揺れで目が覚めた朝、職場や学校で外国人の同僚や友人と顔を合わせたとき、「今朝の地震、感じた?」と英語でさっと言えるでしょうか。日本で暮らしていれば地震の話題は避けられませんし、海外の家族に「無事だよ」と伝える必要も出てきます。
ところが「震度4だった」を英語にしようとすると、途端に手が止まる人が多いのです。単語を知らないからではありません。日本語の「震度」に一対一で対応する概念が、相手の頭の中に存在しないからです。
この記事では、地震の基本語彙から発音、動詞の使い分け、震度とマグニチュードの説明のしかた、安否確認と避難の呼びかけ、そして読んだ直後にできる音読練習と復習プランまでを、そのまま口に出せる形で並べています。読み終えたときには「地震を英語で語る型」が手元に残るはずです。学習をさらに加速させたい方は、英語教室のような実践の場と組み合わせると定着が早まります。
まずは、実際に起こりがちな「通じないやり取り」から見ていきましょう。
会話例:今朝早くの地震について話す
- 地震の話題は「地震があった」「いつ」「大きかった」の三点セットで始まる
- 日本の「震度」は海外の相手にそのままでは通じないことが多い
- 通じないと感じたらマグニチュードや体感描写に切り替える
最初に、日本人学習者と海外出身の同僚が朝のオフィスで交わすやり取りを見てみます。役割名は「学習者(Learner)」と「同僚(Colleague)」としています。
- 会話(英語)
- Learner: Do you know we had an earthquake?
Colleague: Oh, really? When was it?
Learner: It occurred early this morning.
Colleague: Was it big?
Learner: Yes, it was intensity 4.
Colleague: What is that?
Learner: It’s announced by the Japan Meteorological Agency. It’s measured by a seismic intensity meter.
Colleague: Sorry, but I can’t really understand it. I know the magnitude.
Learner: Well, this was a magnitude 6.5 quake.
Colleague: That’s pretty big.
Learner: Yes, it woke me up.
Colleague: Do earthquakes often occur in Japan?
Learner: Yes, we have them several times a week. - 日本語訳
- 学習者:地震があったのを知っていますか。
同僚:あら、本当に? いつだったの。
学習者:今朝早くに起きました。
同僚:大きかった?
学習者:はい、震度4でした。
同僚:それって何?
学習者:気象庁が発表するものです。震度計で測定されます。
同僚:ごめんなさい、よくわからないわ。マグニチュードならわかるけれど。
学習者:ええと、これはマグニチュード6.5の地震でした。
同僚:かなり大きいのね。
学習者:はい、それで目が覚めました。
同僚:日本では地震がよく起きるの。
学習者:はい、週に数回はあります。 - 使う場面
- 朝の職場や学校での雑談、共有スペースでの立ち話、オンライン会議の冒頭など。緊急時ではなく「揺れが収まったあとの情報共有」の場面です。
- 注意点
- 震度の話が通じないときに黙り込まないこと。この会話では学習者がマグニチュードに切り替えたことで会話が続いています。
日本人同士なら「震度4」と言えば揺れの大きさが即座に共有できます。ところが同僚にはまったく届いていません。この「通じなさ」こそ最大のつまずきで、語彙の暗記だけでは越えられない壁です。
会話に登場した語句を先に押さえておきましょう。ここが土台になります。
- earthquake:地震
- early this morning:今朝早く
- occur:起こる、発生する
- intensity:激しさ、強さ(地震では「震度」)
- the Japan Meteorological Agency:気象庁
- measure:測定する
- seismic intensity meter:震度計
- magnitude:地震の規模を表すマグニチュード
- wake ~ up:~を起こす(woke は wake の過去形)
- ~ times a week:一週間に~回
- several:いくつかの、数回の
では、その土台となる二つの単語から順に確かめていきます。
「地震」は英語でearthquake|まず押さえる二語と発音
- 基本語は earthquake、口語や見出しでは quake が使われる
- 可算名詞なので an earthquake / earthquakes と数える
- 発音は前半に強勢を置き、earth の th を舌先で作る
- 「地震があった」は There was ~ と We had ~ の二つの型で足りる
「地震」を表す基本語は earthquake です。earth(地球・大地)と quake(震える)が結びついた、意味の透けて見える単語です。分解して覚えると綴りも安定します。
数えられる名詞なので、一回の地震は an earthquake、複数回なら earthquakes となります。earth は母音で始まる音なので、冠詞は a ではなく an earthquake です。ここは初心者がとりわけ落としやすい箇所です。
- There was an earthquake this morning.(今朝、地震がありました)
- We had an earthquake last night.(昨夜、地震がありました)
- Japan experiences many earthquakes.(日本では多くの地震が発生します)
- The earthquake was felt across a wide area.(地震の揺れは広い範囲で感じられました)
会話例に出てきた we had an earthquake は、日本人が意外と思いつかない自然な言い方です。「地震を持った」という直訳では違和感がありますが、英語では出来事の発生を have で表すのはごく普通のこと。We had a typhoon last week.(先週台風が来ました)と同じ感覚です。

短縮形の quake はニュースの顔
短縮形の quake は、ニュースの見出しや口語で頻繁に登場します。限られた幅に収めたい新聞やニュースアプリの見出しでは特に好まれます。
- A powerful quake hit the region.(強い地震がその地域を襲いました)
- This was a magnitude 6.5 quake.(マグニチュード6.5の地震でした)
- Quake rattles northern Japan.(地震が日本北部を揺らす/見出し調)
quake は単体で「地震」を指せますが、フォーマルな文書やビジネスメールでは earthquake を選ぶほうが無難です。会話では両方が自然に混ざります。
発音は「前半に体重をかける」
発音記号は [ˈɜːrθkweɪk]。カタカナでは「アースクウェイク」に近いのですが、二点だけ意識すると通じやすさが変わります。
一点目は earth の th。舌先を軽く上下の歯で挟み、そこから息だけを出す無声音です。二点目は強勢の位置で、earth 側に強く、quake 側は軽く添えるように出します。「アース・クウェイク」と二語に切り離すと、聞き手には別の単語のように届いてしまいます。
文学的・報道的な語として temblor や seism という語もありますが、日常会話では earthquake と quake の二語で十分に足ります。まずはこの二語を確実に口から出せる状態にしましょう。
- フレーズ
- There was an earthquake a few minutes ago.
- 日本語訳
- 数分前に地震がありました。
- 使う場面
- 揺れに気づかなかった相手に状況を知らせるとき。オンライン会議中や別室にいた同僚への一言目として便利です。
- 注意点
- There was earthquake. と冠詞を落とす誤りが非常に多い形です。an を必ず入れます。誤用例:×There was earthquake ago. → ○There was an earthquake a few minutes ago.
- 発音・ニュアンス
- there was an は「ゼアワザン」と一息でつなぎます。主語を考えずに切り出せるため、初心者が最初に自動化すべき型です。
単語が固まったところで、次は「起きる・襲う」を表す動詞の選び方に進みます。ここを整理すると英語ニュースの聞き取りが一段楽になります。
「地震が起きる」を表す動詞の使い分け
- occur はかたい「発生する」、happen は日常会話の「起こる」
- strike と hit は災害が地域を襲うイメージで報道に多い
- shake は「揺らす」ので目的語の有無で形が変わる
- 迷ったら There was an earthquake. で切り抜けられる
日本語の「起きる」「発生する」「襲う」に対応する動詞は複数あり、それぞれ響きが違います。表で全体像をつかんでから、個別に見ていきましょう。
| 動詞 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| occur | 客観的・ややかたい「発生する」 | An earthquake occurred offshore. |
| happen | 日常会話向けの「起こる」 | It happened while I was sleeping. |
| strike | 災害が地域を打つ。報道で多用 | A strong earthquake struck the city. |
| hit | strike と近く、より日常的 | An earthquake hit the area. |
| shake | 建物・地面などを揺らす | The earthquake shook the building. |
occur と happen の距離感
会話例の It occurred early this morning. は、時刻を客観的に述べる場面にぴったりの選択です。occur は書き言葉寄りで、報道や公的な発表でよく使われます。
もっとくだけた言い方なら It happened early this morning. でも十分に通じます。友人同士のメッセージなら happen、記録や報告なら occur、と使い分けの軸を持っておくと選びやすくなります。
strike と hit は「襲う」側から見た表現
strike と hit は、地震が主語になって地域を目的語に取ります。struck は strike の過去形で、hit は過去形も hit のまま変わりません。
- A magnitude 7.2 earthquake struck off the coast.(マグニチュード7.2の地震が沖合で発生しました)
- An earthquake hit the area around 5 a.m.(午前5時ごろ、その地域で地震がありました)
- The quake hit while people were commuting.(通勤時間帯に地震が起きました)
この二語を知っていると、英語ニュースの一文目がほぼ聞き取れるようになります。ニュースの定型は「規模+earthquake+struck/hit+場所+時刻」という並びだからです。
shake は自動詞と他動詞の両方で使える
shake は「揺れる」と「揺らす」の両方を担います。The building shook.(建物が揺れた)は自動詞、The earthquake shook the building.(地震が建物を揺らした)は他動詞です。
×I was shaken by the earthquake. を「揺れを感じた」の意味で使うと、「地震に精神的な衝撃を受けた」というニュアンスに寄ります。物理的な揺れを伝えたいときは I felt the earthquake. や My room was shaking. と言いましょう。また×The earthquake was shaked. のような形はありません。shake の活用は shake ‐ shook ‐ shaken です。
動詞選びに迷ったときの逃げ道も用意しておきます。There構文の There was an earthquake. は主語を考えずに済むため、初心者にとって最も使いやすい形です。条件文でも occur と hit のどちらも使えます。
- If an earthquake occurs, evacuate after the shaking stops.(地震が起きたら、揺れがおさまってから避難してください)
- If an earthquake hits, get under a desk first.(地震が来たら、まず机の下に入ってください)
では、いよいよ最大の難所である「震度とマグニチュード」の説明に入ります。ここを越えると、地震の話で言葉に詰まる場面が大きく減ります。
マグニチュードと震度:混同しやすい二つの尺度
- magnitude は地震そのものの規模で、一つの地震に原則一つの値
- seismic intensity は地点ごとの揺れの強さで、場所によって変わる
- 日本の震度階級は0から7までで、5と6は lower / upper に分かれる
- 海外の相手には「規模→前置き→体感描写」の三段構えが効く
同僚が「震度がわからない」と言った理由は、単に英語力の問題ではありません。日本の震度階級が世界共通の尺度ではないからです。ここを理解しておくと、説明の順番そのものが変わります。
magnitude は地震そのものの規模
magnitude は、地震が放出したエネルギーの大きさを示す数値です。一つの地震につき原則一つの値しかなく、国境を越えて共有される概念なので、海外の人にはこちらのほうが通じます。
- It was a magnitude 6.5 earthquake.(マグニチュード6.5の地震でした)
- The earthquake had a magnitude of 6.5.(その地震のマグニチュードは6.5でした)
- There was an earthquake of magnitude 5.6.(マグニチュード5.6の地震がありました)
- A magnitude 7.2 earthquake struck off the coast of Miyagi.(宮城沖でマグニチュード7.2の地震が発生しました)
数値は「six point five」と読みます。magnitude 6.5 earthquake のように名詞を並べて形容詞的に使う形と、had a magnitude of … のように前置詞 of でつなぐ形の両方を覚えておくと、聞き取りにも書くときにも困りません。
口語では M6.5 を「a six point five」と省略することもあります。ニュースで It was a 6.5. と聞こえたら、magnitude が省かれていると考えて差し支えありません。
seismic intensity はその場所での揺れの強さ
一方の「震度」は、ある地点で実際にどれだけ強く揺れたかを表します。震源から遠ければ小さく、近ければ大きくなるため、同じ地震でも地点によって数字が変わります。英語では seismic intensity、あるいはかみ砕いて intensity of shaking と説明します。
- The seismic intensity varies by location.(震度は場所によって異なります)
- The shaking was strong in this area.(この地域では揺れが強かったです)
- It was measured by a seismic intensity meter.(震度計で測定されました)
- Intensity is about how strong the shaking was where you are.(震度は、自分がいる場所での揺れの強さのことです)
日本の階級は気象庁(the Japan Meteorological Agency、略して JMA)が定めるもので、0から7までの10段階です。5と6については「弱(lower)」「強(upper)」に分けられるため、区分の総数が10になります。
| 日本語 | 英語表記 |
|---|---|
| 震度0 | intensity 0 |
| 震度1 | intensity 1 |
| 震度2 | intensity 2 |
| 震度3 | intensity 3 |
| 震度4 | intensity 4 |
| 震度5弱 | intensity 5 Lower |
| 震度5強 | intensity 5 Upper |
| 震度6弱 | intensity 6 Lower |
| 震度6強 | intensity 6 Upper |
| 震度7 | intensity 7 |
現在の気象庁震度階級で「弱・強」に分かれるのは5と6のみです。4には弱・強の区別がないため、×intensity 4 lower という言い方は正確ではありません。震度4は単に intensity 4 と伝えます。lower / upper が必要になるのは intensity 5 Lower や intensity 6 Upper のように5と6を伝えるときだけです。
階級そのものを英語で説明するなら、次の二文が使い回せます。
- In Japan, the seismic intensity scale goes up to a maximum of 7, and levels 5 and 6 are each divided into “lower” and “upper.”(日本の震度階級は最大7まであり、5と6はそれぞれ「弱」と「強」に分かれます)
- The earthquake was level 6 upper on the Japanese seismic intensity scale.(その地震は日本の震度階級で6強でした)
海外の相手に伝えるときの三段構え
数字だけを口にしても、相手の頭には映像が浮かびません。次の順番で組み立てると、専門用語に頼らずに深刻さが伝わります。
- まずマグニチュードで規模を伝える(It was a magnitude 6.5 quake.)
- 震度は日本固有の尺度だと前置きする(We also use Japan’s seismic intensity scale, which shows how strong the shaking was in each area.)
- 体感を具体的な描写で補う(Things on my shelf fell down. / It was hard to stand up.)
三段目の体感描写が、実は最も伝達力があります。数値は抽象ですが、「棚のものが落ちた」は誰の頭にも同じ絵を描かせるからです。
- I could barely stand.(立っているのがやっとでした)
- The whole building swayed for about a minute.(建物全体が1分ほど揺れました)
- It woke me up.(それで目が覚めました)
- My phone alarm went off before the shaking started.(揺れる前にスマホの警報が鳴りました)
- The glasses in the cupboard were rattling.(食器棚のグラスがカタカタ鳴っていました)
- The hanging light was swinging.(吊り下げの照明が揺れていました)
- フレーズ
- In Japan we use a scale called seismic intensity. It shows how strong the shaking was in each area, so the number changes from place to place.
- 日本語訳
- 日本では震度という尺度を使います。地域ごとの揺れの強さを示すので、場所によって数字が変わります。
- 使う場面
- 震度の話が通じなかったとき、あるいは訪日中の相手に日本のニュースを説明するとき。一度この説明を入れておくと、以後は intensity だけで会話が進みます。
- 注意点
- magnitude と intensity を入れ替えないこと。誤用例:×The magnitude in Tokyo was 4.(東京のマグニチュードは4だった)→ ○The intensity in Tokyo was 4. マグニチュードは地点別の値ではありません。
- 発音・ニュアンス
- seismic は「サイズミック」に近い音で、最初を「セイ」と読まないよう注意します。a scale called … の called を軽く落として続けると自然に響きます。
尺度の話が整理できたら、次はニュースや警報の理解に不可欠な周辺語彙をまとめて仕入れましょう。
地震まわりの語彙を体系的に押さえる
- foreshock / mainshock / aftershock で時系列を表せる
- hypocenter は地下の点、epicenter はその真上の地表の点
- tsunami はそのまま英語として通用する
- 「大きい地震」は major / strong / powerful earthquake が報道向き
ニュースや警報を理解するには、周辺語彙が欠かせません。一覧でまとめて視界に入れておくと、実際に耳にしたときの反応速度が上がります。
| 日本語 | 英語 | 意味の要点 |
|---|---|---|
| 前震 | foreshock | 本震より前に同じ地域で起きる地震 |
| 本震 | mainshock | 一連の地震で最大のもの |
| 余震 | aftershock | 本震のあとに続く地震 |
| 震源 | hypocenter / focus | 地下で破壊が始まった点 |
| 震央 | epicenter | 震源の真上にある地表の点 |
| 揺れ | shaking / tremor | 実際の振動 |
| 津波 | tsunami | 日本語がそのまま英語に |
| 災害 | disaster | 自然災害は natural disaster |
| 停電 | power outage / blackout | 電気の供給停止 |
| 倒壊 | collapse | 建物などが崩れること |
| 液状化 | liquefaction | 地盤が液体のようになる現象 |
| がれき | debris | 崩れた建材など |
| 避難所 | shelter / evacuation site | 避難先の施設 |
| 警報・注意報 | warning / alert / advisory | 危険度に応じて使い分け |
| 解除 | lifting | 警報などが取り消されること |
一覧を眺めるだけでは定着しません。例文の形で口に通しておきましょう。
- After the major earthquake, aftershocks have continued to occur.(大きな地震のあと、余震が続いています)
- Several aftershocks followed the mainshock.(本震のあとに複数の余震が起きました)
- The epicenter was off the coast of Chiba.(震央は千葉沖でした)
- The earthquake had a shallow hypocenter.(その地震の震源は浅い場所にありました)
- When a major earthquake occurs, it’s important to pay attention to tsunami warnings.(大きな地震が起きたときは、津波警報に注意することが大切です)
- The tsunami advisory has been lifted.(津波注意報は解除されました)
- Power outages were reported in some areas.(一部の地域で停電が報告されました)
epicenter と hypocenter の覚え方
この二語は取り違えやすい組み合わせです。地下で破壊が始まった点が hypocenter、その真上の地表が epicenter。接頭辞の hypo- が「下」、epi- が「上」を表すと結びつけて覚えると混乱しません。
日本語ニュースでは「震源」という語がどちらの意味でも緩やかに使われますが、英語のニュースは区別します。The epicenter was 30 km east of the city. と聞いたら地表の位置、The hypocenter was 10 km deep. と聞いたら深さの話だと切り替えましょう。
「大きい地震」「小さい地震」の言い方
big earthquake でも意味は通りますが、報道や書き言葉では major earthquake、strong earthquake、powerful earthquake が好まれます。逆に小さい地震は minor earthquake、small quake です。
- It was just a minor earthquake, so don’t worry.(小さな地震だったので心配いりません)
- A powerful earthquake struck the northern region.(強い地震が北部地域を襲いました)
- We often feel small quakes here.(ここでは小さな地震をよく感じます)
語彙が揃ったところで、次は自分の周りで起きたことを描写する表現に移ります。
揺れや被害の状況を英語で伝える
- damage は不可算名詞で、a damage や damages とはしない
- 「被害なし」は no major damage が定番
- 交通・停電・断水はセットで覚えると生活情報が伝えられる
揺れが収まったあと、周囲の状況を伝える場面が必ず来ます。短い文をいくつも持っておくほうが、長い一文より役に立ちます。
- I felt the ground shake.(地面が揺れるのを感じました)
- The building was shaking for a while.(建物がしばらく揺れていました)
- There was no major damage.(大きな被害はありませんでした)
- Some houses were damaged.(一部の家屋が被害を受けました)
- There were no injuries reported.(けが人は報告されていません)
- Some trains have stopped running.(一部の電車が運転を見合わせています)
- There is a power outage in my area.(私の地域では停電しています)
- The water supply has been cut off.(断水しています)
- Several buildings collapsed near the station.(駅の近くで数棟の建物が倒壊しました)
- The elevators stopped, so we used the stairs.(エレベーターが止まったので階段を使いました)
damage は通常、数えられない名詞として扱います。×a damage、×many damages とは言わず、「大きな被害」は major damage、「被害なし」は no damage とします。damages は法律用語で「損害賠償金」を意味するため、日常の被害には使いません。「被害を受けた」は suffered damage、あるいは be動詞+damaged で表します。
- フレーズ
- There was no major damage in my area, but some things fell off the shelves.
- 日本語訳
- 私の地域では大きな被害はありませんでしたが、棚から物がいくつか落ちました。
- 使う場面
- 海外の家族や友人から安否を尋ねられたときの返信。安全と実際の様子を一文でまとめて伝えられます。
- 注意点
- 誤用例:×There were no major damages. → ○There was no major damage. 不可算名詞なので単数扱いです。
- 発音・ニュアンス
- fell off the shelves は「フェローフザシェルヴズ」と滑らかにつなぎます。no major damage を先に置くことで、相手を安心させてから詳細に入る配慮が伝わります。
状況の描写ができるようになったら、次はもっと優先度の高い言葉です。相手の無事を確かめる表現へ進みましょう。
安否確認のやり取り:短い一言が最も役に立つ
- Are you okay? / Are you safe? の二文がまず出れば十分
- 自分から伝えるときは I’m safe. と結論を先に置く
- 余震への注意喚起は Please watch out for aftershocks. が定番
地震のあと真っ先に必要になるのが、相手の無事を確かめる言葉です。回線が混み合う状況では、長い文より短い一言のほうがはるかに役に立ちます。

相手に尋ねる表現
- Did you feel the earthquake?(地震を感じましたか)
- Are you okay? / Are you all right?(大丈夫ですか)
- Are you safe?(無事ですか)
- Are you in a safe place?(安全な場所にいますか)
- Is everything okay at your home?(自宅は大丈夫ですか)
- Are you and your family okay after the earthquake?(地震のあと、ご家族も大丈夫ですか)
- Do you need anything?(何か必要なものはありますか)
自分の状況を伝える表現
- I’m safe. / My family is safe.(私は無事です/家族は無事です)
- I’m okay, just a little shaken.(大丈夫です、少し驚いただけです)
- Everyone here is fine.(ここにいる全員無事です)
- Please let me know you’re safe.(無事かどうか知らせてください)
- Please watch out for aftershocks.(余震に気をつけてください)
- I’ll message you again later.(あとでまた連絡します)
短い会話例:友人との安否確認
- 会話(英語)
- Friend: Did you feel the earthquake?
Learner: Yes. It was quite strong, but I’m safe.
Friend: I’m glad to hear that. Please watch out for aftershocks.
Learner: Thanks. I’ll keep the news on. - 日本語訳
- 友人:地震を感じた。
学習者:うん。かなり強かったけど、無事だよ。
友人:よかった。余震に気をつけてね。
学習者:ありがとう。ニュースをつけておくよ。 - 使う場面
- メッセージアプリでのやり取り、短い通話。安否だけを最速で共有したい場面です。
- 注意点
- I’m glad to hear that. は「無事でよかった」の定型です。I’m happy. だけでは冷たく響くことがあります。
短い会話例:職場での情報共有
- 会話(英語)
- Colleague: An earthquake hit the area around 5 a.m. Did it wake you up?
Learner: It did. I checked the news right away.
Colleague: The epicenter was off the coast, and there’s no tsunami warning.
Learner: That’s a relief. Are the trains running normally?
Colleague: Some lines are delayed, so give yourself extra time.
Learner: Got it. Thanks for letting me know. - 日本語訳
- 同僚:5時ごろこの地域で地震があったよ。それで起きた。
学習者:起きました。すぐニュースを確認しました。
同僚:震央は沖合で、津波警報は出ていない。
学習者:安心しました。電車は平常運転ですか。
同僚:遅れている路線があるから、余裕を持って動いてね。
学習者:了解です。教えてくれてありがとうございます。 - 使う場面
- 出勤前の社内チャット、朝礼、共有スペースでの立ち話。安否と交通情報をまとめて確認する流れです。
- 注意点
- That’s a relief.(安心した)は相手の被害が確定していない段階では控えます。安全が確認できてから使う言葉です。
無事を確かめる言葉が身についたら、次はもう一段緊急度の高い場面、つまり周囲に行動を呼びかける表現です。
避難・防災を英語で呼びかける
- 緊急時は丁寧な長文より短い命令形が確実に届く
- 「頭を守る」「窓から離れる」「階段を使う」の三つが基本
- 津波の可能性があるときは higher ground を使う
- 公的な指示は自己流に言い換えず原文の内容に従う
外国人の同僚や近隣住民に声をかける場面では、短く命令形で伝えるのが最も確実です。文法の正しさより、届く速さが優先されます。
- It’s an earthquake!(地震だ)
- Get under the desk and cover your head.(机の下に入って頭を守ってください)
- Stay away from the windows.(窓から離れてください)
- Don’t use the elevator. Use the stairs.(エレベーターは使わず、階段を使ってください)
- Stay calm. The shaking will stop soon.(落ち着いて。揺れはすぐ止まります)
- Please evacuate. / Please move to a safe place.(避難してください/安全な場所へ移動してください)
- There is a possibility of a tsunami. Please move to higher ground.(津波の可能性があります。高台へ避難してください)
- Follow the instructions from the city office.(市役所の指示に従ってください)
- Take your phone and shoes with you.(携帯と靴を持って行ってください)
備えについて話す表現
日常会話で防災の話題が出たときに使える文も揃えておきましょう。訪日中の友人に助言する場面でも役立ちます。
- It’s a good idea to prepare an emergency bag with water, food, and a flashlight.(水、食料、懐中電灯を入れた非常用バッグを用意しておくとよいです)
- It’s important to check your evacuation site in advance.(避難場所を事前に確認しておくことが大切です)
- We should prepare for an earthquake before it happens.(地震が起きる前に備えておくべきです)
- Do you know where the nearest shelter is?(一番近い避難所がどこか知っていますか)
- You can download a disaster information app in English.(英語の災害情報アプリをダウンロードできます)
- Keep a pair of shoes near your bed.(ベッドの近くに靴を一足置いておきましょう)
警報や避難指示といった公的情報を、自分の英語力の範囲で簡略化して伝えるのは避けてください。ニュアンスが変わると相手の判断を誤らせます。気象庁や自治体は多言語で地震・津波情報を提供しているため、原文のページや多言語アプリを一緒に確認するのが確実です。この記事のフレーズは、あくまで公的情報を補うための橋渡しとして使ってください。
呼びかけの言葉が用意できたら、今度は落ち着いた場面で「日本ってどうしてこんなに地震が多いの」と聞かれたときの答え方に移ります。
日本の地震事情を英語で説明する
- プレートの話を一文添えると説明の説得力が増す
- 緊急地震速報は earthquake early warning
- 避難訓練は evacuation drill
- 将来の地震に触れるときは It is said that ~ などの推量表現を添える
会話例の最後で同僚が尋ねた「日本では地震がよく起きるの」は、外国人からよく投げかけられる質問です。答え方のバリエーションを持っておくと、会話がそこで止まりません。
- Japan is a country where earthquakes are common.(日本は地震が多い国です)
- We feel small earthquakes several times a week.(週に数回、小さな地震を感じます)
- Japan sits on four tectonic plates, so earthquakes happen frequently.(日本は四つのプレートの上にあるため、地震が頻発します)
- Before a major earthquake, earthquake early warnings are sent to mobile phones.(大きな地震の前に、緊急地震速報が携帯電話に届きます)
- Schools and companies hold evacuation drills every year.(学校や企業では毎年避難訓練を行います)
- Most buildings here are designed to be earthquake-resistant.(ここの建物の多くは耐震設計になっています)
- For reliable earthquake updates, it’s a good idea to check NHK, Japan’s public broadcaster.(信頼できる地震情報は、公共放送のNHKで確認するとよいです)
earthquake-resistant(耐震の)、tectonic plate(プレート)、earthquake early warning(緊急地震速報)の三語は、日本での生活を説明するときに繰り返し登場します。この三語だけで会話の質が変わります。
将来の大地震に触れるときの言い方
将来の大地震について話す場合は、断定を避けて推量の表現を添えると誠実な言い方になります。
- It is said that there is about an 80% chance of a Nankai Trough earthquake occurring within the next 30 years.(今後30年以内に南海トラフ地震が起きる確率は約80%と言われています)
- Experts predict a Nankai Trough earthquake could reach a magnitude of 9.(専門家は南海トラフ地震がマグニチュード9に達する可能性を指摘しています)
- If it occurs, tsunami waves could reach 10 meters in height in certain areas.(発生した場合、地域によっては津波が10メートルに達する可能性があります)
- No one can predict exactly when an earthquake will happen.(地震がいつ起きるかを正確に予測することは誰にもできません)
A big earthquake will hit Tokyo next year. のような断定は、相手に不必要な恐怖を与えます。地震の予測は確率で語られるものなので、It is said that ~、Experts say ~、~ could ~ といった表現で必ず幅を持たせてください。数値を引用するときは、出典が公的機関の発表かどうかを確認してから口にしましょう。
ここまでで表現は揃いました。次は、学習者が実際に間違いやすいポイントを一つずつ潰していきます。
つまずきやすいポイントと誤用例
- 一般論を語るときは無冠詞複数の earthquakes を使う
- seismic intensity meter や Japan Meteorological Agency には冠詞が必要
- tidal wave ではなく tsunami が標準
- 単語が出てこないときは「起きたこと」を分解して伝える
「地震がよく起きる」の主語と冠詞
×Does the earthquake often occur in Japan? は意味は通じますが、特定の一つの地震を指す the earthquake では一般論になりません。習慣的な出来事を語るときは、無冠詞複数の Do earthquakes often occur in Japan? や Do you have a lot of earthquakes in Japan? が自然です。
答えるときも We have them several times a week. と複数の代名詞で受けます。ここを揃えられると、一気に自然な英語に聞こえます。
seismic intensity meter の冠詞
×It is measured by seismic intensity meter. は冠詞が抜けています。by a seismic intensity meter としましょう。同様に×announced by Japan Meteorological Agency も、正式には by the Japan Meteorological Agency と the を付けます。
組織名に the が付くかどうかは迷いやすいところですが、Agency、Bureau、Ministry など「機関」を表す語で終わる名称には the が付くと覚えておくと当たりが増えます。
intensity だけで「震度」と伝わるか
文脈に quake や earthquake が出ていれば、The intensity was 5 upper. のような言い方でも理解されます。ただし初対面の相手には Japan’s seismic intensity scale と一度フルで説明しておくと安全です。
magnitude と intensity を入れ替えない
magnitude は地震一つに対して一つ、intensity は地点ごとに変わる。この一点を押さえるだけで説明の説得力が大きく変わります。×The magnitude here was 3. は誤りで、○The intensity here was 3. が正しい形です。
tsunami は英語
tidal wave という古い言い方もありますが、潮の満ち引きとは無関係なので、現在は tsunami が標準です。複数形は tsunamis。発音は「ツナーミ」に近く、語頭の t を落として「スナーミ」と発音する話者も少なくありません。
earthquake が出てこないときの逃げ道
単語を思い出せなくても、起きたことを分解すれば伝わります。The ground shook.(地面が揺れた)、My house was shaking.(家が揺れていた)、Everything moved for a few seconds.(数秒間すべてが動いた)。
緊急時は完璧な語彙よりも、状況と自分の安全状態を伝えることが優先されます。単語が一つ出てこないだけで黙ってしまうより、知っている言葉で描写するほうが確実に伝わります。
誤用例の早見表
| 誤りやすい形 | 自然な形 |
|---|---|
| ×There was earthquake. | ○There was an earthquake. |
| ×Does the earthquake often occur in Japan? | ○Do earthquakes often occur in Japan? |
| ×by seismic intensity meter | ○by a seismic intensity meter |
| ×by Japan Meteorological Agency | ○by the Japan Meteorological Agency |
| ×intensity 4 lower | ○intensity 4(弱強は5と6のみ) |
| ×There were no major damages. | ○There was no major damage. |
| ×a big tidal wave came | ○a tsunami hit the coast |
| ×The magnitude in Osaka was 4. | ○The intensity in Osaka was 4. |
知識としては十分に整いました。ここからは、身体に入れるための練習パートに進みます。
発音練習と一週間の定着プラン
- earthquake は「earth に強勢、quake は軽く添える」で練習する
- 音読は「区切り読み→通し読み→顔を上げて言う」の三段階
- 七日間で会話例と安否確認フレーズを回すと定着しやすい
- 覚える対象は多くしすぎず、一日に二〜三文へ絞る
読んで理解した表現は、口に通していないと本番で出てきません。地震の話題は突然やってくるため、考えずに出る状態まで持っていく価値があります。
音読の三段階
第一段階は区切り読みです。There was / an earthquake / this morning. のように意味の塊で切り、それぞれをはっきり発音します。ここでは速さを求めません。
第二段階は通し読み。区切りをなくし、一息で言い切ります。there was an を「ゼアワザン」とつなぐ感覚が出てくればうまくいっています。
第三段階は顔を上げて言う練習です。文字を見ずに、相手がいると想像して言います。この段階を飛ばすと、読めるのに言えないという状態のまま止まってしまいます。
つまずきやすい音の練習ポイント
- earthquake:earth の th は舌先を歯で軽く挟む。「アース」と伸ばしすぎず前半に強勢。
- seismic:「サイズミック」に近い音。最初を「セイ」と読まない。
- magnitude:「マグニチュード」より「マグニトゥード」に近く、最初に強勢。
- epicenter:「エピセンター」。epi- を軽く、center を明瞭に。
- aftershock:after と shock を切らずにひと続きで。
- evacuate:「イヴァキュエイト」。第二音節に強勢。
- tsunami:語頭の t は軽く、「(ツ)ナーミ」。
七日間の回し方
一度に全部覚えようとすると挫折します。一日五分から十分、対象を絞って回すほうが残ります。
| 日 | やること |
|---|---|
| 1日目 | earthquake と quake の発音、There was an earthquake this morning. を20回音読 |
| 2日目 | 動詞四つ(occur / happen / strike / hit)を例文ごと口に通す |
| 3日目 | magnitude と seismic intensity の説明文を、見ずに言えるまで練習 |
| 4日目 | 安否確認の四文(Are you okay? / Are you safe? / I’m safe. / Please watch out for aftershocks.)を反射で言う |
| 5日目 | 被害描写の五文を選んで音読。自分の部屋の状況に合わせて言い換える |
| 6日目 | 冒頭の会話例を二役で通し読み。役を入れ替えてもう一周 |
| 7日目 | 英語の地震ニュースを一本聞き、聞き取れた語を書き出して穴を埋める |
七日目のニュース聞き取りは、それまでの六日分が効いているかを測る確認作業です。magnitude、epicenter、struck、no tsunami warning といった語が拾えれば、土台はできています。

音読は独学でも進められますが、実際に人と話す場面では「相手が理解していないサインを読む」練習も必要になります。会話の相手を確保したい場合は、こうした場を活用するのも選択肢の一つです。
では、練習の素材としてそのまま使えるロールプレイをいくつか用意します。
場面別ロールプレイ会話集
- 海外の家族への報告、訪日客への案内、オフィスでの誘導の三場面を用意
- 役を入れ替えて二周すると、質問側と回答側の両方が身につく
- 自分の状況に置き換えて言い換えると記憶に残りやすい
以下の会話は、そのまま声に出して練習できるよう短く組み立てています。役割名は「学習者」「家族」「宿泊客」「フロント係」などとし、実在の人物の体験ではありません。
場面1:海外の家族に無事を伝える
- 会話(英語)
- Family: I saw the news about the earthquake in Japan. Are you okay?
Learner: I’m safe. Thank you for checking on me.
Family: How big was it?
Learner: It was a magnitude 6.2 quake. The epicenter was far from my city.
Family: Was there any damage at your place?
Learner: No major damage. A few books fell off the shelf, that’s all.
Family: What a relief. Please be careful of aftershocks.
Learner: I will. I’ll text you if anything changes. - 日本語訳
- 家族:日本の地震のニュースを見たよ。大丈夫。
学習者:無事だよ。心配してくれてありがとう。
家族:どのくらい大きかったの。
学習者:マグニチュード6.2の地震だった。震央は僕の街から遠かったよ。
家族:家に被害はあった。
学習者:大きな被害はないよ。本が数冊棚から落ちただけ。
家族:よかった。余震に気をつけてね。
学習者:気をつけるよ。何か変化があったら連絡する。 - 使う場面
- 海外の家族や友人からの安否確認への返信。結論(無事)を先に置く型を体に入れる練習になります。
- 注意点
- checking on me は「様子を気にかけてくれる」の意味。checking me だと「私を検査する」に近い響きになるため on を落とさないようにします。
場面2:宿泊客に地震について説明する
- 会話(英語)
- Guest: Excuse me, did the building just shake?
Front desk staff: Yes, there was a small earthquake. The intensity here was about 3, so it was minor.
Guest: Is it safe to stay in my room?
Front desk staff: Yes. This building is earthquake-resistant, and there is no tsunami warning.
Guest: What should I do if a bigger one happens?
Front desk staff: Please get under the desk and cover your head. The evacuation site is the school across the street.
Guest: Thank you. That’s good to know.
Front desk staff: You can also turn on the English news channel for updates. - 日本語訳
- 宿泊客:すみません、今建物が揺れましたか。
フロント係:はい、小さな地震がありました。こちらの震度は3ほどで、軽微なものです。
宿泊客:部屋にいて安全ですか。
フロント係:はい。この建物は耐震構造で、津波警報も出ていません。
宿泊客:もっと大きな地震が起きたらどうすればいいですか。
フロント係:机の下に入って頭を守ってください。避難場所は道を渡った先の学校です。
宿泊客:ありがとうございます。知っておくと安心です。
フロント係:英語のニュースチャンネルでも情報を確認できます。 - 使う場面
- 接客業や、訪日中の知人を自宅に迎えている場面。相手の不安を落ち着かせる順番で情報を並べています。
- 注意点
- 安全性について断定的に答える前に、必ず自治体や施設の公式な案内を確認してください。警報の有無は自己判断ではなく発表に基づいて伝えます。
場面3:オフィスで揺れの最中に声をかける
- 会話(英語)
- Learner: It’s an earthquake! Get under the desk and cover your head.
Colleague: Okay!
Learner: Stay away from the windows.
Colleague: Should we go outside?
Learner: Not yet. Let’s wait until the shaking stops.
Colleague: Understood.
Learner: It’s stopping. Are you okay?
Colleague: I’m fine. Thanks for telling me what to do.
Learner: Don’t use the elevator. If we evacuate, we’ll use the stairs. - 日本語訳
- 学習者:地震です。机の下に入って頭を守ってください。
同僚:わかった。
学習者:窓から離れてください。
同僚:外に出たほうがいい。
学習者:まだです。揺れが止まるまで待ちましょう。
同僚:了解。
学習者:おさまってきました。大丈夫ですか。
同僚:平気だよ。どうすればいいか教えてくれてありがとう。
学習者:エレベーターは使わないでください。避難するときは階段を使います。 - 使う場面
- 揺れている最中、およびその直後。丁寧さより速さと明確さを優先する場面です。
- 注意点
- Could you please get under the desk? のような丁寧な依頼形は、緊急時には情報が遅れます。この場面では命令形で構いません。避難の判断そのものは、施設の指示や公的な避難情報に従ってください。
最後に、読者から寄せられやすい疑問をまとめて片づけておきます。
よくある質問
- earthquake と quake の使い分け、震度の伝え方など頻出の疑問に回答
- 迷ったときは「規模はマグニチュード、揺れは体感描写」に立ち返る
「地震」は earthquake と quake のどちらを使えばいいですか
会話やメールでは earthquake を選べば間違いがありません。quake は同じ意味の短縮形で、ニュースの見出しや口語でよく使われます。一つの文章の中で二度目に触れるときに quake へ言い換えると、繰り返しを避けられて自然に響きます。
「震度4だった」と英語で言っても通じないのはなぜですか
震度は気象庁が定める日本固有の尺度で、世界共通ではないためです。海外の相手にはマグニチュードのほうが通じます。まず It was a magnitude 6.5 quake. と規模を伝え、そのうえで Japan’s seismic intensity scale shows how strong the shaking was in each area. と前置きして説明すると理解されます。
震度5弱や6強は英語でどう書きますか
震度5弱は intensity 5 Lower、震度5強は intensity 5 Upper、震度6弱は intensity 6 Lower、震度6強は intensity 6 Upper です。弱・強に分かれるのは5と6のみで、それ以外は intensity 4 のように数字だけで表します。会話では level 6 upper on the Japanese seismic intensity scale という言い方もできます。
余震と前震は英語で何と言いますか
余震は aftershock、前震は foreshock、そして一連の地震で最大のものである本震は mainshock です。Several aftershocks followed the mainshock.(本震のあとに複数の余震が起きました)のように使います。いずれも可算名詞なので、複数回なら s を付けます。
震源と震央の使い分けを教えてください
地下で岩盤の破壊が始まった点が hypocenter(または focus)で、その真上にある地表の点が epicenter です。接頭辞の hypo- が「下」、epi- が「上」を表すと結びつけると混同しません。深さを述べるなら The hypocenter was 10 km deep.、位置を述べるなら The epicenter was off the coast. となります。
地震のあと、まず何と声をかければいいですか
Are you okay? か Are you safe? の一言で足ります。相手が安全な場所にいるか確かめたいときは Are you in a safe place? を続けます。自分から状況を伝える場合は I’m safe. と結論を先に置き、そのあとに There was no major damage. などの詳細を添えると相手を早く安心させられます。
tsunami は英語でも通じますか
通じます。tsunami は日本語がそのまま英語として定着した語で、複数形は tsunamis です。tidal wave という古い言い方もありますが、潮の満ち引きとは無関係な現象なので現在は tsunami が標準です。警報は tsunami warning、注意報は tsunami advisory、解除は The tsunami advisory has been lifted. と表します。
単語が思い出せないとき、どう言えばいいですか
起きたことを分解して描写します。The ground shook.(地面が揺れた)、My house was shaking.(家が揺れていた)、Everything moved for a few seconds.(数秒間すべてが動いた)で十分に伝わります。緊急時に優先すべきは正確な語彙よりも、状況と自分の安全状態を届けることです。
覚えておきたい表現の一覧
- 語彙と定型文をひとまとめにして最終確認する
- まず二文(Did you feel the earthquake? / Are you safe?)を自動化する
- 地震:earthquake(口語・見出しでは quake)
- 前震/本震/余震:foreshock / mainshock / aftershock
- 震源/震央:hypocenter(focus)/epicenter
- マグニチュード:magnitude(地震の規模、一つの地震に一つ)
- 震度:seismic intensity(地点ごとの揺れの強さ)
- 震度5弱/6強:intensity 5 Lower / intensity 6 Upper
- 気象庁:the Japan Meteorological Agency(JMA)
- 緊急地震速報:earthquake early warning
- 耐震の:earthquake-resistant
- 避難所:shelter / evacuation site
- 避難訓練:evacuation drill
- 停電/断水:power outage / the water supply has been cut off
- 地震があった:There was an earthquake. / We had an earthquake.
- 今朝早く起きた:It occurred early this morning.
- 地震を感じた:Did you feel the earthquake?
- 無事ですか:Are you safe? / Are you okay?
- 大きな被害はない:There was no major damage.
- 余震に注意して:Please watch out for aftershocks.
- 避難してください:Please evacuate. / Please move to a safe place.
- 高台へ:Please move to higher ground.
冒頭のやり取りが教えてくれるのは、語彙の量よりも相手の基準に合わせて言い換える力が地震の会話では効くということです。震度で通じなければマグニチュードに切り替え、それでも伝わらなければ「棚のものが落ちた」「立っていられなかった」と体感で語る。
この柔軟さが、いざというときに互いの無事を確かめ合う助けになります。まずは Did you feel the earthquake? と Are you safe? の二文を、口が勝手に動くまで声に出して練習しておきましょう。そのうえで、警報や避難に関する判断は必ず気象庁や自治体の発表を確認してください。

