海外のお店で店員から突然「Can I help you?」と話しかけられ、知っているはずの英語が出てこなかった経験はありませんか。商品を見たいだけなのに返事ができなかったり、サイズや価格を確認できないまま購入を諦めたりすると、せっかくの買い物を心から楽しめません。

けれども、店内で必要になる英文は決して複雑ではありません。短い型を場面ごとに覚えるだけで、入店、商品探し、試着、会計、返品という一連の流れに対応しやすくなります。

この記事では、初心者がそのまま口に出せる表現を中心に、使う場面、間違えやすい点、発音の目安、店員との会話まで順番に整理しています。声に出す練習を増やしたい場合は、英語教室で講師を店員役にして練習する方法もあります。まずは、あらゆる店で応用できる五つの型から始めましょう。

買い物英語は五つの型から始める

この章の要点
  • 目的を先に伝える短い英文なら会話を始めやすい
  • looking for、Do you have、Can I、Could you、I’d like toを軸にする

最初に覚えたいのは、I’m looking for ~.、Do you have ~?、Can I ~?、Could you ~?、I’d like to ~. の五つです。理由は、空欄に商品名や行動を入れるだけで、自分の目的を明確にできるからです。

英語に自信がないと、事情を最初から詳しく説明したくなるかもしれません。しかし、店員が知りたいのは、探しているのか、試したいのか、購入したいのかという会話の目的です。目的を一文目に置けば、その後は店員の質問に短く答えるだけで会話が進みます。

I’m looking for ~.で探し物を伝える

フレーズ
I’m looking for a black shirt.
日本語訳
黒いシャツを探しています。
使う場面
店員に欲しい商品や売り場を案内してもらいたいときに使います。商品名の代わりに a gift for my mother や something under fifty dollars なども置けます。
注意点・誤用例
I look for a black shirt. とすると、普段から探しているという習慣のように響くことがあります。店内で今探しているなら I’m looking for が自然です。
発音・ニュアンス
I’m looking for は「アイム・ルッキング・フォー」より、「アイムルッキンファ」のようにつながって聞こえることがあります。for を強く読まず、探している商品名をはっきり言うと伝わりやすくなります。

許可と依頼を使い分ける

Can I ~? は「私が~してもよいですか」という許可、Could you ~? は「あなたに~していただけますか」という依頼です。試着したいなら Can I try this on?、商品を見せてもらいたいなら Could you show me that one? と使い分けます。

  • I’m looking for comfortable walking shoes.:歩きやすい靴を探しています。
  • Do you have this in blue?:これの青はありますか。
  • Can I try this on?:これを試着してもいいですか。
  • Could you check the price?:価格を確認していただけますか。
  • I’d like to return this.:これを返品したいのですが。

五つすべてを一度に暗記する必要はありません。まず「探す」「試す」「買う」の三つを声に出し、慣れたら会計と返品の表現を加えると負担を抑えられます。では、実際に入店した直後は何と返せばよいのでしょうか。

英語圏の衣料品店で店員の挨拶に笑顔で答える東アジア系の成人旅行者
入店時は長く話さず、笑顔と短い返事で十分です。

入店時の挨拶と「見ているだけ」の伝え方

この章の要点
  • How are you?には短い挨拶として答えればよい
  • I’m just looking, thank you.なら接客を穏やかに断れる

英語圏の店舗では、入店直後に Hi, how are you? や How’s it going? と声をかけられることがあります。これは詳しい近況を尋ねる質問というより、日常的な挨拶として使われることが多いため、Good, thanks. と短く返して構いません。

すぐに接客を受けたくない場合は、I’m just looking, thank you. が便利です。断る表現ではありますが、thank you を添えることで、助けを申し出てくれた相手への配慮も示せます。

フレーズ
I’m just looking, thank you.
日本語訳
見ているだけです。ありがとうございます。
使う場面
Can I help you? や Are you looking for anything in particular? と尋ねられたものの、まだ自分で商品を見たいときに使います。
注意点・誤用例
Only looking. でも意図を推測してもらえる可能性はありますが、ぶっきらぼうに響く場合があります。I’m just looking. を一つの塊として覚えましょう。
発音・ニュアンス
just の最後の音は強く破裂させず、looking へ滑らかにつなげます。Just browsing, thanks. も「見て回っているだけです」という自然な表現です。

店員との短い会話

会話
店員:Hi! How are you today?
学習者:Good, thanks. How are you?
店員:I’m good. Let me know if you need anything.
学習者:I will. Thank you.
日本語訳
店員:こんにちは。今日はお元気ですか。
学習者:元気です、ありがとう。あなたは?
店員:元気です。何か必要でしたら声をかけてください。
学習者:そうします。ありがとうございます。
使う場面
衣料品店、雑貨店、土産物店などで入店直後に使える流れです。
注意点
How are you? に体調や旅行日程を詳しく答える必要はありません。Good, thanks. だけでも会話は成立します。
発音・ニュアンス
Let me know は「レッミノウ」に近く聞こえることがあります。「必要なら知らせてください」という定番の案内です。

後から助けが必要になったら、Excuse me, could you help me? と声をかければ問題ありません。最初に断ったからといって、再び質問してはいけないわけではありません。次は、商品、色、サイズ、在庫を具体的に尋ねる方法へ進みます。

商品・色・サイズ・在庫を尋ねる英語

この章の要点
  • Do you have this in ~?で色やサイズを確認できる
  • 国やブランドでサイズ感が変わるため試着を優先する

色違いとサイズ違いには、Do you have this in ~? という共通の型を使えます。black、blue、a small、a larger size のように、in の後ろだけを入れ替えればよいため、初心者でも応用しやすい表現です。

フレーズ
Do you have this in a larger size?
日本語訳
これのもっと大きいサイズはありますか。
使う場面
手に取った服や靴が小さいとき、同じ商品の大きいサイズを店員に探してもらう場面です。
注意点・誤用例
Do you have a big size? でも推測されますが、「今の商品より大きい」と比較するなら a larger size が明確です。一つ下なら the next size down と言えます。
発音・ニュアンス
larger の r は日本語のラ行より舌先を奥に保つ意識を持ちます。発音が難しければ、商品を指して Size up, please. と補助的に伝える方法もあります。

サイズが分からないときは測定を頼む

日本のセンチ表記と異なる靴のサイズや、ブランドごとに差がある衣類では、換算表だけで判断しない方が安心です。I’m not sure what my size is here. と伝えたうえで、Could you help me find the right size? と頼めます。

  • What other colors does this come in?:これはほかに何色がありますか。
  • Could I try the next size up?:一つ上のサイズを試してもいいですか。
  • Do you have this item in stock?:この商品の在庫はありますか。
  • Could you check in the back?:倉庫側も確認していただけますか。
  • Will you get more of these?:これは再び入荷しますか。

在庫がある状態は in stock、在庫切れは out of stock です。オンラインの商品画面や写真を見せながら Do you have this item in stock? と尋ねれば、商品名の発音が難しくても目的を共有できます。

商品の用途と予算を加える

欲しい物が具体的に決まっていないときは、用途と予算を伝えます。I’m looking for a gift for my family.、I need something for a formal party.、I’m looking for something under fifty dollars. のように言えば、候補を絞ってもらえます。

おすすめを聞くなら、What do you recommend as a souvenir? が使えます。人気だけでなく地域性を重視するなら、Do you have anything locally made? と尋ねると、地元で作られた商品を探しやすくなります。

価格・素材・セール条件を確認する英語

この章の要点
  • 値札だけでなく税、割引条件、追加料金も確認する
  • 手頃な商品を尋ねるならaffordableやless expensiveが無難

値札がないときは How much is this?、表示がセール後の価格か確認するときは Is this the sale price? と尋ねます。地域によっては、値札に税が含まれず、会計時に税が加わることがあります。表示価格と支払額が違う場合は、Does that include tax? と落ち着いて確認しましょう。

フレーズ
Do you have anything more affordable?
日本語訳
もう少し手頃なものはありますか。
使う場面
紹介された商品が予算を超えており、より買いやすい価格帯の商品を見せてもらいたいときに使います。
注意点・誤用例
Do you have something cheap? は価格の安さを示せますが、cheap には安っぽい、品質が低いという含みが出ることがあります。人を cheap と表現すると「けちな」という意味にもなります。
発音・ニュアンス
affordable は「アフォーダブル」に近い音です。「無理なく買える価格」という穏やかなニュアンスがあります。
注意点

市場など価格交渉が一般的な場所を除き、百貨店、ブランド店、スーパーマーケットでは値引き交渉をしないことが一般的です。固定価格の店で強く値下げを迫るのは避け、店の形態や現地の習慣を確かめてください。

素材と手入れ方法も購入前に聞く

  • What is this made of?:これは何でできていますか。
  • Is this real leather?:これは本革ですか。
  • Is this machine-washable?:これは洗濯機で洗えますか。
  • Does this need to be dry-cleaned?:これはドライクリーニングが必要ですか。
  • Is there a warranty?:保証はありますか。

セール表示では、20% off は20%引き、half price は半額、clearance は在庫処分を表します。Buy one, get one free は一つ買うともう一つが無料になる表示ですが、同じ商品だけが対象なのか、異なる商品を組み合わせられるのかは店によって異なります。

条件が曖昧なら、Does this qualify for the discount? や Can I mix and match? と確認します。特に Final sale は返品や交換ができない販売条件を示すことがあるため、価格だけで購入を決めないことが大切です。

試着・着用感・サイズ交換を伝える英語

この章の要点
  • 服の試着にはtry onを使う
  • 靴やパンツなど複数形の商品はthese、them、theyで受ける

服を試着するときの基本は Can I try this on? です。try だけでは、食べ物を試す、商品を試用するなど複数の意味に取れるため、身に着ける物には try on を使います。

フレーズ
Can I try these on, please?
日本語訳
これを試着してもいいですか。
使う場面
靴、靴下、手袋、ジーンズ、パンツなど、英語で複数形として扱う商品を試着するときに使います。
注意点・誤用例
靴を指して Can I try this on? と言うより、Can I try these on? が自然です。pants は地域によって下着を指すこともあり、イギリスでは trousers が広く使われます。
発音・ニュアンス
try these on は単語を切らず、「トライ・ズィーズ・オン」のようにつなげます。these の th は舌先を上下の歯の間に軽く置いて発音します。
試着室の鏡の前でジャケットを着て別のサイズを店員から受け取る東アジア系の成人客
試着後は、きつい場所や長さを一言で伝えると次の商品を提案してもらいやすくなります。

試着室で必要になる質問

  • Where is the fitting room?:試着室はどこですか。
  • Is the fitting room available?:試着室は空いていますか。
  • How many items can I take in?:何点まで持ち込めますか。
  • Can I take all of these in?:これを全部持ち込めますか。
  • Could I try a small and a medium?:SとMを試してもいいですか。

店員から How does it fit? や How did it work out? と聞かれたら、サイズや着用感を答えます。too tight はきつすぎる、too loose はゆるすぎる、too long は長すぎる、too short は短すぎるという意味です。

会話
店員:How does the jacket fit?
学習者:It’s a little tight around the shoulders.
店員:Would you like to try the next size up?
学習者:Yes, please. That would be great.
日本語訳
店員:ジャケットのサイズはいかがですか。
学習者:肩周りが少しきついです。
店員:一つ上のサイズを試しますか。
学習者:はい、お願いします。助かります。
使う場面
試着後に、どの部分が合わないかを伝えて別のサイズを出してもらう場面です。
注意点
tight だけでも伝わりますが、around the shoulders や around the waist を加えると、店員が合う形を提案しやすくなります。
発音・ニュアンス
a little を加えると断定が和らぎます。That would be great. は提案を好意的に受ける表現です。

気に入ったなら This fits perfectly. や This is exactly what I was looking for. と言えます。似合わないと感じたら I don’t think this color suits me.、予想と違えば It looks different from what I expected. が使えます。

買う・保留する・断るときの自然な英語

この章の要点
  • 購入を決めたらI’ll take it.が自然
  • 買わないときも理由を詳しく説明する必要はない

店頭で購入の意思を示す定番は I’ll take it. です。I’ll buy it. でも文法上の問題はありませんが、目の前の商品に決めた場面では take がよく使われます。

フレーズ
I think I’ll pass on this one.
日本語訳
これはやめておきます。
使う場面
試着した商品を買わないと決めたときや、店員からすすめられた商品を丁寧に断るときに使います。
注意点・誤用例
I don’t want it. は強く直接的に響くことがあります。I think を加えた I think I’ll pass. なら、判断を穏やかに伝えられます。
発音・ニュアンス
pass on は「今回は見送る」という意味です。I’ll think about it. は「少し考えます」と保留したい場面に向きます。

購入と保留の短い表現

  • I’ll take this.:これをいただきます。
  • I’ll take both.:両方いただきます。
  • I’d like three of these, please.:これを三つお願いします。
  • I’ll think about it.:少し考えます。
  • I’d like to look around a little more.:もう少し見て回りたいです。
  • It’s not quite what I’m looking for.:探しているものとは少し違います。

ほかの商品を見る間だけ預けたい場合は、Could you hold this for me, please? と頼めます。ただし、取り置きの可否や時間は店によって異なります。How long can you hold it? まで確認すると、売り場へ戻される時刻を誤解しにくくなります。

会計・カード・袋・レシートで使う英語

この章の要点
  • 支払い方法はin cashとby cardで表す
  • 聞き取れない金額は画面やレシートを見せてもらう

レジの場所は Where is the checkout? または Where can I pay for this? と尋ねます。会計で How would you like to pay? と聞かれたら、現金は I’ll pay in cash.、カードは I’ll pay by card. と答えます。

会話
店員:Would you like a bag?
学習者:Yes, please. Is there a charge for it?
店員:It’s twenty-five cents. How would you like to pay?
学習者:I’ll pay by card.
店員:Please tap your card.
学習者:Could I have the receipt in the bag?
日本語訳
店員:袋は必要ですか。
学習者:はい、お願いします。有料ですか。
店員:25セントです。お支払い方法はいかがしますか。
学習者:カードで払います。
店員:カードをタッチしてください。
学習者:レシートを袋に入れていただけますか。
使う場面
袋が有料の店舗で、カードを使って支払い、レシートを受け取る一連の場面です。
注意点
袋や包装が無料とは限りません。余分な袋や贈り物用包装が必要なら、Is there an extra charge? と確認します。
発音・ニュアンス
receipt の p は発音しません。「リスィート」に近い音です。tap は端末へカードを近づけるタッチ決済、insert はカードを差し込む操作です。

決済端末で聞く表現

  • Can I pay by credit card?:クレジットカードで払えますか。
  • Do you accept contactless payments?:タッチ決済は使えますか。
  • Can I use two different cards?:二枚のカードに分けて払えますか。
  • Let me try another card.:別のカードを試します。
  • I’ll pay in cash instead.:代わりに現金で払います。

Your card was declined. と言われたら、カードが承認されなかったという意味です。慌てて理由を説明するより、Let me try another card. と伝え、別の支払い方法へ切り替えると会計を進められます。

請求額が違うと感じたとき

値札と請求額が異なる場合は、The tag says thirty dollars, but I was charged forty. と事実を伝えます。二重に計上されているようなら、I think I was charged twice for this item. と言えます。

間違いだと決めつけず、Could you check the price again? と確認を依頼するのが穏やかです。税や袋代が追加されている可能性もあるため、明細を一緒に見てもらいましょう。

包装を頼む表現

  • Could you gift-wrap this, please?:これを贈り物用に包んでいただけますか。
  • Could you wrap these separately?:これらを別々に包んでいただけますか。
  • Could I get a gift receipt?:ギフトレシートをいただけますか。
  • I don’t need a bag, thank you.:袋は必要ありません。

会計後に Have a good day. と言われたら、You too. と返せば自然です。短くても、相手の挨拶を受け取って返すことで、気持ちよく店を出られます。

返品・返金・交換の違いと確認事項

この章の要点
  • returnは返品、refundは返金、exchangeは交換
  • 返品期限、レシート、値札、商品の状態、返金方法を購入前に確認する

返品手続きでは、return、refund、exchange の区別が重要です。return は商品を店へ戻す行為、refund は代金の払い戻し、exchange は別の商品やサイズとの交換を指します。

カナダ政府の消費者向け案内では、欠陥のない購入品について、事業者が返品を必ず受け付けなければならないわけではないと案内されています。カナダに限らず、返品の可否は店の方針を確認する姿勢が大切です。気が変わったという理由だけで返品できるとは考えず、購入前に条件を読みましょう。

フレーズ
I’d like to return this and get a refund, please.
日本語訳
これを返品して、返金を受けたいのですが。
使う場面
商品を戻すだけでなく、代金を元の支払い方法などへ返してほしいことを明確に伝える場面です。
注意点・誤用例
返品を受け付けても、現金やカードへの返金ではなく store credit になる場合があります。Would I get a refund or store credit? と確認してください。
発音・ニュアンス
return は後半、refund は前半をやや強く発音します。I’d like to は要求を直接命令せず、希望として丁寧に伝える形です。
注意点

衣類を外出や行事で着用してから、未使用品のように返品する行為は不適切です。返品条件に未着用、値札付き、元の包装などが定められている場合は、その条件を守ってください。

購入前に確認したい返品条件

  • What is your return policy?:返品条件を教えてください。
  • How many days do I have to return this?:返品期間は何日ですか。
  • Can I return a sale item?:セール品も返品できますか。
  • Do I need the original receipt?:元のレシートが必要ですか。
  • Do the tags need to be attached?:値札は付いたままである必要がありますか。
  • Can I return it at another location?:別の店舗でも返品できますか。
  • Will the refund go back to my card?:返金はカードに戻りますか。

返品理由を伝える

理由を聞かれたら、It doesn’t fit me.、It was too small.、I changed my mind. のように簡潔に答えます。不具合がある場合は、The zipper is broken.、It’s missing a button.、There’s a stain on it. と問題箇所を具体的に示しましょう。

会話
学習者:Hi. I’d like to return this shirt, please.
店員:Do you have the receipt?
学習者:Yes, here it is.
店員:May I ask why you’re returning it?
学習者:It’s too small. Could I exchange it for a larger size?
店員:Certainly. Let me check our stock.
日本語訳
学習者:こんにちは。このシャツを返品したいのですが。
店員:レシートはお持ちですか。
学習者:はい、こちらです。
店員:返品理由を伺ってもよろしいですか。
学習者:小さすぎました。大きいサイズに交換できますか。
店員:承知しました。在庫を確認します。
使う場面
返品カウンターで、レシートを提示し、サイズ交換を申し出る場面です。
注意点
交換できることを前提にせず、Could I exchange ~? と可否を尋ねています。Final sale や衛生上の理由で対象外になる商品もあります。
発音・ニュアンス
Here it is. はレシートや商品を相手に渡すときの自然な一言です。Could I を使うと、希望を丁寧に確認できます。

聞き取れないときと店内マナー

この章の要点
  • 聞き返しは失礼ではなく、誤解を防ぐための確認
  • 挨拶、列、商品の扱いなど店ごとのルールを尊重する

店員の英語が速いときは、知っている単語だけで推測して返事をするより、聞き返す方が安全です。特に支払い金額、返品条件、追加料金は、曖昧なまま進めないようにしましょう。

フレーズ
Could you say that again a little more slowly, please?
日本語訳
もう一度、少しゆっくり言っていただけますか。
使う場面
店員の説明が速く、内容を十分に理解できなかったときに使います。
注意点・誤用例
Slowly! の一語だけでは命令のように響く可能性があります。Could you と please を添えると丁寧です。
発音・ニュアンス
聞き取れなかった直後なら Sorry? だけで聞き返すこともできますが、具体的にゆっくり話してほしい場合は全文を使う方が明確です。
  • Sorry, I didn’t catch that.:すみません、聞き取れませんでした。
  • What does that mean?:それはどういう意味ですか。
  • Could you write it down for me?:書いていただけますか。
  • Could you show me the total?:合計金額を見せていただけますか。
  • Just a moment, please.:少し待ってください。
  • Let me check.:確認させてください。

店内では、入店時の Hi、助けてもらったときの Thank you、会計後の You too. という短い応答だけでも印象が変わります。完璧な英文より、相手の言葉を無視せず反応することが大切です。

レジの列が分からないときは、Are you in line? や Is this the line for the checkout? と確認します。高級品や壊れやすい物は、Can I pick it up? と許可を取ってから手にすると安心です。

一人でもできる発音練習と実践手順

この章の要点
  • 英文を読むだけでなく、商品を指す動作と一緒に声へ出す
  • 入店から退店までを短い会話として通して練習する

買い物英語は、単語帳で意味を覚えるだけでは実際の店内で出てこないことがあります。必要なのは、商品を見る、指す、カードを出すといった動作と英文を結び付ける練習です。

第一段階は五つの必須文

  1. I’m just looking, thank you.
  2. Do you have this in black?
  3. Can I try this on?
  4. I’ll take it.
  5. I’d like to return this.

最初は各文を三回ずつ読みます。一回目は単語を正確に、二回目は単語同士をつなげ、三回目は店員へ話しかけるつもりで視線を上げます。発音の細部だけに意識を奪われず、目的語をはっきり言うことを優先してください。

第二段階は単語の入れ替え

Do you have this in black? の black を blue、a medium、a larger size に入れ替えます。I’m looking for a jacket. の jacket を a gift、walking shoes、local crafts に変えます。一つの型から複数の文を作ることで、丸暗記した一文しか使えない状態を避けられます。

第三段階は三秒以内に答える

店員役の質問を自分で録音し、再生後三秒以内に返します。Can I help you? には I’m just looking, thanks.、How would you like to pay? には By card, please.、Would you like a bag? には No, thank you. と答えます。

言えなかった文には印を付け、その文だけを練習します。すでに言える文を何度も読むより、詰まった場面を優先する方が実戦に近い練習になります。

買い物後にカフェでノートとレシートを見ながら英語フレーズを復習する東アジア系の成人学習者
実際に言えなかった一文を記録すると、次の買い物で使う目標が明確になります。

七日間の練習例

  • 一日目:五つの基本文を見ながら音読する
  • 二日目:商品名、色、サイズを入れ替える
  • 三日目:入店と商品探しの会話を通す
  • 四日目:試着と断り方を練習する
  • 五日目:会計とカード決済を練習する
  • 六日目:返品と交換の会話を通す
  • 七日目:原稿を見ず、入店から退店まで一人二役で話す

旅行直前なら、すべてを覚えようとせず、自分が行く店に必要な場面を優先してください。衣料品店ならサイズと試着、土産物店なら素材と包装、スーパーなら会計と袋に時間を使います。

出発前に確認する買い物英語チェックリスト

この章の要点
  • 自分に必要な十文を選び、すぐ表示できる状態にする
  • 返品条件と支払い手段は英語表現以外の準備も行う

出発前は、次の項目を声に出して確認してください。すべて言えなくても、スマートフォンのメモへ保存しておけば、店員に見せながら会話できます。

  • 挨拶をされたら Good, thanks. と返せる
  • 見るだけなら I’m just looking. と言える
  • 探し物を I’m looking for ~. で伝えられる
  • 色やサイズを Do you have this in ~? で尋ねられる
  • 服と靴で this、these を使い分けられる
  • 試着に try on を使える
  • 買う、保留する、断る表現を一つずつ言える
  • 現金とカードの支払い表現を言える
  • 袋、包装、レシートを頼める
  • 返品、返金、交換の違いを説明できる
  • 聞き返しの文を一つ言える

英語以外では、複数の支払い手段、折りたためる袋、自分の衣類と靴の寸法、返品用のレシートを管理する場所も準備しておくと安心です。店で購入した後は、値札、包装、レシートをすぐ捨てず、商品状態と返品条件を確認してから整理しましょう。

買い物英語で大切なのは、長い文を一度で話すことではありません。目的を短く伝え、分からなければ確認することです。Excuse me、please、thank you を添えながら、落ち着いて一文ずつ伝えてみてください。

買い物英語のよくある質問

この章の要点
  • 短い表現でも丁寧語を添えれば十分に会話できる
  • 返品や割引は思い込まず店の条件を確認する

英語がほとんど話せなくても海外で買い物できますか?

短い定型表現と商品を指す動作を組み合わせれば、多くの基本的なやり取りに対応できます。まずはI’m just looking.、Do you have this in ~?、Can I try this on?、I’ll take it.の四つを声に出せるようにし、聞き取れないときはCould you say that again, please?で確認してください。

Can I help you?と聞かれたら何と答えますか?

見ているだけならI’m just looking, thank you.と答えます。探している商品があればYes, I’m looking for a jacket.のように目的を続けてください。最初に断っても、必要になった時点でExcuse me, could you help me?と声をかけられます。

Can I try this?でも試着の意味になりますか?

状況から推測される可能性はありますが、服を試着するならCan I try this on?が明確です。靴、パンツ、手袋など英語で複数形として扱う商品にはCan I try these on?を使います。

買わずに店を出ても失礼になりませんか?

商品を見たり試着したりしても、購入する義務はありません。I think I’ll pass.、I’ll think about it.、It’s not quite what I’m looking for.などで判断を伝え、助けてもらった場合はThank you.を添えると穏やかです。

return、refund、exchangeはどう違いますか?

returnは商品を店へ戻すこと、refundは代金の払い戻し、exchangeは別の商品やサイズとの交換です。返品して現金やカードへの返金を希望するならI’d like to return this and get a refund.と伝えます。

海外では購入した商品を自由に返品できますか?

返品条件は国だけでなく店舗や商品によって異なります。返品期限、レシート、値札、未使用条件、元の包装、返金方法、セール品の扱いを購入前に確認してください。Final saleと表示された商品は返品や交換ができない場合があります。

店員の言った金額が聞き取れないときはどうしますか?

Could you say that again, please?と聞き返すか、Could you show me the total?と頼んで決済端末やレシートの金額を見せてもらいます。推測で支払わず、税、袋代、包装代、割引の反映も明細で確認すると安心です。