海外旅行中に転んだとき、「怪我をした」「ここが痛い」「歩けない」を英語でどう言えばよいか、すぐに思い浮かぶでしょうか。痛みや不安がある状況では、普段なら知っている単語さえ出てこないことがあります。
けれども、難しい医学用語を大量に覚える必要はありません。まずは「何が起きたか」「どこが痛いか」「どの程度か」「何ができないか」の4点を、短い文で順番に伝えられれば十分です。
この記事では、hurt・injury・woundの違いから、切り傷、捻挫、骨折などの名称、病院の受付や診察で使える会話までを整理しています。発音を含めて会話練習を続けたい場合は、英語教室で実際に声を出し、相手から質問される練習を取り入れる方法もあります。
最初から完璧な文章を作ろうとしなくても大丈夫です。まずは「I got hurt.」「It hurts here.」「I need a doctor.」の3つを入口にして、必要な情報を一つずつ足していきましょう。
「怪我」を表す英語はhurt・injury・woundを使い分ける
- 日常会話ではhurtが使いやすい
- injuryは名詞、injureは動詞として使う
- woundは傷口のある外傷を連想させやすい
日本語の「怪我」を一語で置き換えようとすると迷いやすくなります。実際には、日常的に「怪我をした」と言うのか、負傷という事実を客観的に述べるのか、傷口そのものを示すのかによって英単語が変わります。
hurt:会話で最初に覚えたい基本語
hurtは日常会話で使いやすい語です。「怪我をさせる」「痛める」「痛む」という複数の働きがあり、語順によって意味が変わります。
- フレーズ
- I got hurt.
- 日本語訳
- 怪我をしました。
- 使う場面
- 怪我の種類や場所をまだ詳しく説明できないとき、最初の一言として使えます。
- 注意点・誤用例
- 「I got an injury.」よりも会話的で自然です。ただし、これだけでは怪我の場所が分からないため、続けて「I hurt my ankle.」などを加えます。
- 発音・ニュアンス
- hurtは「ハート」より、舌を口の中央付近に保った「ハァート」に近い音です。got hurtは会話的で、事故の大小を限定しません。
「I hurt my ankle.」なら「私は足首を痛めた」です。一方、「My ankle hurts.」では、痛む部位であるankleが主語になり、「足首が痛い」という現在の症状を表します。
複数の部位を主語にすると、動詞にsを付けません。「My knee hurts.」に対し、「My knees hurt.」「My legs hurt.」となります。症状を短く伝えたいときに便利な型です。
injury・injure・injured:客観的に負傷を伝える
injuryは「怪我・負傷」という名詞です。「I have a knee injury.」なら「膝に怪我があります」、「She is recovering from a shoulder injury.」なら「肩の怪我から回復中です」となります。
動詞はinjure、形容詞はinjuredです。「I injured my back while lifting a box.」は「箱を持ち上げているときに腰を痛めました」、「I was injured in an accident.」は「事故で負傷しました」という意味です。
injuredは、事故の報告、保険会社への説明、医療機関でのやや客観的な説明に向いています。軽い怪我を友人に伝えるなら、I got hurt.のほうが気軽に使えます。
wound:傷口のある外傷
woundは、刃物などで皮膚や組織が損傷した傷を表すときによく使われます。「The nurse cleaned the wound.」は「看護師が傷口を洗浄しました」です。
軽い打撲や単なる痛みまで、すべてwoundと呼ぶわけではありません。傷の種類を判断できないときは、「I have an injury here.」よりも、場所を指して「It hurts here.」と伝えるほうが簡単です。
harmとdamageは「怪我」の直接的な言い換えではない
harmは健康や安全への「害」を広く表します。「This chemical may cause harm to your skin.」なら、化学物質が皮膚に害を与える可能性を示します。
damageは物の損傷に使われることが多い語ですが、「nerve damage」のように神経や組織の損傷にも使われます。日常の「転んで怪我をした」は「I got hurt when I fell.」で十分です。

単語の違いが分かったら、次は痛む場所を伝える型です。ここを押さえると、怪我の正式名称が分からなくても会話を始められます。
痛む場所・強さ・痛み方を短い英語で伝える
- 場所が分からなければIt hurts here.で伝える
- 強さは数字やmild・severeで説明できる
- 痛み方はsharp・dull・throbbing・burningが便利
診察で最初に必要なのは、病名を言い当てることではありません。痛む場所と現在の症状を伝えることが優先です。
場所を指しながらIt hurts here.
- フレーズ
- It hurts right here, especially when I move.
- 日本語訳
- ちょうどここが、特に動かすと痛みます。
- 使う場面
- 痛む場所を指しながら、動作によって痛みが強くなることを伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 「I am hurt here.」より、場所を指す場合は「It hurts here.」が明確です。広い範囲なら「It hurts around here.」と言えます。
- 発音・ニュアンス
- right hereのrightを少し強く言うと「まさにここ」という位置が伝わります。especiallyは「イスペシャリー」に近い流れで、最初の音節を明瞭にします。
体の部位が分かるなら、「My ankle hurts.」「My left shoulder hurts.」「My lower back hurts.」のように言えます。左右を伝えるleftとrightも重要です。
傷やあざが皮膚の表面にある場合は、「a cut on my finger」「a bruise on my arm」のようにonがよく使われます。部位の中に感じる痛みは、「pain in my knee」「pain in my chest」のようにinで表すことが多くあります。
痛みの強さを伝える
軽い痛みなら「It hurts a little.」、強い痛みなら「It hurts a lot.」が簡単です。診察では「The pain is mild.」「The pain is severe.」という言い方も使えます。
症状の変化も大切な情報です。「The pain is getting worse.」は痛みが強くなっている状態、「The pain is getting better.」は和らいでいる状態を表します。
医療従事者から「On a scale of zero to ten, how bad is the pain?」と聞かれたら、0から10までの数字で答えます。「It’s about a seven.」なら「7くらいです」です。数字だけでなく、「when I move」「at night」など、痛む条件も添えると伝わりやすくなります。
痛みの性質を伝える4語
- a sharp pain:鋭い痛み
- a dull pain:鈍い痛み
- a throbbing pain:脈打つようなズキズキした痛み
- a burning pain:焼けるような痛み
- a stabbing pain:刺すような痛み
- a shooting pain:電気が走るような痛み
- constant pain:絶え間なく続く痛み
- occasional pain:時々起こる痛み
最初からすべて覚えるより、sharp、dull、throbbing、burningの4つを優先すると実用的です。「I have a dull pain in my shoulder.」「My finger is throbbing.」のように使います。
「私は痛いです」を直訳して「I am painful.」とは通常言いません。I’m in pain.、It hurts.、My ankle hurts.のいずれかを使いましょう。painfulは「Walking is painful.」のように、痛みを生じさせる動作や部位を説明します。
場所と痛み方が言えるようになったら、次は怪我の種類です。診断前に断定しない言い方も一緒に覚えておきましょう。
切り傷・捻挫・骨折など怪我の種類を英語で言う
- 傷の名称は名詞と動詞の両方で使われることがある
- sprainは靱帯、strainは筋肉や腱の損傷を表す
- 診断前はI think I may haveを付けて推測として伝える
皮膚にできる傷
cutは切り傷を表す名詞であると同時に、「切る」という動詞でもあります。「I cut my finger.」は指を切った出来事、「I have a cut on my finger.」は切り傷がある状態です。
- フレーズ
- I cut my left hand on a piece of glass. The cut is deep, and it won’t stop bleeding.
- 日本語訳
- ガラス片で左手を切りました。傷が深く、出血が止まりません。
- 使う場面
- 切った原因、左右、深さ、出血の状態をまとめて伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- 原因にはonを使い、「on a piece of glass」と言えます。出血が続くことは「It is bleeding.」より「It won’t stop bleeding.」のほうが明確です。
- 発音・ニュアンス
- cutは短い「カ」に近い母音です。bleedingは最初のbleedを長めに発音します。
深く開いた切り傷にはgash、医療的な「裂傷」にはlacerationが使われます。ただし、専門語が出てこなければ「a deep cut」で必要な情報を伝えられます。
擦り傷はscrape、イギリス英語ではgrazeも使われます。「I scraped my knee when I fell.」で「転んだときに膝を擦りむきました」です。ひっかき傷はscratchで、「The cat scratched my arm.」のように原因を主語にできます。
釘などが刺さった傷はpuncture woundです。「I stepped on a nail.」と、起きたことを簡単に説明しても構いません。動物に噛まれた場合は「I was bitten by a dog.」「I have a dog bite on my leg.」と伝えます。
あざ・腫れ・こぶ
bruiseは「あざ・打撲」で、名詞にも動詞にもなります。「I have a bruise on my leg.」は脚にあざがある状態、「I bruised my shoulder when I fell.」は転倒時に肩を打撲した出来事です。
swellingは「腫れ」という名詞、swollenは「腫れている」という形容詞です。「There is some swelling around my ankle.」「My ankle is badly swollen.」の両方を使えます。
ぶつけてできたこぶはbumpです。「I bumped my head on the door.」は頭をぶつけた出来事、「I have a bump on my head.」は頭にこぶがある状態を表します。
捻挫・筋肉の損傷・骨折・脱臼
sprainは関節の靱帯を傷めた捻挫です。「I sprained my ankle.」「I may have sprained my wrist.」のように、足首や手首についてよく使われます。
twistは「ひねる」という動作を表します。「I twisted my ankle while running.」なら、走っている最中に足首をひねったことは伝えられますが、医学的に捻挫と確定したとは限りません。
strainは筋肉や腱を伸ばしすぎて傷めた状態です。靱帯ならsprain、筋肉や腱ならstrainという違いがあります。「I strained a muscle in my back.」「I think I pulled a muscle.」が代表的です。
骨折は日常会話ならbroken boneやbreak、医療的な表現ではfractureが使われます。「I broke my leg.」のbrokeはbreakの過去形です。「My wrist is broken.」ではbrokenを使います。
骨の細いひびはhairline fractureです。脱臼はdislocation、動詞はdislocateで、「I dislocated my shoulder.」と言えます。見た目だけで判断できない場合は、「Something is wrong with my shoulder.」でも問題ありません。
やけど・水ぶくれ・しびれ
やけどはburnです。「I burned my hand on a hot pan.」は熱いフライパンで手をやけどした出来事、「I have a burn on my arm.」は腕にやけどがある状態です。
水ぶくれや靴ずれのまめはblisterです。「I have a blister on my heel.」「These shoes gave me blisters.」のように使います。やけどによる水ぶくれなら「The burn caused a blister.」です。
感覚がない状態はnumb、名詞はnumbnessです。ピリピリする感覚はtinglingで、「My fingers are numb.」「I have tingling in my fingers.」と伝えられます。
感染が心配なとき
感染はinfection、感染している状態はinfectedです。「The cut looks infected.」で、切り傷が感染しているように見えることを伝えられます。
赤み、腫れ、熱感があるなら「The area is red, swollen, and warm.」と言います。膿が出ている場合は「There is pus coming from the wound.」です。
診断を受ける前にsprain、fracture、dislocationなどを断定する必要はありません。I think I may have sprained my ankle.、I may have broken my wrist.、I’m not sure, but it hurts badly.のように推測として伝えましょう。
怪我の名称を覚えていても、起きた経緯が抜けると診察に必要な情報が不足します。続いて、転倒や事故を時間順に話すための表現を見ていきましょう。
怪我をした経緯を「いつ・何をして・どうなった」で話す
- 最初に起きた出来事を短い過去形で伝える
- whileの後ろは動詞のing形、duringの後ろは名詞
- 時間、原因、症状を一文ずつ並べればよい
転んだ・落ちた
出来事は短い過去形で始めると整理できます。「I fell down.」はその場で転んだこと、「I slipped and fell.」は滑って転んだことを表します。
- I fell down the stairs.:階段から落ちました。
- I fell off my bike.:自転車から転落しました。
- I tripped over a bag.:かばんにつまずきました。
- I slipped on the wet floor.:濡れた床で滑りました。
fall offは自転車や台などの上から落ちる場合に使えます。slipは滑る、tripはつまずくという違いです。原因が分からなければ「I fell.」だけでも伝わります。
ぶつけた・衝突された
自分で頭をぶつけたなら「I hit my head.」、テーブルに膝をぶつけたなら「I bumped my knee against the table.」です。車にはねられた場合は受け身で「I was hit by a car.」と言います。
頭を打った場合は、意識や吐き気の情報も重要です。「I didn’t lose consciousness, but I feel dizzy and nauseous.」なら、「意識は失っていませんが、めまいと吐き気があります」と伝えられます。
スポーツや作業中に怪我をした
「〜している間に」はwhileの後ろに動詞のing形を置きます。「I injured my knee while playing tennis.」なら、テニスをしている間に膝を怪我したという意味です。
duringの後ろには名詞を置きます。「I twisted my ankle during the game.」のように言います。「during playing the game」とはせず、「while playing」または「during the game」を選びます。
時間を加える
「about thirty minutes ago」「this morning」「two days ago」などを加えると、経過時間が伝わります。時刻が分からなくても、「earlier today」「last night」のような大まかな表現で構いません。
- フレーズ
- I slipped and fell about thirty minutes ago. I hurt my right ankle. It’s swollen and very painful, and I can’t walk on it.
- 日本語訳
- 30分ほど前に滑って転びました。右足首を痛めました。腫れていて非常に痛く、その足では歩けません。
- 使う場面
- 診療所の受付、医師の問診、保険会社への状況説明で使えます。
- 注意点・誤用例
- 長い一文に詰め込まず、出来事、部位、状態、制限を分けて話します。「walk on it」は、その足に体重をかけて歩くことを表します。
- 発音・ニュアンス
- slipped and fellは、会話ではandが弱くなり一続きに聞こえます。まずは各語を区切り、慣れたら自然につなげます。
状況説明の順序が整ったら、実際に助けを求める会話へ進みます。相手に頼む表現は、短く、具体的であるほど緊急時に使いやすくなります。
怪我人への声かけと緊急時に優先する英語
- 最初に安全、意識、呼吸、出血を確認する
- 無理に立たせず、必要なら救急要請を頼む
- 緊急時は正確な文法より明確な単語を優先する
相手の状態を確かめる
怪我をした人を見かけたら、「Are you OK?」「Are you hurt?」と声をかけます。続けて「Where does it hurt?」「Can you move?」と聞けば、痛む場所や動けるかどうかを確認できます。
ただし、強い痛みがある人に「Can you stand up?」と聞いても、無理に立たせないことが大切です。首、背中、頭、骨折が疑われる場合は、その場の安全を確保し、緊急通報の担当者から指示を受けます。
手助けを申し出る
- Is there anything I can do for you?:何かできることはありますか?
- How can I help?:どうすれば手伝えますか?
- Do you want me to call an ambulance?:救急車を呼びましょうか?
- Shall I get someone to help?:誰か助けを呼びましょうか?
- Can I take you to a hospital?:病院へお連れしましょうか?
相手を動かさないほうがよいと考えられる場合は、「Please don’t move.」「Stay where you are.」「Try to keep your leg still.」と伝えます。「Help is on the way.」は、助けが向かっていることを知らせ、相手を安心させる表現です。
すぐ助けを求める表現
- フレーズ
- Please call an ambulance. He hit his head and lost consciousness.
- 日本語訳
- 救急車を呼んでください。彼は頭を打って意識を失いました。
- 使う場面
- 頭を打ったあとに意識を失うなど、緊急の援助が必要な場面です。
- 注意点・誤用例
- 救急車をambulance carとは言いません。通報時には、現在地や住所も伝えられるようにします。
- 発音・ニュアンス
- ambulanceは「アンビュランス」に近い音です。lost consciousnessは長いため、難しければ「He is unconscious.」でも伝えられます。
- Help!:助けてください!
- It’s an emergency.:緊急事態です。
- She is having trouble breathing.:彼女は呼吸が苦しそうです。
- He is bleeding heavily.:彼は大量に出血しています。
- I can’t feel my legs.:脚の感覚がありません。
- Please send an ambulance to this address.:この住所に救急車をお願いします。
強い出血、意識の異常、呼吸困難、頭・首・背中の重大な怪我、明らかな変形、激しい痛みなどがある場合は、英語学習より救助要請を優先してください。緊急通報番号は国や地域によって異なるため、渡航前に確認しておきます。
救急車が必要な状況だけでなく、自分で診療所へ行ける場合にも受付での説明が必要です。次の章では、受付から診察後までの流れを追います。
病院・診療所で使える受付と診察の英会話
- 受付では怪我をした時間、部位、現在の症状を伝える
- 聞き取れなければ繰り返しや筆記を頼む
- 診察後は歩行、入浴、薬、再診について確認する
英語のhospitalは、救急診療、検査、手術、入院などに対応する大きな医療機関を指す傾向があります。軽い怪我ではclinic、doctor’s office、urgent careなどを利用する地域もあります。
医療機関を探す
- Can you take me to the hospital?:病院へ連れて行ってもらえますか?
- I need to see a doctor.:医師に診てもらう必要があります。
- Could you help me find a clinic?:診療所を探すのを手伝ってもらえますか?
- Where is the nearest emergency room?:最寄りの救急外来はどこですか?
アメリカでは救急外来をemergency roomまたはER、イギリスではA&Eと呼ぶことがあります。施設名が分からなければ、「I need medical help.」と伝えて案内を求めることもできます。
受付で伝える
受付では、最も困っている症状から先に伝えます。「I injured my ankle this morning.」「The pain is getting worse.」「I can’t put any weight on my foot.」のように、一文ずつ話しましょう。
- Do I need an appointment?:予約は必要ですか?
- I have travel insurance.:旅行保険に加入しています。
- Do you accept this insurance?:この保険は使えますか?
- I think I may have broken my arm.:腕を骨折したかもしれません。
- The cut won’t stop bleeding.:切り傷からの出血が止まりません。

医師から聞かれやすい質問
- What happened?:何がありましたか?
- When did it happen?:いつ起きましたか?
- Where does it hurt?:どこが痛みますか?
- Does it hurt when you move it?:動かすと痛みますか?
- Can you put weight on it?:そこに体重をかけられますか?
- Have you taken any pain medication?:鎮痛薬を飲みましたか?
- Are you allergic to any medications?:薬のアレルギーはありますか?
- Did you lose consciousness?:意識を失いましたか?
- Did you hit your head?:頭を打ちましたか?
質問のすべてを聞き取れなくても、推測で答えないことが大切です。「Could you say that again, please?」「Could you speak more slowly?」と頼みましょう。
薬の名前や治療上の指示は、「Could you write that down for me?」と頼んで書いてもらえます。分からない語があれば「What does that mean?」で意味を確認します。
足首を怪我したときの受付会話
- 会話
- 受付:What happened?
学習者:I slipped and twisted my right ankle about an hour ago.
受付:Can you walk on it?
学習者:No. It’s swollen, and I can’t put any weight on it.
受付:How bad is the pain on a scale of zero to ten?
学習者:It’s about a seven. - 日本語訳
- 受付:何がありましたか?
学習者:1時間ほど前に滑って右足首をひねりました。
受付:その足で歩けますか?
学習者:いいえ。腫れていて、まったく体重をかけられません。
受付:0から10で表すと痛みはどの程度ですか?
学習者:7くらいです。 - 使う場面
- 診療所や救急外来で、受付担当者に緊急度を判断してもらう場面です。
- 注意点・誤用例
- 診断前なので「I sprained my ankle.」と決めつけず、「I twisted my ankle.」と起きた動作を伝えています。
- 発音・ニュアンス
- swollenは「スウォウレン」に近い音です。weightのghは発音せず、waitと同じ音になります。
診察後に確認する
- Is it broken or sprained?:骨折ですか、それとも捻挫ですか?
- Do I need an X-ray?:レントゲン検査は必要ですか?
- How long will it take to heal?:治るまでどのくらいかかりますか?
- Can I walk on it?:足をついて歩いてもよいですか?
- Should I keep it dry?:濡らさないほうがよいですか?
- When should I come back?:いつ再診すればよいですか?
- Are there any activities I should avoid?:避けるべき活動はありますか?
- Is there anything else I need to know?:ほかに知っておくべきことはありますか?
薬を服用している間の飲酒を確認するなら、「Can I drink alcohol while taking this medication?」と具体的に尋ねます。医療上の指示では、drinkだけでなくdrink alcoholと明示したほうが誤解を防げます。
ここまでの表現を、実際のやり取りとしてつなげてみましょう。次の会話は、怪我の直後から診察までの流れを想定しています。
場面別会話で怪我の英語を実践する
- 会話は一度に暗記せず、役割ごとに音読する
- 怪我の直後は場所と動作制限を優先する
- 診察では経緯、症状、確認事項の順で話す
足首をひねった直後
- 会話
- 同行者:Are you OK?
学習者:I twisted my ankle. It really hurts.
同行者:Can you stand up?
学習者:No, I can’t put any weight on it.
同行者:How can I help?
学習者:Could you take me to a clinic?
同行者:Of course. Try not to move your ankle. - 日本語訳
- 同行者:大丈夫ですか?
学習者:足首をひねりました。とても痛いです。
同行者:立てますか?
学習者:いいえ、まったく体重をかけられません。
同行者:どうすれば手伝えますか?
学習者:診療所へ連れて行ってもらえますか?
同行者:もちろんです。足首を動かさないようにしてください。 - 使う場面
- 転倒やスポーツの直後、周囲の人へ痛みと移動できない状態を伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- put weight on itは「その部分に体重をかける」です。「I can’t put my weight」は不完全なので、on itまで続けます。
- 発音・ニュアンス
- really hurtsではhurtsをやや強く言うと、強い痛みが伝わります。Could youは命令より柔らかい依頼です。
切り傷を受付で伝える
- 会話
- 受付:How did you injure your hand?
学習者:I cut it on a broken glass about twenty minutes ago.
受付:Is it still bleeding?
学習者:Yes. I applied pressure, but it won’t stop bleeding.
受付:Do you feel any numbness?
学習者:My little finger feels slightly numb. - 日本語訳
- 受付:どのように手を怪我しましたか?
学習者:20分ほど前、割れたグラスで切りました。
受付:まだ出血していますか?
学習者:はい。圧迫しましたが、出血が止まりません。
受付:しびれはありますか?
学習者:小指が少ししびれています。 - 使う場面
- 切り傷の原因、経過時間、出血、感覚の変化を伝える場面です。
- 注意点・誤用例
- numbは「感覚が鈍い・ない」です。単なる痛みとは異なるため、しびれがあれば別の情報として伝えます。
- 発音・ニュアンス
- numbの最後のbは発音しません。slightlyは「わずかに」という控えめな程度を表します。
診察後の指示を確認する
- 会話
- 医師:The X-ray shows a small fracture. You’ll need to keep your ankle immobilized.
学習者:Can I walk on it?
医師:No. Please use the crutches as instructed.
学習者:Should I keep the cast dry?
医師:Yes. Come back immediately if the pain gets much worse or your toes become numb.
学習者:Could you write those instructions down for me? - 日本語訳
- 医師:レントゲンで小さな骨折が確認できます。足首を固定しておく必要があります。
学習者:その足で歩けますか?
医師:いいえ。指示どおりに松葉づえを使ってください。
学習者:ギプスは濡らさないほうがよいですか?
医師:はい。痛みが急に強くなったり、足の指がしびれたりしたら、すぐに再受診してください。
学習者:その指示を書いていただけますか? - 使う場面
- 検査結果を聞き、自宅での注意事項と再受診が必要な変化を確認する場面です。
- 注意点・誤用例
- 聞き取れなかった指示を推測しないよう、書面やスマートフォンへの入力を依頼します。薬の量や服用間隔も同様です。
- 発音・ニュアンス
- fractureは「フラクチャー」、crutchesは「クラチズ」に近い音です。専門語が聞き取れないときは、その場で意味を尋ねます。
会話を覚えるときは、学習者の部分だけを先に音読し、次に相手の質問を聞いて答える練習へ進むと負担を抑えられます。では、よくある誤用を確認し、短い文をより正確にしていきましょう。
間違えやすい表現と伝わりやすい言い換え
- I am painful.ではなくI’m in pain.を使う
- sickは主に病気や気分の悪さを表す
- 診断名が不明なら事実と症状を伝える
I am painful.ではなくI’m in pain.
painfulは、痛みを引き起こす物事や動作を説明する語です。「Walking is painful.」は「歩くと痛い」、「My ankle is painful.」は「足首が痛む」です。
人を主語にして「I am painful.」と言うと、意図した意味になりにくいため避けます。I’m in pain.、It hurts.、My ankle hurts.を使い分けましょう。
painとhurtの違い
painは主に名詞として「I have pain in my knee.」の形で使います。hurtは動詞として「My knee hurts.」と言えるため、短い会話では扱いやすい語です。
特定の痛み方を示す場合は、「a sharp pain」「a dull pain」のように冠詞を付けます。一般的な症状として痛みがあることを伝えるなら、「I have pain in my knee.」で構いません。
sickは怪我を直接表さない
「I’m sick.」は主に「病気です」「気分が悪いです」を意味します。転倒や切り傷などの怪我を伝えるなら、「I’m injured.」「I got hurt.」を使います。
怪我のあとに吐き気がある場合は、「I got hurt, and now I feel nauseous.」のように怪我と症状を分けて伝えられます。
hospitalの冠詞には地域差がある
アメリカ英語では「go to the hospital」が一般的です。イギリス英語では患者として治療を受ける意味で「go to hospital」と冠詞を付けない用法もあります。
地域差があるため、一方だけを誤りと考える必要はありません。旅行中に助けを求める場合は、「Can you take me to the hospital?」が広く理解されやすい表現です。
自分で診断を決めつけない
足首が腫れていても、捻挫、骨折、別の損傷のいずれかは診察前には分からないことがあります。「I sprained my ankle.」と断定する代わりに、「I think I may have sprained my ankle.」と言えます。
- I may have broken my wrist.:手首を骨折したかもしれません。
- I’m not sure, but it hurts badly.:よく分かりませんが、ひどく痛みます。
- Something is wrong with my knee.:膝の調子がおかしいです。
- I twisted it when I fell.:転んだときにそこをひねりました。
誤用を避ける目的は、難しい英文を作ることではありません。相手が必要な情報を取り違えないよう、分かる事実と推測を分けることが重要です。
4項目テンプレートで怪我の状態を組み立てる
- 出来事、部位、症状、できない動作の順に話す
- 一項目につき一文で十分
- 単語が出なければ場所を指して説明する
怪我の説明は、次の4項目に分けると組み立てやすくなります。①何が起きたか、②どこを怪我したか、③どのような症状か、④何ができないかの順です。
- I slipped and fell.:滑って転びました。
- I hurt my right ankle.:右足首を痛めました。
- It’s swollen and very painful.:腫れていて、とても痛いです。
- I can’t walk on it.:その足では歩けません。
一度に滑らかに話せなくても問題ありません。相手の反応を見ながら、一文ずつ区切ってください。聞き手から追加質問があれば、分かる範囲で答えます。
切り傷用テンプレート
- 出来事:I cut my hand on a piece of glass.
- 部位:The cut is on my left palm.
- 症状:It’s deep and still bleeding.
- できないこと:I can’t move my little finger normally.
palmは手のひらです。単語が分からなければ、場所を指して「The cut is here.」で構いません。「normally」を付けると、まったく動かないのではなく、普段どおりに動かせない状態を示せます。
頭を打ったときのテンプレート
- 出来事:I fell and hit my head.
- 時間:It happened about an hour ago.
- 症状:I feel dizzy and nauseous.
- 意識:I did not lose consciousness.
dizzyはめまい、nauseousは吐き気がある状態です。意識を失った場合は「I lost consciousness.」、目撃者が本人について伝えるなら「The learner lost consciousness for a few seconds.」のように時間も加えられます。
やけど用テンプレート
- 出来事:I burned my hand on a hot pan.
- 時間:It happened ten minutes ago.
- 症状:The skin is red and starting to blister.
- 痛み:I feel a burning pain in my fingers.
怪我の英語では、病名よりも見えている変化や感じている症状が役立つことがあります。「red」「swollen」「bleeding」「numb」など、状態を表す語を優先して覚えましょう。
最低限の3文
- フレーズ
- I got hurt. It hurts here. I need a doctor.
- 日本語訳
- 怪我をしました。ここが痛いです。医師に診てもらう必要があります。
- 使う場面
- 痛みや緊張で長い説明ができないとき、周囲へ状況を知らせる入口として使います。
- 注意点・誤用例
- 怪我の種類が分からなくても黙る必要はありません。指さしや身ぶりを併用し、追加質問に短く答えます。
- 発音・ニュアンス
- 各文を急いでつなげず、hurt、here、doctorを明瞭に言います。短く区切ることで聞き返されにくくなります。
テンプレートを読んだだけでは、緊張した場面で口から出にくいことがあります。最後に、短時間で行える発音練習と復習手順を組み立てます。
発音練習と7回の復習で使える表現に変える
- 単語ではなく一息で言える短いまとまりを練習する
- 質問を聞いて答える形まで行う
- 旅行前は住所、保険情報、緊急連絡先も確認する
まず5つの短文を音読する
- I got hurt.
- It hurts here.
- My ankle is swollen.
- I can’t walk on it.
- I need to see a doctor.
最初は一文ずつ、意味を思い浮かべながらゆっくり読みます。次に、日本語を見て英語を言います。最後に、痛む場所を指す動作を加えてください。
発音では、重要語を少し強く言うと伝わりやすくなります。「My ANKLE is SWOLLEN.」「I CAN’T WALK on it.」のように、部位、症状、できない動作を際立たせます。
hurtとheartを区別する
hurtとheartは日本語表記では似て見えますが、英語では母音が異なります。hurtは舌を中央付近に保つ音、heartは口をやや開き、長めの母音を含む音です。
ただし、単語一語の発音だけにこだわりすぎる必要はありません。「My ankle hurts.」という文全体で練習し、ankleという部位と一緒に伝えることで意味が明確になります。
throbbing・swollen・numbの練習
- throbbing:最初のthは舌先を上下の歯の間に軽く置いて息を出す
- swollen:swを一続きにし、「スウォウレン」に近い流れで発音する
- numb:最後のbは発音しない
- sprained:sprを分離しすぎず、最後のdまで意識する
- fracture:「フラクチャー」に近い音で、最初のfracを明瞭にする
難しい単語がうまく発音できない場合は、簡単な言い換えを使えます。throbbingが出なければ「It hurts again and again.」、fractureが出なければ「I may have broken a bone.」と伝えられます。
質問に答える練習
音読の次は、質問と回答を組み合わせます。「What happened?」に「I slipped and fell.」、「Where does it hurt?」に「My right ankle hurts.」と答えます。
さらに、「When did it happen?」「Can you walk on it?」「How bad is the pain?」にも答えます。返答は一文で構いません。短く正確に答えたあと、必要なら情報を足します。
7回の復習メニュー
- hurtを使う3文を見ながら音読する
- 体の部位をankle、wrist、knee、shoulderに入れ替える
- cut、bruise、sprain、burnの例文を一つずつ言う
- 痛みの強さと種類を加える
- 受付の質問に答える
- 怪我人を助ける側の表現を読む
- 何も見ずに4項目テンプレートで説明する
一度に長時間取り組むより、少量を繰り返し、言えなかった表現だけを残して復習します。旅行前なら、スマートフォンのメモに最低限の3文、保険会社の連絡先、宿泊先の住所を保存しておくと確認しやすくなります。

自分だけでは質問への反応や発音を確認しにくい場合は、会話練習の機会を利用する方法があります。すべてを暗記するのではなく、旅行や生活で起こりそうな場面から練習すると続けやすくなります。
怪我の英語に関するよくある質問
- 迷ったらhurtとIt hurts here.を使う
- 病名を断定せず、症状と経緯を伝える
- 緊急時は救助要請と現在地の共有を優先する
「怪我をしました」を最も簡単に言うには?
I got hurt.が簡単で、日常会話でも使いやすい表現です。続けてI hurt my ankle.やIt hurts here.を加えると、怪我をした場所も伝えられます。
hurtとinjuredはどう使い分けますか?
hurtは日常会話で使いやすく、怪我をしたことや痛む状態を表せます。injuredはやや客観的で、事故の報告、医療、保険などの文脈でもよく使われます。
「ここが痛い」は英語で何と言いますか?
痛む場所を指しながらIt hurts here.と言います。ちょうどその場所を強調するならIt hurts right here.、周辺ならIt hurts around here.が使えます。
捻挫か骨折か分からないときはどう言いますか?
I twisted my ankle.と起きた動作を伝え、I’m not sure, but it’s swollen and very painful.と症状を加えます。推測を言うならI may have sprained my ankle.のようにmayを使います。
病院で英語を聞き取れないときはどうすればよいですか?
Could you say that again, please?やCould you speak more slowly?で聞き直します。薬や治療の指示はCould you write that down for me?と頼み、書面で確認してください。
救急車を呼んでほしいときの英語は?
Please call an ambulance.またはCall an ambulance!と言います。通報ではIt’s an emergency.と伝え、現在地、意識、呼吸、出血の状態を分かる範囲で説明します。
最低限覚えるなら、どの3文が役立ちますか?
I got hurt.、It hurts here.、I need a doctor.の3文です。怪我をした事実、痛む場所、医療的な助けが必要なことを順番に伝えられます。
怪我について英語で話すときは、専門用語の知識より、短い文を正しい順序で出すことが役立ちます。「I hurt my ~.」「My ~ hurts.」「It hurts when I ~.」を土台にすると、部位や動作を入れ替えて多くの場面に対応できます。
怪我の種類を判断できないときは、無理に名前を付けず、転んだ、ぶつけた、ひねったという出来事と、腫れ、出血、しびれ、動作制限を伝えてください。緊急性が高い場合は、英語の正確さより助けを求める行動が優先です。
まずは最低限の3文を声に出し、次に自分の旅行や生活で起こり得る場面を一つ選んで、4項目テンプレートを作ってみましょう。短い練習の積み重ねが、必要な場面で言葉を取り出す準備になります。

