライン会議の自己紹介などで使えます。短く答えるなら一文目と三文目だけでも構いません。
注意点・誤用例
We are a maker. だけでは何を作る会社か分かりにくくなります。製造会社なら manufacturer を使うか、We make … と動詞で表すと明確です。
発音・ニュアンス
manufacturer は「マニュファクチャラー」に近い音です。長く感じる場合は We make … を使うと、発音しやすく自然な会社説明になります。
仕事の英語紹介を五つの項目に分けて準備する日本人学習者
勤務先から担当業務までを別々の文にすると、会話中にも組み替えやすくなります。

三段階の長さを用意する

同じ仕事紹介でも、場面によって使える時間が異なります。名刺交換では十秒ほど、オンライン会議では二十秒ほど、相手から詳しく聞かれたときにはさらに情報を加える、と考えておくと便利です。

短い形は I work for a software company. I’m in Customer Support. の二文です。標準形では We develop accounting software for small businesses. を加えます。詳しい形では I mainly help corporate clients solve technical problems. のように、顧客と日常業務まで伝えます。

このように短い形から準備すると、丸暗記した長文を最初から再生する必要がありません。では、相手から仕事を尋ねられたとき、どの質問にどう答えればよいのでしょうか。

相手の仕事を尋ねる表現は場面に合わせて選ぶ

この章の要点
  • 一般的な会話では What do you do? が使いやすい
  • 仕事内容を深掘りするときは responsibilities や role を使う
  • occupation は書類や事務的な確認で見かけやすい

初対面の会話で広く使える質問は、What do you do? です。直訳すれば「何をしますか」ですが、自己紹介や仕事の話題では「どのようなお仕事をしていますか」という意味になります。

フレーズ
What do you do?
日本語訳
どのようなお仕事をしていますか。
使う場面
交流会、会食、出張先での雑談など、相手の職業を自然に尋ねたい場面で使います。話題が曖昧なら What do you do for work? とすると仕事についての質問だと明確になります。
注意点・誤用例
What are you doing? は「今、何をしているのですか」という現在の行動を尋ねる形になりやすく、職業を尋ねる質問とは異なります。
発音・ニュアンス
会話では do you がつながり、「ワット・ドゥユ・ドゥ」のように聞こえます。最後の do を少しはっきり言うと質問の形が伝わりやすくなります。

職種名の先にある仕事内容を聞く

相手が I’m an engineer. と答えても、設計、開発、保守、品質管理など、実際の業務はさまざまです。そこで、What exactly do you do? や What are your main responsibilities? と続けると、仕事の中身を尋ねられます。

  • What exactly do you do?:具体的には何をしていますか。
  • What are your main responsibilities?:主な担当業務は何ですか。
  • What does your role involve?:その役割にはどのような業務が含まれますか。
  • What kind of clients do you work with?:どのような顧客と仕事をしていますか。
  • Which markets do you cover?:どの市場を担当していますか。

What exactly do you do? は率直で親しみやすい質問です。What are your main responsibilities? は責任範囲に関心を示す、やや改まった響きがあります。商談相手に尋ねるなら、Could you tell me a little about your role? と依頼形にしても穏やかです。

occupation が会話で硬く聞こえる理由

What’s your occupation? も「ご職業は何ですか」という正しい質問ですが、日常の会話では事務的に聞こえることがあります。occupation は申込書、入国関係の書類、調査票などで職業欄を示す語としてよく使われるからです。

会話なら What kind of work do you do? や What field are you in? も選べます。後者は職種名より「どの分野で働いているか」を知りたいときに向いています。

注意点

初対面で How much do you make? と収入を尋ねるのは、かなり踏み込んだ質問です。採用面接や報酬交渉など必要性が明確な場面を除き、仕事内容、業界、担当分野に質問を向けるほうが安心です。

仕事をしていない可能性や、休職中、転職活動中などの事情にも配慮したい場面では、What keeps you busy these days? と尋ねられます。「最近は何をして過ごしていますか」という幅のある質問なので、相手が話したい範囲を選べます。

質問の違いが分かったところで、次は自分の勤務先と会社の事業を短く伝える型を見ていきましょう。

勤務先と会社の事業は動詞で具体的に伝える

この章の要点
  • 会社名には work for、具体的な職場には work at が使いやすい
  • 会社の事業は manufacture、develop、provide などの動詞で表す
  • 専門分野は specialize in の後ろに名詞か動名詞を置く

work for と work at の使い分け

勤務先を伝える基本は I work for … です。for の後ろに会社名を置くと、その企業に雇用されている、またはその組織のために働いていることが伝わります。

  • I work for ABC Corporation.:ABC社に勤めています。
  • I work for an electronics company.:電機会社に勤めています。
  • I work for a company based in Osaka.:大阪に本社を置く会社に勤めています。
  • I’m with ABC Corporation.:ABC社の者です。

work at は、働いている場所や拠点に意識を向けやすい表現です。I work at ABC Corporation’s Tokyo office. なら「ABC社の東京事務所で働いています」となります。実際の会話では会社名に at が使われることもありますが、迷ったら会社には for、支店や具体的な場所には at と整理すると扱いやすくなります。

フレーズ
I work for a logistics company based in Nagoya.
日本語訳
名古屋に本社を置く物流会社に勤めています。
使う場面
相手が会社名を知らない可能性があるときに、業種と本拠地を一文で伝えられます。
注意点・誤用例
I work a logistics company. では前置詞が抜けています。会社を表す語の前には for または at が必要です。
発音・ニュアンス
work for は会話で音がつながり、「ワークフォー」に近く聞こえます。based in は「本拠地を置く」という意味で、工場や支店がその場所だけにあるとは限りません。

会社が何をするかは事業動詞を使う

会社説明では、業種の名詞を探し続けるより、事業を動詞で表すほうが簡潔です。製造なら manufacture、開発なら develop、設計なら design、提供なら provide が使えます。

  • We manufacture measuring instruments.:測定機器を製造しています。
  • We develop software for financial institutions.:金融機関向けのソフトウェアを開発しています。
  • We provide consulting services to small businesses.:中小企業に助言サービスを提供しています。
  • We import and distribute industrial components.:産業用部品を輸入し、販売しています。
  • We design and sell medical devices.:医療機器を設計、販売しています。
  • We support online retailers with logistics services.:通信販売事業者を物流サービスで支援しています。

for は対象や用途、to は提供先を示すときに役立ちます。software for banks は「銀行向けのソフトウェア」、provide services to banks は「銀行にサービスを提供する」です。文法用語を覚えるより、自分の仕事で使う組み合わせを一つのまとまりとして練習すると定着しやすくなります。

専門分野や強みを補足する

会社の特徴まで伝えたい場合は、Our company specializes in … が便利です。in の後ろには名詞か動名詞を置きます。

  • We specialize in industrial equipment.:産業用設備を専門としています。
  • We specialize in designing custom equipment.:特注設備の設計を専門としています。
  • We are known for our compact and durable products.:小型で耐久性の高い製品で知られています。
  • Our main strength is quality control.:主な強みは品質管理です。
  • Most of our clients are automotive suppliers.:顧客の多くは自動車部品の供給会社です。
注意点

manufacture は「製造する」という動詞、manufacturer は「製造業者・メーカー」という名詞です。We manufacture measuring instruments. または We are a manufacturer of measuring instruments. とし、We are manufacture … とは言いません。

会社全体の説明ができたら、次は自分が社内のどこで働いているかを伝えます。日本企業の部署名は直訳だけでは役割が伝わらないことがあるため、業務内容も添えるのが有効です。

部署名は公式表記を確認し、業務内容を添える

この章の要点
  • 所属は I work in … または I’m in … で表す
  • 部、課、係と department、section、team は一対一では対応しない
  • 営業は Sales、市場調査や販促は marketing と区別する

所属部署は I work in … または I’m in … で簡潔に伝えられます。I work in the Sales Department. は「営業部で働いています」、I’m in Sales. は「営業部門に所属しています」という自然な表現です。

日本語 英語の例
営業部 Sales Department
経理部 Accounting Department
財務部 Finance Department
人事部 Human Resources Department
総務部 General Affairs Department
法務部 Legal Department
広報部 Public Relations Department
商品開発部 Product Development Department
研究開発部 Research and Development Department
技術部 Engineering Department
情報システム部 Information Technology Department
購買部 Purchasing Department
調達部 Procurement Department
品質保証部 Quality Assurance Department
品質管理部 Quality Control Department
製造部 Manufacturing Department
物流部 Logistics Department
顧客対応部門 Customer Service Department

部署名は会社ごとに異なります。同じ「企画部」でも、全社計画を扱うなら Corporate Planning、事業計画なら Business Planning、商品企画なら Product Planning など、役割に応じて名称が変わります。名刺や会社案内に英語の公式表記があれば、それを優先してください。

department、division、section、team の違い

department は一般的な部や部門、division は複数部門を含む大きな事業単位、section は部門内の小さな単位として使われることがあります。team は特定業務を担当する集団、unit は専門機能を持つ比較的小さな単位、group は作業班や社内グループを表せます。

ただし、組織の大きさと英語名称は企業ごとに異なります。日本語の「部・課・係」を機械的に department、section、unit に置き換えるより、社内で定められた名称を確認することが重要です。公式名がなければ、組織の階層よりも役割が伝わる名称を選びます。

Sales と marketing を混同しない

顧客への提案、商談、契約、販売目標など、商品やサービスを直接販売する仕事は Sales で表すのが一般的です。市場調査、広告、販売促進、ブランド管理、見込み客の獲得などを担当するなら marketing が合います。

  • I’m in Sales.:営業部門に所属しています。
  • I work as a sales representative.:営業担当として働いています。
  • I handle corporate sales.:法人営業を担当しています。
  • I’m responsible for overseas sales.:海外営業を担当しています。
  • I’m in marketing.:市場関連や販促の部門に所属しています。
  • I’m responsible for market research.:市場調査を担当しています。
  • I plan promotional campaigns.:販売促進施策を企画しています。
注意点

日本語の「営業」を I’m in marketing. とすると、市場調査や販売促進を担当していると受け取られる可能性があります。顧客への提案や商談を担当する場合は Sales を使い、必要なら corporate sales、overseas sales のように対象を加えます。

部署名を伝えた後は、実際に何をしているのかを一つ加えると会話が具体的になります。ここで重要になるのが、in charge of、responsible for、handle などの使い分けです。

担当業務は責任の重さと仕事の種類で動詞を選ぶ

この章の要点
  • 責任範囲は in charge of または responsible for で示す
  • 日常的に処理する業務には handle が使いやすい
  • 関与、支援、管理など実際の権限に合う動詞を選ぶ

be in charge of は担当範囲を示す

I’m in charge of … は「私は〜を担当しています」という基本表現です。of の後ろには名詞か動名詞を置きます。

  • I’m in charge of customer support.:顧客対応を担当しています。
  • I’m in charge of product quality.:製品品質を担当しています。
  • I’m in charge of recruiting new graduates.:新卒採用を担当しています。
  • I’m in charge of preparing monthly reports.:月次報告書の作成を担当しています。
フレーズ
I’m in charge of training new employees.
日本語訳
新入社員の研修を担当しています。
使う場面
自己紹介、担当者同士の打ち合わせ、引き継ぎなどで、自分の受け持つ業務を伝えるときに使います。
注意点・誤用例
I charge of training. は誤りです。be動詞を含む be in charge of をまとまりで覚えます。I’m in charge. だけなら「私が責任者です」という意味になります。
発音・ニュアンス
in charge of は「インチャージャヴ」のようにつながります。charge を少し強く発音し、of は弱く短くすると流れが自然になります。

be responsible for は責任範囲を明確にする

I’m responsible for … は、成果や管理について責任を持つ範囲を表します。正式な自己紹介、会議での役割確認、職務内容の説明にもなじみます。

  • I’m responsible for sales in East Asia.:東アジア地域の営業を担当しています。
  • I’m responsible for managing key accounts.:主要顧客の管理を担当しています。
  • I’m responsible for the project schedule.:計画の日程管理を担当しています。
  • I’m responsible for quality assurance.:品質保証を担当しています。

ただし、日本語の「担当」をすべて responsible for にすると、実際より大きな権限を持っているように聞こえる場合があります。関わっているだけなら I work on …、I’m involved in …、I support … と表現できます。

  • I work on product development.:商品開発に携わっています。
  • I’m involved in a new factory project.:新工場の計画に関わっています。
  • I support our sales team.:営業チームを支援しています。
  • I assist with employee training.:社員研修を補助しています。
注意点

担当対象には responsible for を使います。I’m responsible to customer support. ではなく、I’m responsible for customer support. とします。responsible to+人は、その人に対して報告責任を負うという別の意味です。

handle と deal with は実務の動きを伝える

handle は、問い合わせ、注文、請求書、交渉などを日常的に処理する仕事に向いています。責任者であることより、実際にその業務を扱うことが伝わります。

  • I handle customer inquiries.:顧客からの問い合わせを担当しています。
  • I handle orders from overseas clients.:海外顧客からの注文を担当しています。
  • I handle contract negotiations.:契約交渉を担当しています。
  • I handle invoices and supplier payments.:請求書と仕入先への支払いを扱っています。

deal with は、人、会社、問題、案件などに対応する幅広い表現です。I deal with technical issues. なら「技術上の問題に対応しています」、I deal mainly with suppliers in Asia. なら「主にアジアの仕入先と取引しています」となります。

管理職は manage、oversee、lead、supervise を使い分ける

manage は人員や業務を管理する、oversee は活動全体を監督する、lead はチームを導く、supervise は作業や担当者を直接監督する、という違いがあります。

  • I manage a team of ten sales representatives.:十人の営業担当者からなるチームを管理しています。
  • I oversee our operations in China.:中国での事業運営を統括しています。
  • I lead a product development team.:商品開発チームを率いています。
  • I supervise the manufacturing process.:製造工程を監督しています。

自分の権限より強い動詞を選ぶ必要はありません。日々の作業を伝えるだけなら handle、業務への参加なら work on、支援なら support が十分に役立ちます。次は、海外営業や地域担当者がよく使う担当地域の表し方を確認しましょう。

担当地域・職種・役職を誤解なく伝える

この章の要点
  • 地域は region、営業区域は territory、市場は market で表せる
  • 数えられる職種名には通常 a または an が必要
  • 日本の役職名は直訳せず、実際の役割を伝える

担当地域を尋ねる自然な質問

担当地域を尋ねるなら、Which region are you responsible for? が分かりやすい表現です。営業担当者に割り当てられた区域なら What territory do you cover?、国や顧客層を市場として捉えるなら Which market do you handle? と尋ねられます。

フレーズ
I handle clients throughout Southeast Asia.
日本語訳
東南アジア全域の顧客を担当しています。
使う場面
海外営業、顧客対応、地域統括など、自分が受け持つ顧客の地理的な範囲を伝えるときに使います。
注意点・誤用例
China sales area のように名詞を並べると関係が分かりにくくなります。sales in China、the Chinese market、clients in China のように表します。
発音・ニュアンス
throughout は「スルーアウト」に近く、「地域の全体にわたって」という広がりを示します。特定の数社だけなら clients in Southeast Asia でも十分です。
  • I’m in charge of sales in China.:中国での営業を担当しています。
  • I’m responsible for the Chinese market.:中国市場を担当しています。
  • My territory covers China and South Korea.:私の担当地区は中国と韓国です。
  • I cover the western region of Japan.:日本の西部地域を担当しています。

職種には a または an を付ける

engineer、accountant、researcher など、一人の職業人として数えられる職種名の前には、通常 a または an が必要です。

  • I’m an accountant.:経理担当者です。
  • I’m an engineer.:エンジニアです。
  • I’m a sales representative.:営業担当者です。
  • I’m a researcher.:研究員です。
  • I’m a software developer.:ソフトウェア開発者です。

I’m engineer. ではなく I’m an engineer. と言います。一方、sales や accounting のように部署や仕事の分野を表す語には冠詞を付けません。I’m in sales.、I work in accounting. の形で使います。

役職名は社内序列より役割を優先する

日本語の「部長」を一つの英語へ固定することはできません。企業によって department head、director、general manager、manager などの役職体系が異なるためです。

  • I’m the Sales Manager.:営業部門の責任者です。
  • I’m a project manager.:計画管理者です。
  • I’m the head of the Accounting Department.:経理部門の責任者です。
  • I’m a senior engineer.:上級エンジニアです。
  • I’m the team leader for this project.:この計画のチームリーダーです。

組織上の序列を詳しく伝える必要がなければ、I’m the head of … のように役割を示す表現が安全です。正式な契約書や名刺では会社の公式表記を使い、口頭では相手が理解しやすい役割説明を加えるとよいでしょう。

office worker だけでは仕事の中身が伝わりにくい

日本語の「会社員」を office worker と言うことはできますが、相手には事務所で働く人という程度しか伝わりません。勤務先の業種や自分の担当を加えると、会話が進みやすくなります。

  • I work for an electronics company.:電機会社に勤めています。
  • I’m an administrative assistant at a trading company.:商社で事務を担当しています。
  • I work in customer service for a software company.:ソフトウェア会社で顧客対応の仕事をしています。

職種と担当が伝わったら、その情報を実際の会話に組み込みます。次の会話例では、仕事の説明から責任者の紹介へ自然につなげる流れを確認できます。

仕事の説明から商談につなげる会話例

この章の要点
  • 質問された情報だけを一文ずつ返す
  • 相手の反応を見て顧客、製品、地域を追加する
  • 紹介を受けたら感謝と会いたい意思を簡潔に返す

仕事の会話では、用意した説明を最初から最後まで一方的に話すより、質問に合わせて情報を足すほうが自然です。次の会話では、会社の事業、部署、担当地域の順に話が深まっています。

会話
取引先:How are things going?
学習者:Pretty good, thanks.
取引先:Could you tell me a little about your company? What does your company do?
学習者:We manufacture measuring instruments for factories.
取引先:I see. What department are you in?
学習者:I’m in the Sales Department.
取引先:Which region are you responsible for?
学習者:I’m responsible for the Chinese market. I mainly work with automotive manufacturers.
取引先:I’d like you to meet the head of our Procurement Department. We’ve been looking for a supplier with that kind of expertise.
学習者:That would be very helpful. I’d be happy to meet them.
日本語訳
取引先:調子はいかがですか。
学習者:かなり順調です。ありがとうございます。
取引先:御社について少し教えていただけますか。どのような事業を行っていますか。
学習者:工場向けの測定機器を製造しています。
取引先:なるほど。どの部署に所属していますか。
学習者:営業部に所属しています。
取引先:どの地域を担当していますか。
学習者:中国市場を担当しています。主に自動車メーカーと取引しています。
取引先:当社の調達部門の責任者にお会いいただきたいです。当社では、そのような専門性を持つ供給会社を探していました。
学習者:それはとても助かります。喜んでお会いします。
使う場面
展示会、業界交流会、商談前の雑談など、仕事紹介が協業や取引の話へ発展する場面を想定しています。
注意点・誤用例
What company is it? は会社名を尋ねるように聞こえることがあります。事業内容を知りたいなら What does your company do? が明確です。また、紹介される人の性別が分からない場合は him や her を決めつけず、単数の them を使えます。
発音・ニュアンス
I’d be happy to … は丁寧で前向きな返答です。I’d love to … はさらに強い意欲を示しますが、仕事の場でも自然に使えます。
展示会で会社の製品と担当業務について英語で会話する日本人担当者と海外の取引先
相手の質問に合わせて説明を一段ずつ深めると、暗記した文章を一方的に話す形になりません。

会社について丁寧に尋ねる

Would you tell me about your company? は丁寧な依頼です。会話では Could you tell me a little about your company? や I’d be interested to hear more about your company. も柔らかく聞こえます。

  • What does your company do?:御社はどのような事業を行っていますか。
  • What industry are you in?:どの業界に属していますか。
  • What products do you make?:どのような製品を作っていますか。
  • What services do you provide?:どのようなサービスを提供していますか。
  • Who are your main customers?:主な顧客はどのような企業ですか。
  • Where is your company based?:会社の本拠地はどこですか。

Tell me about your company. だけでも使われますが、口調や関係によっては命令のように響く可能性があります。初対面では Could you …? を付けると、相手が答えやすい聞き方になります。

business partner は関係に応じて言い換える

business partner は、提携先、協業相手、取引上の協力企業、共同経営者など、文脈によって幅広い意味を持ちます。単なる顧客や供給会社を指すなら、関係を明確にする語を使ったほうが誤解を防げます。

  • client:専門的なサービスを利用する顧客
  • customer:商品やサービスを購入する顧客
  • supplier:商品や部品の供給会社
  • vendor:販売会社、納入業者
  • distributor:販売代理店、流通業者
  • partner company:協力会社
  • potential partner:提携候補

We’ve been looking for a supplier like your company. と言えば、供給会社を探していることが明確です。Your company could be a good partner for us. なら、協業の可能性を控えめに示せます。

会話を一方通行にしない返し方

自分の説明が終わったら、How about you? と質問を返せます。相手の答えに I see. や That sounds interesting. と短く反応してから、顧客、製品、担当分野について尋ねると会話が続きます。

  • How long have you been with your company?:今の会社にはどのくらい勤めていますか。
  • What kind of clients do you work with?:どのような顧客と仕事をしていますか。
  • Which products are you responsible for?:どの製品を担当していますか。
  • Do you work mainly with overseas clients?:主に海外の顧客を担当していますか。
  • What brings you to this event?:この催しにはどのような目的で参加されましたか。

仕事紹介ができても、「景気はどうですか」という質問の意味を取り違えると会話がかみ合わないことがあります。続いて、things、business、economy の範囲を整理します。

「調子」「商売」「景気」は別の質問で尋ねる

この章の要点
  • How are things going? は物事全般の調子を尋ねる
  • 会社や商売の状況には business、経済全体には economy を使う
  • 関係が浅い相手には業界や市場の変化を尋ねると穏やか

How are things going? は幅のある近況質問

How are things going? は「調子はどうですか」「物事はうまくいっていますか」という幅広い質問です。仕事の場で使えば仕事の調子を含むこともありますが、会社の売上や業界の景況だけを尋ねているとは限りません。

フレーズ
How are things going with the new project?
日本語訳
新しい計画は順調ですか。
使う場面
すでに進行中の計画について、細かい数値ではなく全体的な進み具合を尋ねる場面で使います。
注意点・誤用例
この質問だけで「会社の業績はどうですか」と限定しているとは限りません。業績を尋ねたいなら business や sales を使います。
発音・ニュアンス
How’s it going? は近い意味ですが、よりくだけています。初対面の正式な商談では How are you? のほうが無難な場合があります。

会社や商売の状況は business を使う

売上や取引を含む商売の状況なら How’s business? と尋ねられます。How has business been lately? は「最近、事業の調子はいかがですか」、How are sales going? は売上の動きに対象を絞った質問です。

  • How’s business?:商売の調子はいかがですか。
  • How has business been lately?:最近、事業の調子はいかがですか。
  • How is your business doing?:御社の事業はどのような状況ですか。
  • How are sales going?:売上の調子はいかがですか。
注意点

初対面で How’s business? と尋ねると、業績を直接探っているように受け取られる場合があります。関係が浅い相手には How are things in your industry? や Are you seeing any changes in the market? と、業界全体に質問を広げる方法があります。

国や地域の経済状況は economy を使う

国や地域の経済状況を指す「景気」には economy を使います。business は個別の会社や商売、economy は国や地域の経済という範囲の違いを意識しましょう。

  • How is the economy doing?:景気はどうですか。
  • How is the local economy?:地域経済の状況はいかがですか。
  • Is the economy improving?:景気は上向いていますか。
  • Has demand been strong recently?:最近、需要は堅調ですか。
  • Are you seeing any changes in the market?:市場に何か変化は見られますか。

答えたくない情報は短く返してよい

会社の状況について詳しく話せない場合、数字を出す必要はありません。Things are going well. や We’ve been quite busy lately. のような短い返答で十分です。

  • Not bad.:悪くありません。まあまあです。
  • Pretty good, thanks.:かなり順調です。ありがとうございます。
  • Things are going well.:順調です。
  • We’ve been quite busy lately.:最近はかなり忙しくしています。
  • Business has been steady.:事業は安定しています。
  • Sales have been picking up.:売上が伸びてきています。
  • It’s been a challenging period, but things are improving.:厳しい時期でしたが、状況はよくなっています。

ここまでの型を自分の職種に置き換えると、実践的な自己紹介になります。次は複数の職種を例に、情報の選び方を確認しましょう。

職種別の仕事紹介と相手に合わせた言い換え

この章の要点
  • 会社、職種、日常業務の三要素があれば伝わりやすい
  • 異業種の相手には専門用語を日常的な動作へ言い換える
  • 個人事業やフリーランスも提供先とサービスを明示する

製造業の営業担当

フレーズ
I work for a manufacturer of measuring instruments. We develop and manufacture equipment for factories. I’m in Sales, and I’m responsible for clients in China. I mainly work with automotive and electronics manufacturers.
日本語訳
測定機器メーカーに勤めています。当社は工場向けの装置を開発、製造しています。私は営業部に所属し、中国の顧客を担当しています。主に自動車メーカーや電子機器メーカーと取引しています。
使う場面
展示会や取引先訪問で、製品、部署、地域、顧客層を一度に伝えたい場面に向いています。
注意点・誤用例
相手がすでに会社を知っている場合は、全四文を言う必要はありません。I’m in Sales, and I’m responsible for clients in China. だけでも十分です。
発音・ニュアンス
automotive は「オートモウティヴ」に近い音です。難しければ car manufacturers と言い換えても主要な意味は伝わります。

技術者

I’m a mechanical engineer at a robotics company. I design mechanical components and work closely with the manufacturing team. と言えば、「ロボット関連会社の機械エンジニアで、機械部品を設計し、製造チームと緊密に連携している」と伝えられます。

専門家には I develop embedded control software for industrial robots. と言えますが、異業種の相手には I write software that controls how industrial robots move. と言い換えると理解されやすくなります。まず一般的な説明を行い、質問されたら専門語を加える順番が親切です。

経理・人事・顧客対応

  • I work in Accounting. I handle invoices, monthly reports, and payments to suppliers. I also support the annual audit.:経理部に所属し、請求書、月次報告、仕入先への支払いを担当しています。年次監査も支援しています。
  • I work in Human Resources. I’m responsible for recruiting new graduates and organizing employee training.:人事部に所属し、新卒採用と社員研修の運営を担当しています。
  • I’m on the Customer Support team at a software company. I help corporate clients solve technical problems.:ソフトウェア会社の顧客支援チームに所属し、法人顧客の技術的な問題解決を支援しています。

この三例では、職種名だけでなく、請求書を扱う、採用を行う、技術的な問題を解決するといった具体的な動作を入れています。相手はその動作から仕事の内容を想像できます。

管理職

I head the Overseas Sales Department. I manage a team of twelve people and oversee sales operations across Southeast Asia. と言えば、「海外営業部門の責任者で、十二人のチームを管理し、東南アジア全域の営業活動を統括している」と伝わります。

人数を言えない場合は I manage a sales team. だけで構いません。役職名が相手の会社と一致しないときでも、manage a team や oversee operations のように仕事の範囲を示せば、立場を理解してもらいやすくなります。

個人で働いている場合

  • I’m self-employed. I provide translation services to technology companies.:個人で仕事をしており、技術系企業に翻訳サービスを提供しています。
  • I work as a freelance designer. Most of my clients are small businesses and start-ups.:フリーランスのデザイナーで、顧客の多くは中小企業や新興企業です。
  • I run a small consulting firm.:小規模な助言会社を経営しています。

self-employed は会社に雇用されず自分で事業を行う状態を表します。freelance は働き方を示し、run a company や run a firm は会社を経営するという意味です。肩書だけで終わらず、誰にどのようなサービスを提供するかを一文加えましょう。

belong to を多用しない

「営業部に所属しています」を I belong to the Sales Department. としても文法上は成立しますが、日常的な自己紹介では I’m in Sales. や I work in the Sales Department. のほうが自然です。

belong to は、団体や会員組織への所属を強調するときに使われます。たとえば I belong to a professional association. なら「職業団体に所属しています」という意味です。

例文を眺めるだけでは、本番で言葉が出てこないことがあります。次の章では、自分用の英文を作り、発音と受け答えまで練習する手順へ進みます。

自分用の仕事紹介を作る実践手順

この章の要点
  • 日本語の情報を五項目に分けてから英文にする
  • 十秒版、二十秒版、質問後の追加版を作る
  • 単語ではなく意味のまとまりごとに音読する

手順一:日本語で必要な情報だけを書き出す

最初から英文を作ろうとすると、単語探しに意識が向きます。まず日本語で、会社、提供物、部署、担当、顧客や地域の五項目を書き出してください。

  • 会社:産業機器メーカー
  • 提供物:食品工場向けの検査装置
  • 部署:営業部
  • 担当:海外顧客からの問い合わせと製品提案
  • 顧客や地域:東南アジアの食品メーカー

この情報なら、I work for an industrial equipment manufacturer. We make inspection equipment for food factories. I’m in Sales. I handle inquiries from overseas clients and recommend suitable products. I mainly work with food manufacturers in Southeast Asia. と組み立てられます。

手順二:短い版を先に作る

まず三文以内の基本形を作ります。I work for an industrial equipment manufacturer. We make inspection equipment for food factories. I’m in Sales. まで言えれば、相手は会社と部署を理解できます。

相手が What exactly do you do? と尋ねたら、I handle inquiries from overseas clients. を加えます。Which region do you cover? と聞かれたら、I mainly work with clients in Southeast Asia. と答えます。質問別に追加文を準備しておくと、長文暗記より柔軟です。

手順三:意味のまとまりで区切って発音する

英文を単語ごとに切ると、聞き手が意味を取りにくくなります。I work for an industrial equipment manufacturer. なら、I work for / an industrial equipment manufacturer の二つに分けます。

  • I work for / a software company.
  • We develop payment systems / for banks.
  • I’m responsible for / system testing and quality control.
  • I mainly work with / corporate clients in Asia.

スラッシュの位置で短く間を取り、各まとまりを一息で発音します。すべての単語を強く言う必要はありません。work、develop、payment systems、banks、responsible、testing のように、情報の中心となる語を少し明瞭にします。

手順四:質問から答える練習をする

自己紹介だけを繰り返すのではなく、質問を聞いて該当する一文を返す練習をします。次の組み合わせを声に出してください。

  • What do you do? → I work for a software company.
  • What does your company do? → We develop accounting software for small businesses.
  • What department are you in? → I’m in Customer Support.
  • What are your main responsibilities? → I handle inquiries from corporate clients.
  • Which market do you cover? → I’m responsible for the Japanese market.

質問と答えを一組にすると、本番で必要な文を取り出しやすくなります。さらに How about you? を最後に加えれば、相手へ自然に話題を返せます。

オンライン会議前に仕事の英語紹介を声に出して練習する日本人学習者
短い紹介文と想定質問への答えを、意味のまとまりごとに音読します。

手順五:録音して三点だけ確認する

録音を聞くときは、細かな発音を一度に直そうとしないでください。会社が何をするか聞き取れるか、担当業務の動詞が明瞭か、文と文の間に適度な間があるか、という三点を確認します。

早く話すことより、manufacture、provide、handle などの中心語が相手に届くことが大切です。固有名詞や製品名は聞き慣れない可能性があるため、少しゆっくり言い、必要なら一般的な語で補足します。

七日間の復習例

  1. 一日目:日本語の五項目を書き出し、三文の基本形を作る。
  2. 二日目:基本形を意味のまとまりに分け、五回音読する。
  3. 三日目:会社の事業を尋ねる質問と答えを練習する。
  4. 四日目:部署、担当業務、担当地域の質問に答える。
  5. 五日目:自分の説明後に相手へ返す質問を二つ加える。
  6. 六日目:展示会またはオンライン会議を想定して録音する。
  7. 七日目:英文を見ずに短い版を話し、必要な箇所だけ修正する。

一度に多くの職種名を覚えるより、自分の会社と担当に必要な数文を繰り返すほうが実用的です。表現に迷う場合は、実際の名刺、会社案内、製品資料を手元に置き、公式の英語名称と自分の説明が一致しているか確認しましょう。

最後に、そのまま書き換えて使えるテンプレートと、迷いやすい疑問を確認します。

そのまま使える仕事紹介テンプレート

この章の要点
  • 空欄に自分の情報を入れて基本形を完成させる
  • 短く話すときは会社、部署、担当の三文を使う
  • 聞き手に合わせて専門的な説明と一般的な説明を切り替える

基本の五文

フレーズ
I work for [会社名・会社の種類].
We [事業を表す動詞] [製品・サービス].
I work in [部署名].
I’m responsible for [担当業務].
I mainly work with [顧客・地域・業界].
日本語訳
[会社名・会社の種類]に勤めています。
当社は[製品・サービス]を[製造・開発・提供など]しています。
[部署名]に所属しています。
[担当業務]を担当しています。
主に[顧客・地域・業界]を対象に仕事をしています。
使う場面
商談の自己紹介、展示会、社内会議、海外出張、会食などに合わせて、必要な文だけ選んで使います。
注意点・誤用例
すべてを連結して長い一文にしないでください。短い文に分けると、聞き手が質問を挟みやすく、自分も言い直しやすくなります。
発音・ニュアンス
会社名や製品名の直後に短い間を置くと、固有名詞の範囲が分かりやすくなります。担当業務の動詞は少し明瞭に発音します。

三文の短縮版

短い会話では、I work for a measuring instrument manufacturer. I’m in Sales. I’m responsible for the Chinese market. の三文で十分です。会社の種類、部署、担当市場が分かるため、相手は興味のある部分を質問できます。

会社名を出さない形

守秘や会話の目的により会社名を出さない場合は、I work for a medical equipment company. のように業種で表せます。さらに We design devices used in hospitals. と加えれば、固有名詞がなくても事業内容が伝わります。

専門語を避ける言い換えの型

専門用語が通じるか分からない場合は、それが何をするものかを関係代名詞や簡単な動詞で表します。

  • We make sensors that measure temperature.:温度を測るセンサーを作っています。
  • I write software that controls factory machines.:工場の機械を制御するソフトウェアを作っています。
  • We provide a service that helps companies manage deliveries.:企業の配送管理を支援するサービスを提供しています。
  • I check products to make sure they meet our quality standards.:製品が品質基準を満たしているか確認しています。

仕事を英語で説明するときに重要なのは、職種名を一語で言い当てることではありません。I work for …、We provide …、I’m in …、I handle … という短い骨組みに、自分の情報を入れることです。

まず三文を作り、質問に答える追加文を二つ用意してください。その後、意味のまとまりごとに音読し、自分の会社、部署、担当が聞き取れるかを録音で確認します。この準備があれば、会話中にすべてを思い出せなくても、必要な情報を一つずつ伝えられます。

仕事を英語で説明するときのQ&A

この章の要点
  • 迷いやすい前置詞、部署名、担当表現を再確認する
  • 権限や実際の業務に合う表現を選ぶ
  • 相手が理解できる具体性を優先する

最後に、仕事紹介で特に迷いやすい点を質問形式で確認します。自分の英文を見直す確認表として使ってください。

Q1. work for と work at はどう使い分けますか?

work for は雇用主や所属企業を示し、work at は具体的な職場や場所に意識を向ける表現です。会社名には I work for ABC Corporation.、拠点には I work at ABC Corporation’s Tokyo office. とすると整理しやすくなります。

Q2. 「営業部に所属しています」は英語でどう言いますか?

I’m in Sales. または I work in the Sales Department. と言えます。顧客への提案や商談を担当する営業は Sales を使い、市場調査や販売促進を担当する部門とは区別します。

Q3. in charge of と responsible for の違いは何ですか?

どちらも担当を表せますが、responsible for は成果や管理に対する責任範囲をやや明確に示します。日常的に扱う実務なら handle、業務への参加なら work on や be involved in も使えます。

Q4. 「会社員です」を office worker と言ってもよいですか?

office worker だけでは具体的な職種や担当が伝わりにくいため、I work for an electronics company. や I work in Accounting. のように、会社の業種または自分の分野を伝えるほうが会話につながります。

Q5. How are things going? は「景気はどうですか」という意味ですか?

必ずしも会社の景気だけを指すわけではなく、「調子はどうですか」という幅広い近況質問です。商売の状況なら How’s business?、国や地域の経済状況なら How is the economy doing? を使います。

Q6. 会社の事業を一文で伝えるにはどうすればよいですか?

manufacture、develop、design、sell、provide、support などの動詞を使い、誰に何を提供するかを示します。たとえば We develop software for hospitals. とすれば、提供物と対象を一文で伝えられます。

Q7. 日本語の役職名はそのまま英訳できますか?

企業ごとに職位制度が異なるため、一対一で置き換えられない場合があります。公式の英語役職名を確認し、必要なら I’m the head of the department. や I manage a sales team. のように実際の役割を補足します。

Q8. 長い自己紹介を暗記したほうがよいですか?

最初は会社、部署、担当を伝える二、三文を準備し、質問に応じて顧客、地域、製品を追加する方法が実用的です。短い文を組み替える練習をすると、会話の流れに合わせて答えやすくなります。